JPH05126475A - 加熱炉の炉圧制御方法 - Google Patents

加熱炉の炉圧制御方法

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JPH05126475A
JPH05126475A JP31740491A JP31740491A JPH05126475A JP H05126475 A JPH05126475 A JP H05126475A JP 31740491 A JP31740491 A JP 31740491A JP 31740491 A JP31740491 A JP 31740491A JP H05126475 A JPH05126475 A JP H05126475A
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Atsushi Hida
敦 肥田
Toshiyuki Kurosaki
俊幸 黒崎
Yoshihiko Murata
義彦 村田
Hideaki Konishi
秀明 小西
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Plant Designing Corp
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Nittetsu Plant Designing Corp
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、工業炉等の加熱炉の低燃焼負荷時
においても、効果的に炉内圧を制御し得る加熱炉の炉圧
制御方法を提供する。 【構成】 煙道4内に主ダンパー5aと補助ダンパー5
bを直列に配置し、補助ダンパーは主ダンパーよりも開
き勝手方向で開度差が15〜20%の範囲で作動し、補
助ダンパーとの開度差が15%を切った時点で補助ダン
パーは開口を始めて開度差が20%に達すればその開口
を停止し、また開度差が20%以上になった時点で補助
ダンパーは閉鎖を始めて開度差が15%に達した時点で
閉鎖を停止するように作動して炉圧制御を行う。 【効果】 特に低燃焼負荷領域において、主ダンパーに
かかる制御負荷を軽減して炉圧制御精度の向上と、過剰
な侵入空気量を減少して燃料費の低減を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、工業炉等の加熱炉の低
燃焼負荷時においても効果的に炉内圧を制御し得る加熱
炉の炉圧制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来燃焼負荷変動の大きい工業炉等の加
熱炉では、炉の高燃焼負荷時には比較的に炉圧制御は容
易であったが、全燃焼負荷範囲あるいは低燃焼負荷時の
炉圧制御はその操作が難しく、従ってこれら操作を改善
あるいは容易にするために種々の提案がなされている。
【0003】例えば特開昭57−58078号公報にお
いては、加熱炉の上下部帯のガス流動状態を均一にする
ことを目的として、炉装入側天井部と側壁下部に排ガス
排気用開口を設け、これら開口につながる排気煙道の一
方に偏流防止/炉圧制御用第1ダンパーと、これらの集
合煙道に炉圧制御用第2ダンパーを設け、2本の排気煙
道の排ガス流量が所定の比率になるように第1ダンパー
で炉圧制御を行い、第2ダンパーにて全体の制御を行う
炉圧制御方法が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでこの技術は、
低燃焼負荷時の炉圧制御性向上について考慮された技術
ではなく、従って燃焼負荷が0〜60%程度の範囲で
は、第1ダンパーの開度を一定に保持し、第2ダンパー
のみにより炉圧制御を行うものであり、低排ガス流量時
にもきめ細かい炉圧制御が行える技術ではない。また逆
に燃焼量の範囲を限定していることが、上記目的に対し
ては大きな欠点となる。
【0005】本発明は上記課題に鑑み、低燃焼負荷時に
おいても効果的に炉内圧を制御し得る加熱炉の炉圧制御
方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、加熱炉の排ガ
ス煙道中に主ダンパーと補助ダンパーを直列に配置し、
補助ダンパーは主ダンパーよりも常に開き勝手方向でそ
の開度差が15〜20%の範囲で主ダンパーに連動して
作動するように設定し、燃焼負荷が増加する場合は、先
ず主ダンパーが開口を始め、補助ダンパーとの開度差が
15%を切った時点で補助ダンパーは所定の速度で開口
を始め、主ダンパーとの開度差が20%に達すれば補助
ダンパーはその開口を停止し、逆に燃焼負荷が減少する
場合は、主ダンパーの閉鎖開始とともに補助ダンパーと
の開度差が20%以上になった時点で補助ダンパーは所
定の速度で閉鎖を始め、主ダンパーとの開度差が15%
に達した時点で補助ダンパーは閉鎖を停止するように作
動して炉圧制御を行うことを特徴とする加熱炉の炉圧制
御方法である。
【0007】
【作用】加熱炉の全燃焼量範囲において、本発明のよう
に主,補2連のダンパーが常に連動して作動することに
より、主ダンパーを制御性の良いところで使用するよう
補助ダンパーを追従させる。このようにすれば特に低燃
焼負荷領域において主ダンパーにかかる制御負荷を軽減
でき、炉圧制御精度を向上できる。
【0008】かつ連動においては、互いの開度差監視制
御を取り入れることにより炉圧制御に対する相互干渉を
防止でき、急激な燃焼負荷変動に対しても良好な炉圧追
従性を確保する。
【0009】本発明においては、主ダンパーは例えば炉
圧検出器,発信器,圧力指示調節計を通して送られてく
る炉圧制御信号により動作する。補助ダンパーは主ダン
パーよりも常に開き勝手方向に設定し、かつ主ダンパー
開度と補助ダンパー自身の開度との差により動作が制御
される。
【0010】すなわち補助ダンパーの開閉速度を炉の操
業条件をもとに各々最適に設定することにより、主ダン
パーの制御性を妨げることなく主ダンパーにかかる制御
負荷を軽減し、良好な炉圧追従性を確保して、炉圧制御
精度を向上する。
【0011】ここで補助ダンパーを主ダンパー開度より
も低くならないようにした理由は、制御の主体は主ダン
パーであり、補助ダンパーの開度が主ダンパーよりも小
さくなると、主ダンパーによる炉圧制御を妨げることに
なるからでなる。
【0012】また主ダンパーと補助ダンパーの開度差を
最低15%としたのは、炉が高負荷状態へ移行する場
合,すなわち主ダンパーが開方向に向かう場合に主ダン
パーと補助ダンパーの開度が逆転しない為の余裕代であ
り、主ダンパーの負荷変動に対する追随制御性がにより
差はあるが、最低15%とすれば急激な負荷変動に対し
ても開度が逆転することなく充分補助ダンパーが追従す
る。
【0013】さらに主ダンパーと補助ダンパーの開度差
を最高20%としたのは、補助ダンパーはあくまで主ダ
ンパーの制御を補助するものであり、双方のダンパーの
制御範囲が極端に低開度あるいは高開度にならないよう
に、開度差の最高を20%とした。
【0014】ダンパーの開度差は若干調整可能であるが
概ね主ダンパーのMV値より求め、主ダンパーを制御性
のよい点で使用できるように補助ダンパーが追従し、低
燃焼時での主,補助ダンパーともに閉鎖方向、高燃焼時
での主,補助ダンパーの開方向への動きとなり、また負
荷変動時でも主,補助ダンパーの開度差により十分変動
分が吸収できる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1は本発明を実施するに好適な制御の構成を示す
ブロック接続図、図2は図1に示す加熱炉の燃焼負荷変
動に追従するダンパーの作動を説明する図面である。
【0016】先ず図1において、1は加熱炉であり、図
示左側より装入端1a,均熱帯1b,抽出端1cを形成
し、装入端1aに接続された排ガスの煙道2はレキュペ
レータ3を経由し煙突4に接続される。また煙道2のレ
キュペレータ3と煙突4との間には主ダンパー5aと補
助ダンパー5bが直列に配置される。
【0017】均熱帯1bの頂部には炉圧検出器6が取り
付けられ、検出した炉圧は炉圧発信器7から圧力指示調
節器8に入力される。
【0018】この調節器8では加熱炉1の装入,抽出扉
の開閉に伴う炉圧変動を考慮した学習制御を行い、炉圧
調整用の主ダンパー5aを駆動する電気−油圧変換のE
/H操作器9aに出力する。
【0019】また補助ダンパー5bに対しては、主ダン
パー5aの開度信号が開度指示器10aを介して補助ダ
ンパー5bのE/H操作器9bに入力され、主ダンパー
5aに追従するように制御される。なお10bは補助ダ
ンパー5bの開度指示器である。
【0020】次に図2において、加熱炉1の燃焼負荷変
動に追従する主および補助ダンパー5a,5bの作動の
一例に付いて説明する。図において、21は炉の燃焼負
荷変動曲線,22は主ダンパー5a,23は補助ダンパ
ー5bの開度を示す曲線である。
【0021】先ずスタートの低負荷時においては、補助
ダンパー5bは主ダンパー5aよりも開き勝手方向でそ
の開度差が15〜20%の範囲に維持されており、次い
で負荷の増加とともに先ず主ダンパー5aが開口を始
め、続いて補助ダンパー5bとの開度差が15%を切っ
た時点(A点)で補助ダンパー5bは所定の速度で開口
を始める。
【0022】次いで負荷の増加が停止し一定負荷に移っ
た点(B点)で、補助ダンパー5bはそのまま開口を続
け、主ダンパー5aは閉鎖を始めて、その開度差が20
%に達した時点(C点)で補助ダンパー5b,主ダンパ
ー5aともにその作動を停止する。
【0023】次いで再び負荷が増加し始めると、補助ダ
ンパー5bの開度はそのままで先ず主ダンパー5aが開
口を始め、その開度差が15%を切った時点(D点)で
再び補助ダンパー5bは所定の速度で開口を始める。
【0024】ここで負荷の増加が停止し一定負荷に移っ
た点(E点)で、上記のパターンと同様に補助ダンパー
5bはそのまま開口を続け、主ダンパー5aは若干閉鎖
方向に作動し、その開度差が20%に達した時点(F
点)で補助ダンパー5b,主ダンパー5aともにその作
動を停止し、開度差をほぼ20%に維持して炉の一定負
荷に追随する。
【0025】次に燃焼負荷が減少する場合について、先
ず主ダンパー5aの閉鎖開始とともに開度差が20%以
上になった時点(G点)で補助ダンパー5bは所定の速
度で閉鎖を始め、主ダンパー5aとの開度差が15%に
達した時点(H点)で補助ダンパー5bは閉鎖を停止す
る。
【0026】ついで負荷の減少が停止し一定負荷に移っ
た点(I点)を経由し、再び負荷が減少を始めると(J
点)、補助ダンパー5bの開度はそのままで主ダンパー
5aが閉鎖を始め、その開度差が20%に達した時点
(K点)で再び補助ダンパー5bは所定の速度で閉鎖を
始める。
【0027】負荷の減少が停止し一定負荷に移った時点
(L点)では、主ダンパー5aの閉鎖とともになお補助
ダンパー5bは閉鎖を続け、開度差が15%に達した時
点(M点)で補助ダンパー5bは閉鎖を停止する。事
後、炉の燃焼負荷がゼロとなれば、両ダンパー5a,5
bとも閉鎖する。
【0028】以上のように全燃焼量範囲において、主,
補2連のダンパーが常に連動して作動することにより、
特に低燃焼負荷領域において主ダンパーにかかる制御負
荷を軽減でき、炉圧制御精度を向上することができる。
【0029】図3は燃焼負荷が10〜25%の低燃焼負
荷時の本実施例の炉圧変動を示す図面であり、炉圧規定
値3mmH2 Oに対し最大0.2mmH2 Oの僅少な変
動値に収めることができた。因みに従来の主ダンパーに
よる炉圧変動値は、1mmH2 Oを超過していた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したごとく本発明の炉圧制御方
法によれば、加熱炉の全燃焼量範囲において、主,補2
連のダンパーが常に連動して作動することにより、特に
低燃焼負荷領域において主ダンパーにかかる制御負荷を
軽減して炉圧制御精度の向上を図り、また操炉中の炉内
への過剰な侵入空気量を減少して燃料費の低減を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するに好適な制御の構成を示すブ
ロック接続図である。
【図2】図1に示す加熱炉の燃焼負荷変動に追従するダ
ンパーの作動を説明する図面である。
【図3】低燃焼負荷時の本発明における炉圧変動の一例
を示す図面である。
【符号の説明】
1 加熱炉 2 煙道 3 レキュペレータ 4 煙突 5a 主ダンパー 5b 補助ダンパー 6 炉圧検出器 7 炉圧発信器 8 圧力指示調節器 9a,9b E/H操作器 10a,10b 開度指示器 21 炉の燃焼負荷変動曲線 22 主ダンパーの開度曲線 23 補助ダンパーの開度曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 義彦 北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラ ント設計株式会社内 (72)発明者 小西 秀明 北九州市戸畑区大字中原46−59 日鐵プラ ント設計株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉の排ガス煙道中に主ダンパーと補
    助ダンパーを直列に配置し、補助ダンパーは主ダンパー
    よりも常に開き勝手方向でその開度差が15〜20%の
    範囲で主ダンパーに連動して作動するように設定し、燃
    焼負荷が増加する場合は、先ず主ダンパーが開口を始
    め、補助ダンパーとの開度差が15%を切った時点で補
    助ダンパーは所定の速度で開口を始め、主ダンパーとの
    開度差が20%に達すれば補助ダンパーはその開口を停
    止し、逆に燃焼負荷が減少する場合は、主ダンパーの閉
    鎖開始とともに補助ダンパーとの開度差が20%以上に
    なった時点で補助ダンパーは所定の速度で閉鎖を始め、
    主ダンパーとの開度差が15%に達した時点で補助ダン
    パーは閉鎖を停止するように作動して炉圧制御を行うこ
    とを特徴とする加熱炉の炉圧制御方法。
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