JPH05126386A - 空気調和機 - Google Patents

空気調和機

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JPH05126386A
JPH05126386A JP3287926A JP28792691A JPH05126386A JP H05126386 A JPH05126386 A JP H05126386A JP 3287926 A JP3287926 A JP 3287926A JP 28792691 A JP28792691 A JP 28792691A JP H05126386 A JPH05126386 A JP H05126386A
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JP
Japan
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air
fuzzy
control
temperature
wind speed
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Application number
JP3287926A
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English (en)
Inventor
Kunihiko Miyake
邦彦 三宅
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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  • Air-Conditioning Room Units, And Self-Contained Units In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 空気調和機の吹出風制御にファジー制御を取
り入れて、制御性能を向上させる。 【構成】 先ず熱交換器5を介した第1の空気が流れる
第1の通風路6と、熱交換器5をバイパスした第2の空
気が流れる第2の通風路7と、該第2の通風路7を流れ
る第2の空気の空気流量を制御する風量制御手段と、上
記第2の通風路7を通して吹き出される第2の空気の吹
出角度を制御する吹出角度制御手段とを備えており、例
えば暖房運転時において熱交換器5を介した第1の通風
路6から吹出された温風の対流による浮上りを第2の通
風路7から吹出された低温の空気で抑えることができ、
暖かい空気を部屋の下層部分に安定した状態で滞留させ
ることができるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、室内空気の上方部の
温度と下方部の温度との温度差を少なくする温度差調節
機能を備えた空気調和機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近の冷暖房用空気調和装置では、単な
る冷暖房機能を越えて、室内における快適環境形成装置
としての高い機能が要求されるようになってきている。
【0003】このような背景の下で従来一般の空気調和
装置の構成を検討した場合、例えば室内の上方部の空気
温度が高くなり足元の暖かさが不足する問題、また温風
が直接頭に当り不快な頭熱感(ドラフト)を伴う問題等、
いくつかの解決すべき問題がある。
【0004】そこで、従来より該問題を解決する手段の
ひとつとして、例えば特公昭63−13096号公報に
示されているように、床置型の空気調和装置において加
熱用および冷却用の2つの熱交換器とそれら熱交換器に
対応した2つの送風機とを例えば上下2段に組合せて設
け、暖房時には加熱用熱交換器側の送風機の方を高速で
運転することにより暖房作用を実現する一方、冷却用熱
交換器側の送風機を低速で運転することにより、室温風
を循環させることによって結局暖房用の温風が部屋全体
を循環するようにし、それによって室内空気の上下方向
分布を均一にするとともに頭熱感を解消するようにした
ものが提案されている。
【0005】また、同様の目的をもつ第2の従来技術と
して、例えば特開昭59−153040号公報に示され
ているように、同じく床置型の空気調和装置において第
1および第2の2組の送風機を設け、先ず第1の送風機
からの室内風を部屋の天井方向に向けて吹出させる一
方、第2の送風機からの温風を同部屋の床面方向に向け
て吹出させ、上記天井面側からの吹出風によって該床面
側からの温風の上昇を押さえることにより室内温度分布
の均一化を計るようにしたものも存在する。
【0006】さらに、上記と同様の目的をもつ第3の従
来技術として、例えば特開昭62−178836号公報
に示されるように、壁掛型の空気調和装置において、空
気吹出口を上下2段に隣接して2組設け、上方側第1の
空気吹出口からは熱交換器を介さない室温風を吹出させ
るとともに下方側第2の空気吹出口からは熱交換器を介
した温風を吹出させ、該下方側第2の空気吹出口側から
吹出される温風の上方への浮上りを上記上方側第1の吹
出口から吹出される室温風によって押さえることによっ
て室内温度分布の均一化を図るようにしたものも考えら
れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、以上の第1〜
第3の従来技術の構成の空気調和装置では、その何れに
あつても一方側室温(低温)風吹出用の送風機は室温風の
吹出専用のものとなっており、2台の送風機を組込んだ
メリットが十分に生かされていない。
【0008】また、実際に室内居住者が要求する暖房特
性は上述のように単に温度分布が均一であれば良いとい
うような一義的なものではなく、本来室内環境の変化に
応じて変動するファジーなものである。例えば冷間状態
下での暖房開始時においては室内下方に向けて高い温度
の温風を多量に吹出して室内を速やかに暖めることが要
求される一方、室内が十分に暖まった後においては、気
流によって生じる室内居住者のドラフト感を軽減する意
味から上記温風の吹出風速設定値を低く抑える必要があ
り、しかも、その場合において温風の対流浮力により吹
出気流が上方に浮き上り居住者の足元付近の温度が低く
なる恐れがあるので、上述のように冷風を温風と同方向
に吹出して温風の浮き上りを抑制する必要も生じる。
【0009】即ち、室内環境に応じた真の快適暖房特性
を得るためには、温風及び冷風の吹出し方向、風速及び
風量を運転状態毎の要求に応じて人間の感覚に対応した
ファジーレベルで可能な限り高精度に変化させることが
必要となる。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1および2
各項記載の発明は、それぞれ上述の如き従来の問題を解
決することを目的としてなされたものであって、各々次
のように構成されている。
【0011】(1) 請求項1記載の発明の構成 請求項1記載の発明の空気調和機は、例えば図1〜図8
に示すように熱交換器5を介した第1の空気が流れる第
1の通風路6と、熱交換器5をバイパスした第2の空気
が流れる第2の通風路7と、該第2の通風路7を流れる
第2の空気の空気流量を制御する風量制御手段と、上記
第2の通風路7を通して吹き出される第2の空気の吹出
角度を制御する吹出角度制御手段とを備えてなる空気調
和機において、上記風量制御手段および吹出角度制御手
段をファジー制御手段により構成したことを特徴とする
ものである。
【0012】(2) 請求項2記載の発明の構成 請求項2記載の発明の空気調和機は、例えば図1に例示
される如く上記請求項1記載の発明の空気調和機の構成
を基本構成とし、同構成におけるファジー制御手段が、
当該空気調和機から吹き出される吹出風の風速および室
内空気の温度の各検出値と設定値との偏差を演算する風
速および温度偏差演算手段と、該風速および温度偏差演
算手段によって演算された風速および温度偏差を予じめ
実験データに基いて規格化された風速および温度偏差の
台集合要素に割当てるとともに前回の制御結果を参照す
ることによって上記今回の風速および温度検出値に対応
したファジーデータを設定するファジーデータ設定手段
と、該ファジーデータ設定手段によって設定された風速
および温度に対応するファジーデータに基いて風量制御
用のダンパーおよび吹出角制御用の風向変更板の各開度
を推論する推論手段と、該推論手段により求められたフ
ァジーパラメータを制御出力として上記風量制御用ダン
パーおよび吹出角制御用風向変更板駆動用の駆動部を制
御する駆動部制御手段とから構成されていることを特徴
とするものである。
【0013】
【作用】本願の請求項1および2各項に記載の発明は、
各々以上のように構成されている結果、当該各構成に対
応して各々次のような作用を奏する。
【0014】(1) 請求項1記載の発明の作用 該請求項1記載の発明の空気調和機の構成では、上述の
如く、先ず熱交換器5を介した第1の空気が流れる第1
の通風路6と、熱交換器5をバイパスした第2の空気が
流れる第2の通風路7と、該第2の通風路7を流れる第
2の空気の空気流量を制御する風量制御手段と、上記第
2の通風路7を通して吹き出される第2の空気の吹出角
度を制御する吹出角度制御手段とを備えており、例えば
暖房運転時において熱交換器5を介した第1の通風路6
から吹出された温風の対流による浮上りを第2の通風路
7から吹出された低温の空気で抑えることができ、暖か
い空気を部屋の下層部分に安定した状態で滞留させるこ
とができるようになる。
【0015】しかも、その場合において、上記風量制御
手段および吹出角度制御手段がファジー制御手段により
構成されていることから、バイパス風の吹出風量や吹出
角度の制御にファジー制御を取り入れ、室内の温熱環境
に応じて適切な吹出条件が設定できるようになっている
ので、従来のサーモスタットのON,OFFによる簡易
的な制御方法と比べて、室内の温熱状態に応じてきめ細
かくバイパス風の吹出条件を制御できるので、ドラフト
が少なく、しかも上下温度差の小さい快適な空調空間を
創出することができる。
【0016】(2) 請求項2記載の発明の作用 請求項2記載の発明の空気調和機では、上記請求項1記
載の発明の空気調和機のファジー制御手段が、具体的
に、当該空気調和機から吹き出される吹出風の風速およ
び室内空気の温度の各検出値と設定値との偏差を演算す
る風速および温度偏差演算手段と、該風速および温度偏
差演算手段によって演算された風速および温度偏差を予
じめ実験データに基いて規格化された風速および温度偏
差の台集合要素に割当てるとともに前回の制御結果を参
照することによって上記今回の風速および温度検出値に
対応したファジーデータを設定するファジーデータ設定
手段と、該ファジーデータ設定手段によって設定された
風速および温度に対応するファジーデータに基いて風量
制御用のダンパーおよび吹出角制御用の風向変更板の各
開度を推論する推論手段と、該推論手段により求められ
たファジーパラメータを制御出力として上記風量制御用
ダンパーおよび吹出角制御用風向変更板駆動用の駆動部
を制御する駆動部制御手段とから構成されていて、当該
空気調和機からの吹出風の風速や室内空気の温度を検出
しながら該検出値が本来の設定制御目標値に対応したも
のとなるように運転条件に応じて高精度なファジーデー
タを作成し、該ファジーデータに基いて当該運転条件下
における上記制御目標値の実現に必要なバイパス風量、
吹出角になるようなダンパーおよび風向変更板の駆動制
御を行う。
【0017】従って、上述した室内空気の温熱状態の制
御が急激な変化を伴うことなく極めて自然な形で適切に
実現される。
【0018】
【発明の効果】従って、本願発明の空気調和機による
と、室内居住者が望む、室内環境条件の変化に対応した
ファジーな冷暖房特性の実現が略可能となり、理想的な
空調機能を実現することができる。
【0019】
【実施例】図1〜図8は、本願発明の実施例に係る壁掛
形空気調和機の構成および動作を示している。
【0020】先ず図1は、同空気調和機本体の機械的な
構造および対応する制御回路を示しており、図中符号1
は壁掛用の空気調和機本体ケーシングである。該本体ケ
ーシング1は、天井3との間に所定の空間を保って壁面
2に係止されている。
【0021】該本体ケーシング1には、その上部前方位
置に設けられた第1の空気吸込口4aと、該第1の空気
吸込口4aの下流側に下方に延びて設けられた第1の通
風路6と、上記第1の空気吸込口4aとは異なる正面部
中央位置に設けられた第2の空気吸込口4bと、該第2
の空気吸込口4bの下流側に設けられ上記第1の通風路
6の途中に連通せしめられた第2の通風路7と、上記第
1の通風路6の上記第2の通風路7との連通部よりも上
流部に設けられた熱交換器5と、上記第1の通風路6の
上記第2の通風路7との合流部に設けられたクロスフロ
ーファン8と、上記第2の通風路7の上記第1の通風路
6との連通口部14に設けられたダンパー11と、上記
第1の通風路6の上記クロスフローファン8下流に設け
られた第1の通風路6からの空気流と第2の通風路7か
らの空気流とを相互に平行に分流させるエアガイド10
と、該エアガイド10の下流に室内中央部下層域方向に
向けて開口された空気吹出口30とが設けられている。
【0022】そして、上記第2の通風路7からの空気流
が、少なくとも上記クロスフローファン8部分より下流
側位置において上記第1の通風路6からの空気流の上部
に位置して流れるように上記第2の通風路7と第1の通
風路6との位置関係および空気吹出口30の形状と構造
が設定されている。
【0023】上記第2の通風路7と第1の通風路6との
連通口部14に設けられたダンパー11は、上記連通口
部14および第2の通風路7の各開口部を開閉する弧状
のダンパー面11aを有し、該ダンパー面11aは又流通
する空気流のエアガイド機能を果たすようになってい
る。そして、該ダンパー11は、第1のモータ駆動回路
20によって回転駆動される第1モータM1の回転方向
と回転量によって開閉制御されるようになっている。そ
して、該ダンパー11は、そのダンパー面11aが上壁
15側に水平に対応した図示の状態では、上記連通口部
14の開口部を略閉塞し、上記第1、第2の通風路6,
7を各々相互に独立した並列な2組の通風路として、例
えば図6に示すように、第1および第2の空気吸込口4
a,4bから導入され、熱交換器5によって加熱された温
風と第3の空気吸込口4bから導入された熱交換器5を
介さない室温風とを各々単一のクロスフローファン8を
介してエアガイド10により上下に画成された第1、第
2の空気吹出通路7a,6aより独立に吹出させる。クロ
スフローファン8は、ファン内部の渦の形態が略層流状
態となるので、上記両空気を混合せずに吹き出すことが
できる。
【0024】また、上記第1、第2の風向変更板12,
13も上記ダンパー11と同様に各々第2モータM2
第3モータM3によって回転駆動されるようになってお
り、第2、第3のモータ駆動回路21,22によって駆
動される各モータM2,M3の回転方向と回転量に応じて
開閉制御される。
【0025】上記第1〜第3の各モータM1〜M3は、そ
れぞれモータ制御回路19によって任意に回転方向、回
転量が制御され、それによって上記ダンパー11、第
1、第2の風向変更板12,13の各開度を変更する。
【0026】一方、上記モータ制御回路19は、例えば
マイクロコンピュータによって構成されており、吹出し
モード設定回路18で設定された吹出しモード(風量方
向)に対応して上記第1〜第3のモータ駆動回路20〜
22を制御する。上記吹出しモード設定回路18には、
ファジー処理回路24からの後述する推論データP1′,
2′に基いて算出された上記第1〜第3の各モータの
回転方向、回転量データP1,P2が入力されるようにな
っている。該回転方向、回転量データP1,P2形成の基
礎となるファジーデータP1′,P2′は上記ファジー処
理回路24にて後述するようにして決定される。
【0027】すなわち、先ず符号16はリモートコント
ローラ29部に設けられユーザ所在位置における室内空
気の温度Tを検出する温度センサ、また同17は上記空
気吹出口30の所定位置に設けられ、当該空気吹出口3
0から吹出される空気吹出流の風速を検出する風速セン
サである(この風速センサは、例えば上述の温度センサ
同様にリモートコントローラ29に搭載してもよい)。
該風速センサ17および温度センサ16の各検出信号出
力は、風速・温度変換回路28を介して、それぞれ風速
データV、温度データTに変換された後に計測値・設定
値比較演算回路26に供給される。
【0028】該計測値・設定値比較演算回路26には、
設定値記憶メモリ27に記憶されているリモートコント
ローラ29による設定風速Vs、設定温度Tsが随時読出
されて入力されるようになっており、該入力値を基準信
号として上記実際の検出風速データV、検出温度データ
Tを比較し、その偏差ΔV、ΔTを算出して上記ファジ
ー処理回路24に入力する。また、符号25は、上記フ
ァジー処理回路24で使用される各種の推論用制御規則
を記憶した制御ロジックメモリであり、該制御ロジック
メモリ25のメモリロジックは、必要に応じて上記ファ
ジー処理回路24からの指令信号に応じて呼び出されて
当該ファジー処理回路24に入力される。そして、上記
制御ロジックメモリ25内の制御ロジックプログラムや
上記設定値記憶メモリ27内の設定値は、例えばユーザ
の好みに応じて任意に書き換えることができるようにな
っている。そのために、上記リモートコントローラ29
には、例えばICカード差換構造の入力データインプツ
ト方式が採用されている。そして、上記ファジー処理回
路24は、例えば内部回路として図2に示すようにファ
ジーデータ設定手段24aと開度データ推論手段24bと
を備えて構成されており、図3に示すようなファジー制
御を行って運転モード毎に上記ユーザの設定した風速お
よび温度の維持を図り、所望の快適室内環境を形成す
る。
【0029】すなわち、先ずステップS1,S2で、上述
のようにして当該設定運転モードにおける実際の吹出風
速V、室内温度Tの計測並びに設定値Vs、Tsとの差Δ
V、ΔTが算出され、これら各偏差データΔV、ΔTが
ファジーデータ設定手段24aに入力される。
【0030】このようにして各偏差データΔV、ΔTが
入力されると、上記ファジーデータ設定手段24aはス
テップS3の動作に進み、当該風速偏差ΔV、温度偏差
ΔTを予じめ実験データに基いて規格化された例えば8
区分の台集合{0,1,2,3・・・7}の何れかの要素に
割当て、さらに前回の制御結果を考慮して今回の風速V
および温度Tが例えば下記[表1],[表2]の風速、温度
ファジーラベルV,Tの中のV1〜V4、T1〜T4の何れ
に対して何の程度の確かさで属するか、そのメンバーシ
ップ値を各々決定する。これにより、当該運転条件下に
おける風速Vおよび温度TのファジーデータV°,T°
が設定される。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】次に、その上でステップS4に進み、上記
ファジーデータ(あいまい情報)V°,T°を基にして開
度データ推論手段24bが上記第2の通風路7のダンパ
ー11の予想開度P1および空気吹出口30側の第1、
第2の風向変更板12,13の予想開度P2°,P3°に対
する推論を行う。該推論は、下記の予じめ規格化された
[表3]のファジーラベルを使用して行なわれる。
【0034】
【表3】
【0035】上記ステップS1,S3の処理で求められた
状態(Vi,Ti)に関する該推論結果Pkは、次式(1)に示
す16個の複合命題による制御規則により得られ、それ
を表にしたものが下記の[表4]である。
【0036】
【数1】
【0037】この複合命題により求まるファジー関係R
は、8×8×8の3次元配列となる。そして、処理を高
速で行えるように、上記ステップS1〜S4の処理内容は
あらかじめ上記制御ロジックメモリ25に計算して記憶
させておく。
【0038】
【表4】
【0039】このようにして、ファジー変数としての制
御出力P°を得る。
【0040】次に、ステップS5に進む。そして、該ス
テップS5では、上記モータ回転量算出手段23により
上記ファジー出力P°を制御すべき実際のダンパー11
の開度および第1、第2の風向変更板12,13の開度
に対応した回転方向、回転量データPに変換し、さらに
ステップS6に進んで該データPに基いて吹出モードを設
定するとともに上記モータ制御回路19を制御して上記
第1〜第3の各モータ駆動回路20〜22を作動させて
風速および吹出方向を運転モードに応じて適切に制御す
る。
【0041】以上の結果、該構成ではファジー制御によ
りバイパス風の吹出風量や吹出角度を室内の温熱状態に
応じてきめ細かく制御できることから、ドラフトが少な
く、しかも上下温度差の小さい快適な空調空間を創出し
うるようになる。
【0042】今、例えば上記構成の空気調和機の暖房運
転を開始してから、所定室温移行後の室温微調整段階ま
で、また冷房時の上記ダンパー11、第1、第2の風向
変更板12,13の具体的な制御方法について説明する
と、例えば図4〜図8に示すようになる。
【0043】(1) 第1の制御モード(暖房開始時) すなわち、先ず暖房運転開始時は、できるだけ早く室温
を高める必要があることから、図4に示すように温調用
のダンパー11の第2の通風路7側開度を最小開度状態
θ1=0度(全閉状態)に制御することによって、上記第
2の空気吸込口4bを完全に閉塞する一方、上記第1、
第2の風向変更板12,13の吹出口開度を最大開度
θ23=MAX度(例えば下向60°)に開制御し、可
能な限り多量の空気を上記第1の空気吸込口4aから吸
込んで熱交換器5に供給し、当該熱交換後の昇温空気を
主空気流路である第1の通風路6から上記クロスフロー
ファン8の送風力を十分に活用して上記第1および第2
の空気吹出通路7a,6aの両方から下向60°の角度で
効率良く室内に吹出す。つまり、この時は、上記第1、
第2の風向変更板12,13は、何れも矢印で示すよう
に空気流に平行な状態となるように制御され、効果的な
整流板としての機能を果たす。従って、速やかに室温T
が上昇することになる。
【0044】この結果、能率の良い急速暖房が可能とな
る。
【0045】なお、この暖房運転開始時(暖房スイッチ
ON時)の室内空気の実温度Tは例えばT=5℃、風速
VはV=0m/sであり、運転に際して設定された設定風
速VsはVs=V1=0.5m/sec、所望設定温度TsはTs=
1=20℃であったと仮定する。
【0046】(2) 第2の制御モード(風速Vが上記設
定値Vs=V1=0.5m/sに達し、かつ室温Tが上記設定
値Ts=T1=20℃付近に達してきた場合) 次に、上記図4の状態の急速暖房運転が所定時間継続す
ると、やがて実際の室温Tは上記設定温度T1=20℃
に近づいてゆく。そして実際の室温Tが当該設定温度T
1=20℃近くになったこと(T=T1=15〜18℃)
が、上記温度センサ16によって検出されると、上記フ
ァジー処理回路24は該事実を判定して、以後は図5に
示すように、上記ダンパー11の第2の通風路7側開度
θ1が徐々に大きくなる方向に制御する一方、第1の通
風路6側との連通口部14を閉塞していって上記主空気
流路である第1の通風路6側からの熱交換空気の上記上
方側第1の空気吹出通路7a側への流入量を減らすと同
時に第2の通風路7側からの空気を少しづつ混合させ
る。このようにしてドラフト感を抑えながら設定値20
℃まで正確に室温を上げる。。
【0047】(3) 第3の制御モード(定常モード) 次に上記図5のようにして、室温Tpが設定値T1=20
℃に達した後(検出値V=0.5m/s、T=20℃)は、ド
ラフトを少なくするために風速・温度とともに設定値を
少し低くする(Ts=T2=18℃、V=V2=0.3m/s)。
【0048】そして、これに対応して図6に示すように
上記ダンパー11の開度をファジー制御によって開きぎ
みに調節し、低温側バイパス風の風量を大きく、他方温
風量を少なくして両者の風量を最適な値に設定する。
【0049】このことにより、温風ドラフトを少なくす
るとともに、吹出口が上方にある低温側バイパス風の風
量増加で温風の浮き上がりを抑える。
【0050】(4) 第4の制御モード(精密制御モード) その後は、設定値と検出値の差に応じて、ファジー制御
によりダンパー開度や風向変更板の角度を可能な限りき
め細かく制御し、常に室内を最適な温度分布に保つ。
【0051】その一例として、例えば図7に示すよう
に、第2の風向変更板13の開度θ3および上記ダンパ
ー11の開度θ1は図6の状態のままに固定し、他方上
記第1の風向変更板12をスイングさせることにより上
記熱交換器5を通らない低温側の空気を上記空気吹出口
30より乱流状態で吹出すようにして該相対的に温度が
低い室温側第1の空気吹出通路7a側からの吹出し空気
を上記第2の空気吹出通路6a側からの吹出温風とのミ
ックス度を向上させ、温度分布の均一化を図ることなど
が行われる。
【0052】(5) 第5の制御モード(冷房運転時の場
合) 更に、又上記空気調和機は、例えば冷房運転時には図8
に示すように制御される。
【0053】すなわち、該冷房運転時には、天井付近の
室内空気上層部に効果的に冷風を送るのが良いから、先
ず上記ダンパー11により上記第2の空気吸込口4bを
閉じる(θ1=0度)とともに上記連通口部14を全開状
態にオープン制御して熱交換器5を介して冷却された冷
風をクロスフローファン8によって効率良く上記第1、
第2の両空気吹出通路7a,6aに供給する一方、各空気
吹出口30上下の第1、第2の各風向変更板12,13
を図示の如く水平状態に近く制御して吹出される冷風
が、できるだけ部屋全体の上層部に拡がるように水平方
向に吹出させるように制御する。この結果、温度分布が
均一で、しかも効果的に冷房状態の実現が図られる。
【0054】ただし、冷風によるドラフト感が大きいと
きなどは、センサー出力値と設定値の差に応じて、ファ
ジー制御により上記ダンパー11の開度を適切に調節し
て、バイパス風を混合させ、冷風の風量を少し低めに
し、それによってドラフトを低減し、可及的に快適性を
向上させるようにすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の実施例に係る空気調和機の
本体部の構造と制御回路の構成を示す全体図である。
【図2】図2は、同空気調和機の制御回路の要部の構成
を示すブロック図である。
【図3】図3は、同空気調和機のモータ制御回路部のフ
ァジー制御動作を示すフローチャートである。
【図4】図4は、同空気調和機の第1の制御モードにお
ける各部の動作状態を示す断面図である。
【図5】図5は、同空気調和機の第2の制御モードにお
ける各部の動作状態を示す断面図である。
【図6】図6は、同空気調和機の第3の制御モードにお
ける各部の動作状態を示す断面図である。
【図7】図7は、同空気調和機の第4の制御モードにお
ける各部の動作状態を示す断面図である。
【図8】図8は、同空気調和機の第5の制御モードにお
ける各部の動作状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1は外部ケーシング、2は壁面、3は天井面、4aは第
1の空気吸込口、4bは第2の空気吸込口、5は熱交換
器、6は第1の通風路、7は第2の通風路、8はクロス
フローファン、10はエアガイド、11はダンパー、1
2は第1の風向変更板、13は第2の風向変更板、14
は連通口部、19はモータ制御回路、20は第1のモー
タ駆動回路、21は第2のモータ駆動回路、22は第3
のモータ駆動回路、30は空気吹出口、M1は第1モー
タ、M2は第2モータ、M3は第3モータである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器(5)を介した第1の空気が流れ
    る第1の通風路(6)と、熱交換器(5)をバイパスした第
    2の空気が流れる第2の通風路(7)と、該第2の通風路
    (7)を流れる第2の空気の空気流量を制御する風量制御
    手段と、上記第2の通風路(7)を通して吹き出される第
    2の空気の吹出角度を制御する吹出角度制御手段とを備
    えてなる空気調和機において、上記風量制御手段および
    吹出角度制御手段をファジー制御手段により構成したこ
    とを特徴とする空気調和機。
  2. 【請求項2】 上記ファジー制御手段は、当該空気調和
    機から吹き出される吹出風の風速および室内空気の温度
    の各検出値と設定値との偏差を演算する風速および温度
    偏差演算手段と、該風速および温度偏差演算手段によっ
    て演算された風速および温度偏差を予じめ実験データに
    基いて規格化された風速および温度偏差の台集合要素に
    割当てるとともに前回の制御結果を参照することによっ
    て上記今回の風速および温度検出値に対応したファジー
    データを設定するファジーデータ設定手段と、該ファジ
    ーデータ設定手段によって設定された風速および温度に
    対応するファジーデータに基いて風量制御用のダンパー
    および吹出角制御用の風向変更板の各開度を推論する推
    論手段と、該推論手段により求められたファジーパラメ
    ータを制御出力として上記風量制御用ダンパーおよび吹
    出角制御用風向変更板駆動用の駆動部を制御する駆動部
    制御手段とから構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の空気調和機。
JP3287926A 1991-11-01 1991-11-01 空気調和機 Pending JPH05126386A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4866163A (en) * 1981-12-11 1989-09-12 Sandoz, Ltd. Disazo compounds having two 4,8 Disulfonaphthyl-2 diazo component radicals and two triazine 1,3,5 triazine rings linked by a piperazinylene radical
WO2021082453A1 (zh) * 2019-10-31 2021-05-06 青岛海尔空调电子有限公司 空调室内机的控制方法

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US4866163A (en) * 1981-12-11 1989-09-12 Sandoz, Ltd. Disazo compounds having two 4,8 Disulfonaphthyl-2 diazo component radicals and two triazine 1,3,5 triazine rings linked by a piperazinylene radical
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