JPH05125988A - エンジンのクランク角検出方法 - Google Patents

エンジンのクランク角検出方法

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JPH05125988A
JPH05125988A JP28673691A JP28673691A JPH05125988A JP H05125988 A JPH05125988 A JP H05125988A JP 28673691 A JP28673691 A JP 28673691A JP 28673691 A JP28673691 A JP 28673691A JP H05125988 A JPH05125988 A JP H05125988A
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JP
Japan
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time
angle
spill
pulse
rotation speed
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JP28673691A
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English (en)
Inventor
Shigetaka Hisatomi
茂隆 久富
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】瞬間回転速度が最低となる時期近傍での角度時
間の予測精度を更に向上させ、その角度時間に基づく余
り角度の時間換算を更に高精度に行う。 【構成】エンジン回転パルスのある基準位置から目標ク
ランク角度までのパルスカウント数と1パルス分に満た
ない余り角度を求める。その余り角度の時間換算のため
に使用される今回の角度時間TS1125Aを推定する
に当たり、前回の同一クランク角度位置での角度時間T
S1125の逆数値である瞬間回転速度を求め、その瞬
間回転速度に、最新の時間Tk(i)の逆数値である瞬
間回転速度とその前の時間Tk(i−1)の逆数値であ
る瞬間回転速度との差を加算して補正する。そして、そ
の補正後瞬間回転速度の逆数値を今回の角度時間TS1
125Aとして推定する。これにより、エンジン回転速
度の変動に影響されることなく、今回の角度時間TS1
125Aの推定がより高精度に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば自動車に適用
されるエンジンにおいて、その燃料噴射量制御や点火時
期制御の演算処理のために使用されるクランク角度を検
出するクランク角検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば電子制御ディーゼルエンジ
ンの燃料噴射ポンプにおいては、そのプランジャのリフ
トに応じて得られる燃料噴射量が目標値になるように、
電磁スピル弁等を制御してスピルポートを開放させるよ
うにしている。これにより、プランジャ高圧室からの燃
料を燃料室へ溢流(スピル)させ、燃料の圧送終わり、
即ち燃料噴射の終了時期を制御し、所要の燃料噴射量を
得るようにしている。
【0003】このような電磁スピル弁では、通常、プラ
ンジャのリフトに同期し且つ一定のポンプ回転角度毎に
入力される信号、例えばエンジン回転パルスと平均エン
ジン回転速度とにより目標スピル角度を時間換算して目
標スピル時期を決定し、その目標スピル時期に基づき電
磁スピル弁をオン・オフ制御するようにしている。
【0004】例えば、特開昭61−118545号公報
に開示された燃料噴射量制御装置においては、所要の燃
料噴射量を得るべく、一定のクランク角度毎に得られる
エンジン回転パルスに基づき、そのエンジン回転パルス
のある基準位置から目標スピル角度までのパルスカウン
ト数と1パルス分に満たない余り角度を求め、更にその
余り角度をエンジン回転速度に基づき時間換算して目標
スピル時期を決定するようにしている。この場合、前回
に検出された目標スピル角度を含む所定のクランク角度
の間で、エンジンの回転時間を平均エンジン回転速度に
基づいて予測し、その予測された回転時間に基づいて今
回の余り角度を時間換算するようにしていた。
【0005】しかしながら、前記公報の技術では、ディ
ーゼルエンジンの負荷が変化するような場合に、平均エ
ンジン回転速度は変化しなくても、或いは変化が小さく
ても、目標スピル角度近傍でのエンジン回転速度は変化
する。従って、目標スピル角度近傍でのエンジン回転速
度が実際には変化していても、平均エンジン回転速度が
殆ど変化しないことから、予測されるべき最新の回転時
間の精度が悪くなり、今回の余り角度の時間換算の精度
が低下するというおそれがあった。
【0006】そこで、その時間換算の精度を補うための
技術が、本願出願人により特願平3−144974号に
提案された。この技術では、ディーゼルエンジンの瞬間
回転速度が最低となる時期近傍、即ち爆発行程最初の燃
料噴射時期近傍のクランク角度を検出するクランク角検
出方法において、一定クランク角度毎に得られるエンジ
ン回転パルスに基づき、そのエンジン回転パルスのある
基準位置から検出すべき時期に相当する目標クランク角
度(目標スピル角度)までのパルスカウント数と1パル
ス分に満たない余り角度を求めている。更に、その余り
角度を時間換算するに際し、その時間換算のために使用
される時間として、前回の同一クランク角度位置にて同
一角度だけ回転するのに要した角度時間(回転時間)を
求めている。そして、その求められた角度時間を、最新
の瞬間最高回転速度とその前の瞬間最高回転速度との比
を用いて補正するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したク
ランク角検出方法では、前記角度時間を最新の瞬間最高
回転速度とその前の瞬間最高回転速度の変化に応じて補
正することには物理的な意味があるものの、それら両瞬
間最高回転速度の比を用いることには特に物理的な意味
がなかった。そのため、予測されるべき角度時間の補正
が未だ充分でなく、前述した余り角度の時間換算の精度
を向上させる点で改善の余地があった。
【0008】この発明は前述した事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、エンジンの瞬間回転速度が
最低となる時期近傍である角度だけ回転するのに要した
角度時間の予測精度を更に向上させることが可能で、も
ってその角度時間に基づく余り角度の時間換算を更に高
精度に行うことの可能なエンジンのクランク角検出方法
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明においては、エンジンの瞬間回転速度が
最低となる時期近傍のクランク角度を検出するクランク
角検出方法において、一定クランク角度毎に得られるエ
ンジン回転パルスに基づき、そのエンジン回転パルスの
ある基準位置から検出すべき時期に相当する目標クラン
ク角度までのパルスカウント数と1パルス分に満たない
余り角度を求め、更にその余り角度を時間換算するに際
し、その時間換算のために使用される今回の角度時間を
求めるに当たり、前回の同一クランク角度位置にて同一
角度だけ回転するのに要した角度時間に対応する瞬間回
転速度を求め、その瞬間回転速度を、最新の所定クラン
ク角度位置での瞬間回転速度とその前の同クランク角度
位置での瞬間回転速度との差に基づいて補正し、その補
正された瞬間回転速度から今回の角度時間を推定するよ
うにしている。
【0010】
【作用】上記の構成によれば、エンジンの瞬間回転速度
が最低となる時期近傍のクランク角度を検出するクラン
ク角検出方法において、余り角度の時間換算のために使
用される今回の角度時間を求めるに当たり、前回の同一
クランク角度位置にて同一角度だけ回転するのに要した
角度時間に対応する瞬間回転速度を求める。又、その瞬
間回転速度を、最新の所定クランク角度位置での瞬間回
転速度とその前の同クランク角度位置での瞬間回転速度
との差に基づいて補正する。そして、その補正された瞬
間回転速度の結果から今回の角度時間を推定している。
【0011】ここで、一般にエンジン回転速度の変化
は、その爆発行程での爆発力、内部フリクション及び負
荷等によって発生することが知られている。又、エンジ
ンの瞬間回転速度が最低となる時期近傍は、前回の爆発
力の影響を受けにくい時期となっている。更に、エンジ
ンの負荷や内部フリクションは、瞬間回転速度の最低と
なる各時期の間で大きく変動することはない。そのた
め、瞬間回転速度の最低となる時期近傍における今回の
角度時間を求めるに当たり、前回の同一クランク角度位
置での角度時間に対応する瞬間回転速度と、今回の角度
時間に対応する瞬間回転速度との間でエンジンの負荷や
内部フリクションの影響を考慮する必要がなくなる。そ
して、瞬間回転速度の最低となる時期近傍における瞬間
回転速度の変化は、単に最新の所定クランク角度位置で
の瞬間回転速度とその前の同クランク角度位置での瞬間
回転速度との差でよく代表される。
【0012】従って、上記した瞬間回転速度の差に基づ
いて前回の角度時間に対応する瞬間回転速度を補正し、
その補正結果から、即ちその補正結果の逆数チップ部品
により今回の角度時間を推定することにより、エンジン
回転速度の変動に影響されることなく、更に正確な今回
の角度時間が求められる。
【0013】
【実施例】以下、この発明におけるエンジンのクランク
角検出方法をディーゼルエンジンに具体化した一実施例
を図1〜図11に基いて詳細に説明する。
【0014】図7はこの実施例における過給機付ディー
ゼルエンジンの燃料噴射量制御装置を示す概略構成図で
あり、図8はその分配型燃料噴射ポンプ1を示す断面図
である。燃料噴射ポンプ1はディーゼルエンジン2のク
ランク軸40にベルト等を介して駆動連結されたドライ
ブプーリ3を備えている。そして、そのドライブプーリ
3の回転によって燃料噴射ポンプ1が駆動され、ディー
ゼルエンジン2の各気筒(この場合は4気筒)毎に設け
られた各燃料噴射ノズル4に燃料が圧送されて燃料噴射
を行う。
【0015】燃料噴射ポンプ1において、ドライブプー
リ3はドライブシャフト5の先端に取付けられている。
又、そのドライブシャフト5の途中には、べーン式ポン
プよりなる燃料フィードポンプ(この図では90度展開
されている)6が設けられている。更に、ドライブシャ
フト5の基端側には円板状のパルサ7が取付けられてい
る。このパルサ7の外周面には、ディーゼルエンジン2
の気筒数と同数の、即ちこの場合4個の切歯が等角度間
隔で形成され、更に各切歯の間には14個ずつ(合計で
56個)の突起が等角度間隔で形成されている。そし
て、ドライブシャフト5の基端部は図示しないカップリ
ングを介してカムプレート8に接続されている。
【0016】パルサ7とカムプレート8との間には、ロ
ーラリング9が設けられ、同ローラリング9の円周に沿
ってカムプレート8のカムフェイス8aに対向する複数
のカムローラ10が取付けられている。カムフェイス8
aはディーゼルエンジン2の気筒数と同数だけ設けられ
ている。又、カムプレート8はスプリング11によって
常にカムローラ10に付勢係合されている。
【0017】カムプレート8には燃料加圧用プランジャ
12の基端が一体回転可能に取付けられ、それらカムプ
レート8及びプランジャ12がドライブシャフト5の回
転に連動して回転される。即ち、ドライブシャフト5の
回転力がカップリングを介してカムプレート8に伝達さ
れることにより、カムプレート8が回転しながらカムロ
ーラ10に係合して、気筒数と同数だけ図中左右方向へ
往復駆動される。又、この往復運動に伴ってプランジャ
12が回転しながら同方向へ往復駆動される。つまり、
カムプレート8のカムフェイス8aがローラリング9の
カムローラ10に乗り上げる過程でプランジャ12が往
動(リフト)され、その逆にカムフェイス8aがカムロ
ーラ10を乗り下げる過程でプランジャ12が復動され
る。
【0018】プランジャ12はポンプハウジング13に
形成されたシリンダ14に嵌挿されており、プランジャ
12の先端面とシリンダ14の底面との間が高圧室15
となっている。又、プランジャ12の先端側外周には、
ディーゼルエンジン2の気筒数と同数の吸入溝16と分
配ポート17が形成されている。又、それら吸入溝16
及び分配ポート17に対応して、ポンプハウジング13
には分配通路18及び吸入ポート19が形成さている。
【0019】そして、ドライブシャフト5が回転されて
燃料フィードポンプ6が駆動されることにより、図示し
ない燃料タンクから燃料供給ポート20を介して燃料室
21内へ燃料が供給される。又、プランジャ12が復動
されて高圧室15が減圧される吸入行程中に、吸入溝1
6の一つが吸入ポート19に連通することにより、燃料
室21から高圧室15へと燃料が導入される。一方、プ
ランジャ12が往動されて高圧室15が加圧される圧縮
行程中に、分配通路18から各気筒毎の燃料噴射ノズル
4へ燃料が圧送されて噴射される。
【0020】ポンプハウジング13には、高圧室15と
燃料室21とを連通させる燃料溢流(スピル)用のスピ
ル通路22が形成されている。このスピル通路22の途
中には、高圧室15からの燃料スピルを調整するスピル
調整弁としての電磁スピル弁23が設けられている。こ
の電磁スピル弁23は常開型の弁であり、コイル24が
無通電(オフ)の状態では弁体25が開放されて高圧室
15内の燃料が燃料室21へスピルされる。又、コイル
24が通電(オン)されることにより、弁体25が閉鎖
されて高圧室15から燃料室21への燃料のスピルが止
められる。
【0021】従って、電磁スピル弁23の通電時間を制
御することにより、同弁23が閉弁・開弁制御され、高
圧室15から燃料室21への燃料のスピル調量が行われ
る。そして、プランジャ12の圧縮行程中に電磁スピル
弁23を開弁させることにより、高圧室15内における
燃料が減圧されて、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が
停止される。つまり、プランジャ12が往動しても、電
磁スピル弁23が開弁している間は高圧室15内の燃料
圧力が上昇せず、燃料噴射ノズル4からの燃料噴射が行
われない。又、プランジャ12の往動中に、電磁スピル
弁23の閉弁・開弁の時期を制御することにより、燃料
噴射ノズル4からの燃料噴射量が制御される。
【0022】ポンプハウジング13の下側には、燃料噴
射時期を調整するためのタイマ装置(この図では90度
展開されている)26が設けられている。このタイマ装
置26は、ドライブシャフト5の回転方向に対するロー
ラリング9の位置を変更することにより、カムフェイス
8aがカムローラ10に係合する時期、即ちカムプレー
ト8及びプランジャ12の往復駆動時期を変更するため
のものである。
【0023】このタイマ装置26は油圧により駆動され
るものであり、タイマハウジング27と、同ハウジング
27内に嵌装されたタイマピストン28と、同じくタイ
マハウジング27内一側の低圧室29にてタイマピスト
ン28を他側の加圧室30へ押圧付勢するタイマスプリ
ング31等とから構成されている。そして、タイマピス
トン28はスライドピン32を介してローラリング9に
接続されている。
【0024】タイマハウジング27の加圧室30には、
燃料フィードポンプ6により加圧された燃料が導入され
るようになっている。そして、その燃料圧力とタイマス
プリング31の付勢力との釣り合い関係によってタイマ
ピストン28の位置が決定される。又、タイマピストン
28の位置が決定されることにより、ローラリング9の
位置が決定され、カムプレート8を介してプランジャ1
2の往復動タイミングが決定される。
【0025】タイマ装置26の燃料圧力、即ち制御油圧
を調整するために、タイマ装置26にはタイミングコン
トロールバルブ33が設けられている。即ち、タイマハ
ウジング27の加圧室30と低圧室29とは連通路34
によって連通されており、同連通路34の途中にタイミ
ングコントロールバルブ33が設けられている。このタ
イミングコントロールバルブ33は、デューティ制御さ
れた通電信号によって開閉制御される電磁弁であり、同
タイミングコントロールバルブ33の開閉制御によって
加圧室30内の燃料圧力が調整される。そして、その燃
料圧力調整によって、プランジャ12のリフトタイミン
グが制御され、各燃料噴射ノズル4からの燃料噴射時期
が調整される。
【0026】ローラリング9の上部には、電磁ピックア
ップコイルよりなる回転数センサ35がパルサ7の外周
面に対向して取付けられている。この回転数センサ35
はパルサ7の突起等が横切る際に、それらの通過を検出
してエンジン回転速度NEに相当するタイミング信号、
即ち所定のクランク角度(11.25°CA)毎の回転
角度信号としてのエンジン回転パルスを出力する。又、
この回転数センサ35は、ローラリング9と一体である
ため、タイマ装置26の制御動作に関わりなく、プラン
ジャリフトに対して一定のタイミングで基準となるタイ
ミング信号を出力する。
【0027】次に、ディーゼルエンジン2について説明
する。このディーゼルエンジン2ではシリンダ41、ピ
ストン42及びシリンダヘッド43によって各気筒毎に
対応する主燃焼室44がそれぞれ形成されている。又、
それら各主燃焼室44が、同じく各気筒毎に対応して設
けられた副燃焼室45に連設されている。そして、各副
燃焼室45に各燃料噴射ノズル4から噴射される燃料が
供給される。又、各副燃焼室45には、始動補助装置と
しての周知のグロープラグ46がそれぞれ取付けられて
いる。
【0028】ディーゼルエンジン2には、吸気管47及
び排気管50がそれぞれ設けられ、その吸気管47には
過給機を構成するターボチャージャ48のコップレッサ
49が設けられ、排気管50にはターボチャージャ48
のタービン51が設けられている。又、排気管50に
は、過給圧力PiMを調節するウェイストゲートバルブ
52が設けられている。周知のようにこのターボチャー
ジャー48は、排気ガスのエネルギーを利用してタービ
ン51を回転させ、その同軸上にあるコンプレッサ49
を回転させて吸入空気を昇圧させる。これによって、密
度の高い混合気を主燃焼室44へ送り込んで燃料を多量
に燃焼させ、ディーゼルエンジン2の出力を増大させる
ようになっている。
【0029】又、ディーゼルエンジン2には、排気管5
0内の排気の一部を吸気管47の吸入ポート53へ還流
させる還流管54が設けられている。そして、その還流
管54の途中には排気の還流量を調節するエキゾースト
ガスリサキュレイションバルブ(EGRバルブ)55が
設けられている。このEGRバルブ55はバキュームス
イッチングバルブ(VSV)56の制御によって開閉制
御される。
【0030】更に、吸気管47の途中には、アクセルペ
ダル57の踏込量に連動して開閉されるスロットルバル
ブ58が設けられている。又、そのスロットルバルブ5
8に平行してバイパス路59が設けられ、同バイパス路
59にはバイパス絞り弁60が設けられている。このバ
イパス絞り弁60は、二つのVSV61,62の制御に
よって駆動される二段のダイヤフラム室を有するアクチ
ュエータ63によって開閉制御される。このバイパス絞
り弁60は各種運転状態に応じて開閉制御されるもので
ある。例えば、アイドル運転時には騒音振動等の低減の
ために半開状態に制御され、通常運転時には全開状態に
制御され、更に運転停止時には円滑な停止のために全閉
状態に制御される。
【0031】そして、上記のように燃料噴射ポンプ1及
びディーゼルエンジン2に設けられた電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及び各VSV56,61,62は電子制御装置(以
下単に「ECU」という)71にそれぞれ電気的に接続
され、同ECU71によってそれらの駆動タイミングが
制御される。
【0032】運転状態を検出するセンサとしては、回転
数センサ35に加えて以下の各種センサが設けられてい
る。即ち、吸気管47にはエアクリーナ64の近傍にお
ける吸気温度THAを検出する吸気温センサ72が設け
られている。又、スロットルバルブ58の開閉位置か
ら、ディーゼルエンジン2の負荷に相当するアクセル開
度ACCPを検出するアクセル開度センサ73が設けら
れている。吸入ポート53の近傍には、ターボチャージ
ャ48によって過給された後の吸入空気圧力、即ち過給
圧力PiMを検出する吸気圧センサ74が設けられてい
る。更に、ディーゼルエンジン2の冷却水温THWを検
出する水温センサ75が設けられている。又、ディーゼ
ルエンジン2のクランク軸40の回転基準位置、例えば
特定気筒の上死点に対するクランク軸40の回転位置を
検出するクランク角センサ76が設けられている。更に
又、図示しないトランスミッションには、そのギアの回
転によって回されるマグネット77aによりリードスイ
ッチ77bをオン・オフさせて車両速度(車速)SPを
検出する車速センサ77が設けられている。
【0033】そして、ECU71には上述した各センサ
72〜77がそれぞれ接続されると共に回転数センサ3
5が接続されている。又、ECU71は各センサ35,
72〜77から出力される信号に基づいて、電磁スピル
弁23、タイミングコントロールバルブ33、グロープ
ラグ46及びVSV56,61,62等を好適に制御す
る。
【0034】次に、前述したECU71の構成につい
て、図9のブロック図に従って説明する。ECU71は
中央処理装置(CPU)81、所定の制御プログラム及
びマップ等を予め記憶した読み出し専用メモリ(RO
M)82、CPU81の演算結果等を一時記憶するラン
ダムアクセスメモリ(RAM)83、予め記憶されたデ
ータを保存するバックアップRAM84等と、これら各
部と入力ポート85及び出力ポート86等とをバス87
によって接続した論理演算回路として構成されている。
【0035】入力ポート85には、前述した吸気温セン
サ72、アクセル開度センサ73、吸気圧センサ74及
び水温センサ75が、各バッファ88,89,90,9
1、マルチプレクサ93及びA/D変換器94を介して
接続されている。同じく、入力ポート85には、前述し
た回転数センサ35、クランク角センサ76及び車速セ
ンサ77が、波形整形回路95を介して接続されてい
る。そして、CPU81は入力ポート85を介して入力
される各センサ35,72〜77等の検出信号を入力値
として読み込む。又、出力ポート86には各駆動回路9
6,97,98,99,100,101を介して電磁ス
ピル弁23、タイミングコントロールバルブ33、グロ
ープラグ46及びVSV56,61,62等が接続され
ている。
【0036】そして、CPU81は各センサ35,72
〜77から読み込んだ入力値に基づき、電磁スピル弁2
3、タイミングコントロールバルブ33、グロープラグ
46及びVSV56,61,62等を好適に制御する。
【0037】次に、前述したECU71により実行され
るクランク角検出の処理動作及び燃料噴射量制御の処理
動作について図1〜図6に従って説明する。先ず、図1
のフローチャートはECU71により実行される各処理
のうち、回転数センサ35から入力されるエンジン回転
速度NEのエンジン回転パルスの立ち上がりで割り込ま
れる「NE割込みルーチン」を示している。
【0038】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ101において、フリーランニングカウンタのカ
ウント値である現在時刻FCと、前回のNE割込み時に
おける現在時刻に相当する割込み時刻T0との差を、パ
ルス時間TNINTとして設定する。即ち、図2のタイ
ムチャートに示すように、エンジン回転パルスの1パル
ス分に相当するクランク角度(11.25°CA)だけ
進むのに要する時間を算出する。
【0039】次に、ステップ102において、今回の割
込みパルス信号が基準位置信号であるか否かを判断す
る。即ち、ステップ101にて算出されたパルス時間T
NINT(i)が、前回算出されたパルス時間TNIN
T(i−1)の「1.5倍」以上あるか否かを比較し、
「1.5倍」以上である場合は、図2における基準位置
信号であると判断する。ここで、基準位置信号である場
合には、ステップ103において、パルスカウンタCN
IRQの値を「0」にリセットした後、ステップ104
へ移行する。又、基準位置信号でない場合には、そのま
まステップ104へ移行する。
【0040】ステップ102又はステップ103から移
行して、ステップ104においては、ステップ101に
おける現在時刻FCを割込み時刻T0として設定する。
続いて、ステップ105においては、パルスカウンタC
NIRQの値が「k」であるか否かを判断する。ここ
で、「k」の値としては、後述するスピル時パルス時間
TS1125を算出する時刻に近いことが望ましいが、
算出時間の関係から、あまり近くに設定することはでき
ない。そこで、この実施例では、図2に示すように、ス
ピル時パルス時間TS1125にできるだけ近い値であ
る「k=6〜8」のうち「k=8」と設定されている。
【0041】ここで、パルスカウンタCNIRQの値が
「k」である場合には、ステップ106において、前回
にパルスカウンタCNIRQの値が「k」であったとき
に設定された時間Tk(i)を、その一つ前(180°
CA前)における時間Tk(i−1)として設定する。
尚、この時間Tkとは、パルスカウンタCNIRQの値
が「k−1」になってから「k」になるまでにクランク
角度で「11.25°CA」だけ進むのに要するパルス
時間TNINTに相当するものである。
【0042】そして、ステップ107において、ステッ
プ101にて求められたパルス時間TNINTを今回の
時間Tk(i)として設定し、その後の処理を一旦終了
する。
【0043】一方、ステップ105において、パルスカ
ウンタCNIRQの値が「k」でない場合には、ステッ
プ108において、パルスカウンタCNIRQの値が
「10」であるか否かを判断する。ここで、パルスカウ
ンタCNIRQの値が「10」である場合には、ステッ
プ109において、先にステップ101にて求められた
パルス時間TNINTをスピル時パルス時間TS112
5として設定し、その後の処理を一旦終了する。即ち、
図2に示すように、スピル時パルス時間TS1125
は、パルスカウンタCNIRQの値が「9」になってか
ら「10」になるまでにクランク角度で「11.25°
CA」だけ進むのに要するパルス時間TNINTに相当
している。これと共に、スピル時パルス時間TS112
5はディーゼルエンジン2の瞬間回転速度が最低となる
時期近傍で、かつ燃料がスピルされる時期に相当してい
る。そして、ステップ108において、パルスカウンタ
CNIRQの値が「10」でない場合には、そのままそ
の後の処理を一旦終了する。
【0044】次に、上記のようにNE割込みルーチンで
求められるスピル時パルス時間TS1125を使用して
行われる燃料噴射量制御の処理動作について図3〜図6
に従って説明する。
【0045】図3に示すフローチャートはECU71に
より実行される各処理のうち、燃料噴射ポンプ1におけ
る燃料噴射量制御のための「メインルーチン」であっ
て、所定時間毎の定時割込みで実行される。
【0046】処理がこのルーチンへ移行すると、先ずス
テップ201において、回転数センサ35、アクセル開
度センサ73及び水温センサ75の各検出値に基づい
て、エンジン回転速度NE、アクセル開度ACCP及び
冷却水温THWをそれぞれ読み込む。
【0047】続いて、ステップ202において、そのア
クセル開度ACCP及び冷却水温THWにより、補正後
アクセル開度ACCPAを算出する。この補正後アクセ
ル開度ACCPAは冷却水温THWに応じて求められる
始動時疑似アクセル開度ACSTAと、アクセル開度A
CCP等との比較によって求められる。
【0048】次に、ステップ203において、先に読み
込まれたエンジン回転速度NE及び補正後アクセル開度
ACCPA等に基づき最終噴射量QFINを算出する。
この最終噴射量QFINは、以下の計算式(1)に従っ
て求められる。尚、式中の「C1,C2,C3」はそれ
ぞれ定数である。
【0049】 QFIN=C1+C2×ACCPA×C3×NE …(1) 次に、ステップ204において、ディーゼルエンジン2
の低回転領域でのエンストを防止すべく低回転時の増量
補正を実行するために、低回転増量補正係数KAVTを
算出する。この低回転増量補正係数KAVTは、図示し
ない予め定められたマップを参照して求められる。
【0050】そして、ステップ205においては、先に
求められた最終噴射量QFINにより、スピル時期パル
ス数CANGLa及び余り角度θREMaをそれぞれ算
出する。これらスピル時期パルス数CANGLa及び余
り角度θREMaは、以下の計算式(2)を参照して求
められる。
【0051】 QFIN=11.25×CANGLa+θREMa …(2) つまり、図4に示すように、最終噴射量QFINをエン
ジン回転パルス1個分の角度に相当する「11.25」
で除算して、その商をスピル時期パルス数CANGLa
として求め、その余りを余り角度θREMaとして求め
て設定するのである。ここで、スピル時期パルス数CA
NGLaは燃料噴射を終了するために電磁スピル弁23
をオフさせるべき、即ち燃料をスピルすべきスピル時期
に対応するエンジン回転パルス数に相当する(図4では
「9」である)。又、余り角度θREMaは、当該スピ
ル時期パルス数CANGLaにおける更に厳密なスピル
時期を角度で示した値である。
【0052】次に、ステップ206においては、補正後
スピル時パルス時間TS1125Aを算出する。この補
正後スピル時パルス時間TS1125Aは、前述したN
E割込みルーチンにて求められたスピル時パルス時間T
S1125及び時間Tk(i),Tk(i−1)によ
り、以下の計算式(3)を参照して求められる。
【0053】
【数1】 即ち、この計算式では、今回の補正後スピル時パルス時
間TS1125Aを推定するために、前回の同一クラン
ク角度位置での角度時間としてのスピル時パルス時間T
S1125の逆数値に相当する瞬間回転速度を求め、そ
の瞬間回転速度に最新の時間Tk(i)の逆数値に相当
する瞬間回転速度とその前の時間Tk(i−1)の逆数
値に相当する瞬間回転速度との差を加算して補正する。
そして、その補正後瞬間回転速度の逆数値を今回の同一
クランク角度位置での角度時間に相当する補正後スピル
時パルス時間TS1125Aとして推定している。
【0054】上記のような計算式(3)は、以下のよう
な点でディーゼルエンジン2において物理的な意味を有
している。即ち、一般にディーゼルエンジン2のエンジ
ン回転速度NEの変化は、その爆発行程での爆発力、内
部フリクション及び負荷等によって発生することが知ら
れている。又、スピル時パルス時間TS1125或いは
補正後スピル時パルス時間TS1125Aの求められる
時期は、ディーゼルエンジン2の瞬間回転速度が最低と
なる時期近傍であり、前回の爆発力の影響を受けにくい
時期となっている。更に、ディーゼルエンジン2の負荷
や内部フリクションは、瞬間回転速度の最低となる時期
近傍の間で大きく変動することはない。そのため、瞬間
回転速度の最低となる時期近傍における今回の補正後ス
ピル時パルス時間TS1125Aを求めるに当たり、前
回の同一クランク角度位置でのスピル時パルス時間TS
1125に対応する瞬間回転速度と、今回の補正後スピ
ル時パルス時間TS1125Aに対応する瞬間回転速度
との間の変動については、ディーゼルエンジン2の負荷
や内部フリクションの影響を考慮する必要がなくなる。
そして、その補正後スピル時パルス時間TS1125A
に対応する瞬間回転速度の変動を考慮するには、単にそ
の近傍での最新の時間Tk(i)の逆数値に相当する瞬
間回転速度と、その前の時間Tk(i−1)の逆数値に
相当する瞬間回転速度との差でよく代表されることが分
かっている。
【0055】このように、エンジン回転速度NEの変動
における物理的な意味に鑑み、上記計算式(3)が参照
されるのである。その後、ステップ207において、先
に求められた余り角度θREMaに低回転増量補正係数
KVATを乗算した結果を、最終余り角度θREMとし
て設定する。即ち、最終余り角度θREMに低回転増量
補正係数KVATを反映させて、低回転増量の必要な場
合にはそれに見合った大きさの値とする。
【0056】続いて、ステップ208において、先に求
められた最終余り角度θREMと補正後スピル時パルス
時間TS1125Aとにより、スピル時期パルス数CA
NGLaにおけるスピル時刻TSPONaを算出する。
即ち、最終余り角度θREMを時間換算するのである。
このスピル時刻TSPONaは以下の計算式(4)に従
って求められる。
【0057】 TSPONa=(θREM/11.25)×TS1125A …(4) その後、ステップ209において、ECU71による演
算処理速度を考慮し、多重割込みによる遅れを防止する
ために、スピル時刻TSPONaが所定の「100μ
s」よりも小さいか否かを判断する。ここで、スピル時
刻TSPONaが所定の「100μs」よりも小さい場
合には、ステップ210において、図5に示すように、
スピル時刻TSPONaに補正後スピル時パルス時間T
S1125Aを加算した結果を最終スピル時刻TSPO
Nとして設定する。又、同ステップ113において、ス
ピル時期パルス数CANGLaから「1」だけ減算した
結果を最終スピル時期パルス数CANGLとして設定す
る。
【0058】そして、ステップ211において、その設
定された最終スピル時期パルス数CANGL及び最終ス
ピル時刻TSPONに基づき電磁スピル弁23をオフさ
せ、燃料噴射ポンプ1からの燃料噴射の終了時期、即ち
燃料噴射量を制御し、その後の処理を一旦終了する。
【0059】一方、ステップ209において、スピル時
刻TSPONaが所定の「100μs」以上である場合
には、ステップ212において、図6に示すように、ス
ピル時刻TSPONaをそのまま最終スピル時刻TSP
ONとして設定する。又、同ステップ212において、
スピル時期パルス数CANGLaをそのまま最終スピル
時期パルス数CANGLとして設定する。
【0060】そして、ステップ211において、その設
定された最終スピル時期パルス数CANGL及び最終ス
ピル時刻TSPONに基づき、電磁スピル弁23をオフ
させて、燃料噴射ポンプ1からの燃料噴射の終了時期、
即ち燃料噴射量を制御し、その後の処理を一旦終了す
る。
【0061】以上説明したようにしてディーゼルエンジ
ン2の燃料噴射量制御が実行される。そして、この実施
例では、最終余り角度θREMを時間換算するために、
単に目標スピル角度近傍の前回のスピル時パルス時間T
S1125を使用するのではなく、そのスピル時パルス
時間TS1125を補正した補正後スピル時パルス時間
TS1125Aを使用している。しかも、その補正後ス
ピル時パルス時間TS1125Aを求めるに当たり、前
回のスピル時パルス時間TS1125の逆数値に相当す
る瞬間回転速度を求め、その瞬間回転速度に最新の時間
Tk(i)の逆数値に相当する瞬間回転速度とその前の
時間Tk(i−1)の逆数値に相当する瞬間回転速度と
の差を加算して補正する。そして、その補正後瞬間回転
速度の逆数値を補正後スピル時パルス時間TS1125
Aとしている。即ち、前回のスピル時パルス時間TS1
125の逆数値としての瞬間回転速度を、パルスカウン
タCNIRQの値で「k」の最新のクランク角度位置に
おける瞬間回転速度と、それよりも「180°CA」前
のクランク角度位置での瞬間回転速度との差に基づいて
補正し、その補正後瞬間回転速度の逆数値から今回の補
正後スピル時パルス時間TS1125Aを推定している
のである。
【0062】ここで、前述した補正後瞬時回転速度とそ
の実測瞬間回転速度との相関を図10,11のグラフに
示す。図10のグラフはこの実施例における相関を示し
ている。これに対し、図11のグラフは従来例における
相関を想定したものである。即ち、図11のグラフは、
前回のスピル時パルス時間TS1125の逆数値である
瞬間回転速度を、最新の所定クランク角度位置での瞬間
回転速度とその前の同クランク角度位置での瞬間回転速
度との比によって補正した補正後瞬間回転速度の相関を
示している。図10,11のグラフにおいて、「●」は
1速ブレーキ時の測定結果を示し、「○」は2速発進時
の測定結果を示し、「△」は3速加速時の測定結果示し
ている。
【0063】図10,11のグラフの比較からも明らか
なように、この実施例における補正後瞬間回転速度とそ
の実測瞬間回転速度との相関は極めて高く、その補正後
瞬間回転速度が高精度に補正されていることが分かる。
【0064】従って、このような高精度に補正された補
正後瞬間回転速度の逆数値から今回の補正後スピル時パ
ルス時間TS1125Aを推定することにより、更に正
確な補正後スピル時パルス時間TS1125Aが求めら
れることになる。即ち、ディーゼルエンジン2におい
て、そのエンジン回転速度NEの変動に影響されること
なく、その瞬間回転速度が最低となる目標スピル時期近
傍での補正後スピル時パルス時間TS1125Aを更に
高精度に予測することができる。
【0065】よって、適正な補正後スピル時パルス時間
TS1125Aにより最終余り角度θREMを時間換算
していることから、その時間換算を更に高精度に行うこ
とができる。その結果として、燃料のスピル時期を更に
正確に決定することができ、燃料噴射量制御を高精度に
行うことができる。
【0066】尚、この発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成
の一部を適宜に変更して実施することもできる。例え
ば、前記実施例では、ディーゼルエンジン2の燃料噴射
量制御に具体化して説明したが、例えばガソリンエンジ
ンの目標点火時期近傍のクランク角度を検出する場合に
も適用して具体化することもできる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、余り角度の時間換算のために使用される今回の角度
時間を求めるに当たり、前回の同一クランク角度位置に
て同一角度だけ回転するのに要した角度時間に対応する
瞬間回転速度を求め、その瞬間回転速度を、最新の所定
クランク角度位置での瞬間回転速度とその前の同クラン
ク角度位置での瞬間回転速度との差に基づいて補正し、
その補正された瞬間回転速度から今回の角度時間を推定
するようにしている。そのため、エンジン回転速度の変
動に影響されることなく、その瞬間回転速度が最低とな
る時期近傍での角度時間を更に高精度に予測することが
でき、もってその角度時間に基づく余り角度の時間換算
を更に高精度に行うことができるという優れた効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した一実施例においてECU
により実行され、エンジン回転パルスの立ち上がりで割
り込まれる「NE割込みルーチン」を説明するフローチ
ャートである。
【図2】一実施例においてエンジン回転速度の変化とエ
ンジン回転パルスの対応関係を説明するタイムチャート
である。
【図3】一実施例においてECUにより実行される燃料
噴射量制御のための「メインルーチン」を説明するフロ
ーチャートである。
【図4】一実施例においてエンジン回転パルスと電磁ス
ピル弁作動との対応関係、最終噴射量に応じたスピル時
期パルス数及び余り角度等を説明するタイムチャートで
ある。
【図5】一実施例においてスピル時刻が100μsより
も小さい場合のエンジン回転パルスと電磁スピル弁作動
との対応関係、最終スピル時期パルス数及び最終スピル
時刻等を説明するタイムチャートである。
【図6】一実施例においてスピル時刻が100μs以上
の場合のエンジン回転パルスと電磁スピル弁の作動との
対応関係、最終スピル時期パルス数及び最終スピル時刻
等を説明するタイムチャートである。
【図7】一実施例において過給付ディーゼルエンジンの
燃料噴射量制御装置を説明する概略構成図である。
【図8】一実施例における燃料噴射ポンプを示す断面図
である。
【図9】一実施例におけるECU等の構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】一実施例においてディーゼルエンジンの補正
後瞬間回転速度とその実測瞬間回転速度との相関を示す
グラフである。
【図11】一実施例において、図10のグラフと比較す
るために従来例を想定してなるディーゼルエンジンの補
正後瞬間回転速度とその実測瞬間回転速度との相関を示
すグラフである。
【符号の説明】
1…燃料噴射ポンプ、2…ディーゼルエンジン、35…
回転数センサ、71…ECU、73…アクセル開度セン
サ、75…水温センサ、TS1125…スピル時パルス
時間、TS1125A…補正後スピル時パルス時間、T
k(i),Tk(i−1)…所定クランク角度位置にお
ける時間、θREM…最終余り角度。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの瞬間回転速度が最低となる時
    期近傍のクランク角度を検出するクランク角検出方法に
    おいて、 一定クランク角度毎に得られるエンジン回転パルスに基
    づき、そのエンジン回転パルスのある基準位置から検出
    すべき時期に相当する目標クランク角度までのパルスカ
    ウント数と1パルス分に満たない余り角度を求め、更に
    その余り角度を時間換算するに際し、 その時間換算のために使用される今回の角度時間を求め
    るに当たり、 前回の同一クランク角度位置にて同一角度だけ回転する
    のに要した角度時間に対応する瞬間回転速度を求め、 その瞬間回転速度を、最新の所定クランク角度位置での
    瞬間回転速度とその前の同クランク角度位置での瞬間回
    転速度との差に基づいて補正し、 その補正された瞬間回転速度から今回の角度時間を推定
    することを特徴としたエンジンのクランク角検出方法。
JP28673691A 1991-10-31 1991-10-31 エンジンのクランク角検出方法 Pending JPH05125988A (ja)

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