JPH05125243A - 印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物、それを用いたシート状物及び成形材料 - Google Patents

印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物、それを用いたシート状物及び成形材料

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JPH05125243A
JPH05125243A JP29141791A JP29141791A JPH05125243A JP H05125243 A JPH05125243 A JP H05125243A JP 29141791 A JP29141791 A JP 29141791A JP 29141791 A JP29141791 A JP 29141791A JP H05125243 A JPH05125243 A JP H05125243A
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vinyl
chloride resin
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JP29141791A
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Ou Shibata
欧 柴田
Masashi Kinoshita
正史 木之下
Michio Nagara
道夫 長柄
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Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷インキの密着性が良好で印刷性に優れた印
刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物を得る。 【構成】酢酸ビニル−エチレン共重合体(酢酸ビニル含
有率55重量%)の懸濁液にPVA、メタクリル酸、ス
チレンを加えて、それらを前記重合体に吸収させた後、
グラフト重合反応を行い、側鎖にカルボキシル基と芳香
環を有するアクリル系樹脂がグラフトした酢酸ビニル−
エチレン共重合体を得、これと重合度800の塩化ビニ
ル系樹脂、DOP、MBS樹脂、オクチル錫メルカプ
ト、グリセリンモノステアレートとを混練して組成物を
得、これを成形して厚さ0.3mmのシートを得た。こ
れに印刷を施した。 【効果】印刷性、塗装性の改善された印刷材料用塩化ビ
ニル系樹脂組成物が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷性、塗装性の改善
された印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物、それを用い
たシート状物及び成形材料に関し、特に包装材料、容器
等として有用な透明性に優れた印刷材料用塩化ビニル系
樹脂組成物、それを用いたシート状物及び成形材料に関
する。
【0002】
【従来技術】従来、塩化ビニル系樹脂は、機械特性が優
れており、安価で成型し易いことから、種々の用途に幅
広く利用されている。そしてそのシート、フィルムは包
装材料として食品分野を中心に広く用いられており、グ
ラビア印刷やスクリーン印刷によりカラフルな製品が提
供されている。その印刷にはトルエン、酢酸エチル等有
機溶剤を含んだインキが用いられている。これら有機溶
剤を含んだインキでは印刷基材である塩化ビニルフィル
ムとの親和性が良く印刷性には優れるが、乾燥工程で充
分に溶剤を除去できない問題、溶剤臭が周囲に漂うとい
った作業衛生環境上の問題等を有している。また被包装
物である食品等に有機溶剤が移行し、衛生上問題を残し
ている。かかる問題の改善と印刷後の乾燥工程の迅速化
のために有機溶剤を含まない紫外線硬化型インキの使用
が図られている。ところが紫外線硬化型インキは有機溶
剤を含まない故に塩化ビニルフィルムとの密着性が劣る
という新たな問題を生じさせている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、有機溶剤を
含まない紫外線硬化型インキでも印刷性に優れ、透明性
にも優れた印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこのような
状況に鑑み、紫外線硬化型インキでも印刷性に優れた印
刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物を得るべく、鋭意研究
を重ねた結果、カルボキシル基を側鎖に有するビニルエ
ステル系樹脂を塩化ビニル系樹脂に配合することにより
透明性を損なうことなくインキとの密着性が改善され、
それが印刷材料に使用できることを見いだし、本発明に
至った。
【0005】即ち本発明は、側鎖にカルボキシル基を有
するビニルエステル系樹脂を含有する事を特徴とする印
刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物を提供するものであ
る。本発明において、印刷材料とは、印刷されることが
前提の材料をいう。
【0006】本発明に使用する塩化ビニル系樹脂として
は、公知のものがいずれも使用できるが、例えば塩化ビ
ニル単独重合体、及び塩化ビニルと共重合可能な単量
体、例えば酢酸ビニルなどのビニルエステル、エチレン
などのオレフィン、アクリル酸、メタクリル酸及びその
アルキルエステル、塩化ビニリデンなどを30重量%以
下の範囲で含有してなる塩化ビニルとの共重合体、更に
はエチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、熱可塑性ポリウレタンに塩化ビニルを付加したグラ
フト共重合体などが挙げられる。
【0007】本発明に使用するビニルエステル系重合体
または共重合体としては、該塩化ビニル系樹脂と相溶性
の有るものであればよく、例えば酢酸ビニル単独重合体
または蟻酸ビニル単独重合体、エチレン−ビニルエステ
ル共重合体(ビニルエステルとしては、例えば、蟻酸ビ
ニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビ
ニル、安息香酸ビニル)またはその鹸化物などがある。
その中でも、エチレン−ビニルエステル共重合体が好ま
しい。特に、エチレン−ビニルエステル共重合体中のビ
ニルエステル含有量は55〜90重量%が特に好まし
い。ビニルエステル含有量が上記範囲であると、塩化ビ
ニル系樹脂との相溶性が良好で透明性を損なうことなく
印刷性改善効果も満足できる程度となるので好ましい。
【0008】本発明に使用するカルボキシル基を側鎖に
有するビニルエステル系樹脂としては、公知慣用のもの
がいずれも使用でき、その製造方法も何等限定されるも
のではない。その製造方法としては、例えばカルボキシ
ル基を有するラジカル重合性モノマーをビニルエステル
系樹脂を製造する際にラジカル共重合させる方法、もし
くはカルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーを
ビニルエステル系樹脂の存在下で重合させるグラフト重
合条件下で導入させる方法等が挙げられ、好ましくは該
グラフト重合条件下で導入する製造法である。
【0009】塩化ビニル系樹脂組成物中の該ビニルエス
テル系樹脂の含有量は、0.1〜30重量%が好まし
い。塩化ビニル系樹脂組成物中の該ビニルエステル系樹
脂の含有量が上記した範囲であると塩化ビニル系樹脂組
成物の成形時にシート状物が黄味を呈することがないの
で透明性が低下する心配がないし、印刷性の改良効果が
十分なものとなる。
【0010】該ビニルエステル樹脂は、カルボキシル基
を必須の基としてカルボキシル基以外の基を有している
ものでもよい。これらの基としては、芳香環やアルキル
基等が挙げられる。カルボキシル基とアルキル基を有す
るビニルエステル樹脂に比べて、カルボキシル基と芳香
環を有するビニルエステル樹脂のほうが、印刷性改良効
果が良好な傾向がある。
【0011】該ビニルエステル系樹脂中のカルボキシル
基及びそのほかの基の含有量は、特に制限されないが、
該ビニルエステル系樹脂全体に対し各々1〜50重量%
に相当する含有量とすることが好ましい。該ビニルエス
テル系樹脂に対するカルボキシル基含有ビニルモノマー
及びその他のビニルモノマーの含有量が、各々上記した
範囲であると、成型時にシートが黄味を呈さず透明性に
優れるだけでなくフィッシュアイ等の加工性に問題が生
じることもないし、印刷性改良効果も十分となるので好
ましい。
【0012】本発明に使用するカルボキシル基を有する
ラジカル重合性モノマーとしては、例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等が挙げら
れ単独または混合して用いられる。
【0013】カルボキシル基を有するラジカル重合性モ
ノマー以外のラジカル重合性モノマーとしては、例えば
スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキ
シレン、エチルビニルベンゼン、イソプロピルスチレ
ン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブロモスチレ
ン等の芳香環を有するラジカル重合性モノマーや酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル等の脂肪酸ビニルエステル
類、エチルアクリレート、メチルアクリレート、ヒドロ
キシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリ
レート、メチルメタクリレート等のアクリル酸又はメタ
クリル酸のアルキルエステル類、アクリロニトリル等の
シアン化ビニル類などのモノマーが挙げられこれらは単
独で使用しても二種以上を併用してもよい。
【0014】カルボキシル基を有するラジカル重合性モ
ノマーのビニルエステル系樹脂への導入には、押出機を
用いた溶融グラフト法や液中でのグラフト重合法等一般
的な重合手法を用いることができるが、重合手法の場合
は例えば次のように行われる。
【0015】即ち懸濁状態のビニルエステル系樹脂に、
カルボキシル基を有するラジカル重合性モノマーを必須
成分として、必要に応じてその他のラジカル重合性モノ
マーを併用してこれを添加し、ビニルエステル系樹脂に
該ラジカル重合性モノマーを吸収させた後、昇温してラ
ジカル開始剤により重合を行う。これらのラジカル開始
剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパ
ーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ(2−エ
チルヘキサノエート)、ジイソプロピルパーオキシカー
ボネート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルラ
ウリルパーオキサイド等、懸濁重合に用いられる通常の
開始剤があり、これらは該ラジカル重合性モノマー10
0重量部に対して通常0.1〜5重量部添加して重合が
行われる。重合温度は用いるラジカル開始剤により異な
るが60〜100℃が一般的であり、生成した懸濁状態
のカルボキシル基及び芳香環をグラフト鎖に有するビニ
ルエステル樹脂を水より分離し、洗浄、乾燥する。その
際、粘着防止剤、例えばワックス、シリコンオイル、シ
リカ、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム等を用いてもよく、その添加量は、該ビニ
ルエステル系樹脂100重量部に対して、好ましくは
0.1〜10重量部である。
【0016】本発明の効果を損なわない範囲で他のポリ
マーを配合してもよい。他のポリマーの例としてはEV
A、SBR、ABS、塩素化ポリエチレン、ポリウレタ
ン、ポリエステル等のゴム、プラスチックが挙げられ
る。
【0017】更に、本発明における塩化ビニル系樹脂組
成物には通常用いられている顔料、安定剤、滑剤、可塑
剤、難燃剤、加工性改良剤、帯電防止剤、架橋剤等を、
加えることが出来る。
【0018】本発明の印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成
物を得るには、前記塩化ビニル系樹脂と、側鎖にカルボ
キシル基を有するビニルエステル系樹脂とを均一に混合
することによって目的を達成することができる。混合方
法としては、通常使われている押出機、ミキシングロー
ル、ニーダー、ロールミル、バンバリーミキサー及び連
続ミキサーのごとき混合機を用いて溶融状態で混練する
方法があるが、あらかじめこれらの混合機のうち一種を
使用して混合し、得られる混合物を同種または他種の混
合機を使って混合することによっていっそう均一に処理
物または組成物を得ることができる。また、これらの混
合を実施する前にあらかじめドラムタンブラーおよびヘ
ンシェルミキサーのごとき混合機を使用してドライブレ
ンドし、得られる混合物を更に溶融混練することによっ
ていっそう均一に処理物または組成物を得ることができ
る。更にこれらの混合成分(組成成分)のうち一部をあ
らかじめ混合していわゆるマスターバッチを製造し、得
られるマスターバッチ(混合物)と残りの混合成分とを
混合しても良い。
【0019】必要に応じて所望の添加剤が加えられた本
発明の組成物は、シート状物とすることにより印刷材料
とすることができる。本発明の組成物をシート状物にす
るに際しては、押出成型法、射出成型法、カレンダー加
工法などの通常の加工方法が採用できる。これらの方法
で本発明の組成物から得られたシート状物はそのままで
印刷性に優れた包装材料として使用できるし、それを成
形すれば印刷性に優れた容器を得ることができる。本発
明においてシート状物とは、所謂フィルム、シート、板
を総称してこの様に呼ぶものとし、JISで規定される
通り、厚さ0.1mm以下のものがフイルム、0.1m
mを越えて0.8mmまでのものがシート、0.8mm
よりも大きいものが板である。
【0020】本発明の印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成
物を所望の形状、例えば、成形材料、多層積層物等に加
工する場合においても、上記方法が採用できる。
【0021】
【実施例】次に本発明の特徴を更に明確化するため実施
例を挙げて具体的に説明するが本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。なお実施例、比較例中の部数
及び%は全て重量基準である。実施例、比較例中におい
て用いた組成物の加工方法、印刷方法、評価方法は次の
とおりである。 (1)組成物の加工方法 重合度800の塩化ビニル樹脂100部、ジオクチルフ
タレート15部、MBS樹脂(カネエースB−12、鐘
淵化学社製)8部、オクチル錫メルカプト 1.5部、
グリセリンモノステアレート1部およびグラフト鎖にカ
ルボキシル基と芳香環とを有するビニルエステル系樹脂
を1〜2部を二本混練ロールにて混練し、0.3mm厚
みのシートを作成して、印刷性、透明性等の評価を行っ
た。 (2)透明性の評価方法 塩化ビニル系樹脂組成物の透明性の評価の判定は、
(1)で得られたシートの全光透過率および曇価をヘイ
ズメーター(東洋精機社製)により測定した。 (3)シートの印刷方法 (1)で得られたシート表面に、RIテスター(2分割
ロール、0.15cc盛り)を用いて、紫外線硬化型イ
ンキ(ダイキュアRT−7藍、大日本インキ化学製品)
を展色し、紫外線を照射し(UVランプ 80W/cm
下 10m/分、1パス)硬化させ印刷性評価試験シー
トを得た。 (4)印刷性評価方法(密着性) セロハンテープ剥離試験によって、テストを行った。市
販セロハンテープをはり、密着させた後、剥離した。セ
ロハンテープにインキの転写が全く無い場合を◎、10
%未満の場合を○、50%未満の場合を△、50‐10
0%の場合を×、として評価を行った。 (5)シート外観 成形シートの状態についてはフィッシュアイの有無、シ
ートの黄味等を含めた外観については、目視により判断
した。成形シートとして問題のない物を○、やや問題の
ある物を△、使用することが出来ない物を×、として評
価した。 実施例1 内容積2リットル の電磁攪拌式オートクレーブ中に酢酸ビ
ニル150部、蒸留水800部、アゾビスイソブチロニ
トリル(重合触媒)1.6部、ポリビニルアルコール
(分散剤)1.6部およびポリアクリル酸ソーダ(分散
剤)0.8部を仕込み、ついでオートクレーブ中の空気
を窒素で置換し、エチレンを30℃で 62kg/cm2まで
圧入した後、内温を65℃に昇温させ、9時間懸濁重合
を行わせた。残留エチレンを放出し、室温、常圧に戻し
たところ酢酸ビニル含量が55%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(A)(以下、EVA(A)と略す)懸濁液
が生成した。このEVA(A)懸濁液(樹脂分50%)
140部にポリビニルアルコール (分散剤) 1部、メタ
クリル酸12部、スチレン18部、ベンゾイルパーオキ
サイド(重合触媒)1.6部を添加し、室温で1時間攪
拌を続け、モノマー及び開始剤を懸濁粒子に吸収させ
た。その後75℃に昇温し6時間重合を行った。得られ
た生成粒子を洗浄した後、50℃で24時間乾燥して変
性EVA 98部を得た。このグラフト鎖にカルボキシ
ル基と芳香環とを有する変性EVAを2部添加した塩化
ビニル系樹脂組成物を、先に示した方法で加工シート化
し評価を行った。 実施例2 グラフトモノマーとしてメタクリル酸15部、スチレン
25部、幹成分としてEVA(A)懸濁液(樹脂分50
%)120部を用いた以外は実施例1と同様にして変性
EVA 97部を得た。このグラフト鎖にカルボキシル
基と芳香環とを有する変性EVAを1部添加した塩化ビ
ニル系樹脂組成物を、先に示した方法で加工シート化し
評価を行った。 実施例3 内容積2リットル の電磁攪拌式オートクレーブ中に酢酸ビ
ニル175部、蒸留水800部、アゾビスイソブチロニ
トリル(重合触媒)1.6部、ポリビニルアルコール
(分散剤)1.6部およびポリアクリル酸ソーダ(分散
剤)0.8部を仕込み、ついでオートクレーブ中の空気
を窒素で置換し、エチレンを 30℃で50kg/cm2まで
圧入した後、内温を65℃に昇温させ、9時間懸濁重合
を行わせた。残留エチレンを放出し、室温、常圧に戻し
たところ酢酸ビニル含量が65%のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体(B)(以下、EVA(B)と略す)懸濁液
が生成した。このEVA(B)懸濁液(樹脂分50%)
140部にポリビニルアルコール (分散剤) 1部、メタ
クリル酸12部、スチレン18部、ベンゾイルパーオキ
サイド(重合触媒)1.6部を添加し、室温で1時間攪
拌を続け、モノマー及び開始剤を懸濁粒子に吸収させ
た。その後75℃に昇温し6時間重合を行った。得られ
た生成粒子を洗浄した後、50℃で24時間乾燥して変
性EVA 98部を得た。このグラフト鎖にカルボキシ
ル基と芳香環とを有する変性EVAを1部添加した塩化
ビニル系樹脂組成物を、先に示した方法で加工シート化
し評価を行った。 実施例4 グラフトモノマーとしてメタクリル酸15部、スチレン
25部、幹成分としてEVA懸濁液(B)(樹脂分50
%)120部を用いた以外は実施例3と同様にして変性
EVA 97部を得た。このグラフト鎖にカルボキシル
基と芳香環とを有する変性EVAを1部添加した塩化ビ
ニル系樹脂組成物を、先に示した方法で加工シート化し
評価を行った。 実施例5 グラフトモノマーとしてメタクリル酸12部を用いる代
わりに、アクリル酸12部を用いた以外は実施例3と同
様にして変性EVA 95部を得た。このグラフト鎖に
カルボキシル基と芳香環とを有する変性EVAを1部添
加した塩化ビニル系樹脂組成物を、先に示した方法で加
工シート化し評価を行った。 比較例1 実施例3と同様にして得られた(B)懸濁液を洗浄後、
50℃で24時間乾燥して得られたEVA(B)粒子を
を2部添加した塩化ビニル系樹脂組成物を先に示した方
法で加工シート化し評価を行った。 比較例2 内容積2リットル のフラスコ中にアクリル酸ブチル250
部、蒸留水750部、アゾビスイソブチロニトリル(重
合触媒)1.6部、ポリビニルアルコール(分散剤)
1.6部およびポリアクリル酸ソーダ(分散剤)0.8
部を仕込み、内温を65℃に昇温させ、6時間懸濁重合
を行わせた。室温に戻したところポリアクリル酸ブチル
(以下、PBAと略す)懸濁液が生成した。このPBA
懸濁液(樹脂分25%)280部にポリビニルアルコー
ル (分散剤) 0.7部、メタクリル酸12部、スチレン
18部、ベンゾイルパーオキサイド(重合触媒)1.6
部を添加し、室温で1時間攪拌を続け、モノマー及び開
始剤を懸濁粒子に吸収させた。その後75℃に昇温し6
時間重合を行った。得られた生成粒子を洗浄した後、5
0℃で24時間乾燥して変性PBA 98部を得た。 こ
の変性PBAを1部添加した塩化ビニル系樹脂組成物を
先に示した方法で加工シート化し評価を行った。但し、
シートがブツブツと斑になり平滑なシートが得られなか
った。 比較例3 内容積2リットル のフラスコ中にスチレン250部、メタ
クリル酸150部、蒸留水750部、アゾビスイソブチ
ロニトリル(重合触媒)1.6部、ポリビニルアルコー
ル(分散剤)1.6部およびポリアクリル酸ソーダ(分
散剤)0.8部を仕込み、内温を65℃に昇温させ、9
時間懸濁重合を行わせた。 室温に戻した懸濁液を濾過
後洗浄して50℃で24時間乾燥し、スチレンーアクリ
ル酸共重合体(PS−PMAA)を392部得た。該共
重合体を2部添加した塩化ビニル系樹脂組成物を先に示
した方法で加工シート化し評価を行った。但し、シート
がブツブツと斑になり平滑なシートが得られなかった。
【0022】実施例、比較例の加工シートの評価結果を
併せて、表−1及び表−2に示した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】実施例1と比較例1の結果からわかる通
り、側鎖にカルボキシル基を有するビニルエステル系樹
脂を含有する塩化ビニル系樹脂からなる印刷を施した加
工シートのインキの密着性は、側鎖にカルボキシル基を
有さないビニルエステル系樹脂を含有する塩化ビニル系
樹脂からなる印刷を施した加工シートのそれに比べて格
段に優れていることが明白である。
【0026】
【発明の効果】本発明の組成物は、カルボキシル基を側
鎖に有するビニルエステル系樹脂を含有する塩化ビニル
系樹脂からなるので、それを用いたシート状物、容器、
包装材料等の印刷性が極めて良好となる効果を奏する。
特に有機溶剤を含まない紫外線硬化型インキでも印刷性
に優れ、且つ透明性にも優れた印刷材料用塩化ビニル系
樹脂組成物を提供でき、最終製品の品質保持及び印刷工
程の迅速化等において高い利用価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31:02) 6904−4J 27:06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】側鎖にカルボキシル基を有するビニルエス
    テル系樹脂を含有する事を特徴とする印刷材料用塩化ビ
    ニル系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】側鎖にカルボキシル基を有するビニルエス
    テル系樹脂が、側鎖にカルボキシル基と芳香環とを有す
    るビニルエステル系樹脂である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】ビニルエステル系樹脂が、エチレン−ビニ
    ルエステル樹脂である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】ビニルエステル系樹脂が、ビニルエステル
    含有量50重量%以上のエチレン−ビニルエステル樹脂
    である請求項3記載の塩化ビニル系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載の組成物から
    なるシート状物。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3又は4記載の組成物から
    なる成形材料。
JP29141791A 1991-11-07 1991-11-07 印刷材料用塩化ビニル系樹脂組成物、それを用いたシート状物及び成形材料 Pending JPH05125243A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07331008A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Mitsubishi Chem Mkv Co 印刷用塩化ビニル系樹脂フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07331008A (ja) * 1994-06-13 1995-12-19 Mitsubishi Chem Mkv Co 印刷用塩化ビニル系樹脂フィルム

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