JPH05121164A - マイクロ波吸収発熱体及びその製造方法 - Google Patents

マイクロ波吸収発熱体及びその製造方法

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JPH05121164A
JPH05121164A JP30721891A JP30721891A JPH05121164A JP H05121164 A JPH05121164 A JP H05121164A JP 30721891 A JP30721891 A JP 30721891A JP 30721891 A JP30721891 A JP 30721891A JP H05121164 A JPH05121164 A JP H05121164A
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JP
Japan
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porous body
heating element
conductive layer
microwave absorption
microwave
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Withdrawn
Application number
JP30721891A
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English (en)
Inventor
Keiichi Iida
恵一 飯田
Toshitaka Fujikawa
俊隆 藤川
Hiroshi Sasaki
博 佐々木
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マイクロ波のリークを防ぎ、発熱効率が良
好、しかも導電層の形成が簡単にできること 【構成】 気孔率が40%〜95%のセラミックス多孔
体の片面に導電層を有するマイクロ波吸収発熱体であ
り、セラミックス多孔体としてはSiCセラミックスが
挙げられる。またこの製造方法は、導電層を形成するの
にプラズマ溶射法を用いる。このプラズマ溶射法の溶射
条件は、通常用いられる溶射条件で良い。導電層の金属
としては、ステンレス、Al、Si、Ti、Ni−Cr
等が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マイクロ波を吸収して
発熱する材料であるマイクロ波吸収発熱体及びその製造
方法に関し、更に詳しくは熱伝導、熱副射を利用した調
理器具、乾燥器具や熱副射を利用した加熱器具、暖房器
具等に使用されるマイクロ波吸収発熱体及びその製造方
法に関する。
【従来の技術】
【0002】従来、調理器具、乾燥器具、加熱器具、暖
房器具等にはガス等の加熱体、ニクロム線を中心とした
発熱体、更には遠赤外線等も利用されている。近年、マ
イクロ波の利用がなされ、その発熱体としてマイクロ波
吸収発熱体が開発されている。従来のマイクロ波吸収発
熱体には、高密度に焼結されものと多孔質タイプの二種
類がある。
【0003】このうち、多孔質タイプの材料に属してい
る従来の多孔質発熱体には、導電性のセラミックス粒子
を焼結して、気孔を残しているものや、セラミックス微
粒子中に有機系の発泡剤を添加して焼成したもの、もと
もとセラミックスフォーム(セラミックススケレトン)
の気泡内面にSiC材料をコティングしたものなどがあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の多孔質発熱体は、マイクロ波を吸収して発熱するが、
多孔質体の気孔の大きさや、多孔質体の層厚により、マ
イクロ波の吸収効率が大幅に異なっていた。したがっ
て、気孔サイズが1.0mm以上では、マイクロ波は多
孔体の一方の面からリークし、十分な発熱効果が得られ
ないし、また多孔体の層厚も10mm以下では、マイク
ロ波がリークして問題となる。
【0005】このためマイクロ波のリークを防ぎ、しか
も、発熱効率を上げるためには気孔径を小さくするか、
又は層厚を大きくする必要があった。このような条件を
考慮すると、設計条件に合致した小型でしかも発熱効率
が良好でマイクロ波のリークがない安全な発熱材料を作
ることは非常に困難であった。
【0006】そこで、本発明者等は、上記課題について
種々検討した結果、特にSiC多孔質体の表面に導電性
の金属材料を被覆することによりマイクロ波のリークを
防ぎ、しかも、発熱効率の良好なマイクロ波吸収発熱体
を得ることができることを見出し、また簡単な方法で付
着強度の優れた導電層を形成することができることを見
出し、ここに本発明を完成した。
【0007】発明が解決しようとする課題、いわゆる本
発明の第1の目的は、マイクロ波のリークを防ぎ、しか
も、発熱効率が良好であると共に導電層が付着強度に優
れているマイクロ波吸収発熱体を提供することにある。
本発明の第2の目的は、付着強度の優れた導電層の形成
が簡単にできるマイクロ波吸収発熱体の製造方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記各目的は、
下記の(1)及び(2)の構成要件からなる発明によっ
て達成される。 (1)気孔率が40%〜95%を有する板状のセラミッ
クス多孔体の片面に導電層を有するマイクロ波吸収発熱
体。 (2)気孔率が40%〜95%を有する板状のセラミッ
クス多孔体の片面に導電層を被覆するマイクロ波吸収発
熱体の製造方法において、該導電層の形成方法としてプ
ラズマ溶射法を用いることを特徴とするマイクロ波吸収
発熱体の製造方法。
【0009】以下、本発明を更に詳しく説明する。本発
明は、気孔率が40%〜95%を有する板状のセラミッ
クス多孔体の片面に導電層を設けることにより、マイク
ロ波のリークを防ぎ、しかも、発熱効率の良好なマイク
ロ波吸収発熱体を得ることができる。
【0010】また導電層をプラズマ溶射法を用いて被覆
することにより、付着強度の優れた導電層を簡単に形成
することができるばかりでなく処理コストも安価とな
る。本発明に用いられるセラミックス多孔体としては、
通常の方法で製造することができるもので、例えばSi
Cセラミックスが挙げられ、これが発熱性、耐熱性、ス
ポーリング、コストの面で良好である。このセラミック
ス多孔体は、板状に形成されることが好ましいが、この
板状体は湾曲していてもよい。
【0011】セラミックス多孔体の製造方法は、SiC
セラミックスに有機質発泡剤、例えばメタクリル酸重合
体、スチレン重合体等の少なくとも1種を添加するか、
又はセラミックスフォームにSiCを添加するか、若し
くは、このフォームにCVD(Chemical Va
por Deposition)などによりSiCを担
持させる等の方法で製造する。
【0012】このセラミックス多孔体の気孔率は、40
%〜95%であり、この気孔率が40%未満ではマイク
ロ波が十分に進入しない。また95%を越える時はスケ
レトン強度に問題があり好ましくない。セラミックス多
孔体の気孔率が、40%〜95%のとき、マイクロ波
が、SiC多孔体、即ちSiCスケレトンの一方の側か
ら照射により多孔体内部に進入するとSiCスケレトン
に蓄積されるが、これが多孔体であるために完全には吸
収されないで反対面に到達する。
【0013】本発明では、セラミックス多孔体の片面、
即ちマイクロ波の照射側と反対面に導電性の金属材料を
コーティングすることで、マイクロ波のリークを良好に
防止することができる。更にこの金属のコーティング層
により、未吸収のマイクロ波はこの金属表面から反射さ
れて、再びSiCスケレトン内部へもどるため、熱吸収
効率が良くなり、発熱特性も良好となる。
【0014】本発明に用いられる導電層の金属として
は、好ましくはステンレス(SUS316)、Al、S
i、Ti、Ni−Cr等が挙げられるが、これらの金属
に限定されるものではない。この導電層の厚さは、30
0μm以下が良好であり、これより厚さが大きいと熱膨
張差を吸収できずにクラックが発生する。しかしなが
ら、10μm程度でも十分効果がある。
【0015】この導電層の被覆はプラズマ溶射法を用い
て形成するが、これには通常知られているプラズマ溶射
法が用いられる。一般的にはプラズマジェットを熱源と
して、棒状あるいは粉末状の金属を溶融状態の微粒子と
して噴射し、目的物(本発明の場合は、セラミックス多
孔体)に衝突させて被覆層を形成する。
【0016】このプラズマ溶射法の使用条件としては、
作動ガスはアルゴン、水素、ヘリウム等であり、ガス流
量は30リットル/min〜80リットル/min、電
流は400〜800A等の通常用いられる範囲内で十分
である。この方法を用いることによりコーティング装置
及びコーティング操作が容易で、処理コストも安価で経
済的である。スケレトン表面をコートするため、SiC
粒子の焼結強度を助長する。
【0017】
【作用】SiC多孔体(スケレトン)は、発熱基体であ
り、マイクロ波を吸収して発熱する。またSiCスケレ
トン層の片面に導電層を設けることにより、このスケレ
トン層を通過したマイクロ波は、片方の面からリークし
ようとするが、導電層からなる金属メッシュ(多孔質の
表面に金属コーティングしているため)の層より出られ
ずに再び内部に反射し、SiCスケレトン層に再び吸収
され、吸収効率、発熱効率は高くなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳しく説
明するが、本発明は、これによって限定されるものでは
ない。
【0019】実施例 通常公知の方法で、SiC粉末に有機質発泡剤として、
スチレンビーズを加えて気孔率が表1に示した多孔質体
を形成した。この様にして得られた多孔質体を平板とし
た後、この片面にプラズマ溶射法により、導電性の金属
を表1に示したものを使用し、サンプル表面温度は10
0℃としコーティング処理して表1で示した厚さの導電
層を形成した。以上の結果を表1に示す。
【0020】
【0021】表1から明らかなように、No.5の比較
例のものに比べて、本発明のNo.1〜4のものは、発
熱温度が高く、良好な発熱効率を有することがわかる。
また金属コーティング層を有するので、マイクロ波のリ
ークがない。
【0022】
【発明の効果】本発明は、セラミックス多孔体に導電層
を被覆しているので、マイクロ波のリークがないばかり
か短時間に良好に発熱する。しかもコーティング層表面
からの熱発射がすぐれている。また小型のものが作製可
能である。更にプラズマ溶射法を用いて導電層を被覆し
ているので、表面の膜の付着強度が大きい導電層が簡単
に得られ、また被覆のランニングコストは安価である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気孔率が40%〜95%を有する板状の
    セラミックス多孔体の片面に導電層を有するマイクロ波
    吸収発熱体。
  2. 【請求項2】 気孔率が40%〜95%を有する板状の
    セラミックス多孔体の片面に導電層を被覆するマイクロ
    波吸収発熱体の製造方法において、該導電層の形成方法
    としてプラズマ溶射法を用いることを特徴とするマイク
    ロ波吸収発熱体の製造方法。
JP30721891A 1991-10-28 1991-10-28 マイクロ波吸収発熱体及びその製造方法 Withdrawn JPH05121164A (ja)

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