JPH05118600A - 換気扇 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工後の経年変化や振動等の影響を受けるこ
となく水密性を継続させることができる換気扇を提供す
ることを目的としている。 【構成】 壁部材１０の両壁面１１ａ，１２ａに開口１
１ｂ，１２ｂを有する貫通孔１３を形成し、各開口１１
ｂ，１２ｂに支持される端部１４ａ，１４ｂを有する連
通管１４を貫通孔１３に設け、連通管１４にファン体１
６を取り付け、連通管１４の室内側の端部１４ｂに壁面
１２ａに沿うようにフランジ１４ｃを形成し、フランジ
１４ｃと壁面１２ａとの間に発泡材１８を充填した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、壁部材の両壁面に開口
する貫通孔が形成され、該貫通孔の前記各開口に夫々支
持された端部を有する連通管が前記貫通孔に設けられ、
前記連通管にファン体が取り付けられた換気扇に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、家屋等の台所や浴室には、例え
ば特開昭６３ー２５１５４８号公報に示されるように、
家屋側の空気を外部に向けて強制的に排風する換気扇が
取り付けられている。

【０００３】斯かる換気扇にあっては、図２に示すよう
に、建物（全体図省略）の外側に位置した外壁１と、建
物の内側に位置した内壁２とから壁部材３が構成される
と共に、この壁部材３の壁面１ａ，２ａに開口１ｂ，２
ｂを有する貫通孔４が形成され、この各開口１ｂ，２ｂ
に支持される端部５ａ，５ｂを有する連通管５が貫通孔
４に設けられると共に、内壁２側の連通管５の端部５ｂ
にファン体６及びカバー７を、外壁１にウエザーカバー
８を夫々装着した構成の換気扇ａがある。

【０００４】また、このように構成された換気扇ａは、
連通管５の端部５ａ，５ｂと各開口１ｂ，２ｂとの間に
シリコンフォーム等のコーキング剤９を添着し、このコ
ーキング剤９を硬化させることにより連通管５を壁部材
３に支持させて、連通管５の端部５ａ，５ｂと開口の１
ｂ，２ｂとの接合並びに水密性を維持するようになって
いる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成された換気扇ａにあっては、連通管５の端部
５ａ，５ｂがコーキング剤９を介して開口１ｂ，２ｂに
支持されるものであるため、コーキング剤９が硬化する
過程におけるムラや振動等による衝撃、或いは経年変化
によるコーキング剤９の壁面皮膜の疲労等の理由によ
り、コーキング剤９に亀裂が生じ、開口１ｂ，２ｂでの
連通管５の支持が不完全なものとなり、連通管５の立て
付け不良が起こる場合があるという不具合があった。

【０００６】また、このコーキング剤９の亀裂は、連通
管５と貫通孔４との間の水密性を損なう要因ともなって
いる。

【０００７】本発明は、上記実状に鑑み、施工後の経年
変化や振動等の影響を受けることなく水密性を継続させ
ることができる換気扇を提供することを目的とするもの
である。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するため、壁部材の両壁面に開口する貫通孔が形成さ
れ、該貫通孔の前記各開口に夫々支持された端部を有す
る連通管が前記貫通孔に設けられ、前記連通管にファン
体が装着された換気扇において、前記連通管の前記端部
に前記壁部材の前記壁面に沿うフランジが形成され、該
フランジと前記壁部材の前記壁面との間には発泡材が充
填されていることを要旨とするものである。

【０００９】

【作用】このような構成においては、フランジが連通管
の端部に形成され、発泡材がフランジと壁部材との間に
充填されているので、連通管の貫通孔に対する接合性並
びに水密性が確保される。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の換気扇の実施例を図１に基づ
いて説明する。図１は本発明の換気扇の取り付け状態を
示す縦断面図である。

【００１１】図１において、１０は建物（全体図省略）
の外部と内部とを隔てる壁部材で、この壁部材１０は、
建物の外部側に位置した壁面１１ａを有する外壁１１
と、建物の内部側に位置した壁面１２ａを有する内壁１
２とを備えている。また、壁部材１０には、換気扇Ａを
取り付けるように、両壁面１１ａ，１２ａに開口１１
ｂ，１２ｂを有する貫通孔１３が形成されている。

【００１２】換気扇Ａは、建物の内部と外部とを連通す
るように貫通孔１３に装着された連通管１４と、開口１
１ｂを覆うように外壁１１に装着されて外部からの雨水
や強風等が開口１１ｂから建物の内部に侵入するのを防
止するためのウエザーカバー１５と、連通管１４の内壁
１２側に装着されたファン体１６及びカバー１７とを備
えている。

【００１３】連通管１４にはファン体１６の回転吸引作
用により室内側から室外側への強制的に換気（図１矢印
イ，ロ，ハ方向）をするための通風路１４’が形成され
ている。また、連通管１４の室外側に位置した端部１４
ａと外壁１１の開口１１ｂとの間には発泡材１８が充填
されている。さらに、連通管１４の室内側に位置した端
部１４ｂには、内壁１２の壁面１２ａに沿うように外側
に向けて折り曲げられたフランジ１４ｃが連通管１４と
一体に形成されている。このフランジ１４ｃと内壁１２
の壁面１２ａとの間には発泡材１８が充填されている。

【００１４】ここで使用されている発泡材１８は、例え
ば２０倍程度の発泡倍率を有するポリウレタンが使用さ
れていて、固形（スポンジ状）の発泡材を端部１４ａと
外壁１１の開口１１ｂとの間、及びフランジ１４ｃと内
壁１２の壁面１２ａとの間に充填させることにより、壁
部材１０と連通管１４との間の隙間をなくして水密性を
保持すると同時に、壁部材１０に連通管１４を支持させ
る役割を果している。また、フランジ１４ｃと外壁１１
とは複数の固定手段（例えば釘やビス）Ｎ，Ｎ…によっ
て固定されている。

【００１５】このような構成からなる換気扇Ａにあって
は、壁部材１０に貫通孔１３を形成し、室内側、即ち内
壁１２側からフランジ１４ｃが形成された連通管１４を
貫通孔１３に挿入する。

【００１６】そして、連通管１４の端部１４ａと外壁１
１の開口１１ｂとの間、及び連通管１４のフランジ１４
ｃと内壁１２の壁面１２ａとの間に固形（スポンジ状）
の発泡材を充填して発泡させた後、フランジ１４ｃと外
壁１１とを複数の固定手段Ｎ，Ｎ…によって固定する。

【００１７】この状態から、外壁１１側の開口１１ｂに
ウエザーカバー１５、内壁１２側の開口１２ｂにファン
体１６とカバー１７とを夫々装着する。

【００１８】尚、上記実施例では、壁部材１０の室内側
に位置する連通管１４の端部１４ｂにフランジ１４ｃを
一体に形成したものを例示したが、外壁１１側の開口１
１ｂにウエザーカバー１５を装着することができない場
合等には、壁部材１０の外壁１１側に位置した方にもフ
ランジを形成し、このフランジと外壁との間に発泡材を
充填させてもよい。

【００１９】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明の換気扇
にあっては、連通管の端部に壁部材の壁面に沿うフラン
ジが形成され、該フランジと前記壁部材の前記壁面との
間には発泡材が充填されていることにより、施工後の経
年変化や振動等の影響を受けることなく水密性を継続さ
せることができるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の換気扇の取り付け状態を示す要部の縦
断面図である。

【図２】従来の換気扇の取り付け状態を示す要部の縦断
面図である。

【符号の説明】

１０…壁部材、 １１…外壁、 １１ａ…壁面（壁面）、 １１ｂ…開口、 １２…内壁、 １２ａ…壁面（壁面）、 １２ｂ…開口、 １３…貫通孔、 １６…ファン体、 １４…連通管、 １４ａ…端部（室外側）、 １４ｂ…端部（室内側）、 １４ｃ…フランジ、 １８…発泡材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁部材の両壁面に開口する貫通孔が形成
   され、該貫通孔の前記各開口に夫々支持された端部を有
   する連通管が前記貫通孔に設けられ、前記連通管にファ
   ン体が装着された換気扇において、 前記連通管の前記端部に前記壁部材の前記壁面に沿うフ
   ランジが形成され、該フランジと前記壁部材の前記壁面
   との間には発泡材が充填されていることを特徴とする換
   気扇。