JPH05118027A - 地盤の改良または強化工法 - Google Patents

地盤の改良または強化工法

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JPH05118027A
JPH05118027A JP23432391A JP23432391A JPH05118027A JP H05118027 A JPH05118027 A JP H05118027A JP 23432391 A JP23432391 A JP 23432391A JP 23432391 A JP23432391 A JP 23432391A JP H05118027 A JPH05118027 A JP H05118027A
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昌平 千田
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Masatoshi Ogida
正俊 扇田
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】改良強度を高めること、簡単なかつ小型の設備
により施工を行うことができるようにすること、圧密効
果により限定されたまたは目的の個所のみに強固な改良
体を造成すること、さらには改良体の径の増大およびそ
の径の均一化を図る。 【構成】噴射管3Aの先端部に少なくとも拡径噴出状態
において管外側に突出する張出噴射部30を設け、この
張出噴射部30またはこれより下方の噴射管3Aに、少
なくとも張出噴射部30の突出長さ分の地盤領域をカバ
ーして高圧水を噴射する噴射ノズル31Aを設け、さら
に最下部噴射ノズル31Aより先端側に自硬性材料の注
出口32を形成し、この噴射管3Aを、地盤に挿入する
とともに、少なくともある深さから所定の深さからまで
の間、前記噴射ノズル31Aから高圧水を噴射させて、
少なくとも前記張出噴射部30の突出長さ分の地盤領域
を弛緩させて弛緩泥土柱を形成した後、前記所定の深さ
に到達した時点でまたは引き上げ過程で前記注出口32
から、前記弛緩泥土柱にスランプが15cm以下の自硬性
材料を圧入し改良体Aを造成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤の改良または
強化工法に係り、特に一旦緩ませた地盤中に粘度の高い
セメント系などの硬練り自硬性材料をいわば押し込むよ
うに圧入することにより改良を図るとともに、固化柱の
径の増大を図った工法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の地盤改良工法としては、種々の
ものが知られている。その代表例は、薬液注入工法であ
る。この工法は、周知のように、地盤中に挿入した注入
管により低圧で薬液を注入するものである。また、この
場合、薬液を地盤を乱すことなく、浸透圧入させること
を基本思想としている。
【0003】他方で、近年、いわゆるジェットグラウト
工法に代表される高圧噴射工法が多く用いられるように
なってきた。この高圧噴射工法は、地盤をグラウトまた
は水のもつ高圧力により乱しながら同時に地盤中にグラ
ウトを注入するものである。この高圧噴射工法は、極端
にいえば地盤の攪拌工法とも言える。他方、純粋な攪拌
工法としては、主に粘性地盤を対象にし、攪拌羽根を有
する攪拌軸を地盤に挿入した状態で、その攪拌軸を通し
てまたは別途の供給系統からセメント系材料を供給し、
攪拌羽根により地盤を攪拌しながらその攪拌領域をセメ
ント系材料により置換または土砂と攪拌混合するもので
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の薬液圧
入工法では、浸透圧入を行うために、粘度の低い材料、
主として水ガラス系の材料を用いるので、改良強度は低
いとともに、耐久性に乏しい。さらに、改良強度が低い
理由は、地盤を改良材により置換するのではなく浸透注
入または割裂注入することをもって良しとするので、単
位容積当たりの改良材の占める割合が低く不均一なこと
にも起因している。
【0005】さらに問題点を付言すれば、通常砂質土層
の場合には、浸透注入を行うことができるが、注入条件
のわずかな差異により割裂注入の形態となり、浸透注入
を行うことができないことが多々ある。他方、粘性土層
に注入する場合、割裂注入となり、改良材が逸走するこ
とが多い。このために、目的の領域のみを確実に改良す
ることが困難であり、しかも逸走に伴う材料ロスが多
い。また、目的の改良径は均一にできず、トリー状(樹
木状あるいは脈状)になることが多い。
【0006】第2の高圧噴射工法では、地盤を極端に乱
し、かつスライム(泥水)処理に多大な手間と費用を要
する。さらに、切削および注入を均一に行おうとすれ
ば、そしてスライムの排出を充分に行おうとすれば、改
良速度を低下させる必要があり、時間がかかる工法であ
る。しかも、砂質地盤に対しては、強度として30kg/
cm2 以上、粘性地盤の場合には10kg/cm2 以上を目標
にするが、地盤性状による強度のばらつきおよび改良体
の位置による強度のばらつきが極めて大きいことが問題
である。特に、粘性土地盤の場合、切削不十分なことに
よる土塊の抱き込みによるばらつきが大きい。
【0007】第3の攪拌工法は、設備が大型化すること
が大きな欠点であり、かつ粘性土層の場合、土粒子と改
良材との混合物が攪拌羽根に共回りしてしまい、攪拌効
果がさほど高くなく、もって改良強度の均一性に欠け
る。他方、この攪拌工法は、前述のように粘性地盤を対
象にする。砂質地盤への適用も不可能ではないが、攪拌
軸および攪拌羽根の地盤に対する抵抗が大きいので、巨
大な攪拌手段を用いない限り適用することができない。
【0008】したがって、本発明の主たる課題は、改良
強度および改良体の均一性を高めること、簡単なかつ小
型の設備により施工を行うことができるようにするこ
と、圧密効果により限定されたまたは目的の個所のみに
強固な改良体を造成すること、さらには改良体の径の増
大を図ることにある。
【0009】一方、この課題を解決するために、本発明
者らは、先に特願平3−129473号として、地盤中に挿入
した噴射管の先端部外周面に設けた高圧水噴射ノズルか
ら高圧水を噴射して対象地盤を緩めながら、または緩め
た後、緩んだ地盤中に硬練りの自硬性材料を圧入して改
良体を造成する工法を提案した。
【0010】しかし、前記高圧水噴射ノズルからの到達
距離には、噴射圧力などとの関係で限界があるととも
に、特に地盤性状によって、すなわち弛緩させ易い地盤
とさせ難い地盤とがあり、単に高圧水のもつエネルギー
のみで弛緩させることは、深さ方向に改良径をばらつか
せる要因である。これに対して、前述の攪拌工法により
大径に地盤を攪拌することも考えたが、この場合には前
述の問題がつきまとうとともに、攪拌羽根を地盤中に挿
入するためには、大きな負荷がかかる。
【0011】したがって、本発明の他の課題は、高圧水
のもつエネルギーで地盤を弛緩させることを基本にする
ものの、改良径のばらつきを防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、噴射管の先
端部に少なくとも拡径噴出状態において管外側に突出す
る張出噴射部を設け、この張出噴射部またはこれより下
方の噴射管に、少なくとも張出噴射部の突出長さ分の地
盤領域をカバーして高圧水を噴射する噴射ノズルを設
け、さらに最下部噴射ノズルより先端側に自硬性材料の
注出口を形成し、この噴射管を、地盤に挿入するととも
に、少なくともある深さから所定の深さからまでの間、
前記噴射ノズルから高圧水を噴射させて、少なくとも前
記張出噴射部の突出長さ分の地盤領域を弛緩させて弛緩
泥土柱を形成した後、前記所定の深さに到達した位置で
または引き上げ過程で前記注出口から、前記弛緩泥土柱
に硬練りの自硬性材料を圧入し改良体を造成することで
解決できる。この場合、前記噴射ノズルを張出噴射部に
下方に向いて設けるか、前記噴射ノズルを、噴射管の外
面における張出噴射部の下方位置において、放射方向に
向いて設けることができる。
【0013】
【作用】本発明は、「一旦地盤を緩めた後、その緩んだ
部分に圧入すると、たとえばジェットグラウト工法のよ
うに地盤の攪拌と注入とを同時に行いかつ単位水量の多
い流動性の高い注入剤を用いる場合に比較して、改良材
による置換作用と圧密作用により、改良後の強度が高ま
る」との知見に基礎を置いている。
【0014】本発明にしたがって、高圧水の噴射を行う
ことで、対象地盤を緩めることができる。地盤の弛緩
は、主に大きな土粒子とこれらの土粒子間を繋いでいる
その周りの細かい土粒子との接合が分断されることによ
り行われる。
【0015】この弛緩地盤に対して、スランプ値が小さ
い硬練り材料、好ましくは15cm以下の改良材(自硬性
材料)を、弛緩地盤で構成される泥土柱の底部より徐々
に堆積するように圧入する。この圧入により、緩んだ地
盤を押し広げるように改良材が注入される。本発明に係
る改良材は硬練り材料、特にスランプ値が15cm以下の
ものを用いると、改良材の逸走が防止されるとともに、
緩んだ地盤部分が改良材によりきっちりと置換され、さ
らに、改良材の押し込み圧力により、地盤部分が圧密さ
れるため、軟弱な部分には多くの改良材が圧入される一
方で、強度の高い部分に対しては、地盤の緩み度合いが
少ないので、改良材の圧入量が少なく圧入され、もって
全体としては均一な強度を持ったかつ均一な改良径の改
良体を造成できる。
【0016】他方、用いる設備として、比較的細い管た
とえば100 mm程度のものを用いることで充分に対応でき
るので、設備費が高圧噴射工法や攪拌工法に比較して、
低廉となる。しかも、地盤を緩めるのに高圧水のみを用
いるので、スライムとしては、高圧噴射工法にみられる
ようにセメントと土粒子との混合スライムでなく、水と
土粒子との混合物であるので、スライム処理が容易であ
る利点がある。しかも、後述のように、水と土粒子の混
合物であると、これを分離して水分(微粒子を含有して
いてもよい)を再度、地盤の弛緩用または自硬性材料の
分散用に用いることで、結果として廃液量を減少でき、
スライム処理費用を大幅に低減できる。
【0017】また、砂質地盤に対しても本発明を容易に
適用でき、この点、従来の攪拌工法と顕著な相違があ
る。しかも、地盤の対象域の弛緩化と改良材の圧入とを
別工程または別ステージで行うので、高圧噴射工法にみ
られる改良強度のばらつきがなくなる。
【0018】また、本発明において、前記先行出願発明
に比較して、最も特徴的なのは、第1に噴射管に張出噴
出部を設けること、第2にこの張出噴射部またはこれよ
り下方の噴射管に、少なくとも張出噴射部の突出長さ分
の地盤領域をカバーして高圧水を噴射する噴射ノズルを
設けることである。
【0019】前述のように、単に噴射管の先端部外周面
に設けた高圧水噴射ノズルから高圧水を噴射して大径に
対象地盤を緩めるためには、圧力を高めて吐出流量を増
大させるかノズル径を小さくして圧力を高め吐出量を低
下させるかである。しかし、前者の場合には、排出泥土
量が多くなり、排泥処理コストが嵩む。また、後者の場
合には、地盤中に高圧水が吐出させた後、急速に高圧水
のもつエネルギーが低下して充分な地盤の弛緩効果がな
い。
【0020】しかるに、本発明に従って、噴射管の外面
から突出した張出噴射部を設け、その張出噴射部に噴射
ノズルを設けると、各噴射ノズルからの高圧水の到達距
離は短いとしても、軸心を基準とした到達距離は長くで
き、もって圧力を高くしまたはノズル径を小さくしなく
とも、さらに吐出流量を増大させなくとも、少なくとも
張出噴射部の突出長さ領域分は、確実に地盤を弛緩させ
ることができる。
【0021】また、前記噴射ノズルを、噴射管の外面に
おける張出噴射部の下方位置において、放射方向に向い
て設けた場合には、到達距離の点での利点はない。しか
し、この場合も、前者の場合も、張出噴射部があると、
もし地盤中に当該噴射管を挿入できない場合には、その
深さ位置において地盤が弛緩されていないために、張出
噴射部が地盤に対する抵抗となって現れ、地盤の弛緩に
良否の判断指標とすることができる。逆に、このように
地盤中に当該噴射管を挿入できない場合には、噴射管の
回転速度を遅くする、下降速度を遅くする、噴射ノズル
からの高圧水の圧力または流量を高めるなどの手段を採
ることで、確実に少なくとも張出噴射部の突出長さ分ま
では地盤を弛緩させることができる。さらに、両者の場
合、張出噴射部は、攪拌羽根と同様に攪拌効果もある程
度有するので、地盤の弛緩性を高める利点もある。
【0022】
【実施例】以下本発明を図面を参照しながら具体例を挙
げてさらに詳説する。図1および図2は第1の具体例
で、3Aは噴射管で、先端前面に削孔ビットを有し、先
端部周壁に高圧水の噴射ノズル31Aを有し、さらに噴
射管3Aの噴射ノズル31A上方部には、少なくとも拡
径噴出状態において管外側に突出する張出噴射部30が
設けられており、この張出噴射部30に改良軸心に対し
て外方に向けて高圧水を噴射する噴射ノズル31Bが設
けられ、さらにこの噴射ノズル31Aより先端側に自硬
性材料の注出口32が形成されている。
【0023】かかる噴射管3Aを用いて、まず図1に示
すように、第1噴射ノズル31Aより高圧水を噴射さ
せ、その到達距離を張出噴射部30の長さと同一または
より長くしながら、噴射管3Aを回転させつつ地盤中の
ある深度まで挿入する。この際に、必要により注出口3
2から削孔水を吐出させることができる。高圧水の噴射
により、地盤が弛緩され1次弛緩域S1 として表される
泥土柱が造成される。
【0024】次いで、ある深度まで達したならば、図2
に示すように、噴射管3Aを回転引き上げつつ、第2噴
射ノズル31Bのみから高圧水を噴射させ、1次弛緩域
1 の外方に2次弛緩域をS2 形成するとともに、注出
口32から自硬性材料Gを圧入する。この自硬性材料G
により改良体Aをある長さ造成する。
【0025】両噴射ノズル31A、31Bから高圧水W
は、地盤の性状(土質、軟弱度など)や目的の改良径に
対応した圧力、好ましくは一般的に50kg/cm2 以上の
圧力、特に好ましくは80〜350 kg/cm2 の圧力とするこ
とができる。改良域が、地下水位以下の場合には、高圧
水の到達距離が著しく小さくなり、たとえば200kg/
cm2 の圧力で噴射したとしても、改良径は40cm程度で
あるため、ジェットグラウト工法のように、前記噴射管
2を二重管として、高圧水の回りに噴射空気を沿わせて
到達距離の増大を図ることもできる。
【0026】噴射管3Aの引き上げ過程において、張出
噴射部30の外方に弛緩地盤を形成させながら、先端の
注出口32からスランプ(JIS A 1101)が15cm以下の自
硬性材料Gを圧入し改良体Aを造成する。この改良体A
の造成は、地表面まであるいはある深さ位置まで行うこ
とができる。
【0027】この場合、自硬性材料は、スランプ値の好
適な下限としては、5cm以上、より好ましくは8cm以上
である。また、自硬性材料の圧入に際しては、泥土柱の
底部より徐々に上方に噴射管3Aを引上げながら行い、
自硬性材料Gが底部より徐々に堆積するように充填して
いく。なお、前記噴射管3Aの自硬性材料G中への浸漬
長さを保ちながら圧入を行うのがよい。前記浸漬長さ
は、好ましくは30cm以上、より好ましくは50cm以上
とされる。自硬性材料の圧入は、ある深さ位置を保った
ままで改良長さ全体を行うようにしてもよいし、噴射管
を連続的または間欠的に引き上げながら行うようにして
もよい。引き上げ過程で地盤の弛緩を行わない場合に
は、噴射管を回転させることなく自硬性材料を圧入させ
ることができる。
【0028】自硬性材料Gを圧入するときのその態様を
図3および図4に示した。図4における〜は経時を
示す。これらの図面からも、本発明の自硬性材料を圧入
する場合には、クリーム状に圧入されることが判明する
であろう。本発明において、自硬性材料としては、セメ
ントモルタル系、セメント粘土系、石灰系などの自硬性
のあるものが用いることができ、前述のように粘度が高
いあるいは硬練りのものが用いられる。このうち最も好
ましいのはセメントモルタル系のもので、これに微粒子
スラグ、ベントナイトなどの他の無機材料、発泡剤、気
泡剤、分離防止剤、減水剤などの各種添加剤などを添加
することができる。
【0029】さらに、水ガラスやその硬化剤をある割合
で添加することもできる。
【0030】図5に噴射管3Aの構造例を示した。33
は内管、34は外管、35は流路を区分するための流路
子である。
【0031】本発明の張出噴射部としては、図6に示す
ように、複数、たとえば2つを深さ方向に分けて設ける
ことができる。この場合には、張出噴射部30Aの挿入
領域を、第1噴射ノズル31Aからの高圧水が、張出噴
射部30Bの挿入領域を、第2噴射ノズル31Bからの
高圧水が、それぞれ弛緩により形成し、最終的に第3噴
射ノズル31Cからの高圧水が張出噴射部30Bの張出
長さより大きい半径をもった改良体を造成することを約
束する。
【0032】前記各例は、噴射ノズルが放射方向に向け
て設け、上方の張出噴射部をカバーさせて地盤を弛緩さ
せる例である。これに対して、図7に示すように、たと
えば三角羽根による張出噴射部30Cを設けて、その傾
斜部に図示のように斜め下方あるいは完全に下向きに設
けた噴射ノズル31E,31E…を、噴射管3Cの挿入
のための弛緩用として用いるとともに、より改良径を増
大させるために、最外径部の噴射ノズル31Dから周辺
に高圧水を噴射させる例を採用することができる。
【0033】さらに、図8に示すように、張出噴射部3
0の下面に下向きの噴射ノズル31E,31E…を設け
て、噴射管3Cの挿入のための弛緩用として用いること
ができる。この場合も、必要により、張出噴射部30に
噴射ノズル31を設けることができる。
【0034】図9は、噴射ノズル31より上方に設けた
張出噴射部30のさらに上方に、攪拌羽根40を設けた
もので、この攪拌羽根40にて弛緩地盤をさらに緩める
例である。
【0035】上記例は、当初から張出噴射部が管から外
方に突出しているが、少なくとも張出噴射部は、「拡径
噴出状態において管外側に突出」しておればよく、たと
えば図10および図11に示すように、ある深さまでは
突出しておらず、所定の深さに達した時点で、たとえば
本発明の張出噴射部を構成する拡翼リンク機構羽根41
を設けて、拡径を要する時点で始めて、図11のよう
に、拡翼リンク機構羽根41を拡翼させることができ
る。拡翼リンク機構羽根41は、地上から外管42を押
し込むことが拡翼が可能である。43は削孔羽根であ
る。
【0036】なお、地盤中の深さ方向のある長さ部分の
みを弛緩させ拡径させる場合には、図12に示されるよ
うに、口元の孔径は小さく、改良体造成部分は径を大き
くすることができる。
【0037】なお、前記例において、最下端の噴射ノズ
ルと、自硬性材料注出口32との距離を少なくとも50
cm程度、好ましくは1m以上確保すると、高圧水と自硬
性材料Gとの干渉が無くなり良好な改良体を得ることが
できる。
【0038】本発明において、高圧水の圧力としては、
通常噴射管近傍にまたは注入ポンプの出側に設けられる
ゲージの圧力をいう。この圧力としては、50kg/cm2
以上とするのが好ましいが、場合により100kg/cm2
以上とすることが好ましいことがある。噴射水量として
は、5〜150 リットル/分、特に10〜100 リットル/分
が望ましい。本発明における噴射管としては、通常外径
が120 mm以下、特に100 mm以下が好ましい。
【0039】一方、地盤を弛緩させる高圧水としては、
水を用いるのが入手の容易性およびコストの点が好まし
いが、水に界面活性剤を添加すると、地盤に対する切削
性が高まる。また、弛緩・自硬性材料の圧入によって生
成した泥土を、上澄液と濃縮泥土とに分離したのち、そ
の上澄液を用いることができる。たとえば、図13に示
すように、高圧噴射管3Aの口元に泥土ピット50を設
けて、自硬性材料Gによる置換に伴って、高圧噴射管3
Aと孔壁との間を上昇した泥土51をポンプ52により
汲み上げて、分離装置53により上澄液51Aと濃縮泥
土51Bとに分離し、その上澄液51Aはポンプ54に
より、一旦タンク58に貯留し、次の弛緩泥土柱形成の
ための高圧水として使用する。上澄液を切削用に利用す
ると、小さな粒子分を含んでいるので、切削性が良好と
なる。他方、濃縮泥土51Bはホッパー55を介して、
ミキシングドラム56に供給し、そこにおいて自硬性材
料Gと混合させた後、ポンプ57により高圧噴射管3A
に充填または置換用の自硬性材料として供給することが
できる。また、濃縮泥土を再利用すると、泥水処理がそ
の分低減する。なお、泥土51を処理することなく、そ
のまま自硬性材料Gに添加することもできる。
【0040】本発明によれば、強度の高い改良体を得る
ことができるので、強度の高い杭体を造成できる。ま
た、この杭体を連設することで、図14に示すように、
柱列杭または柱列壁(連続壁)の造成も行うことができ
る。この場合、単に自硬性材料のみで改良体を造成する
ほか、1本または複数本の鉄筋または適宜の形状の鋼材
(鉄筋類という)を改良体内に挿入することで、その改
良体の補強を図るのが好ましい。さらに、柱列杭または
柱列壁の造成に当たり、本発明によれば噴射管が小径の
もので足りるので、複数の噴射管を一つの昇降機に把持
させて、圧入の際の降下および回転引き上げを行わせる
ことができる。
【0041】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、改良強度
が高まる、簡単なかつ小型の設備により施工を行うこと
ができる、圧密効果により限定されたまたは目的の個所
のみに均一で強固な改良体を造成することができる、さ
らには改良体の径の増大を図り、かつ特に均一な改良径
を有する改良体を造成できるなどの利点がもたらされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の具体例を施工順に示した第1の工程の概
要図である。
【図2】第1の具体例を施工順に示した第2の工程の概
要図である。
【図3】自硬性材料の圧入状態の模式的概要図である。
【図4】自硬性材料の圧入形態の概略断面図である。
【図5】噴射管の構造例の要部縦断面図である。
【図6】噴射管の変形例の他の図である。
【図7】噴射管の変形例の別の図である。
【図8】噴射管のさらに異なる例の図である。
【図9】攪拌羽根を有する例の噴射管の例の概要図であ
る。
【図10】拡翼式の例の概要図である。
【図11】拡翼式の例の拡翼状態図である。
【図12】別の地盤の改良態様例の概要図である。
【図13】泥土の再利用例の概要図である。
【図14】柱列杭および柱列壁の造成態様の平面図であ
る。
【符号の説明】
3A…噴射管、30、30A、30B…張出噴射部、W
…高圧水、G…自硬性材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 所 武彦 埼玉県入間市下藤沢465 (72)発明者 扇田 正俊 東京都国立市東三丁目19の7 セジユール 国立A2

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】噴射管の先端部に少なくとも拡径噴出状態
    において管外側に突出する張出噴射部を設け、この張出
    噴射部またはこれより下方の噴射管に、少なくとも張出
    噴射部の突出長さ分の地盤領域をカバーして高圧水を噴
    射する噴射ノズルを設け、さらに最下部噴射ノズルより
    先端側に自硬性材料の注出口を形成し、 この噴射管を、地盤に挿入するとともに、少なくともあ
    る深さから所定の深さからまでの間、前記噴射ノズルか
    ら高圧水を噴射させて、少なくとも前記張出噴射部の突
    出長さ分の地盤領域を弛緩させて弛緩泥土柱を形成した
    後、前記所定の深さに到達した位置でまたは噴射管の引
    き上げ過程で前記注出口から、前記弛緩泥土柱に硬練り
    の自硬性材料を圧入し改良体を造成することを特徴とす
    る地盤の改良または強化工法。
  2. 【請求項2】前記噴射ノズルは張出噴射部に下方に向い
    て設けてある請求項1記載の地盤の改良または強化工
    法。
  3. 【請求項3】前記噴射ノズルは、噴射管の外面における
    張出噴射部の下方位置において、放射方向に向いて設け
    てある請求項1記載の地盤の改良または強化工法。
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JP2013234514A (ja) * 2012-05-10 2013-11-21 Penta Ocean Construction Co Ltd 高圧噴射工法用噴射装置および高圧噴射工法による地盤改良工法

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