JPH0511770A - 騒音キヤンセル装置 - Google Patents

騒音キヤンセル装置

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JPH0511770A
JPH0511770A JP3165802A JP16580291A JPH0511770A JP H0511770 A JPH0511770 A JP H0511770A JP 3165802 A JP3165802 A JP 3165802A JP 16580291 A JP16580291 A JP 16580291A JP H0511770 A JPH0511770 A JP H0511770A
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JP
Japan
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noise
signal
sound
reference signal
error
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Withdrawn
Application number
JP3165802A
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English (en)
Inventor
Makoto Namekawa
誠 滑川
Kenji Imai
健治 今井
Nozomi Saito
望 斉藤
Shunichi Imanishi
俊一 今西
Toshiaki Yoshida
聡明 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alpine Electronics Inc
Original Assignee
Alpine Electronics Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 騒音キャンセルコントローラに入力されるエ
ラ−信号から、キャンセルしたい周期性ノイズの周波数
帯域外の騒音を除去する。 【構成】 参照信号発生部23はエンジン21から発生
する周期性ノイズに応じた信号を参照信号SNとして出
力し、エラ−マイク28は騒音キャンセル点における騒
音(外来ノイズを含む)とキャンセル音の合成音を検出
し、合成音信号をエラ−信号Erとしてトラッキングコ
ントロールフィルタ29に入力する。トラッキングコン
トロールフィルタには周期性ノイズの周波数帯域が設定
されるから、該フィルタ29は周期性ノイズの帯域外の
騒音信号は除去する。騒音キャンセルコントローラ24
は参照信号とフィルタを通過したエラ−信号Er′を入
力され、該エラ−信号が最小となるように参照信号にデ
ジタル処理を施して騒音キャンセル信号を生成し、スピ
−カ27よりキャンセル音を放射して騒音をキャンセル
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は騒音キャンセル装置に係
わり、特に騒音をキャンセルして快適なオ−ディオ音声
の受聴ができる騒音キャンセル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】騒音対策としては、従来より吸音材を用
いる方法(パッシブ制御)が知られている。しかし、吸
音材を用いる方法では、騒音が小さい静音エリアを形成
するのが面倒であると共に、低音を効果的に消せない問
題がある。特に、自動車の車室内の騒音を防止するに
は、自動車の重量が増大すると共に、騒音を効果的に消
せない問題がある。
【0003】このため、騒音と逆位相の騒音キャンセル
音をスピ−カから放射して騒音を低減する方法(アクテ
ィブ制御)が脚光を浴び、工場やオフィスなどの室内空
間の一部に実用化されつつある。又、自動車の車室内に
おいてもアクティブ制御により騒音を低減する方式が提
案されている。
【0004】図4は従来の騒音キャンセル装置の構成図
であり、11は騒音源であり、例えばエンジンで、エン
ジン回転数に応じた周波数の騒音(周期性ノイズ)を発
生する。12は騒音源の近傍に設けられ、該騒音源から
発生する騒音を検出し、騒音に応じた信号を参照信号S
Nとして出力するリファレンスマイク等の参照信号発生
部である。尚、騒音源がエンジンの場合、周期性ノイズ
の周波数はエンジン回転数に依存する。従って、参照信
号発生部12は、エンジン回転数を検出し、該回転数に
応じた周波数を有する一定振幅の正弦波信号を参照信号
として発生するように構成することもできる。
【0005】13は参照信号SNが入力されると共に、
車室内の騒音キャンセル点(例えば運転者の耳元近傍)
における騒音Snとキャンセル音Scの合成音信号をエラ
−信号Erとして入力され、該エラ−信号が最小となる
ように騒音キャンセル処理を行って騒音キャンセル信号
Ncを出力する騒音キャンセルコントローラである。騒
音キャンセルコントローラ13は、適応アルゴリズム処
理部13aと、デジタルフィルタ構成の適応フィルタ1
3bと、適応フィルタ出力をアナログの騒音キャンセル
信号Ncに変換するDAコンバータ13cを有してい
る。
【0006】14は騒音キャンセル信号Ncを増幅する
パワ−アンプ、15は騒音キャンセル音Scを放射する
キャンセルスピ−カ、16は騒音キャンセル点に配置さ
れ、騒音Snとキャンセル音Scの合成音を検出して合成
音信号(エラ−信号)Erとして出力するエラ−マイク
である。
【0007】適応アルゴリズム処理部13aは、例えば
周知のLMS(Least Mean Square)適応アルゴリズムに
従って、エラ−マイク16から入力されたエラ−信号E
rが最小となるように適応フィルタ13bの係数を決定
し、適応フィルタ13bは決定された係数に従って参照
信号SNにデジタル処理を施してDAコンバータ13c
より所定の位相、ゲイン、帯域を備えた騒音キャンセル
信号NCを出力する。尚、参照信号SNは、消去したい騒
音Snと相関の高い信号でなくてはならず、相関のない
音は消去されない。
【0008】騒音源(エンジン)11から周期性ノイズ
(エンジン音)が発生するとリファレンスマイク等の参
照信号発生部12は図5(a)に示す参照信号SNが騒音キ
ャンセルコントローラ13に入力する。この時、騒音源
11から発生した周期性ノイズは、所定の伝達関数を有
する空中を伝播して騒音キャンセル点に至る。従って、
該騒音キャンセル点における騒音Snはレベルが若干弱
まり、かつ遅延して図5(b)に示すようになる。
【0009】最初、騒音キャンセルコントローラ13は
例えば参照信号SNと位相が逆の騒音キャンセル信号Nc
を出力し、キャンセルスピ−カ15より図5(c)に示す
キャンセル音Scを出力する。しかし、騒音Snのレベル
と位相がずれているため、キャンセル音Scにより騒音
はキャンセルされず、エラ−信号Erが発生する。騒音
キャンセルコントローラ13は該エラ−信号Erが最小
となるように適応アルゴリズム処理を行って適応フィル
タ13bの係数を決定し、理想的な場合、最終的に図3
(d)に示すようにキャンセル音Scの位相を騒音Snの位
相と逆相にし、かつレベルを一致させ騒音をキャンセル
する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】かかる騒音キャンセル
装置において、エラ−信号Erとして真に検出したい信
号は参照信号SNと同一周波数帯域を有する騒音とキャ
ンセル音との合成音信号である。これは、参照信号と強
い相関を有する騒音をキャンセルの対象としているから
である。
【0011】しかし、従来の騒音キャンセル装置では、
キャンセルしたい騒音(エンジン回転に起因する周期性
ノイズ)のみならず、別の騒音、例えばタイヤノイズ、
風切り音、外部からの外来雑音(他車の通過音、救急車
等のサイレン)等も検出してしまう。このため、騒音キ
ャンセルコントローラにおいて目的とする周期性ノイズ
をキャンセルするのに長時間を要すると共に、十分にキ
ャンセルできない問題があった。
【0012】又、オ−ディオ装置を有する空間、例えば
自動車の車室内では、騒音キャンセル動作時に、オ−デ
ィオ装置からオ−ディオ音声が放射される。このため、
エラ−マイクはこのオ−ディオ音声をも検出し、目的と
する周期性ノイズをキャンセルするのに長時間を要する
と共に、十分にキャンセルできない問題があった。
【0013】以上から、本発明の目的は騒音キャンセル
コントローラに入力されるエラ−信号から、キャンセル
したい周期性ノイズの周波数帯域外の騒音を除去し、短
時間で、かつ十分に周期性ノイズをキャンセルできる騒
音キャンセル装置を提供することである。本発明の別の
目的は騒音キャンセルコントローラに入力されるエラ−
信号から、オ−ディオ信号を除去し、短時間で、かつ十
分に周期性ノイズをキャンセルできる騒音キャンセル装
置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題は本発明によれ
ば、騒音源から発生する周期性ノイズに応じた信号を参
照信号として出力する参照信号発生部と、騒音キャンセ
ル点における騒音とキャンセル音の合成音を検出し、合
成音信号をエラ−信号として出力する検出手段と、周期
性ノイズの周波数に応じた帯域が設定され、エラ−信号
が入力されるフィルタ回路と、参照信号とフィルタ回路
を通過したエラ−信号を入力され、該エラ−信号が最小
となるように参照信号にデジタル処理を施して騒音キャ
ンセル信号を生成し、スピ−カよりキャンセル音を放射
する騒音キャンセルコントローラとにより達成される。
【0015】又、上記課題は別の本発明によれば、騒音
源から発生する周期性ノイズに応じた信号を参照信号と
して出力する参照信号発生部と、騒音キャンセル点にお
ける騒音とキャンセル音の合成音を検出し、合成音信号
をエラ−信号として出力する検出手段と、周期性ノイズ
に応じた周波数帯域が設定され、エラ−信号とオ−ディ
オ信号がそれぞれ入力される第1、第2のフィルタ回路
と、第1、第2のフィルタ回路出力の差を演算する演算
部と、参照信号と演算部から出力される差信号を入力さ
れ、該差信号が最小となるように参照信号にデジタル処
理を施して騒音キャンセル信号を生成し、スピ−カより
キャンセル音を放射する騒音キャンセルコントローラと
により達成される。
【0016】
【作用】第1の本発明によれば、参照信号発生部は騒音
源から発生する周期性ノイズに応じた信号を参照信号と
して出力し、エラ−検出手段は騒音キャンセル点におけ
る騒音とキャンセル音の合成音を検出し、合成音信号を
エラ−信号としてフィルタ回路に入力する。フィルタ回
路には周期性ノイズの周波数帯域が設定されているか
ら、該フィルタ回路は周期性ノイズの帯域外の騒音信号
を除去する。騒音キャンセルコントローラは参照信号と
フィルタ回路を通過したエラ−信号を入力され、該エラ
−信号が最小となるように参照信号にデジタル処理を施
して騒音キャンセル信号を生成し、スピ−カよりキャン
セル音を放射して周期性ノイズをキャンセルする。
【0017】このように、周期性ノイズの帯域が設定さ
れるフィルタを設けたから、真にキャンセルしたい騒音
(周期性ノイズ)以外の騒音をエラ−信号から除去で
き、短時間で、かつ十分に周期性ノイズをキャンセルす
ることができる。
【0018】又、第2の本発明によれば、参照信号発生
部は騒音源から発生する周期性ノイズに応じた信号を参
照信号として出力し、エラ−検出手段は騒音キャンセル
点における騒音とキャンセル音の合成音を検出し、合成
音信号をエラ−信号として第1のフィルタ回路に入力す
る。第1のフィルタ回路には周期性ノイズと同一周波数
帯域が設定されているから、第1フィルタ回路は該帯域
外の騒音信号及びオ−ディオ信号を除去する。尚、周期
性ノイズと同一帯域のオ−ディオ信号は除去されない。
一方、オ−ディオ信号は周期性ノイズと同一周波数帯域
が設定される第2のフィルタ回路に入力され、該帯域の
オ−ディオ信号成分のみが出力される。演算部は第1、
第2のフィルタ回路出力の差を演算し、これによりエラ
−信号からオ−ディオ信号を除去する。騒音キャンセル
コントローラは、参照信号と演算部から出力されるエラ
−信号を入力され、該エラ−信号が最小となるように参
照信号にデジタル処理を施して騒音キャンセル信号を生
成し、スピ−カよりキャンセル音を放射して周期性ノイ
ズをキャンセルする。
【0019】このように、周期性ノイズと同一の帯域が
設定される第1、第2のフィルタを設け、それぞれにエ
ラ−信号とオ−ディオ信号を入力し、その差を演算する
ことによりエラ−信号からオ−ディオ信号を除去するよ
うにしたから、短時間で、かつ十分に周期性ノイズをキ
ャンセルすることができる。
【0020】
【実施例】
(a) 本発明の第1の実施例全体の構成 図1は本発明の実施例構成図であり、エンジン回転に起
因する車室内の周期性ノイズを低減する場合の例であ
る。図中、21は騒音源であるエンジン、22はエンジ
ン回転数Rを検出する回転数センサ、23はエンジン回
転数Rに応じた周波数を有する一定振幅の正弦波信号を
参照信号SNとして発生する参照信号発生部である。
【0021】24は騒音キャンセルコントローラであ
り、参照信号発生部23から発生する参照信号SNを入
力されると共に、車室内の騒音キャンセル点(例えば運
転者の耳元近傍)における騒音Snとキャンセル音Scの
合成音信号をエラ−信号Er′として入力され、該エラ
−信号が最小となるように騒音キャンセル処理を行って
騒音キャンセル信号Ncを出力する。
【0022】25は騒音キャンセル信号Ncに含まれる
騒音帯域外の成分を減衰するロ−パスフィルタ(LP
F)、26は騒音キャンセル信号Nc′を増幅するパワ
−アンプ、27は騒音キャンセル音Scを放射するキャ
ンセルスピ−カ、28は騒音キャンセル点に配置され、
騒音(エンジン音)Snとキャンセル音Scの合成音を検
出して合成音信号(エラ−信号)Erとして出力するエ
ラ−マイクである。尚、エラ−マイク28はエンジン音
Sn以外に外来ノイズSeも検出する。
【0023】29はエンジン21から発生する周期性ノ
イズの周波数に応じた帯域が設定され、該帯域外の周波
数成分を除去するトラッキングコントロールフィルタ、
30はアンチエリアシングフィルタ、31はエラ−信号
をデジタルに変換するADコンバータである。
【0024】参照信号発生部 騒音源がエンジンの場合、エンジン回転により発生する
ノイズは周期性を有し(周期性ノイズ)、その周波数は
エンジン回転数に依存する。例えば、4気筒エンジンの
場合、回転数が600rpmの時、車室内に発生する周
期性ノイズの周波数は20Hz、回転数が6000rp
mの時、車室内に発生する周期性ノイズの周波数は20
0Hzであり、エンジン回転数の2次高調波である。
尚、周期性ノイズは2次、4次、6次、・・と偶数の次
数の高調波によって発生することが知られている。
【0025】従って、参照信号発生部23は、エンジン
回転数Rに応じて種々の周波数を有する正弦波信号を所
定サンプリング速度でサンプリングしてROMに記憶
し、回転数センサ12からエンジン回転数Rが入力され
た時、該回転数に応じた正弦波信号のデジタル値をRO
Mからサンプリング速度で順次読み出し、DA変換しな
がら出力する構成になっている。
【0026】騒音キャンセルコントローラ 騒音キャンセルコントローラ24は、適応アルゴリズム
処理部24aと、デジタルフィルタ構成の適応フィルタ
24bと、適応フィルタ出力をアナログの騒音キャンセ
ル信号Ncに変換するDAコンバータ24cを有してい
る。適応アルゴリズム処理部24aは、例えば周知のL
MS(Least Mean Square)適応アルゴリズムに従って、
入力されたエラ−信号Er′が最小となるように適応フ
ィルタ24bの係数を決定し、適応フィルタ24bは決
定された係数に従って参照信号SNにデジタル処理を施
してDAコンバータ24cより所定の位相、ゲイン、帯
域を備えた騒音キャンセル信号NCを出力する。尚、参
照信号SNは、消去したい騒音Snと相関の高い信号でな
くてはならず、参照信号と相関のない音は消去されな
い。
【0027】トラッキングコントロールフィルタ トラッキングコントロールフィルタ29は、周期性ノイ
ズの周波数に応じた中心周波数及び帯域を有する複数の
フィルタを備え、エンジン回転数Rに基づいて所定のフ
ィルタを選択し、該フィルタを通過したエラ−信号を出
力するようになっている。
【0028】図2はトラッキングコントロールフィルタ
29の構成図であり、29a〜29nはいくつかのエン
ジン回転数範囲に応じた、換言すれば周期性ノイズのい
くつかの周波数範囲に応じた中心周波数及び帯域幅を有
するフィルタであり、29pはエンジン回転数Rに応じ
たフィルタのみにエラ−信号Erを入力するフィルタ選
択回路である。
【0029】エンジン回転数Rが600rpmの場合、
周期性ノイズの周波数は20Hzである。従って、回転
数600rpmに対応するフィルタはカットオフ周波数
が30Hz程度のロ−パスフィルタとなる。又、エンジ
ン回転数Rが6000rpmの場合、周期性ノイズの周
波数は200Hzであるから、該回転数に対応するフィ
ルタは中心周波数が200Hz、帯域幅が50Hz程度
のバンドパスフィルタとなる。
【0030】全体の動作 エンジン21が回転すると、その回転数Rは回転数セン
サ22により検出され、参照信号発生部23とトラッキ
ングコントロールフィルタ29に入力される。参照信号
発生部23はエンジン回転数Rが入力されると、該回転
数に応じた周波数の参照信号SNを発生して騒音キャン
セルコントローラ24に入力する。又、トラッキングコ
ントロールフィルタ29は回転数に応じた周波数帯域に
設定される。すなわち、回転数に応じた所定のフィルタ
を選択する。
【0031】騒音キャンセルコントローラ24は騒音キ
ャンセル点で検出したエラ−信号Er′を用いてLMS
適応アルゴリズム処理を行い、適応フィルタの係数を決
定する。そして、該係数を用いて参照信号SNに対し適
応フィルタ処理を施して騒音キャンセル信号Ncを作成
し、ロ−パスフィルタ25を介してパワ−アンプ26に
入力してキャンセルスピ−カ27よりキャンセル音Sn
を放射する。エラ−マイク28は放射されたキャンセル
音Sc、騒音Sn及び外来雑音Seの合成音を検出し、合
成音信号をエラ−信号Erとしてトラッキングコントロ
ールフィルタ29に入力する。
【0032】トラッキングコントロールフィルタ29に
はエンジン回転数に応じた周期性ノイズの周波数帯域が
設定されているから、該トラッキングコントロールフィ
ルタ29は周期性ノイズの帯域外の騒音信号を除去し、
換言すれば周期性ノイズと同一帯域成分のみエラ−信号
Er′として通過し、アンチエリアシングフィルタ30
を介してADコンバータ31に入力する。
【0033】騒音キャンセルコントローラ24は新たに
発生したエラ−信号Er′に基づいて騒音キャンセル処
理を行い、エラ−信号Er′が最小となるように騒音キ
ャンセル信号Ncを出力し、キャンセルスピ−カ27よ
りキャンセル音を放射する。以後、所定時間間隔でエラ
−検出、騒音キャンセル信号出力処理が行われて最終的
に騒音(周期性ノイズ)がキャンセル音により打ち消さ
れることになる。
【0034】このように、周期性ノイズの帯域が設定さ
れるフィルタを設けたから、真にキャンセルしたい周期
性ノイズ以外の騒音をエラ−信号から除去でき、従っ
て、騒音キャンセルコントローラは外来雑音が含まれな
いエラ−信号に基づいて騒音キャンセル処理ができ、短
時間で、かつ十分に周期性ノイズをキャンセルすること
ができる。
【0035】(b) 本発明の第2の実施例全体の構成 図3は本発明の別の実施例構成図であり、エラ−信号か
ら周期性ノイズ以外の騒音を除去すると共にオ−ディオ
信号を除去する場合の例である。尚、図1の第1の実施
例と同一部分には同一符号を付し、詳細な説明は省略す
る。
【0036】図3において、41は図示しないオ−ディ
オソース(テ−プデッキ、CDプレ−ヤ、AM/FMチ
ューナ等)からのオ−ディオ信号Asに所定の加工(音
量、音質、イコライジング処理)を施すオ−ディオ回
路、42はオ−ディオ回路から出力されるオ−ディオ信
号As′を増幅するパワ−アンプ、43はオ−ディオ音
声Saを放射するオ−ディオスピ−カ、44はトラッキ
ングコントロールフィルタ29と同一構成を有するオ−
ディオ側のトラッキングコントロールフィルタ、45は
位相、ゲインを補償するための補償用フィルタであり、
オ−ディオ音声がオ−ディオスピ−カ43から騒音キャ
ンセル点に至るまでに減衰、遅延した分、オ−ディオ信
号を減衰、遅延させるものである。又、51はキャンセ
ル側のトラッキングコントロールフィルタ29の出力
と、オ−ディオ側の補償用フィルタ45の出力の差(エ
ラ−信号)Er″を演算する演算部である。
【0037】全体の動作 エンジン21が回転すると、その回転数Rは回転数セン
サ22により検出され、参照信号発生部23とトラッキ
ングコントロールフィルタ29,44に入力される。参
照信号発生部23はエンジン回転数Rが入力されると、
該回転数に応じた周波数の参照信号SNを発生して騒音
キャンセルコントローラ24に入力する。又、トラッキ
ングコントロールフィルタ29,44は回転数に応じた
周波数帯域に設定される。
【0038】騒音キャンセルコントローラ24はエラ−
信号Er″を用いてLMS適応アルゴリズム処理を行
い、適応フィルタの係数を決定する。そして、該係数を
用いて参照信号SNに対し適応フィルタ処理を施して騒
音キャンセル信号Ncを作成し、ロ−パスフィルタ25
を介してパワ−アンプ26に入力してキャンセルスピ−
カ27よりキャンセル音Snを放射する。
【0039】以上と並行して、オ−ディオ回路41は図
示しないオ-ディオソースから、オ−ディオ信号Asが入
力されると、該オ−ディオ信号に音質、音量、イコライ
ジング処理等を施してパワ−アンプ42に入力し、オ−
ディオスピ−カ43よりオ−ディオ音声Saを放射す
る。エラ−マイク28は放射されたキャンセル音Sc、
騒音(周期性ノイズ)Sn及びオ−ディオ音声Sa、外
来雑音Seの合成音を検出し、合成音信号をエラ−信号
Erとしてトラッキングコントロールフィルタ29に入
力する。
【0040】トラッキングコントロールフィルタ29に
はエンジン回転数に応じた周期性ノイズの周波数帯域が
設定されているから、ここで該周波数帯域外の外来ノイ
ズ、オ−ディオ信号が除去され、換言すれば周期性ノイ
ズと同一帯域成分のエラ−信号のみが通過して演算部5
1に入力される。尚、トラッキングコントロールフィル
タ29から出力されるエラ−信号Er′には周期性ノイ
ズと同一帯域成分のオ−ディオ信号が含まれている。
【0041】一方、オ−ディオ回路41はオ−ディオ信
号As′をパワ−アンプ42に入力すると共に、トラッ
キングコントロールフィルタ44に入力する。トラッキ
ングコントロールフィルタ44にはエンジン回転数に応
じた周期性ノイズの周波数帯域が設定されているから、
ここで該周波数帯域外のオ−ディオ信号が除去され、換
言すれば周期性ノイズと同一帯域成分のオ−ディオ信号
As″のみが通過し、補償用フィルタ45で所定量減
衰、遅延されて演算部51に入力される。
【0042】演算部51はトラッキングコントロールフ
ィルタ29の出力から補償用フィルタ45の出力を減算
してオ−ディオ信号を除去し、アンチエリアシングフィ
ルタ30を介してADコンバータ31に入力する。騒音
キャンセルコントローラ24は新たに発生したエラ−信
号Er′に基づいて騒音キャンセル処理を行い、エラ−
信号Er″が最小となるように騒音キャンセル信号Nc
を出力し、キャンセルスピ−カ27よりキャンセル音を
放射する。以後、所定時間間隔でエラ−検出、騒音キャ
ンセル信号出力処理が行われて最終的に騒音がキャンセ
ル音により打ち消されることになる。
【0043】このように、周期性ノイズと同一の帯域が
設定される第1、第2のトラッキングコントロールフィ
ルタ29,44を設け、それぞれにエラ−信号Erとオ
−ディオ信号As′を入力し、その差を演算することに
よりエラ−信号Er″からオ−ディオ信号を除去するよ
うにしたから、騒音キャンセルコントロール24はオ−
ディオ信号や外来雑音が含まれないエラ−信号に基づい
て騒音キャンセル処理ができ、短時間で、かつ十分に周
期性ノイズをキャンセルすることができる。
【0044】上記説明ではトラッキングコントロールフ
ィルタ29を1段構成として2次高調波に基づく周期性
雑音を消去する場合について説明したが、2次、4次高
調波・・に応じて複数段のトラッキングコントロールフ
ィルタを設け、各高調波に基づく周期性ノイズを消去す
るように構成することもできる。尚、かかる場合には、
騒音キャンセルコントローラ24で2次、4次高調波・
・に相当する騒音キャンセル信号を生成する必要があ
る。以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は
請求の範囲に記載した本発明の主旨に従い種々の変形が
可能であり、本発明はこれらを排除するものではない。
【0045】
【発明の効果】以上本発明によれば、周期性ノイズの帯
域が設定されるフィルタを設け、該フィルタにエラ−信
号を入力して真にキャンセルしたい周期性ノイズ以外の
騒音をエラ−信号から除去でき、騒音キャンセルコント
ローラは外来雑音が含まれない真のエラ−信号に基づい
て騒音キャンセル処理ができ、短時間で、かつ十分に周
期性ノイズをキャンセルすることができる。
【0046】又、本発明によれば、周期性ノイズと同一
の帯域が設定される第1、第2のフィルタを設け、それ
ぞれにエラ−信号とオ−ディオ信号を入力し、その差を
演算することによりエラ−信号からオ−ディオ信号を除
去するようにしたから、騒音キャンセルコントローラは
オ−ディオ信号や外来雑音が含まれないエラ−信号に基
づいて騒音キャンセル処理ができ、短時間で、かつ十分
に周期性ノイズをキャンセルすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例構成図である。
【図2】トラッキングコントロールフィルタの構成図で
ある。
【図3】本発明の第2の実施例構成図である。
【図4】従来の騒音キャンセル装置の構成図である。
【図5】騒音キャンセル動作説明のための波形図であ
る。
【符号の説明】
21・・エンジン 22・・回転数センサ 23・・参照信号発生部 24・・騒音キャンセルコントローラ 28・・エラ−マイク 29,44・・トラッキングコントロールフィルタ 51・・演算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今西 俊一 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 ア ルパイン株式会社内 (72)発明者 吉田 聡明 東京都品川区西五反田1丁目1番8号 ア ルパイン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音源から発生する周期性ノイズに応じ
    た信号を参照信号として出力する参照信号発生部と、 騒音キャンセル点における騒音とキャンセル音の合成音
    を検出し、合成音信号をエラ−信号として出力する検出
    手段と、 前記周期性ノイズの周波数に応じた帯域が設定され、前
    記エラ−信号が入力されるフィルタ回路と、 参照信号とフィルタ回路を通過したエラ−信号を入力さ
    れ、該エラ−信号が最小となるように参照信号にデジタ
    ル処理を施して騒音キャンセル信号を生成し、スピ−カ
    よりキャンセル音を放射する騒音キャンセルコントロー
    ラを備えたことを特徴とする騒音キャンセル装置。
  2. 【請求項2】 前記周期性ノイズはエンジン回転数に応
    じた周波数を有し、前記フィルタ回路はエンジン回転数
    検出センサより入力されるエンジン回転数に基づいて所
    定の周波数帯域を設定することを特徴とする請求項1記
    載の騒音キャンセル装置。
  3. 【請求項3】 騒音源から発生する周期性ノイズに応じ
    た信号を参照信号として出力する参照信号発生部と、 騒音キャンセル点における騒音とキャンセル音の合成音
    を検出し、合成音信号をエラ−信号として出力する検出
    手段と、 前記周期性ノイズに応じた周波数帯域が設定され、前記
    エラ−信号とオ−ディオ信号がそれぞれ入力される第
    1、第2のフィルタ回路と、 第1、第2のフィルタ回路出力の差を演算する演算部
    と、 参照信号と演算部から出力される差信号を入力され、該
    差信号が最小となるように参照信号にデジタル処理を施
    して騒音キャンセル信号を生成し、スピ−カよりキャン
    セル音を放射する騒音キャンセルコントローラを備えた
    ことを特徴とする騒音キャンセル装置。
JP3165802A 1991-07-05 1991-07-05 騒音キヤンセル装置 Withdrawn JPH0511770A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008165125A (ja) * 2007-01-05 2008-07-17 Kenwood Corp 音声信号処理装置、音声信号処理方法、および、音声信号処理プログラム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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