JPH05117261A - エチル化されたジフエニレンオキサイド類の製造方法 - Google Patents

エチル化されたジフエニレンオキサイド類の製造方法

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JPH05117261A
JPH05117261A JP3238958A JP23895891A JPH05117261A JP H05117261 A JPH05117261 A JP H05117261A JP 3238958 A JP3238958 A JP 3238958A JP 23895891 A JP23895891 A JP 23895891A JP H05117261 A JPH05117261 A JP H05117261A
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JP
Japan
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reaction
ethylated
polyethylbenzene
solid acid
catalyst
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Withdrawn
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JP3238958A
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Inventor
Haruki Takeuchi
玄樹 竹内
Kazuyoshi Kario
和義 狩生
Mitsuru Shiroshita
満 城下
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Furan Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】ジフェニレンオキサイド類をエチル化して、2
−エチルジフェニレンオキサイド、3−エチルジフェニ
レンオキサイド、2,7−ジエチルジフェニレンオキサ
イド等の2又は3位がエチル化されたジフェニレンオキ
サイド類を高い選択率で得る。 【構成】2位又は3位に置換可能な水素を有するジフェ
ニレンオキサイド類とポリエチルベンゼンとを固体酸触
媒の存在下、50〜80℃で反応させることにより選択
的に2位又は3位をエチル化する。 【効果】2位又は3位がエチル化されたジフェニレンオ
キサイドを収率よく、しかも高い選択率で得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種溶媒、ポリマー原料
中間体等として有用な、エチル化されたジフェニレンオ
キサイド類の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジフェニレンオキサイド(ジベンゾフラ
ンともいう。以下、DPOという)のエチル化物である
エチルジフェニレンオキサイド類(以下、EDPO類と
いう。また、モノエチルジフェニレンオキサイドをME
DPO、ジエチルジフェニレンオキサイドをDEDP
O、トリエチルジフェニレンオキサイドをTEDPOと
いう)は各種溶媒として有用である他、3,7−DED
PO、2,7−DEDPOはその直線性から新規なポリ
マー中間体としても有用性が高い。アルキル化されたD
PO類を得る方法としては、アルキルジフェニルエーテ
ルを光反応で環化させる方法、アルキルジフェニルエー
テルをPd触媒で環化させる方法、アルキルジフェニル
エーテルを酸化セリウム又はセリア触媒で環化させる方
法、アルキル−2,2’−ジヒドロキシビフェニルを脱
水環化させる方法等が知られているが、環化する原料を
得るのに、いずれも、多くのステップを必要とし、環化
収率が高くないといった欠点があり、製造コストが高
く、工業的ではなかった。
【0003】また、DPOを炭素数1〜4程度のアルコ
ール、オレフィン、アルキルハライド又はポリアルキル
ベンゼンを用いフリーデルクラフツ触媒の存在下にアル
キル化反応を行う方法も知られているが、この方法で
は、特定位置への選択性はないものであった。特開平2
−240075号公報には、DPOをアルキル化剤とを
固体酸触媒の存在下にアルキル化反応させることが記載
されているが、この方法によれば4位への位置選択性が
高いということが報告されている。特開平2−2436
82号公報には、固体酸触媒として特定のゼオライト触
媒を使用して同様な反応を行うことが記載されており、
且つ2位又は3位への位置選択性が高いということが記
載されているが、具体例としてはイソプロピル化が記載
されているにとどまる。そして、本発明者らの研究によ
れば、この特定のゼオライト触媒をエチル化に適用した
場合、選択性についてはなお改良の余地があることが認
められた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる状況
に鑑み、カルボン酸、ビニル化合物の両方に展開可能な
エチル化されたDPO類を製造すること、すなわちDP
O類の2位又は3位を選択的にエチル化する方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記方法を
確立するため、鋭意研究を行った結果、驚くべきことに
アルキル化剤としてポリエチルベンゼンを、触媒として
固体酸触媒を使用し、しかも反応温度50〜280℃の
反応条件を選択することにより、カルボン酸ビニル化合
物等の原料として有用性の高い2位又は3位にエチル化
されたDPO類を高選択率、高収率で製造できることを
見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は2位、
3位、7位又は8位に置換可能な水素を有するジフェニ
レンオキサイド類をエチル化するにあたり、ジフェニレ
ンオキサイド類とポリエチルベンゼンとを固体酸触媒の
存在下、反応温度50℃〜280℃の範囲で、且つ2位
及び3位のいずれかに置換するエチル基の割合が70%
以上となる条件で反応させてエチル化を行うことを特徴
とする2位又は3位にエチル化されたジフェニレンオキ
サイド類の製造方法である。
【0006】本発明で使用する固体酸触媒の種類として
は、シリカアルミナ、ゼオライト、複合金属酸化物、固
体リン酸、ヘテロポリ酸、イオン交換樹脂等の通常固体
酸触媒として知られている触媒であればよいが、工業的
な入手の容易さ等から、シリカアルミナ又はゼオライト
が好ましい。ゼオライトとしてはY型ゼオライト、L型
−ゼオライト又はこれらをイオン交換、フッ素化処理等
化学処理したものが好ましい。モルデナイト又はそれよ
り小さい細孔を持つゼオライトを用いてトランスエチル
化反応を行うと、反応速度がY型ゼオライト等に比べ急
激に遅くなり工業的でない。これらの固体酸触媒の酸強
度としては、アンモニア吸着熱が85kジュ−ル/モル
以上の酸点を0.1モル/kg〜3モル/kg持つもの
が好ましい。酸点の数が0.1モル/kgより少ないと
工業的に充分な転化率を得るのが難しく、3モル/kg
より多いと炭素質の析出速度が速くなり触媒寿命が短く
なる。なお、活性を失った金属酸化物系の固体酸触媒
は、窒素で希釈した空気によって500℃程度で焼成
し、炭素質を取り除くという方法で容易に再生すること
ができる。
【0007】本発明で使用するDPO類は、2位又は3
位が置換可能なものである。DPOはフラン環の両側に
ベンゼン環が縮合した化合物であり、番号の付け方にも
よるが、2位と3位はそれぞれ対称位置にある8位と7
位と同価であり、本発明でいう2位又は3位は、矛盾し
ない限り8位又は7位の場合も含むと解すものとする。
このようなDPO類としては、好適にはDPO、2−M
EDPO、3−MEDPOなどがある。DPOの場合
は、2−MEDPO、3−MEDPOの他、2,7−D
EDPOおよび3,7−DEDPOのうち1種以上を選
択的に製造することができ、2−MEDPO又は3−M
EDPOの場合は、2,7−DEDPO又は3,7−D
EDPOを選択的に製造することができる。これらの原
料DPO類は塩基性窒素の含有量が50ppm以下、好
ましくは20ppm以下ものがよい。また、エチル化反
応での生成物から2位又は3位にエチル基を有するDP
O類を分離した残りのDPO、MEDPO、DEDP
O、TEDPO等を反応系にリサイクルしてもよい。
【0008】エチル化剤として用いるポリエチルベンゼ
ンは、エチル基/ベンゼン環=2.0(モル比)以上、
好ましくは2.5(モル比)以上となるような化合物又
は混合物である。化合物としてはジエチルベンゼン、ト
リエチルベンゼン、テトラエチルベンゼン、ペンタエチ
ルベンゼンおよびヘキサエチルベンゼンがあり、混合物
としてはこれらの化合物同士の混合物やこれらの化合物
の1種又は2種以上とベンゼン、エチルベンゼン等の他
のポリエチルベンゼンの1種又は2種以上との混合物な
どが挙げられるが、上記モル比となるように混合され
る。なお、本発明でいうポリエチルベンゼンは、エチル
ベンゼン、1,2-ジエチルベンゼン、1,3-ジエチルベンゼ
ン、1,4-ジエチルベンゼン、1,2,3-トリエチルベンゼ
ン、1,2,4-トリエチルベンゼン、1,3,5-トリエチルベン
ゼン、1,2,3,4-テトラエチルベンゼン、1,2,3,5-テトラ
エチルベンゼン、1,2,4,5-テトラエチルベンゼン、ペン
タエチルベンゼン、ヘキサエチルベンゼンのような化合
物をいう。エチル基/ベンゼン環のモル比が小さいと、
2位又は3位エチル化DPO類の選択率および収率が悪
くなるので、テトラエチルベンゼン又はトリエチルベン
ゼンあるいはこれらを主とする混合物が好適といえる。
ポリエチルベンゼンの使用量は原料DPO類に対し重量
比で1以上、好ましくは1.5以上である。ポリエチル
ベンゼンの使用量が少ないと、反応の進行が遅い。
【0009】本発明の反応温度は、50℃〜280℃、
好ましくは50℃〜250℃、より好ましくは70℃〜
220℃である。反応温度が反応原料の融点以下の場合
は、デカリン、n−パラフィン等の反応に関与しない溶
媒を用いることができる。反応温度が50℃より低い反
応温度では反応速度が遅く工業的ではないし、280℃
より高い反応温度では2位又は3位にエチル化されたD
PO類の選択率が低くなる。通常、反応温度が低い方が
2位又は3位にエチル化されたDPO類の選択性はよ
く、高い反応温度を選んだときは反応時間を短くするこ
とで高い2位又は3位へのエチル化選択率が得られる。
【0010】反応圧力は常圧〜50 kg/cm2 好ましくは
常圧〜30 kg/cm2 である。触媒寿命を考慮して、反応
原料および反応生成物が反応器の中で液状となるように
反応圧を選ぶのが適当である。必要以上に反応圧力が高
くても反応に悪影響を及ぼすことはないが、特に高くす
る必要はない。
【0011】反応はポリエチルベンゼンのエチル基がD
PO類にトランスエチル化する形式で生じるのである
が、DPO類にトランスエチル化したエチル基の内、2
位、3位のいずれかに置換するエチル基の割合が70%
以上、好ましくは80%以上となるように行う。これ
は、反応温度を低くすること、ポリエチルベンゼンのエ
チル基/ベンゼン環のモル比を大きくする、反応率を低
くする、反応時間を短くすることなどにより容易に制御
することができる。
【0012】製造方法は流通反応形式、バッチ反応形式
で行うことができる。工業的レベルで大量に製造する場
合は固定床の流通反応形式が、少量を製造する場合はバ
ッチ反応形式が適している。このような条件で反応する
と、トランスエチル化反応が生じ、原料DPO類がエチ
ル化されると共にポリエチルベンゼンが脱エチル化され
る。従って、反応終了後の混合物はDPO、MEDP
O、DEDPO、TEDPO等のEDPO類とエチル基
が減少したポリエチルベンゼンおよびベンゼン類等を含
む。
【0013】本発明の反応終了後のEDPO類は、蒸留
により未反応DPO、ベンゼン等の副反応生成物又はア
ルキル化剤等を分離し、溶剤などの製品とする。必要に
応じさらに蒸留し、沸点範囲を用途別に調節するのが好
ましい。3,7−DEDPO等の特定位置にエチル基の
ついた化合物を必要とする場合は、蒸留後の留分を吸着
分離により単離することができる。特定位置にエチル基
のついた化合物を分離した後の反応生成物は、溶剤等の
用途に用いることもでき、再び特定位置にエチル基のつ
いた化合物を得る目的で再度反応器に戻し、異性化によ
り特定位置にエチル基のついた化合物を製造することも
できる。特に、2,7−、3,7−DEDPOを目的物
質とする場合、2−および3−MEDPOを再度反応器
に戻せば、2,7−、3,7−DEDPOの選択率、収
率が高くなり有利である。
【0014】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を具体的に
説明する。 実施例1〜5、比較例1 攪拌機付きオートクレーブに、DPOと、触媒としてY
型ゼオライト及びエチル化剤としてテトラエチルベンゼ
ン異性体混合物を仕込み、表1に示す反応条件で反応を
行った。触媒に用いたY型ゼオライトは、アンモニア吸
着熱が85Kジュ−ル/モル以上の酸点を1.40モル
/kg持つ。反応終了後、反応生成物中のDPO環を有
する化合物を分析した。結果を表2に示す。
【0015】比較例2 攪拌機付きオートクレーブに、DPOと、触媒としてシ
リカアルミナを仕込み表1に示す反応条件で反応を行っ
た。エチレンは、反応温度まで昇温した時点でオートク
レーブに連続的に供給した。触媒に用いたシリカアルミ
ナは、アンモニア吸着熱が85Kジュ−ル/モル以上の
酸点を0.35モル/kg持つ。反応終了後、反応生成
物中のDPO環を有する化合物を分析した。結果を表2
に示す。
【0016】
【表1】 DPO:ジフェニレンオキサイド TEB:テトラエチルベンゼン
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、2−MED
PO、3−MEDPO、2,7−DEDPO、3,7−
DEDPO等の2又は3位がエチル化されたEDPO類
を極めて選択性よく製造することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2位又は3位に置換可能な水素を有する
    ジフェニレンオキサイド類をエチル化するにあたり、ジ
    フェニレンオキサイド類とポリエチルベンゼンとを固体
    酸触媒の存在下、反応温度50℃〜280℃の範囲で、
    且つ2位及び3位のいずれかに置換するエチル基の割合
    が70%以上となる条件で反応させてエチル化を行うこ
    とを特徴とする2位又は3位にエチル化されたジフェニ
    レンオキサイド類の製造方法。
  2. 【請求項2】 固体酸触媒がY型ゼオライトである請求
    項1記載の2位又は3位にエチル化されたジフェニレン
    オキサイド類の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリエチルベンゼンがテトラエチルベン
    ゼンである請求項1記載の2位又は3位にエチル化され
    たジフェニレンオキサイド類の製造方法。
JP3238958A 1991-08-27 1991-08-27 エチル化されたジフエニレンオキサイド類の製造方法 Withdrawn JPH05117261A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535506A (ja) * 2004-04-14 2007-12-06 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、およびフルオレン誘導体

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007535506A (ja) * 2004-04-14 2007-12-06 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフトング ベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、およびフルオレン誘導体
JP4824015B2 (ja) * 2004-04-14 2011-11-24 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ベンゾフラン誘導体、ジベンゾチオフェン誘導体、およびフルオレン誘導体

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Effective date: 19981112