JPH0511648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一般照明用の外管付白熱電球に関す
るものである。

〔従来技術とその問題点〕

店舗の照明用などに使用される白熱電球には、
白熱電球が外管で覆われ、この外管に、家庭用一
般電球と同じ大きさの口金が取付けられたものが
多い。この外管付白熱電球は、先ず、口金を構成
する内部口金をセラミツクベースに固着し、白熱
電球を内部口金と一体になつたセラミツクベース
に取付け、次に外管を内部口金内に挿入して接着
固定し、外部口金を内部口金に螺着している。そ
して、白熱電球から伸びる一対の外部リード棒の
一方を内部口金に接続するとともに、他方を外部
口金の接点に接続している。

このため、製造工程が複雑で組立に手間を要し
ており、また、セラミツクベースを使用するため
に重量が大きく、材料費も高い問題点があつた。
そして、外管と白熱電球とをそれぞれ独立に内部
口金およびセラミツクベースに固定しているの
で、外管と白熱電球との同軸度が出しにくく、外
管内の白熱電球が傾きやすい不具合があつた。

〔考案の目的〕

そこで本考案は、組立が容易で低コストであ
り、外管と白熱電球との同軸度が出しやすくて白
熱電球の傾きを解消することが可能な外管付白熱
電球を提供することを目的とする。

〔考案の構成とその作用〕

本考案の構成は、一端の圧着封止部を気密に貫
通して外方に伸びる一対の外部リード棒と、一端
が圧着封止部に埋設されて外方に伸びる保持棒と
を有する白熱電球と、この白熱電球を覆う外管
と、この外管に取付けられた口金とよりなる外管
付白熱電球において、前記口金は、外管が挿入さ
れて接着固定される内部口金と、この内部口金が
旋回挿入される螺旋溝が形成された外部口金とよ
りなり、該内部口金内には、前記外管の内周面に
圧接したリング部と、該リング部に続き、前記外
部リード棒の一方を保持して内部口金に電気的に
接続された保持部とよりなる取付リングを有し、
外部リード棒の他方が保持棒に電気的に接続され
るとともに、保持棒の先端が外部口金の接点に電
気的に接続され、白熱電球が保持棒と取付リング
により保持されてなることを特徴とするものであ
る。

すなわち、セラミツクベースに代つて保持棒お
よび取付リングが白熱電球を保持しているが、取
付リングは線材を屈曲して成形されているので、
白熱電球と内部口金の軸線を容易に一致させるこ
とができ、従つて、この内部口金に接着固定され
る外管との同軸度が向上する。そして、取付リン
グのリング部が外管の内周面に圧接するようにし
たので、取付リングが安定し、白熱電球を安定的
に保持することができるが、更には、白熱電球が
内部口金に対して例え僅かに傾いていても、外管
を内部口金に挿入する際に、リング部によつて矯
正され、微小な調整が可能になる。そして、取付
リングはセラミツクベースに比べて軽量かつ安価
であり、作業性も向上する。

〔実施例〕

以下に図面に示す実施例に基いて本考案を具体
的に説明する。

第１図は、定格消費電力が100Wの店舗照明用
の外管付白熱電球を示す。白熱電球１の一端には
圧着封止部１１が形成され、この圧着封止部１１
に一対のモリブデン箔１２が埋設されている。一
端がモリブデン箔１２に溶接された内部リード１
３が白熱電球１内に伸び出し、この一対の内部リ
ード１３間にコイルフイラメント１４が架設され
ている。そして、外部リード棒１５ａ，１５ｂの
一端もモリブデン箔１２に溶接され、外部に伸び
出している。また、電気リード線を兼ねる保持棒
１６の一端も圧着封止部１１に埋設されて外部に
伸び出しているが、一方の外部リード棒１５ｂと
保持棒１６とがヒユーズ線１７で接続されてい
る。なお、ヒユーズ線１７の部分は保持棒１６と
共に熱収縮チユーブ（図示せず）で覆われ、電気
的に短絡しないようになつている。そして、他方
の外部リード棒１５ａが、第２図に示すように、
取付リング２の保持部２３に溶接されている。取
付リング２は、線径が1.2φの１本のチヤコール線
を屈曲して成形されたものであり、円環状のリン
グ部２１から中心方向に接続部２２が伸び、更に
下方に屈曲されて保持部２３が形成されている
が、この下方への屈曲部分２４に一方の外部リー
ド１５ａが溶接され、保持部２３は、再び外方に
屈曲されており、その先端が接続部２５である。

口金は、筒状で内外面とも螺旋溝が形成された
内部口金３と、同じく内外面とも螺旋溝が形成さ
れ、先端に接点４１を有する外部口金４とで構成
されており、両者はこの螺旋溝によつて螺着され
ている。そして、内部口金３の下端から溶接爪３
１が屈曲されており、この溶接爪３１に、取付リ
ング２の接続部２５が溶接されている。従つて、
白熱電球１は、取付リング２によつても保持され
ており、かつ外部リード棒１５ａが内部口金３に
電気的に接続されている。また、保持棒１６の先
端が接点４１から伸びるリード棒４２に溶接され
ている。なお、保持棒１６とリード棒４２とは一
体でもよい。白熱電球１を覆う外管５は、硬質ガ
ラスからなる有底筒状であり、その開口部が内部
口金３内に挿入され、接着剤で固定されている。
そして、取付リング２のリング部２１が外管５の
内周面に圧接している。

このように、白熱電球１は、従来のセラミツク
ベースに代つて、保持棒１６および取付リング２
によつて保持され、かつ取付リング２が内部口金
３に接続されているので、白熱電球１と内部口金
３の軸線を容易に一致させることができる。そし
て、外管５を内部口金３内に挿入して接着剤で固
定する際に、外管５と内部口金３の軸線を一致さ
せると、外管５と白熱電球１の軸線が一致する。
また、リング部２１が外管５の内周面に圧接して
いるので、取付リング２が安定し、白熱電球１を
確実に保持するが、更には振動や衝撃が加わつて
もリング部２１が緩衝作用を行い、白熱電球１を
保護する。また、白熱電球１が内部口金３に対し
て少し傾いていても、外管５を内部口金３に挿入
する際に、リング部２１によつて矯正され、微小
な調整が可能になる。そして、取付リング２は、
チヤコールのような安価な材料で成形できるの
で、従来のセラミツクベースに比べて軽量かつ安
価であり、作業性も向上する利点がある。更に
は、白熱電球１を保持棒１６と取付リング２で保
持するが、保持棒１６と取付リング２は白熱電球
１の圧着封止部１１と口金の間に配置されている
ので、発光時にこれらの影が出ることがない。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案の外管付白熱電球
は、白熱電球を取付リングによつて保持し、ま
た、取付リングのリング部が外管の内周面に圧接
するようにしたので、白熱電球を確実に保持でき
るとともに、組立が容易で低コストであり、外管
と白熱電球との同軸度が出しやすくて白熱電球が
外管に対して傾くことのない外管付白熱電球とす
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例の一部断面正面図、第２
図は要部の斜視図である。 １……白熱電球、１１……圧着封止部、１５
ａ，１５ｂ……外部リード棒、２……取付リン
グ、２１……リング部、３……内部口金、４……
外部口金、５……外管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一端の圧着封止部を気密に貫通して外方に伸び
   る一対の外部リード棒と、一端が圧着封止部に埋
   設されて外方に伸びる保持棒とを有する白熱電球
   と、この白熱電球を覆う外管と、この外管に取り
   付けられた口金とよりなる外管付白熱電球におい
   て、 前記口金は、外管が挿入されて接着固定される
   内部口金と、この内部口金が旋回挿入される螺旋
   溝が形成された外部口金とよりなり、 前記内部口金内には、該外管の内周面に圧接し
   たリング部と、該リング部に続き、該外部リード
   棒の一方を保持して内部口金に電気的に接続され
   た保持部とよりなる取付リングを有し、 前記外部リード棒の他方が該保持棒に電気的に
   接続されるとともに、該保持棒の先端が該外部口
   金の接点に電気的に接続され、 前記白熱電球が該保持棒と取付リングにより保
   持されてなることを特徴とする外管付白熱電球。