JPH05115183A - 超音波モータ - Google Patents
超音波モータInfo
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Abstract
を一意的に決定し、圧電素子による駆動効率の上昇を図
ることを目的とする。 【構成】 振動子の上部側の振動子構造体10には、振
動変位を大きくするための周溝10cを形成し、この周
溝10cの上部及び下部に切欠き部12、13を2面取
りの状態で夫々形成する。そして、この切欠き部に直交
する2直線に合わせるようにして、駆動用のPZT1と
PZT2とを取り付ける。
Description
の電気−機械エネルギー変換素子に電気エネルギーを供
給することにより、電気−機械エネルギー変換素子をそ
の厚み方向両側から挟持固定する、たとえばペンシル型
の振動体を屈曲振動させ、その該振動体表面粒子を円ま
たは楕円運動させることで、これに押圧した移動体を摩
擦駆動する超音波モータに関するものである。
2および図3に示すように、A相、B相の2組の駆動用
PZT1、2、およびセンサー用PZT3を鉄系、銅
系、またはアルミ系等の減衰の少ない金属等でできた振
動子構造体4、5にて挟み込んで締結用のボルト(不図
示)にて挟持固定し、かつ全体の形状が軸対称形状とな
るように構成し、これにより振動子が縮退状態、つまり
同形の、同一の固有振動数である直交した2つの屈曲固
有振動モードを有するようにする。なお、d1〜1d6
は電極板を示し、A相PZT1にはa1 sinωtの駆
動信号が供給され、B相PZT2にはa2 cosωtの
駆動電圧が供給される。
の位置的位相差を90度に保っておけば、振動はPZT
の加振力の方向に発生する。つまり2つの振動は、90
度の位置位相差をもって発生する。
の時間的位相差を90度に保っておけば、振動の時間的
位相もほぼ90度に保たれる。さらに各々に加える交流
電界の強さを調整することで両振動の振幅は等しくな
る。
交する平面内で円運動を行い、これに押圧された移動体
は摩擦駆動されることになる。
モータは軸対称形状になるよう構成するが、現実には加
工誤差・ネジの存在等により、完全な軸対称形状はでき
ず、また材料物性不均一、挟持圧ムラ等の影響もあるた
め、モードの縮退は解け、直交する固有モードの方向は
各々一意に決まり、両固有振動数は異なってしまう。
であるから、その方向を予め知ることはできない。
れる方向と、この一意的に決まる振動方向とが往々にし
て異なっている為、以下のような問題点が生じていた。
A相、B相PZTの配置方向A、Bに対し、固有振動の
方向がAΩ、BΩとΔΩずれているとする。
Ωに応じてAΩ方向とBΩ方向の2つの振動(定在波)
が励起される。
は図6に示すように、固有振動数付近で大きく変化する
ため、AΩ方向とBΩ方向の固有振動数が異なっている
場合、同図の(A)に示すように、A相PZT1によっ
て励起される2方向の振動位相は異なり、この位相差を
ΔΦとする。
をa×sin(ωt)とすると、BΩ方向はb×sin
(ωt+ΔΦ)となる。
えた交流電界とΔΨ位相のずれた交流電界を加えると、
同様に2方向の振動(定在波)が励起され、AΩ方向お
よびBΩ方向は、各々b×sin(ωt+ΔΨ)、a×
sin(ωt+ΔΦ+ΔΨ)となる。尚、a:b=co
sΔΩ:sinΔΩである。
となるようΔΨを設定したとき、A相PZT1によるA
Ω方向振動成分と、B相PZT2によるBΩ方向振動成
分が重畳されたものは進行波を形成し、振動子表面粒子
は軸に直交する平面内で円運動をするが、残る2方向の
振動成分は(ΔΨ−ΔΦ)であり、上記が満足されるよ
うにΔΨを設定したとき、(90+2ΔΦ)degの時
間的位相差を持つため、両者を合成しても、円運動には
成らない。この運動は、移動体の摩擦駆動には寄与せ
ず、余分な振動エネルギーとしてモータのエネルギー損
失となってしまい、結果としてモータ効率の低下を招く
ことになる。
設定しても解消できず、振動子表面粒子の運動を円運動
のみとする事はできない。
の電極パタ−ンの配置により意図した方向のみの振動が
励起されればよい。即ち、ΔΩ=0で、A相PZT1に
よってA方向の振動のみ、B相PZT2によってB方向
の振動のみを励起すればよい。
2つの振動モードの位置が変化せず固定したものであれ
ば良い。
ための超音波モータの一例は、棒状弾性体に配置された
電気−機械エネルギー変換素子に交流電界を印加するこ
とによって、棒状弾性体の軸を含む直交する2つの面方
向に屈曲振動を励振させ、かつ適当な時間位相差を持た
せることにより、振動体の表面粒子に円運動を行わしめ
る振動子と、振動体に押圧されて摩擦駆動される移動体
とを有する超音波モータにおいて、該2つの屈曲振動の
固有振動数が異なることを特徴とする
組の屈曲振動を利用し、この二組の振動は、軸を含む直
交する2つの面方向のものである。
ように、振動子端面における移動体との接触位置におい
て、軸方向(Z1 )および径方向(R1 )変位成分を持
つことになる。この分布は、全周において山一つ。谷1
つの1波である。
0度である。また、両PZTに印加する交流電界に適当
な時間位相差を与えれば、2組の振動の時間位相差を9
0度とすることができる。
で、各屈曲振動の振幅の大きさを等しくすることがで
き、このとき、振動子端面上の各振動子表面粒子は円運
動を行う。
(形)が、端面以外の部分、特に図7に示すように、軸
方向における径方向の変位分布等が完全に一致している
必要はない。
有する棒状弾性体に2面取り等を施したとき、振動子の
曲げ1次振動モードは図6に示す2方向の直交したモー
ドとなる。そして、このモードの方向は2面取りの方向
に一致したものと、これに直交した方向に安定したもの
で、微少な加工誤差等に影響されない。
を配せば、前述の2組の90度位相差を持った振動を安
定に得ることができる。
例を示す振動子である。
図2に示す従来例と同様にA相PZT1とB相PZT
2、振動を検出するセンサー用PZT3、および電極板
を介装した状態でこれらを不図示の締結ボルトを介して
挟持固定している。
の移動体に対して上面で接触し、該移動体を摩擦駆動す
る。その際、この振動子構造体10の変位を大きくする
ために断面凹形状の周溝10cを形成している。ここま
で述べた形状は、従来の振動子形状と同様であるが、本
実施例ではこの周溝10cの上部に面取り部12を対向
して形成し、A相PZT1は図6に示すように、この2
面取り面に直交したモード(r1方向)を励起するた
め、図3に示した電極パタ−ン境界部と振動子に施され
た面取り面は図8に示すような位置関係としている。ま
た、B相PZT2はこれに直角の方向(r2方向)に配
置している。なお、本実施例の振動子構造体10には、
周溝10cの下部に上記した面取り部12と同じ位置位
相に切欠き部13を形成している。
時、面取り部12では歪みが小さく変位が大きい。した
がって、面取りの存在によって、この振動モードの歪エ
ネルギー分の減少量より運動エネルギー分の減少量のほ
うが大きい為、r1方向の固有振動数は上がる。一方、
切欠き部13ではその逆である。また、r2方向の固有
振動の変化の度合いは、両面取りの影響ともr1方向で
のものと比べ小さい。
を変化することで、両固有モードの振動数差を調整する
ことができる。
径10mm、凹部直径6mmで、また面取り部12は面
取り深さ0.4mm、切欠き部13は面取り深さ1.2
5mm、面取り長さ2.05mm、構造体材料はBs
で、両固有振動数は、r2方向が41.54KHz、r
1方向が41.50KHzで、やや異なったものとなっ
ている。
2方向振動の径方向変位分布を図7の(A)、(B)に
示す。これより両モードはやや異なっていることが分か
るが、図9に示すように、振動子端面の移動体との接触
部における両モードの変形角度差(Z1 とR1 の成す角
の差)は0.6度と小さく、これがモータ性能に与える
影響は非常に小さい。
子とすることで、直交する2つの屈曲振動は、面取りの
方向に対して一意に決めることができる。
子全体に与える非軸対称性は、加工誤差等により発生す
るものより、極めて大きいため、振動方向の個体差は無
くなる。
動用PZTを配置することで、必ず各1組のPZTが1
つのモードを励起することになる。
PZTを配すことで、必ずその方向のみの振動情報が得
られる為、A相PZT1又はB相PZT2への印加電圧
とセンサー用PZT3の出力電圧との位相検知により常
に周波数を調整し、常に共振状態を維持できる。なお、
センサー用PZT3の配置の方向は、A相PZT1又は
B相PZT2のいずれの方向でも良いが、一般には、固
有振動数の高い方のモードに合わせる。
周波数特性が、図5の(B)に示したような非線形性を
有するからで、共振周波数より高周波側でなだらか、低
い方で急峻であるため、前述の設定位相をサ−チする
際、一般に高周波側から掃引する。
deg)となったときの周波数が、もう一方の振動モー
ドの共振周波数より高い側にずれていたほうが、ずれて
いることによるもう一方の非検出側の振動モードの振幅
の低下がすくなくてすむからである。
波数で駆動した場合、他方の振動モードにおいては共振
点より低い周波数にあたり、その周波数特性より極めて
小さい振幅となってしまうからである。このとき合成さ
れる振動による振動子表面粒子の運動は直線状であり、
移動体を効率よく摩擦駆動できない。
い、また移動体の回転方向によるモータ性能バラツキの
少ない振動子を提供することができる。
動モードの固有振動数差がΔfあるため、A相PZTと
B相PZTに対し、同一周波数の交流電界を印加する
と、これに対する振動変位の応答位相は異なるため、従
来のように2相の交流電界の位相差を90度としても、
結果的に振動子に発生する機械振動の位相差は90度に
はならない。この結果、モータ効率は悪化することにな
る。
て2相間の印加交流電界に位相差を設定する必要があ
る。
相ずれ量を実験等により求め、その結果図17の(B)
に示すように、Δθの応答位相遅れを有するとき、A方
向印加交流電界をΔθ分進めて、B方向印加交流電界に
対して、(90+Δθ)度、または(−90+Δθ)度
の位相差を与えて印加することが望ましい。
に大きく、また位相差は90度または−90度となるた
め、モータ性能の個々によるバラツキは減少し、また効
率の良いモータが得られる。
いて、2方向の応答位相差Δθは10〜30度であっ
た。
限らず、センサー用PZTによって固有振動数の高低を
検出し、高い方の固有振動数によって駆動するようにし
ても良い。
向上を図ることについて述べたが、図1に示す形状に振
動子を形成することにより、「鳴き」の発生を防止でき
る効果も有する。
タにおいて、駆動中に鳴きを発生することがある。この
現象は、例えばカメラ等に使用した場合に耳障りであ
り、その防止を発生する必要がある。
動成分をマクロフォンにより採取し、FETアナライザ
ーにて分析した結果を図18に示す。
動スペクトルaが鳴きである。振動スペクトルbはモー
タ駆動用振動成分であり、振動成分dはその2倍の周波
数である。この成分は摩擦、接触等を主原因とする駆動
中振動子の有する振動非線形性によるもので、常に発生
する。
固有振動で、このモードを図3を用いて説明する。図3
の(A)は、振動子の平面図、図3の(B)は振動子軸
を含む平面で切った断面図で、点線は振動変位分布を示
している。図19の(B)に示すように、振動子は振動
子の軸上に存在する周溝10cよりも上部の部分のみが
曲げ変形する固有振動モードである。
周上の軸方向変位分布を図20に示す。これにより、周
上2次の正弦波状変位分布をもつ振動であることが理解
される。そして、振動スペクトルaの周波数は振動成分
cとdの差周波数であり、固有振動cの発生により生じ
ている。したがって、この発生を抑えれば鳴きの発生を
防止することができることになる。
荷、振動子の振幅等のモータ駆動条件等を変化させる
と、前述の振動モードではなく、図21に示すような棒
の2次の屈曲振動等が発生することもあり、この固有振
動数をc2 とする。
成分c、c2 等鳴きの原因となる振動モードの固有振動
数を、振動成分bやdと20KHZ 以上(可聴域外)離
れた振動子とすることも考えられるが、この方法では振
動子の形状、駆動周波数等が著しく制限され、振動成分
cやdの発生する現象そのものは防止されないため、駆
動振動検出用PZT3に上記振動成分が重畳され振動制
御上問題となることもあった。
防止することで、鳴きである振動スペクトルaの発生の
除去を図ることとした。
みると、駆動用交流信号にこれらの周波数成分は含まれ
ず、モータ駆動中にしか発生しないことより、摩擦力で
あると考えられる。
の接触面において、滑り、つまり相対速度差を伴いなが
らモータ駆動を行っていることが、近年、測定・解析等
で確認されている。また、鳴きの発生原因となる振動c
やc2 は進行波であった。
な振動、つまり接触部において円または楕円運動するよ
うな振動が自励的に発生していると考えられる。
振動子表面粒子は円または楕円運動をする。また、この
ような現象はカメラレンズAF駆動用の円環型超音波モ
ータにおいても確認されている。(1990 春季応用
物理学関係連合大会、講演予稿集、29P−Z−6
等)。
は、振動子の移動体との接触面における表面粒子が楕円
運動をする可能性のある振動モード、つまり本構成の超
音波モータにおいては振動子接触面がその面外に変位す
るモードの発生を防止すれば良い。
ードがともに励起され、その相対時間位相差が90度に
保たれる時発生する。
る場合、位相差が90度で、かつ両振幅とも大きな値と
なる周波数の解は存在しないため、進行波、つまり鳴き
原因となる振動は発生しづらくなる。
nおよびcos振動モードの周波数を離せば良い。
ド質量と、モード剛性の比を変えれば良い。
を設けることにより達成される。
sin,cos振動モードの固有振動数は概一致してい
る必要ことが望ましい。モータ性能確保のため駆動用振
動に対する悪影響を防止するのである。
振動モードのsinモードとcosモードに対するモー
ド質量とモード剛性の比を一定に保ち、かつその値は異
なるようする。
は、モード質量とモード剛性の比が異なるように振動子
の形状を定めれば良い。
件を満足するものといえる。これは、鳴きの原因となる
振動モードcに対しては、振動子構造体10の面取り部
12のみが固有振動に影響する。このモードは、振動子
の周溝10cより下部においては振動変位をほとんど持
たぬためである。
において、図中示したc振動モードのsin,cosモ
ードへの面取りの影響が異なることは、図形的に明らか
である。
動子のc2 振動及び駆動用振動モードの振動子軸部にお
ける径方向変位分布を示す。尚点線はc2 を実線は駆動
用振動を示す。
を図23の(C)に示す。
ード間で差があることが分かり、面取り部12と面取り
部13の存在が両振動モードのモード質量、モード剛性
へ与える影響に差があることが分かる。
n,cosモードの固有振動数(モード質量とモード剛
性の比)を概一致させるよう面取り部12、13の面取
り量を決定することにより、c2 振動モードについては
固有振動数を不一致とすることができる。
動数は、B方向が41.54KHz,A方向が41.5
0KHzと、40Hz程度の差であるのに対し、振動モ
ードcの両固有振動数は、68.5KHz,70.2K
Hz,振動モードc2 の両固有振動数は82.3KH
z,84.2KHzと各々1.7KHz,2.1KHz
離れている。したがって、モータ性能を損ねることな
く、鳴きの発生を防止するまた、本実施例では駆動用振
動モードを作為的に40Hz高くなるよう設定している
が、完全に一致させることも可能である。
は、上記した図1の例のみならず、図24〜27に示す
形状であっても可能である。
cの上下に形成する面取り部12、13を振動子の角部
に設けている。このように角部に面取りを施すことで加
工上有利となるとともに、また上部の面取り部12が移
動体との接触面にかかっていないため接触半径を大きく
取れる。
わりに貫通孔120を周溝10cの上部に形成し、また
面取り部13の代わりに周溝10cの小径軸部に貫通孔
130を夫々形成したものである。本実施例では加工上
有利であり、また本図に示したように面取り、穴等の動
剛性付均一部を振動子の周溝10cに形成することも可
能である。
に形成する面取り部13をPZT及び振動子構成体下部
にも施し各面を一致させている。このような構成とする
ことで、製造工程上、各PZT間の電極パタ−ンを所望
の配置とするに際し、また振動子面取り面とPZTの電
極パタ−ンを所望の配置とするに際し、面取り面を基準
面とすることができるため有利である。
(A)は、振動子をその軸を含む断面で切断し、この半
断面体斜め上部から眺めた斜視図である。この実施例
は、振動子の2次の屈曲振動モードの発生を抑えるため
のもので、振動子構造体10と振動子構造体11とはね
じ込み式で固定されるようになっており、上部の振動子
構造体10には不図示の固定部材に振動子を固定する支
持用ピン10Aが形成され、このピン10Aに面取り部
10Bを施している。
子の1次の屈曲振動モードの径方向変位分布、図27の
(C)は鳴きの原因となる2次の屈曲振動モードの径方
向変位分布を示す。
取り部10Bは、振動子の1次の振動モード発生時のピ
ンの振動モードの節付近、2次の振動モードの発生時は
腹付近に位置していることがわかる。
り部の存在が両振動モードの直交する2つの固有モード
の固有振動数差に与える影響は、1次、つまり駆動用振
動モードに対するものより、2次に対するものの方が大
きい。
さく抑えつつ、鳴きの原因となる2次の振動モードの2
つの直交する固有振動モードの固有振動数を離し、鳴き
発生の防止効果を得ることができる。
副次的な効果もある。
は、支持用ピンの振動変位がピン全体としても、振動子
変位に対して大きく、駆動用振動に対しては小さいこと
がわかる。
ンも含めた振動子の内部損失を小さく保ったまま、2次
振動の内部損失は大きくなっている。
成長のために、より大きなエネルギーが要求されること
であるから、モータ駆動効率を悪化させることなく、鳴
き原因振動を発生しづらくできるということである。
1次の屈曲振動モードの節付近かつ2次の屈曲振動モー
ドの振動変位の大きな部分から立て、2次の屈曲振動の
固有振動数近傍に支持用ピンの固有振動を持つようピン
形状を設定すれば良い。
ードの腹付近に施すことで効果が得られる。
ての面取り等を2面取りとしているが2面である必要は
なく、1面または3面以上でも良い。
り部12を形成しているが、本実施例は同様の効果を面
取り以外でも得るようにしたもので、図10の(A)で
は、前記面取りに変え凹溝21を軸方向に形成してい
る。なお、この場合、この凹溝21上に移動体の摺動径
があった場合、この溝を通して摩耗紛が除去されるメリ
ットもある。また凹溝21に変え、図10の(B)に示
すように、振動子を軸方向に貫通する穴22等でも良
い。
突起部23を対向して形成し、この一対の突起23によ
り、振動子の非軸対称形を得ている。なお、この突起部
23をフェルト等の吸振材料を介して支持手段(不図
示)により挟めば、振動子の支持も兼ねることができ
る。
2を、周溝10cより上部の軸部、および周溝10cの
小径軸部に形成したものである。
に存在する面取り部は、第1実施例における振動子の切
欠き部13と同様の効果を持ち、面取り面に直交する方
向の振動の固有振動数を、これに直交する方向のものに
比べ著しく下げる。
より上部の軸部に凹溝21を軸方向に沿って形成し、ま
た、下部の振動子構造体2の下部に面取り部24を設け
たものである。
溝、突起等は、上記した各実施例のみならず適当に組み
合わせることができる。また、その場所も、以上示した
実施例に限らず、多々考えることができる。
円柱形状としているが、本実施例の振動子30は図14
の(A)に示すように、全体的に扁平平板形状としてお
り、丁度円柱の両面に、面取りを施した形状としたもの
で、図14の(B)に示すように、A方向に曲げの1次
モード、B方向に曲げの2次モードを利用したものであ
る。
に薄くなるため、曲げの固有振動数が下がり、図14の
(D)に示すB方向の2次モードと、図14の(C)に
示すA方向の1次モードの固有振動数が概ね等しくな
る。
なく、その次数まで変えることによっても本発明を実施
することができる。
数35〜45KHzのモーターにおいては、2方向の固
有振動数の差は、100Hz程度までは回転数の大きな
低下を生じなかった。
一部非軸対称とすることにより、振動方向を一意に決定
するようにしているが、本実施例は材料定数(弾性係
数、密度等)等の振動子構造体の物性の異なる材料を非
軸対称状に配したもので、周溝41cによりくびれ部を
形成している上部の振動子構造体41に、例えば焼き入
れ等の処理により物性を異ならした異物性部43、44
を図のように形成している。
置の駆動源として利用することができ、図16は図15
に示した振動子を用いた超音波モータを駆動源とする駆
動装置を示しており、振動子構造体41と42は連結ボ
ルト45によりPZT等を挟持して固定されている。
形成した出力部材で、加圧用のコイルバネ51のバネ力
を受けるコイルバネ受を兼用し、プチルゴム52を介し
て移動体53と摩擦力により連結されている。54は連
結ギアで、出力部材50のギア部と噛合しており、移動
体53の回転駆動力を例えばカメラの焦点調節部材55
に伝達している。一方、連結ギア54には、エンコ−ダ
スリット盤56とフォトカプラ57とが取り付けられて
おり、回転位置、速度等を検出している。
動子の直交した2つの固有振動モードの方向は、予め既
知となるから、この方向に一致させて2組の駆動用電気
−機械エネルギー変換素子、例えば圧電素子を配するこ
とが可能となり、各組間に与える交流電界の位相差、電
圧振幅値を所定の値とすることで、理想的な円運動を振
動子駆動面に励起することができる。この結果、モータ
効率を向上させることができる。
数の高い方の固有振動モードの方向も既知となるから、
この方向に合わせて振動検出用の電気−機械エネルギー
変換素子を配することで、共振周波数検知による振動制
御も安定して行うことができる。
対しては、2組の固有振動数を概ね合わせ、かつ他の振
動モードの直交した固有振動モードの固有振動数を大き
く離すことができるため、駆動中に発生する鳴きの防止
を図ることも可能となる。
斜視図。
視図。
の関係を示す図。
す図。
相関係を示す図。
モードによる変形角度差を示す図。
図。
Claims (16)
- 【請求項1】 棒状弾性体に配置された電気−機械エネ
ルギー変換素子に交流電界を印加することによって、棒
状弾性体の軸を含む直交する2つの面方向に屈曲振動を
励振させ、かつ適当な時間位相差を持たせることによ
り、振動体の表面粒子に円運動を行わしめる振動子と、
振動体に押圧されて摩擦駆動される移動体とを有する超
音波モータにおいて、該2つの屈曲振動の固有振動数が
異なることを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項2】 請求項1において、弾性体の形状が、非
軸対称断面部を有することを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項3】 請求項1または2において、非軸対称断
面が面取りにより構成されていることを特徴とする超音
波モータ。 - 【請求項4】 請求項1、2または3において、面取り
が、軸対称形を有する弾性体の対向する2面に複数施さ
れていることを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項5】 請求項1または2において、軸対称断面
を有する棒状弾性体に1または、複数の凹部、穴、突起
が設けられていることを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項6】 請求項1において、弾性体材料を非軸対
称状に1部不均一にすることにより2つの屈曲モードの
固有振動数を変えたことを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項7】 棒状弾性体に配置された電気−機械エネ
ルギー変換素子に交流電界を印加することによって、棒
状弾性体の軸を含む直交する2つの面方向に屈曲振動を
励振させ、かつ適当な時間位相差を持たせることによ
り、振動体の表面粒子に円運動を行わしめる振動子と、
振動体に押圧されて摩擦駆動される移動体とを有する超
音波モータにおいて、該2つの屈曲振動の固有振動数を
違え、かつ該屈曲振動のうち固有振動数の高い方の共振
周波数で駆動することを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項8】 請求項7において、振動子は非軸対称形
状断面部を有しており、かつ高い方の共振周波数を該振
動子の振動検出用電気−機械エネルギー変換素子により
検出することを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項9】 請求項7または8において、屈曲振動の
固有振動数差を原因とする応答位相差を考慮して、2つ
の駆動用交流電界の位相差を設定したことを特徴とする
超音波モータ。 - 【請求項10】 棒状弾性体に配置された電気−機械エ
ネルギー変換素子に交流電界を印加することによって、
棒状弾性体の軸を含む直交する2つの面方向に屈曲振動
を励振させ、かつ適当な時間位相差を持たせることによ
り、振動体の表面粒子に円運動を行わしめる振動子と、
振動体に押圧されて摩擦駆動される移動体とを有する超
音波モータにおいて、駆動用屈曲振動以外の振動モード
の直交する2つの固有振動モードの固有振動数が異なる
ことを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項11】 請求項10において、駆動用屈曲振動
の2つの固有振動モードの固有振動数が概等しいことを
特徴とする超音波モータ。 - 【請求項12】 請求項10または11において、駆動
用屈曲振動以外の振動モードが、移動体との接触面がそ
の面外に変位する振動モードであることを特徴とする超
音波モータ。 - 【請求項13】 請求項12において、面外に振動する
振動モードが駆動用に利用している屈曲振動の次数の異
なるモードであることを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項14】 請求項12において、振動体には駆動
に供する部分の振動変位を大きくするくびれ部を有し、
面外振動モードが該駆動に供する部分のみを屈曲する振
動モードであることを特徴とする超音波モータ。 - 【請求項15】 請求項10、11、12、13、また
は14において、軸対称形状断面を有する振動子に複数
の動剛性不均一部を設けたことを特徴とする超音波モー
タ。 - 【請求項16】 請求項1ないし15のいずれか1つに
記載した超音波モータを含む装置において、振動子に押
圧されて摩擦駆動される部材から駆動力を得る出力部材
を有することを特徴とする装置。
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