JP3171887B2 - 振動波駆動装置 - Google Patents

振動波駆動装置

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JP3171887B2 JP27268091A JP27268091A JP3171887B2 JP 3171887 B2 JP3171887 B2 JP 3171887B2 JP 27268091 A JP27268091 A JP 27268091A JP 27268091 A JP27268091 A JP 27268091A JP 3171887 B2 JP3171887 B2 JP 3171887B2
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driving
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/106Langevin motors
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/22Methods relating to manufacturing, e.g. assembling, calibration

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動波駆動装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の振動波駆動装置、例えば棒状の超
音波モータ(振動波モータ)の振動子は、図2および図
3に示すように、A相、B相の2組の駆動用PZT1、
2、およびセンサー用PZT3を鉄系、銅系、またはア
ルミ系等の減衰の少ない金属等でできた振動子構造体
4、5にて挟み込んで締結用のボルト(不図示)にて挟
持固定し、かつ全体の形状が軸対称形状となるように構
成し、これにより振動子が縮退状態、つまり同形の、同
一の固有振動数である直交した2つの屈曲固有振動モー
ドを有するようにする。なお、d1〜1d6は電極板を
示し、A相PZT1にはa1 sinωtの駆動信号が供
給され、B相PZT2にはa2 cosωtの駆動電圧が
供給される。
【0003】したがって、A相とB相の2組のPZT間
の位置的位相差を90度に保っておけば、振動はPZT
の加振力の方向に発生する。つまり2つの振動は、90
度の位置位相差をもって発生する。
【0004】またこれら駆動用PZTに与える交流電界
の時間的位相差を90度に保っておけば、振動の時間的
位相もほぼ90度に保たれる。さらに各々に加える交流
電界の強さを調整することで両振動の振幅は等しくな
る。
【0005】この結果、振動子上の表面粒子は、軸に直
交する平面内で円運動を行い、これに押圧された移動体
は摩擦駆動されることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、棒状振動波
モータは軸対称形状になるよう構成するが、現実には加
工誤差・ネジの存在等により、完全な軸対称形状はでき
ず、また材料物性不均一、挟持圧ムラ等の影響もあるた
め、モードの縮退は解け、直交する固有モードの方向は
各々一意に決まり、両固有振動数は異なってしまう。
【0007】しかもこの原因が前述の如く不確定なもの
であるから、その方向を予め知ることはできない。
【0008】このような現象は、駆動用PZTの配置さ
れる方向と、この一意的に決まる振動方向とが往々にし
て異なっている為、以下のような問題点が生じていた。
【0009】例えば、図4に示すように直交配置される
A相、B相PZTの配置方向A、Bに対し、固有振動の
方向がAΩ、BΩとΔΩずれているとする。
【0010】このとき、A相PZTaにより、ずれ量Δ
Ωに応じてAΩ方向とBΩ方向の2つの振動(定在波)
が励起される。
【0011】ところで、加振力に対する変位の応答位相
は図6に示すように、固有振動数付近で大きく変化する
ため、AΩ方向とBΩ方向の固有振動数が異なっている
場合、同図の(A)に示すように、A相PZT1によっ
て励起される2方向の振動位相は異なり、この位相差を
ΔΦとする。
【0012】このとき、励起振動変位の、AΩ方向成分
をa×sin(ωt)とすると、BΩ方向はb×sin
(ωt+ΔΦ)となる。
【0013】一方、B相PZT2に、A相PZT1に加
えた交流電界とΔΨ位相のずれた交流電界を加えると、
同様に2方向の振動(定在波)が励起され、AΩ方向お
よびBΩ方向は、各々b×sin(ωt+ΔΨ)、a×
sin(ωt+ΔΦ+ΔΨ)となる。尚、a:b=co
sΔΩ:sinΔΩである。
【0014】ここで、たとえばΔΦ+ΔΨ=90deg
となるようΔΨを設定したとき、A相PZT1によるA
Ω方向振動成分と、B相PZT2によるBΩ方向振動成
分が重畳されたものは進行波を形成し、振動子表面粒子
は軸に直交する平面内で円運動をするが、残る2方向の
振動成分は(ΔΨ−ΔΦ)であり、上記が満足されるよ
うにΔΨを設定したとき、(90+2ΔΦ)degの時
間的位相差を持つため、両者を合成しても、円運動には
成らない。この運動は、移動体の摩擦駆動には寄与せ
ず、余分な振動エネルギーとしてモータのエネルギー損
失となってしまい、結果としてモータ効率の低下を招く
ことになる。
【0015】この事情は前記の設定位相差ΔΨを幾つに
設定しても解消できず、振動子表面粒子の運動を円運動
のみとする事はできない。
【0016】以上の問題点を解決するためには、PZT
の電極パタ−ンの配置により意図した方向のみの振動が
励起されればよい。即ち、ΔΩ=0で、A相PZT1に
よってA方向の振動のみ、B相PZT2によってB方向
の振動のみを励起すればよい。
【0017】そのためには、加工誤差等により直交する
2つの振動モードの位置が変化せず固定したものであれ
ば良い。
【0018】本出願に係る第1の発明は、中心軸により
弾性体間を締結することで前記弾性体間に電気−機械エ
ネルギー変換素子が挟持され、前記電気−機械エネルギ
ー変換素子に交番信号を印加することによって、中心軸
線を含む直交する2つの面方向に屈曲振動を励振させ、
且つ前記2つの屈曲振動に時間的位相差を持たせること
により、前記弾性体の駆動部に略円運動を行わせる振動
子を有し、前記弾性体に接触する移動体を駆動する振動
波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの屈曲振動
の固有振動数を異ならせる動剛性不均一部を設けたもの
である。本出願に係る第2の発明は、中心軸により弾性
体間を締結することで前記弾性体間に電気−機械エネル
ギー変換素子が挟持され、前記電気−機械エネルギー変
換素子に交番信号を印加することによって、中心軸線を
含む直交する2つの面方向に屈曲振動を励振させ、且つ
前記2つの屈曲振動に時間的位相差を持たせることによ
り、前記弾性体の駆動部に略円運動を行わせる振動子を
有し、前記弾性体に接触する移動体を駆動する振動波駆
動装置において、前記弾性体に前記2つの屈曲振動の固
有振動数を異ならせる動剛性不均一部を設け且つ前記2
つの屈曲振動のうち高い方の固有振動数を基準として前
記交番信号の駆動周波数を設定したものである。本出願
に係る第3の発明は、中心軸により弾性体間を締結する
ことで前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が
挟持され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信
号を印加することによって、中心軸線を含む直交する2
つの面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲
振動に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体
の駆動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性
体に接触する移動体を駆動する振動波駆動装置におい
て、前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動以外の面
外振動モードにおける2つの固有振動数を異ならせる動
剛性不均一部を設けたものである。本出願に係る第3の
発明の他の構成は、中心軸により弾性体間を締結するこ
とで前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟
持され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号
を印加することによって、中心軸線を含む直交する2つ
の面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振
動に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の
駆動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体
に接触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、
前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動以外の異なる
次数の振動モードにおける2つの固有振動数を異ならせ
る動剛性不均一部を設けたものである。本出願に係る第
4の発明は、中心軸により弾性体間を締結することで前
記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持さ
れ、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印
加することによって、中心軸線を含む直交する2つの面
方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動に
時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆動
部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に接
触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記
弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動及び前記2つの駆
動用の屈曲振動以外の面外振動モードにおける2つの固
有振動数を異ならせる動剛性不均一部を設けたものであ
る。本出願に係る第4の発明の他の構成は、中心軸によ
り弾性体間を締結することで前記弾性体間に電気−機械
エネルギー変換素子が挟持され、前記電気−機械エネル
ギー変換素子に交番信号を印加することによって、中心
軸線を含む直交する2つの面方向に屈曲振動を励振さ
せ、且つ前記2つの屈曲振動に時間的位相差を持たせる
ことにより、前記弾性体の駆動部に略円運動を行わせる
振動子を有し、前記弾性体に接触する移動体を駆動する
振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの駆動
用の屈曲振動及び前記2つの駆動用の屈曲振動以外の異
なる次数の振動モードにおける2つの固有振動数を異な
らせる動剛性不均一部を設けたものである。
【0019】
【作用】上記した振動波駆動装置は、弾性体に励振され
る2つの屈曲振動を利用し、この2つの振動は、中心軸
を含む直交する2つの面方向に励振されるものであ
る。
【0020】そしてこの屈曲振動によって、図9に示す
ように、振動子端面における移動体との接触位置におい
て、軸方向(Z1 )および径方向(R 2 )変位成分を持
つことになる。この分布は、全周において山一つ。谷1
つの1波である。
【0021】したがって、2の振動の位置位相差は9
0度である。また、両PZTに印加する交番信号に適当
な時間位相差を与えれば、2の振動の時間位相差を9
0度とすることができる。
【0022】ここで、両交番信号の強さを調節すること
で、各屈曲振動の振幅の大きさを等しくすることがで
き、このとき、振動子端面上の各振動子表面粒子は円運
動を行う。
【0023】したがって、2の屈曲振動のモード
(形)が、端面以外の部分、特に図7に示すように、軸
方向における径方向の変位分布等が完全に一致している
必要はない。
【0024】上記した第1の発明では、例えば図1に示
すように、円柱断面を有する棒状弾性体に2面取り等を
施したとき、振動子の曲げ1次振動モードは図6に示す
2方向の直交したモードとなる。そして、このモードの
方向は2面取りの方向に一致したものと、これに直交し
た方向で、2面取りの方向に一致したモードの固有振動
数は他のモードの固有振動数よりも高くなるが、固有振
動数が明確化する。このため、印加する交番信号を各固
有振動数に合わせるようにすれば、駆動が安定し、微少
な加工誤差等に影響されない。また、これに一致した方
向にPZTを配せば、前述の2組の90度位相差を持っ
た振動を安定に得ることができる。
【0025】上記した第2の発明では、共振周波数より
も高い周波数領域を駆動のために使用するということか
ら、高い方の固有振動数を基準とすることで、駆動制御
の安定化が図れる。 上記した第3の発明では、鳴き防止
が図れる。 上記した第4の発明では、上記した第1の発
明が有する駆動の安定化と上記した第3の発明が有する
鳴き発生の防止を同時に図ることができる。
【0026】
【実施例】図1は本発明による振動波モータの第1実施
例を示す振動子である。
【0027】10,11は円柱形状の振動子構造体で、
図2に示す従来例と同様にA相PZT1とB相PZT
2、振動を検出するセンサー用PZT3、および電極板
を介装した状態でこれらを不図示の締結ボルトを介して
挟持固定している。
【0028】図中上部側の振動子構造体10は、不図示
の移動体に対して上面で接触し、該移動体を摩擦駆動す
る。その際、この振動子構造体10の変位を大きくする
ために断面凹形状の周溝10cを形成している。ここま
で述べた形状は、従来の振動子形状と同様であるが、本
実施例ではこの周溝10cの上部に面取り部12を対向
して形成し、A相PZT1は図6に示すように、この2
面取り面に直交したモード(r1方向)を励起するた
め、図3に示した電極パタ−ン境界部と振動子に施され
た面取り面は図8に示すような位置関係としている。ま
た、B相PZT2はこれに直角の方向(r2方向)に配
置している。なお、本実施例の振動子構造体10には、
周溝10cの下部に上記した面取り部12と同じ位置位
相に切欠き部13を形成している。
【0029】本実施例において、振動が発生している
時、面取り部12では歪みが小さく変位が大きい。した
がって、面取りの存在によって、この振動モードの歪エ
ネルギー分の減少量より運動エネルギー分の減少量のほ
うが大きい為、r1方向の固有振動数は上がる。一方、
切欠き部13ではその逆である。また、r2方向の固有
振動の変化の度合いは、両面取りの影響ともr1方向で
のものと比べ小さい。
【0030】そこでこの性質を利用し、各々の面取り量
を変化することで、両固有モードの振動数差を調整する
ことができる。
【0031】図1に示す振動子は全長17.7mm、直
径10mm、凹部直径6mmで、また面取り部12は面
取り深さ0.4mm、切欠き部13は面取り深さ1.2
5mm、面取り長さ2.05mm、構造体材料はBs
で、両固有振動数は、r2方向が41.54KHz、r
1方向が41.50KHzで、やや異なったものとなっ
ている。
【0032】また、r1方向振動の径方向変位分布とr
2方向振動の径方向変位分布を図7の(A)、(B)に
示す。これより両モードはやや異なっていることが分か
るが、図9に示すように、振動子端面の移動体との接触
部における両モードの変形角度差(Z1 とR1 の成す角
の差)は0.6度と小さく、これがモータ性能に与える
影響は非常に小さい。
【0033】以上のように非軸対称断面部を有する振動
子とすることで、直交する2つの屈曲振動は、面取りの
方向に対して一意に決めることができる。
【0034】また、この面取り部および切欠き部が振動
子全体に与える非軸対称性は、加工誤差等により発生す
るものより、極めて大きいため、振動方向の個体差は無
くなる。
【0035】したがって、この方向に合わせて2組の駆
動用PZTを配置することで、必ず各1組のPZTが1
つのモードを励起することになる。
【0036】さらに、どちらかの方向に合わせて検出用
PZTを配すことで、必ずその方向のみの振動情報が得
られる為、A相PZT1又はB相PZT2への印加電圧
とセンサー用PZT3の出力電圧との位相検知により常
に周波数を調整し、常に共振状態を維持できる。なお、
センサー用PZT3の配置の方向は、A相PZT1又は
B相PZT2のいずれの方向でも良いが、一般には、固
有振動数の高い方のモードに合わせる。
【0037】この理由は、超音波モータ振動子の振幅−
周波数特性が、図5の(B)に示したような非線形性を
有するからで、共振周波数より高周波側でなだらか、低
い方で急峻であるため、前述の設定位相をサ−チする
際、一般に高周波側から掃引する。
【0038】このとき、前記検出位相差が規定値(90
deg)となったときの周波数が、もう一方の振動モー
ドの共振周波数より高い側にずれていたほうが、ずれて
いることによるもう一方の非検出側の振動モードの振幅
の低下がすくなくてすむからである。
【0039】つまり、固有振動数の低い方のモードの周
波数で駆動した場合、他方の振動モードにおいては共振
点より低い周波数にあたり、その周波数特性より極めて
小さい振幅となってしまうからである。このとき合成さ
れる振動による振動子表面粒子の運動は直線状であり、
移動体を効率よく摩擦駆動できない。
【0040】以上により、モータ性能の個体差の少な
い、また移動体の回転方向によるモータ性能バラツキの
少ない振動子を提供することができる。
【0041】一方、図17の(A)に示すように、両振
動モードの固有振動数差がΔfあるため、A相PZTと
B相PZTに対し、同一周波数の交流電界を印加する
と、これに対する振動変位の応答位相は異なるため、従
来のように2相の交流電界の位相差を90度としても、
結果的に振動子に発生する機械振動の位相差は90度に
はならない。この結果、モータ効率は悪化することにな
る。
【0042】したがて、上記の応答位相差遅れを考慮し
て2相間の印加交流電界に位相差を設定する必要があ
る。
【0043】具体的には、Δfの周波数差に対応する位
相ずれ量を実験等により求め、その結果図17の(B)
に示すように、Δθの応答位相遅れを有するとき、A方
向印加交流電界をΔθ分進めて、B方向印加交流電界に
対して、(90+Δθ)度、または(−90+Δθ)度
の位相差を与えて印加することが望ましい。
【0044】このことから、常に両方向の振動変位は共
に大きく、また位相差は90度または−90度となるた
め、モータ性能の個々によるバラツキは減少し、また効
率の良いモータが得られる。
【0045】なお、上記した寸法および固有振動数にお
いて、2方向の応答位相差Δθは10〜30度であっ
た。
【0046】また、上記した図1に示す形状の振動子に
限らず、センサー用PZTによって固有振動数の高低を
検出し、高い方の固有振動数によって駆動するようにし
ても良い。
【0047】上記した本実施例の説明は、モータ効率の
向上を図ることについて述べたが、図1に示す形状に振
動子を形成することにより、「鳴き」の発生を防止でき
る効果も有する。
【0048】棒状に形成されたペンシル型の振動波モー
タにおいて、駆動中に鳴きを発生することがある。この
現象は、例えばカメラ等に使用した場合に耳障りであ
り、その防止を発生する必要がある。
【0049】鳴きの発生時にモータから発生している振
動成分をマクロフォンにより採取し、FETアナライザ
ーにて分析した結果を図18に示す。
【0050】可聴域周波数(20KHZ 以下)にある振
動スペクトルaが鳴きである。振動スペクトルbはモー
タ駆動用振動成分であり、振動成分dはその2倍の周波
数である。この成分は摩擦、接触等を主原因とする駆動
中振動子の有する振動非線形性によるもので、常に発生
する。
【0051】次に、振動スペクトルcの成分は振動子の
固有振動で、このモードを図3を用いて説明する。図3
の(A)は、振動子の平面図、図3の(B)は振動子軸
を含む平面で切った断面図で、点線は振動変位分布を示
している。図19の(B)に示すように、振動子は振動
子の軸上に存在する周溝10cよりも上部の部分のみが
曲げ変形する固有振動モードである。
【0052】また、移動体と接触する半径r0 における
周上の軸方向変位分布を図20に示す。これにより、周
上2次の正弦波状変位分布をもつ振動であることが理解
される。そして、振動スペクトルaの周波数は振動成分
cとdの差周波数であり、固有振動cの発生により生じ
ている。したがって、この発生を抑えれば鳴きの発生を
防止することができることになる。
【0053】一方、振動子や移動体等の形状やモータ負
荷、振動子の振幅等のモータ駆動条件等を変化させる
と、前述の振動モードではなく、図21に示すような棒
の2次の屈曲振動等が発生することもあり、この固有振
動数をc2 とする。
【0054】ところで、上記周波数の関係により、振動
成分c、c2 等鳴きの原因となる振動モードの固有振動
数を、振動成分bやdと20KHZ 以上(可聴域外)離
れた振動子とすることも考えられるが、この方法では振
動子の形状、駆動周波数等が著しく制限され、振動成分
cやdの発生する現象そのものは防止されないため、駆
動振動検出用PZT3に上記振動成分が重畳され振動制
御上問題となることもあった。
【0055】そこで、振動成分c、c2 の振動の発生を
防止することで、鳴きである振動スペクトルaの発生の
除去を図ることとした。
【0056】ところで、これらのエネルギー源を考えて
みると、駆動用交流信号にこれらの周波数成分は含まれ
ず、モータ駆動中にしか発生しないことより、摩擦力で
あると考えられる。
【0057】現実に、振動波モータは、移動体と振動子
の接触面において、滑り、つまり相対速度差を伴いなが
らモータ駆動を行っていることが、近年、測定・解析等
で確認されている。また、鳴きの発生原因となる振動c
やc2 は進行波であった。
【0058】以上より、上記相対速度差を相殺するよう
な振動、つまり接触部において円または楕円運動するよ
うな振動が自励的に発生していると考えられる。
【0059】実際、振動cやc2 の進行波の発生により
振動子表面粒子は円または楕円運動をする。また、この
ような現象はカメラレンズAF駆動用の円環型振動波
ータにおいても確認されている。(1990 春季応用
物理学関係連合大会、講演予稿集、29P−Z−6
等)。
【0060】したがって、鳴きの発生を防止するために
は、振動子の移動体との接触面における表面粒子が楕円
運動をする可能性のある振動モード、つまり本構成の
動波モータにおいては振動子接触面がその面外に変位す
るモードの発生を防止すれば良い。
【0061】ところで、進行波は直交する2つの固有モ
ードがともに励起され、その相対時間位相差が90度に
保たれる時発生する。
【0062】したがって、両固有振動数に大きな差があ
る場合、位相差が90度で、かつ両振幅とも大きな値と
なる周波数の解は存在しないため、進行波、つまり鳴き
原因となる振動は発生しづらくなる。
【0063】したがって、鳴きの原因となる振動のsi
nおよびcos振動モードの周波数を離せば良い。
【0064】そのためには、鳴き振動の両モードのモー
ド質量と、モード剛性の比を変えれば良い。
【0065】これは、振動子に部分的に動剛性不均一部
を設けることにより達成される。
【0066】しかし、このとき駆動用屈曲振動モードの
sin,cos振動モードの固有振動数は概一致してい
る必要ことが望ましい。モータ性能確保のため駆動用振
動に対する悪影響を防止するのである。
【0067】以上のことをを実現するためには、駆動用
振動モードのsinモードとcosモードに対するモー
ド質量とモード剛性の比を一定に保ち、かつその値は異
なるようする。
【0068】その結果として鳴きの振動モードに対して
は、モード質量とモード剛性の比が異なるように振動子
の形状を定めれば良い。
【0069】つまり、図1に示す振動子の形状はこの要
件を満足するものといえる。これは、鳴きの原因となる
振動モードcに対しては、振動子構造体10の面取り部
12のみが固有振動に影響する。このモードは、振動子
の周溝10cより下部においては振動変位をほとんど持
たぬためである。
【0070】すなわち、振動子上部を上から見た図22
において、図中示したc振動モードのsin,cosモ
ードへの面取りの影響が異なることは、図形的に明らか
である。
【0071】また、図23の(B)に、(A)に示す振
動子のc2 振動及び駆動用振動モードの振動子軸部にお
ける径方向変位分布を示す。尚点線はc2 を実線は駆動
用振動を示す。
【0072】また、振動子側面における軸方向歪み分布
を図23の(C)に示す。
【0073】これより、変位分布、歪分布共に両振動モ
ード間で差があることが分かり、面取り部12と面取り
部13の存在が両振動モードのモード質量、モード剛性
へ与える影響に差があることが分かる。
【0074】したがって、駆動用モードについて、si
n,cosモードの固有振動数(モード質量とモード剛
性の比)を概一致させるよう面取り部12、13の面取
り量を決定することにより、c2 振動モードについては
固有振動数を不一致とすることができる。
【0075】実際、駆動用振動モードに対する両固有振
動数は、B方向が41.54KHz,A方向が41.5
0KHzと、40Hz程度の差であるのに対し、振動モ
ードcの両固有振動数は、68.5KHz,70.2K
Hz,振動モードc2 の両固有振動数は82.3KH
z,84.2KHzと各々1.7KHz,2.1KHz
離れている。したがって、モータ性能を損ねることな
く、鳴きの発生を防止するまた、本実施例では駆動用振
動モードを作為的に40Hz高くなるよう設定している
が、完全に一致させることも可能である。
【0076】なお、鳴き発生を防止できる振動子の形状
は、上記した図1の例のみならず、図24〜27に示す
形状であっても可能である。
【0077】図24に示す実施例は、振動子の周溝10
cの上下に形成する面取り部12、13を振動子の角部
に設けている。このように角部に面取りを施すことで加
工上有利となるとともに、また上部の面取り部12が移
動体との接触面にかかっていないため接触半径を大きく
取れる。
【0078】図25に示す実施例は、面取り部12の代
わりに貫通孔120を周溝10cの上部に形成し、また
面取り部13の代わりに周溝10cの小径軸部に貫通孔
130を夫々形成したものである。本実施例では加工上
有利であり、また本図に示したように面取り、穴等の動
剛性付均一部を振動子の周溝10cに形成することも可
能である。
【0079】図26に示す実施例は、周溝10cの下部
に形成する面取り部13をPZT及び振動子構成体下部
にも施し各面を一致させている。このような構成とする
ことで、製造工程上、各PZT間の電極パタ−ンを所望
の配置とするに際し、また振動子面取り面とPZTの電
極パタ−ンを所望の配置とするに際し、面取り面を基準
面とすることができるため有利である。
【0080】図27に示す実施例において、図27の
(A)は、振動子をその軸を含む断面で切断し、この半
断面体斜め上部から眺めた斜視図である。この実施例
は、振動子の2次の屈曲振動モードの発生を抑えるため
のもので、振動子構造体10と振動子構造体11とはね
じ込み式で固定されるようになっており、上部の振動子
構造体10には不図示の固定部材に振動子を固定する支
持用ピン10Aが形成され、このピン10Aに面取り部
10Bを施している。
【0081】図27の(B)は駆動に利用している振動
子の1次の屈曲振動モードの径方向変位分布、図27の
(C)は鳴きの原因となる2次の屈曲振動モードの径方
向変位分布を示す。
【0082】本図より、支持用ピン10Aに施された面
取り部10Bは、振動子の1次の振動モード発生時のピ
ンの振動モードの節付近、2次の振動モードの発生時は
腹付近に位置していることがわかる。
【0083】したがって、非軸対称断面形状である面取
り部の存在が両振動モードの直交する2つの固有モード
の固有振動数差に与える影響は、1次、つまり駆動用振
動モードに対するものより、2次に対するものの方が大
きい。
【0084】この結果、駆動用振動モードへの影響を小
さく抑えつつ、鳴きの原因となる2次の振動モードの2
つの直交する固有振動モードの固有振動数を離し、鳴き
発生の防止効果を得ることができる。
【0085】また本実施例は鳴きに対し、以下のような
副次的な効果もある。
【0086】すなわち、鳴き原因たる2次振動に対して
は、支持用ピンの振動変位がピン全体としても、振動子
変位に対して大きく、駆動用振動に対しては小さいこと
がわかる。
【0087】したがって、駆動用振動発生時の支持用ピ
ンも含めた振動子の内部損失を小さく保ったまま、2次
振動の内部損失は大きくなっている。
【0088】内部損失が大きいということは、この振動
成長のために、より大きなエネルギーが要求されること
であるから、モータ駆動効率を悪化させることなく、鳴
き原因振動を発生しづらくできるということである。
【0089】これを実施するためには、支持用ピンを、
1次の屈曲振動モードの節付近かつ2次の屈曲振動モー
ドの振動変位の大きな部分から立て、2次の屈曲振動の
固有振動数近傍に支持用ピンの固有振動を持つようピン
形状を設定すれば良い。
【0090】さらに、面取り部10Bをこの固有振動モ
ードの腹付近に施すことで効果が得られる。
【0091】尚、以上の実施例にて動剛性不均一部とし
ての面取り等を2面取りとしているが2面である必要は
なく、1面または3面以上でも良い。
【0092】図10は本発明の第2実施例を示す。
【0093】上記した実施例は振動子構造体10に面取
り部12を形成しているが、本実施例は同様の効果を面
取り以外でも得るようにしたもので、図10の(A)で
は、前記面取りに変え凹溝21を軸方向に形成してい
る。なお、この場合、この凹溝21上に移動体の摺動径
があった場合、この溝を通して摩耗紛が除去されるメリ
ットもある。また凹溝21に変え、図10の(B)に示
すように、振動子を軸方向に貫通する穴22等でも良
い。
【0094】図11は本発明の第3実施例を示す。
【0095】本実施例は、振動子構造体10の外周部に
突起部23を対向して形成し、この一対の突起23によ
り、振動子の非軸対称形を得ている。なお、この突起部
23をフェルト等の吸振材料を介して支持手段(不図
示)により挟めば、振動子の支持も兼ねることができ
る。
【0096】図12は本発明の第4実施例を示す。
【0097】本実施例は振動子構造体10の面取り部1
2を、周溝10cより上部の軸部、および周溝10cの
小径軸部に形成したものである。
【0098】本実施例において、周溝10cの小径軸部
に存在する面取り部は、第1実施例における振動子の切
欠き部13と同様の効果を持ち、面取り面に直交する方
向の振動の固有振動数を、これに直交する方向のものに
比べ著しく下げる。
【0099】図13は本発明の第5実施例を示す。
【0100】本実施例は振動子構造体10の周溝10c
より上部の軸部に凹溝21を軸方向に沿って形成し、ま
た、下部の振動子構造体2の下部に面取り部24を設け
たものである。
【0101】なお、振動子構造体に対する、面取り、
溝、突起等は、上記した各実施例のみならず適当に組み
合わせることができる。また、その場所も、以上示した
実施例に限らず、多々考えることができる。
【0102】図14は本発明の第6実施例を示す。
【0103】上記した第1ないし第5実施例は振動子を
円柱形状としているが、本実施例の振動子30は図14
の(A)に示すように、全体的に扁平平板形状としてお
り、丁度円柱の両面に、面取りを施した形状としたもの
で、図14の(B)に示すように、A方向に曲げの1次
モード、B方向に曲げの2次モードを利用したものであ
る。
【0104】本実施例では、振動子30の形状がB方向
に薄くなるため、曲げの固有振動数が下がり、図14の
(D)に示すB方向の2次モードと、図14の(C)に
示すA方向の1次モードの固有振動数が概ね等しくな
る。
【0105】なお、直交するモードの形を変えるだけで
なく、その次数まで変えることによっても本発明を実施
することができる。
【0106】また、上記した各実施例のように駆動周波
数35〜45KHzのモーターにおいては、2方向の固
有振動数の差は、100Hz程度までは回転数の大きな
低下を生じなかった。
【0107】図15は本発明の第7実施例を示す。
【0108】以上の各実施例はいずれも振動子の形状を
一部非軸対称とすることにより、振動方向を一意に決定
するようにしているが、本実施例は材料定数(弾性係
数、密度等)等の振動子構造体の物性の異なる材料を非
軸対称状に配したもので、周溝41cによりくびれ部を
形成している上部の振動子構造体41に、例えば焼き入
れ等の処理により物性を異ならした異物性部43、44
を図のように形成している。
【0109】上記した各実施例の振動波モータは各種装
置の駆動源として利用することができ、図16は図15
に示した振動子を用いた超音波モータを駆動源とする駆
動装置を示しており、振動子構造体41と42は連結ボ
ルト45によりPZT等を挟持して固定されている。
【0110】50は出力取り出し用のギア部を外周面に
形成した出力部材で、加圧用のコイルバネ51のバネ力
を受けるコイルバネ受を兼用し、プチルゴム52を介し
て移動体53と摩擦力により連結されている。54は連
結ギアで、出力部材50のギア部と噛合しており、移動
体53の回転駆動力を例えばカメラの焦点調節部材55
に伝達している。一方、連結ギア54には、エンコ−ダ
スリット盤56とフォトカプラ57とが取り付けられて
おり、回転位置、速度等を検出している。
【0111】
【発明の効果】請求項1〜8に係る第1の発明によれ
ば、2つの固有振動数を一致させるのではなく、積極的
に異るようにしているので、既知として得られた固有振
動数に合わせて交番信号の周波数を決めれば、安定な駆
動が可能となる。また、振動子の直交した2の固有振
動モードの方向は、予め既知となるから、この方向に一
致させて2の駆動用電気−機械エネルギー変換素子、
例えば圧電素子を配することが可能となり、各組間に与
える交番信号の位相差、電圧振幅値を所定の値とするこ
とで、理想的な円運動を振動子駆動面に励起することが
できる。この結果、モータ効率を向上させることができ
る。
【0112】請求項9〜11に係る発明によれば、2つ
の屈曲振動を有効に機能させることができ、従来問題と
なっていた共振周波数よりも低い側で駆動されることに
よって生じていた急激な速度低下を招くといったことが
防止できる。また、2つの固有振動モードのうち、周波
数の高い方の固有振動モードの方向も既知となるから、
この方向に合わせて振動検出用の電気−機械エネルギー
変換素子を配することで、共振周波数検知による振動制
御も安定して行うことができる。
【0113】請求項12、13に係る発明によれば、
動用振動モードに対して、2の固有振動数を概ね合わ
せ、かつ他の振動モードの直交した固有振動モードの固
有振動数を大きく離すことができるため、駆動中に発生
する鳴きの防止を図ることも可能となる。請求項14〜
23に係る発明によれば、駆動の安定化と鳴きの発生の
防止を同時に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動波モータの第1実施例を示す
斜視図。
【図2】振動子の従来例を示す斜視図。
【図3】PZTと電極パタ−ンおよびその配線を示す斜
視図。
【図4】A、B相PZTの配置方向と固有振動の方向と
の関係を示す図。
【図5】振動波モータの振動子の特性曲線を示す図。
【図6】第1実施例の振動子の振動方向を示す図。
【図7】第1実施例の振動子の径方向における変位を示
す図。
【図8】第1実施例の電極パターンと面取り部の位置位
相関係を示す図。
【図9】振動子端面の移動体との接触部における両振動
モードによる変形角度差を示す図。
【図10】第2実施例を示す図。
【図11】第3実施例を示す図。
【図12】第4実施例を示す図。
【図13】第5実施例を示す図。
【図14】第6実施例を示す図。
【図15】第7実施例を示す図。
【図16】振動波モータを駆動源とする装置の概略図。
【図17】振動波モータの特性曲線を示す図。
【図18】振動スペクトルを示す図。
【図19】振動子の曲げ変形を示す図。
【図20】図19に示す振動子の軸方向変位分布を示す
図。
【図21】2次の屈曲振動の発生状態を示す図。
【図22】振動子の上部の平面図。
【図23】振動子の径方向変位分布等を示す図。
【図24】鳴き発生防止構造を有する振動子を示す図。
【図25】鳴き発生防止構造を有する振動子を示す図。
【図26】鳴き発生防止構造を有する振動子を示す図。
【図27】鳴き発生防止構造を有する振動子を示す図。
【符合の説明】
1、2、3…圧電素子(PZT) 4、5、10、11、41、42…振動子構造体 12、13…面取り部 45…連結ボルト 50…出力部材 51…加圧用コイルバネ 52…プチルゴム 53…移動体 54…連結ギア 55…焦点調節部材 56…エンコーダスリット盤 57…フォトカプラ

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸により弾性体間を締結することで
    前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持さ
    れ、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印
    加することによって、中心軸線を含む直交する2つの面
    方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動に
    時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆動
    部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に接
    触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの屈曲振動の固有振動数を異なら
    せる動剛性不均一部を設けたことを特徴とする振動波駆
    動装置。
  2. 【請求項2】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体を非
    軸対称断面としたことを特徴とする請求項1記載の振動
    波駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体の一
    部の質量を減少させて非軸対称断面を形成したことを特
    徴とする請求項2記載の振動波駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体に突
    部を形成して非軸対称断面を形成したことを特徴とする
    請求項2記載の振動波駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記弾性体の一部の質量の減少は、対向
    する2面になしたことを特徴とする請求項3記載の振動
    波駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記弾性体の突部は対向する2面に設け
    たことを特徴とする請求項4記載の振動波駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体の一
    部の材質を異ならせて設けたことを特徴とする請求項1
    記載の振動波駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記弾性体の材料を異ならせた部分は、
    対向する2面に設けたことを特徴とする請求項7記載の
    振動波駆動装置。
  9. 【請求項9】 中心軸により弾性体間を締結することで
    前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持さ
    れ、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を印
    加することによって、中心軸線を含む直交する2つの面
    方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動に
    時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆動
    部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に接
    触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの屈曲振動の固有振動数を異なら
    せる動剛性不均一部を設け且つ前記2つの屈曲振動のう
    ち高い方の固有振動数を基準として前記交番信号の駆動
    周波数を設定したことを特徴とする振動波駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記2つの屈曲振動のうち固有振動数
    の高い方の屈曲振動の状態を検出する振動検出用機械−
    電気エネルギー変換素子を更に設けたことを特徴とする
    請求項9記載の振動波駆動装置。
  11. 【請求項11】 前記2つの屈曲振動における固有振動
    数の差による応答位相差に基づき、2つの駆動用交番信
    号の時間的位相差を設定したことを特徴とする請求項9
    または10記載の振動波駆動装置。
  12. 【請求項12】 中心軸により弾性体間を締結すること
    で前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持
    され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を
    印加することによって、中心軸線を含む直交する2つの
    面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動
    に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆
    動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に
    接触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動以外の面外振
    動モードにおける2つの固有振動数を異ならせる動剛性
    不均一部を設けたことを特徴とする振動波駆動装置。
  13. 【請求項13】 中心軸により弾性体間を締結すること
    で前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持
    され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を
    印加することによって、中心軸線を含む直交する2つの
    面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動
    に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆
    動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に
    接触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動以外の異なる
    次数の振動モードにおける2つの固有振動数を異ならせ
    る動剛性不均一部を設けたことを特徴とする振動波駆動
    装置。
  14. 【請求項14】 中心軸により弾性体間を締結すること
    で前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持
    され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を
    印加することによって、中心軸線を含む直交する2つの
    面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動
    に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆
    動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に
    接触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動及び前記2つ
    の駆動用の屈曲振動以外の面外振動モードにおける2つ
    の固有振動数を異ならせる動剛性不均一部を設けたこと
    を特徴とする振動波駆動装置。
  15. 【請求項15】 中心軸により弾性体間を締結すること
    で前記弾性体間に電気−機械エネルギー変換素子が挟持
    され、前記電気−機械エネルギー変換素子に交番信号を
    印加することによって、中心軸線を含む直交する2つの
    面方向に屈曲振動を励振させ、且つ前記2つの屈曲振動
    に時間的位相差を持たせることにより、前記弾性体の駆
    動部に略円運動を行わせる振動子を有し、前記弾性体に
    接触する移動体を駆動する振動波駆動装置において、前記弾性体に前記2つの駆動用の屈曲振動及び前記2つ
    の駆動用の屈曲振動以外の異なる次数の振動モードにお
    ける2つの固有振動数を異ならせる動剛性不均一部を設
    けたことを特徴とする振動波駆動装置。
  16. 【請求項16】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体を
    非軸対称断面としたことを特徴とする請求項12または
    13記載の振動波駆動装置。
  17. 【請求項17】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体の
    一部の質量を減少させて非軸対称断面を形成したことを
    特徴とする請求項16記載の振動波駆動装置。
  18. 【請求項18】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体に
    突部を形成して非軸対称断面を形成したことを特徴とす
    る請求項16記載の振動波駆動装置。
  19. 【請求項19】 前記弾性体の一部の質量の減少は、対
    向する2面になしたことを特徴とする請求項17記載の
    振動波駆動装置。
  20. 【請求項20】 前記弾性体の突部は、対向する2面に
    設けたことを特徴とする請求項18記載の振動波駆動装
    置。
  21. 【請求項21】 前記動剛性不均一部は、前記弾性体の
    一部の材質を異ならせて設けたことを特徴とする請求項
    12または13記載の振動波駆動装置。
  22. 【請求項22】 前記弾性体の材料を異ならせた部分
    は、対向する2面に設けたことを特徴とする請求項21
    記載の振動波駆動装置。
  23. 【請求項23】 前記弾性体は、略棒状に形成されると
    共に、前記駆動部と前記電気−機械エネルギー変換素子
    の取付部との間に小径部が形成され、前記小径部の軸方
    向両側に位相を合わせた複数の動剛性不均一部を形成し
    たことを特徴とする請求項14または15記載の振動波
    駆動装置。
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