JPH0511432Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、一般に自動車、或いは各種の機械、
設備装置等に給油、給気の供給路等として配設さ
れる外径及び太さがそれぞれ30m／ｍ程度以下の
比較的細径からなる金属管と、外周側に金属細線
によつて編組したブレード部材を被覆してなる細
い耐圧樹脂チユーブとの接続構造の改良に関する
ものである。

［従来の技術］ 従来、この種の接続構造としては例えば第３図
に示すように、軸芯部に流通孔１３を貫設してそ
の先端側の外周面に複数からなる鋸歯状の環状掛
支壁１２′を有する継手本体１２の後端孔周部に
金属管１１を加熱鑞熔着１７して固定し、一方、
前記掛支壁１２′部に金属細線によつて編組した
ブレード部材１５を被覆してなる樹脂チユーブ１
４の他端附近を押圧挿入した状態で、前記掛支壁
１２′部分の外側に位置して被着した円筒体１６
による外部からのカシメによつて接続構成してい
た。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、このような従来の接続構造にあ
つては、前記鋸歯状の環状掛支壁１２′の形成に
よる継手本体１２の使用と、前記金属管１１の加
熱鑞熔着１７構造とによつて、製造原価を高価と
すると共に、前記接続作業に煩わしさを招き、同
時に不完全な鑞熔着によつてしばしば洩れを生ぜ
しめることとなり、更に、前記鑞熔着１７後の接
続された状態での製品全体に耐食性等の鍍金処理
を余儀なくされるため著しく生産性を阻害する等
の問題を有するものであつた。

本考案は上記したこれら問題を極めて効果的に
解決するため、金属管側の接続部と、外周側に金
属細線によつて編組したブレード部材を被覆して
なる樹脂チユーブ側の接続端部附近とを直接重合
して設け、該重合部分の外側に位置して挿着した
円筒体の筒周壁部を前記ブレード部材側の内径が
金属管の先端部附近に有するスプールの外径と同
等、もしくはそれ以下になるようにカシメ等によ
り押圧縮径して接続構成することにより、別途接
続時の継手本体の使用と、加熱鑞熔着とを全く不
要とし、製品原価を廉価とすると共に、接続作業
の煩わしさをなくして簡易に行うことができるよ
うにし、同時に接続部での密合性を一層確実とし
て長期に亘り洩れの憂いをなくし、更に、前記加
熱鑞熔着の不要により予め鍍金処理を施した金属
管の使用を容易となして著しく生産性を向上する
ことのできる接続構造を提案することを目的とす
るものである。

［問題を解決するための手段］ 本考案は、先端部附近にスプールを有するニツ
プル部の後方に該スプールより大径の環状鍔壁を
形成した配設金属管の接続部と、一端側の貫孔の
孔周部に設けた内方に屈曲する底壁部を前記環状
鍔壁部の前部に位置せしめて係合した状態でその
他端附近の開口部を前記スプール部分に及んで被
着位置する別体からなる円筒状のソケツト体との
なす相互の間隙部に、外周側に金属細線によつて
編組したブレード部材を被覆してなる樹脂チユー
ブの接続端部附近を、前記スプール及びニツプル
部分に亘つてその先端部が前記ソケツト体側の底
壁部に当接した状態で、該ソケツト体の筒周壁部
並びにその他端附近の開口部を前記ブレード部材
側の内径が金属管側のスプールの外径と同等以下
にあるように押圧縮径して接続構成したことを要
旨とするものである。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
れば、第１図は本考案の細径金属管と耐圧樹脂チ
ユーブとの接続構造を示す一部切欠きによる縦断
面図、第２図は他の実施例を示す同上一部切欠き
縦断面図であつて、１は先端部附近にスプール
２′を有するニツプル２部の後方に該スプールよ
り大径の環状鍔壁３を形成して接続部とした金属
管、６は円筒状のソケツトであり、その一端側の
貫孔７の孔周部に設けた内方に屈曲する底壁６′
部を前記環状鍔壁３部の前部に位置せしめて係合
した状態でその他端附近の開口部を前記スプール
２′部分に及んで被着位置して金属管１の前記接
続部と間隙８を保持して挿着されるものである。
４は外周側に金属細線によつて編組したブレード
部材５を被覆してなる樹脂チユーブであつて、そ
の接続端部附近を前記間隙８部にスプール２′及
びニツプル２部分に亘つてその先端部が前記ソケ
ツト体６側の底壁６′部に当接して挿入せしめた
状態で、前記ブレード部材５側の内径ｄがスプー
ル２′の外径Ｄと同等、もしくはそれ以下にある
ように前記ソケツト体６の筒周壁部並びにその他
端附近の開口部をカシメより押圧縮径して接続構
成されるものである。

［作用］ 本考案は、このように構成されているため、接
続状態にあつて金属管１側の接続部と、外周側に
金属細線によつて編組したブレード部材５を被覆
してなる樹脂チユーブ４側の接続端部附近が直接
重合され、且つ前記ブレード部材５の内径ｄが金
属管１のスプール２′の外径Ｄと同等、もしくは
それ以下にカシメ等によつて押圧縮径せしめて接
続されるため、ブレード部材５が樹脂チユーブ４
の周面に十分に食い込んだ状態下で、しかもソケ
ツト体６の後端周部によつてスプール２′も強固
に押圧掛合して接続されることとなる。

［考案の効果］ 以上説明したように本考案による細径金属管と
耐圧樹脂チユーブとの接続構造は、前記金属管１
と樹脂チユーブ４との相互の接続端部附近での直
接重合構造と、更に押圧縮径した状態にあつて前
記ブレード部材５の内径ｄを金属管１側のスプー
ル２′の外径Ｄと同等、もしくはそれ以下の位置
関係とにある接続構造のため、接続時の継手本体
の使用及び加熱鑞熔着作業を一切不要とすること
ができ、製造原価を廉価となすと共に、接続作業
の煩わしさをなくすこととなり、更に、加熱鑞熔
着の不要によつて予め鍍金処理を施した金属管１
の使用を可能とすることができ著しく生産性を向
上し、同時に接続部での密合性を一層効果的とな
して長期に亘り洩れの憂いをなくすことのできる
等、極めて有用な細径金属管と耐圧樹脂チユーブ
との接続構造である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す細径金属管と
耐圧樹脂チユーブとの接続構造の一部切欠きによ
る縦断面図、第２図は他の実施例を示す同上一部
切欠き縦断面図、第３図は従来例の一部切欠き縦
断面図である。 １……金属管、２……ニツプル、２′……スプ
ール、３……環状鍔壁、４……樹脂チユーブ、５
……ブレード部材、６……ソケツト体、６′……
底壁、７……貫孔、８……間隙、ｄ……内径、Ｄ
……外径。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端部附近にスプール２′を有するニツプル２
   部の後方に該スプールより大径の環状鍔壁３を形
   成した配設金属管１の接続部と、一端側の貫孔７
   の孔周部に設けた内方に屈曲する底壁６′部を前
   記環状鍔壁３部の前部に位置せしめて係合した状
   態でその他端附近の開口部を前記スプール２′部
   分に及んで被着位置する別体からなる円筒状のソ
   ケツト体６とのなす相互の間隙８部に、外周側に
   金属細線によつて編組したブレード部材５を被覆
   してなる樹脂チユーブ４の接続端部附近を、前記
   スプール２′及びニツプル２部分に亘つてその先
   端部が前記ソケツト体６側の底壁６′部に当接し
   た状態で該ソケツト体の筒周壁部並びにその他端
   附近の開口部を前記ブレード部材５側の内径ｄが
   金属管１側のスプール２′の外径Ｄと同等以下に
   あるように押圧縮径して接続構成したことを特徴
   とする細径金属管と耐圧樹脂チユーブとの接続構
   造。