JPH0511396A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0511396A
JPH0511396A JP16577491A JP16577491A JPH0511396A JP H0511396 A JPH0511396 A JP H0511396A JP 16577491 A JP16577491 A JP 16577491A JP 16577491 A JP16577491 A JP 16577491A JP H0511396 A JPH0511396 A JP H0511396A
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silver halide
film hardening
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JP16577491A
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Masahito Nishizeki
雅人 西関
Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【化24】 【目的】 迅速な硬膜作用を有し、とりわけ低湿度条件
下でも迅速な硬膜作用をし、後硬膜作用もなく、且つ、
写真性能(感度、カブリ)を損なわないようなゼラチン
硬膜剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 ハロゲン化銀写真感光材料の構成層の少なく
とも1層を、上記一般式[I]で表される化合物の少く
とも1種によって硬膜させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、更に詳しくは、特定の化合物で写真構成層が
硬膜されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ハロゲン化銀写真感光材料(以
下、感光材料という。)は、例えばハロゲン化銀乳剤
層、中間層、保護層、フィルター層、下引層、ハレーシ
ョン防止層、紫外線吸収層、帯電防止層、裏引層等、種
々の写真構成層をガラス、紙、合成樹脂フィルムの如き
支持体上に設層して成るものである。
【0003】これら写真構成層は、親水性ポリマー又は
/及び水分散性ポリマーから成る水性塗布液を塗設した
ものであるから、そのままでは機械的強度が弱い。例え
ば、ゼラチン膜は融点が低く、過度に水膨潤性である。
また、ラテックス膜は支持体との接着が著しく悪く、剥
がれ易いなどの欠点がある。
【0004】このため「硬膜剤」と呼ばれる化合物を写
真構成層に添加してその機械的強度を向上させることが
知られている。例えばホルムアルデヒド、グルタルアル
デヒドの如きアルデヒド系化合物、米国特許2,732,303
号、同3,288,775号、英国特許974,723号、同1,167,207
号等に記載されている反応性ハロゲンを有する化合物、
ジアセチル、シクロペンタジオンの如きケトン化合物、
ビス(2-クロロエチル)尿素、2-ヒドロキシ-4,6-ジクロ
ロ-1,3,5-トリアジン、5-アセチル-1,3-ジアクリロイル
ヘキサヒドロ-1,3,5-トリアジン、米国特許3,232,763
号、同3,635,718号、英国特許994,809号等に記載の反応
性オレフィンを有する化合物、N-ヒドロキシメチルフタ
ルイミド、米国特許2,732,316号、同2,586,168号等に記
載のN-メチロール化合物、米国特許3,103,437号等に記
載のイソシアネート類、米国特許2,983,611号、同3,10
7,280号等に記載のアジリジン系化合物、米国特許2,72
5,294号、同2,725,295号等に記載の酸誘導体類、米国特
許3,100,704号等に記載のカルボジイミド系化合物、米
国特許3,091,537号等に記載のエポキシ系化合物、米国
特許3,321,313号、同3,543,292号等に記載のイソオキサ
ゾール系化合物、ムコクロル酸のようなハロゲノカルボ
キシアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサン、ジクロロ
ジオキサン等のジオキサン誘導体等の有機硬膜剤および
クロム明ばん、硫酸ジルコニウム、三塩化クロム等の無
機硬膜剤である。
【0005】しかしながら、これら公知の硬膜剤は、感
光材料に用いられた場合、硬化作用が充分でないもの、
ゼラチンに対する硬化反応が緩慢なために起こる「後硬
膜」と称する硬化作用の長期経時変化があるもの、感光
材料の性能に悪影響(特にカブリの増大、感度または最
大濃度の低下、階調の軟調化など)を及ぼすもの、共存
する他の写真用添加剤によって硬化作用を失ったり、他
の写真用添加剤(例えば内式カラー乳剤中のカプラー)
の効力を減じたり汚染を生じたりするもの、硬膜剤自身
の合成が困難で大量合成し難いもの、硬膜剤自身が不安
定で保存性の悪いもの、支持体との接着力が不充分で膜
剥がれを生じるもの等、何等かの欠点を有するものが多
い。
【0006】近年、感光材料の迅速処理が要求され、処
理液の迅速な浸透を図るための写真構成層の薄膜化や自
動処理機、強力処理液の組合せによる高温短時間処理が
図られている。このため、写真特性を損なわず、かつ充
分な皮膜強度および支持体との接着性を与える硬膜剤の
開発が要請されている。
【0007】この様なゼラチン硬膜剤としては、例えば
米国特許3,642,486号、特公昭49-13563号、同50-35807
号、特開昭53-66960号、同53-41221号、同53-57257号、
同61-128240号などに提案されたものがある。これらの
明細書にはビニルスルホニル基を同一分子内に複数個持
つ化合物が硬膜剤として良好であることが示されてい
る。しかし、これら一連の化合物は、相対湿度50%以上
の雰囲気下では良好な硬膜性能を示すものの、相対湿度
40%以下の低湿度条件下では硬膜の進行が遅くなるとい
うものが多く、保存条件のばらつきによって感材の硬膜
度が一定しないという問題があった。このため塗布・乾
燥後、巻き取られた感材を一定の温度・湿度下で一定期
間保存し、硬膜を安定させる工程が必要となり、感材の
生産性を上げるうえでの大きな障害となっていた。
【0008】
【発明の目的】従って本発明の目的は、迅速な硬膜作
用、とりわけ低湿保存時においても迅速な硬膜作用を有
するので、後硬膜がなく、かつ、感材の写真性能に何ら
悪影響を及ぼさないようなゼラチン硬膜剤を用いたハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0009】
【発明の構成】上記目的は、支持体上に形成された写真
構成層のうち少なくとも1層が一般式[I]で表される
化合物の少くとも1種によって硬膜されていることを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料によって達成され
る。
【0010】
【化2】
【0011】式中、Lは2価の有機基を表し、nは0又
は1を表す。
【0012】更に、一般式[I]で表される化合物につ
いて詳しく説明する。
【0013】式中Lで表される2価の有機基において、
末端の原子としては炭素原子及び窒素原子から選ぶこと
ができるが、炭素原子であることが好ましい。Lで表さ
れる2価の有機基としては、アルキレン基、アリーレン
基及びアルキレン基、アリーレン基と−O−,−NR−,
−S−,−SO−,−SO−,−CO−等の2価の基とを複
数組み合わせできる2価の基が挙げられる。
【0014】ここでRは低級アルキル基又は水素原子を
表す。低級アルキル基とは炭素原子数3以下のアルキル
基を表し、これらは更に置換されてもよい。置換基とし
てはハロゲン原子、アシル基、アルコキシ基等が挙げら
れる。Lで表される基としては、上記の基がさらに置換
されたものでもよく、置換基としては、ヒドロキシル
基、アルコキシ基、スルホ基、スルホオキシ基、スルホ
アミノ基、カルボキシル基等が挙げられる。
【0015】以下に、本発明の化合物の例を挙げるが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】本発明の化合物はいずれも新規な化合物で
あるが、公知の一般的な反応によって収率よく合成する
ことができる。
【0020】以下に、一般式[I]で表される化合物の
合成法を例示化合物1を例に挙げて具体的に説明する。
【0021】−例示化合物1の合成− 1)ビス(2-ヒドロキシエチルチオメチル)スルホンの合
成 ビス(クロロメチル)スルホン24.5g(0.15モル)のエタ
ノール50ml溶液を2-メルカプトエタノール25.0g(0.32
モル)、水酸化ナトリウム12.8g(0.32モル)のエタノ
ール100ml溶液に滴下した。発熱とともに塩が析出し
た。滴下終了後1時間加熱還流し、次いで塩を瀘去し
た。瀘液を減圧濃縮したところ、ビス(2-ヒドロキシエ
チルチオメチル)スルホンの黄色油状物36.2g(98%)
が得られた。
【0022】2)ビス(2-ヒドロキシエチルスルホニル
メチル)スルホンの合成 ビス(2-ヒドロキシエチルチオメチル)スルホン24.6g
(0.10モル)、タングステン酸ナトリウム-2水和物0.2
gを水100mlに溶解し、70℃まで加熱した。この中へ35%
過酸化水素水42gを内温が80℃以下になるようにゆっく
りと滴下した。滴下終了後、80℃で1時間反応させ、次
いで冷却、過剰の過酸化水素水を亜硫酸ナトリウムで分
解した。減圧濃縮とエタノール共沸で水をほとんど除い
た後、メタノール100mlで再結晶し、ビス(2-ヒドロキ
シエチルスルホニルメチル)スルホン24.2g(78%)の
白色結晶を得た。
【0023】3)ビス(ビニルスルホニルメチル)スル
ホン[例示化合物1]の合成 ビス(2-ヒドロキシエチルスルホニルメチル)スルホン
15.5g(0.05モル)をアセトニトリル60mlに溶解し、ジ
メチルホルムアミドを5滴加えた。次いで加熱を始め、
還流が始まったところで塩化チオニル13.6g(0.115モ
ル)を10分間で滴下した。滴下終了後、1時間加熱還流
下反応し、次いで放冷した。
【0024】内温50℃で活性炭0.4gを加え、30分撹拌し
た。活性炭を瀘去後、減圧濃縮すると、ビス(2-クロロ
エチルスルホニルメチル)スルホンの粗結晶16.8g(97
%)が得られた。
【0025】次いでこの結晶をアセトン60mlに溶解し、
氷水で冷却下、トリエチルアミン9.77g(0.097モル)を
滴下した。滴下終了後、室温で1時間撹拌し、次いで析
出したトリエチルアミン塩酸塩を瀘去した。
【0026】瀘液を減圧濃縮すると粗結晶13.3g(100
%)が得られた。これをメタノール50mlで再結晶する
と、ビス(ビニルスルホニルメチル)スルホン[例示化
合物1]の白色結晶10.9g(82%)が得られた。
【0027】このものはNMR及びマススペクトル測定
によって構造を確認した。
【0028】上記以外の化合物も、上記方法又はその類
似の方法により容易に合成することができる。
【0029】本発明を実施する際の硬膜剤の使用量は、
適用される感光材料の種類や親水性バインダーの種類等
により異なるが、好ましくはバインダーの乾燥重量の0.
01〜100重量%、より好ましくは0.1〜10重量%の範囲で
ある。
【0030】また本発明を実施する際に用いられる親水
性バインダーは、一般に用いられるゼラチン、ゼラチン
誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマーな
ど任意である。
【0031】又、写真構成層に含有される水分散性ポリ
マーとしては、ビニル化合物から得られる疎水性ポリマ
ー、コポリマーの水性分散物、ポリエステル等の縮重合
系ポリマーの水性分散物を用いることができる。
【0032】本発明を実施する際における感光材料のハ
ロゲン化銀乳剤層またはその他の層に用いられるハロゲ
ン化銀、化学増感剤、ハロゲン化銀溶剤、分光増感色
素、カブリ防止剤、ゼラチン等の親水性保護コロイド、
紫外線吸収剤、ポリマーラテックス、増白剤、カラーカ
プラー、褪色防止剤、染料、マット剤、界面活性剤等に
ついては、特に制限はなく、例えばリサーチ・ディスク
ロージャー(Research Disclosure)176巻(1978年12
月)、22〜31頁に記載されたものを用いることができ
る。
【0033】又、感光材料の支持体、現像処理方法、感
光材料の構成層等に関しても、上記リサーチ・ディスク
ロージャー誌の記載を参考にすることができる。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0035】実施例1 以下の実施例において、ハロゲン化銀写真感光材料中の
添加量は特に記載のない限り1m2当たりのグラム数を
示す。又、ハロゲン化銀とコロイド銀は銀に換算して示
した。増感色素は銀1モル当たりのモル数で示した。
【0036】トリアセチルセルロースフィルム支持体上
に、下記に示すような組成の各層を順次支持体側から形
成して、多層カラー写真感光材料試料を作成した。
【0037】 第1層:ハレーション防止層(HC) 黒色コロイド銀 0.15 UV吸収剤(UV−1) 0.20 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.02 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−2) 0.20 ゼラチン 1.6 第2層:中間層(IL−1) ゼラチン 1.3 第3層:低感度赤感性乳剤層(R−L) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.4 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.3 増感色素(S−1) 3.2×10-4 増感色素(S−2) 3.2×10-4 増感色素(S−3) 0.2×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.50 シアンカプラー(C−2) 0.13 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.07 DIR化合物 (D−1) 0.006 DIR化合物 (D−2) 0.01 高沸点溶媒(Oil−1) 0.55 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第4層:高感度赤感性乳剤層(R−H) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 0.9 増感色素(S−1) 1.7×10-4 増感色素(S−2) 1.6×10-4 増感色素(S−3) 0.1×10-4 シアンカプラー(C−2) 0.23 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.03 DIR化合物(D−2) 0.02 高沸点溶媒(Oil−1) 0.25 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第5層:中間層(IL−2) ゼラチン 0.8 第6層:低感度緑感性乳剤層(G−L) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.6 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.2 増感色素(S−4) 6.7×10-4 増感色素(S−5) 0.8×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.17 マゼンタカプラー(M−2) 0.43 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.10 DIR化合物(D−3) 0.02 高沸点溶媒(Oil−2) 0.70 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第7層:高感度緑感性乳剤層(G−H) 沃臭化銀乳剤(Em−3) 0.9 増感色素(S−6) 1.1×10-4 増感色素(S−7) 2.0×10-4 増感色素(S−8) 0.3×10-4 マゼンタカプラー(M−1) 0.03 マゼンタカプラー(M−2) 0.13 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.04 DIR化合物(D−3) 0.004 高沸点溶媒(Oil−2) 0.35 添加剤(SC−1) 0.003 ゼラチン 1.0 第8層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 0.1 添加剤(HS−1) 0.07 添加剤(HS−2) 0.07 添加剤(SC−2) 0.12 高沸点溶媒(Oil−2) 0.15 ゼラチン 1.0 第9層:低感度青感性乳剤層(B−L) 沃臭化銀乳剤(Em−1) 0.25 沃臭化銀乳剤(Em−2) 0.25 増感色素(S−9) 5.8×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.60 イエローカプラー(Y−2) 0.32 DIR化合物(D−1) 0.003 DIR化合物(D−2) 0.006 高沸点溶媒(Oil−2) 0.18 添加剤(SC−1) 0.004 ゼラチン 1.3 第10層:高感度青感性乳剤層(B−H) 沃臭化銀乳剤(Em−4) 0.5 増感色素(S−10) 3.0×10-4 増感色素(S−11) 1.2×10-4 イエローカプラー(Y−1) 0.18 イエローカプラー(Y−2) 0.10 高沸点溶媒(Oil−2) 0.05 添加剤(SC−1) 0.002 ゼラチン 1.0 第11層:第1保護層(PRO−1) 沃臭化銀乳剤(Em−5) 0.3 紫外線吸収剤(UV−1) 0.07 紫外線吸収剤(UV−2) 0.10 添加剤(HS−1) 0.2 添加剤(HS−2) 0.1 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 ゼラチン 0.8 第12層:第2保護層(PRO−2) アルカリで可溶性のマット化剤(平均粒径−2μm) 0.13 ポリメチルメタクリレート (平均粒径−3μm) 0.02 スベリ剤(WAX−1) 0.04 帯電調節剤(SU−1) 0.004 帯電調節剤(SU−2) 0.02 ゼラチン 0.5 なお、各層には塗布助剤(SU−4)、分散助剤(SU
−3)、安定剤(ST−1)、防腐剤(DI−1)、カ
ブリ防止剤(AF−1)、(AF−2)、染料(AI−
1)、(AI−2)を適宜添加した。
【0038】又、上記試料中に使用した乳剤は以下のも
のである。いずれも内部高ヨード型の単分散性の乳剤で
ある。
【0039】 Em−1:平均沃化銀含有率 7.5モル% 平均粒径0.55μm 粒子形状 8面体 Em−2:平均沃化銀含有率 2.5モル% 平均粒径0.36μm 粒子形状 8面体 Em−3:平均沃化銀含有率 8.0モル% 平均粒径0.84μm 粒子形状 8面体 Em−4:平均沃化銀含有率 8.5モル% 平均粒径1.02μm 粒子形状 8面体 Em−5:平均沃化銀含有率 2.0モル% 平均粒径0.88μm
【0040】
【化6】
【0041】
【化7】
【0042】
【化8】
【0043】
【化9】
【0044】
【化10】
【0045】
【化11】
【0046】
【化12】
【0047】
【化13】
【0048】
【化14】
【0049】
【化15】
【0050】
【化16】
【0051】
【化17】
【0052】本発明の硬膜剤あるいは比較の硬膜剤を第
12層(第2保護層)に添加し、全層のゼラチンに対し
て、表1に記載した分量になるようにして試料No.1〜
9を作成した。
【0053】
【化18】
【0054】
【表1】
【0055】作成された各試料をフレッシユ試料とし、
この試料を室温下、相対湿度30%及び50%の条件下で7
日間放置した試料、及び50℃、相対湿度50%の条件下で
2日間放置して強制劣化した試料をそれぞれ作成した。
【0056】これら試料を白色光でウェッジ露光した
後、下記の処理を行い、感度とカブリを測定した。
【0057】感度はカブリ+0.5の濃度を与える露光量
の逆数で表し、塗布後室温下相対湿度50%の条件下で7
日間放置した試料No.1の感度を100とした相対感度で示
した。
【0058】又、上記室温下相対湿度30%及び50%の条
件下で7日間放置した試料を30℃の水中に5分間浸漬
し、半径0.3mmのサファイア針を試料表面に圧接し、1
秒間に2mmの速さで膜面上を平行移動させながら0〜200
gの範囲でサファイア針の圧接荷重を連続的に変化させ
て試料の膜面に損傷の生ずる時の荷重を耐傷強度として
求めた。
【0059】その結果を併せて表1に示した。
【0060】処理工程 発色現像 38℃ 3分15秒 漂 白 38℃ 6分30秒 水 洗 38℃ 3分15秒 定 着 38℃ 6分30秒 水 洗 38℃ 3分15秒 安 定 化 25℃ 1分30秒 乾 燥 45℃ 各処理工程において使用した処理液組成は下記の通りで
ある。
【0061】 (発色現像液) 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシエチル) アニリン・硫酸塩 4.75g 無水亜硫酸ナトリウム 4.25g ヒドロキシルアミン・1/2硫酸塩 2.0g 無水炭酸カリウム 37.5g 臭化ナトリウム 1.3g ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩(1水塩) 2.5g 水酸化カリウム 1.0g 水を加えて1lとする。
【0062】 (漂白液) エチレンジアミン四酢酸鉄 アンモニウム塩 100.0g エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム塩 10.0g 臭化アンモニウム 150.0g 氷酢酸 10ml 水を加えて1lとし、アンモニア水を用いてpH=6.0に
調整する。
【0063】 (定着液) チオ硫酸アンモニウム 175.0g 無水亜硫酸ナトリウム 8.5g メタ亜硫酸ナトリウム 2.3g 水を加えて1lとし、酢酸を用いてpH=6.0に調整す
る。
【0064】 (安定化液) ホルマリン(37%水溶液) 1.5ml コニダックス(コニカ(株)製) 7.5ml 水を加えて1lとする。
【0065】表1の結果からも明らかなように、本発明
に係る硬膜剤を用いた試料No.1〜5は、いずれも比較
試料No.6〜9と比較して感度の低下が僅かしかなく、
カブリの増加も認められない。
【0066】又、強制劣化させた場合であっても、比較
試料No.6〜9と比較して本発明試料No.1〜5は、感度
低下が僅かであり、カブリの増加も僅かしか認められな
い。
【0067】従って、本発明に係る硬膜剤は写真特性を
殆ど阻害していないことが分かる。
【0068】膜強度を示す耐傷強度の結果を見ると、比
較試料No.6〜8は、相対湿度50%では本発明試料No.1
〜5と同程度の良好な膜強度を示しているが、相対湿度
30%ではかなり膜強度が低下してしまうのに対して、本
発明試料No.1〜5は膜強度の低下が極めて小さいこと
が分かる。
【0069】従って、本発明に係る硬膜剤は低湿度条件
においても充分な硬膜性能を示すことが明らかである。
【0070】実施例2 下引きを施したポリエチレンテレフタレート支持体の両
面に下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成し
て、表2に示すように、本発明の硬膜剤あるいは比較の
硬膜剤を添加したX線用感光材料No.10〜18を作成し
た。
【0071】
【化19】
【0072】
【表2】
【0073】ハロゲン化銀以外の添加剤は特に記載のな
い限りハロゲン化銀1モル当たりの量を示した。
【0074】 第1層:クロスオーバーカット層 染料(I) 3mg/m2 媒染剤 (II) 0.
12g/m2 ゼラチン 0.2 g/m2 第2層:乳剤層 平均粒径0.57μm,AgI 2モル%を含むAgBrI からなる乳剤 塗布銀量 4.5 g/m2 増感色素(A) 450mg 増感色素(B) 20mg 4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン 3.0mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g p-ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロライド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ソーダ 15mg
【0075】
【化20】
【0076】 1,1−ジメチロール-1-ブロモ-1-ニトロメタン 10
mg ゼラチン 2g/m2 第3層:保護層 ポリメチルメタクリレート(平均粒径5μm) 7mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.013μm) 70mg/m2
【0077】
【化21】
【0078】 ゼラチン 1
g/m 硬膜剤(表2に記載)尚、各試料にはこの他に防腐剤
(DI−1)を適宜添加した。
【0079】
【化22】
【0080】
【化23】
【0081】各試料について実施例1と同様に保存試験
後、露光を与えて下記の処理を行い、実施例1と同様に
写真特性を測定した。
【0082】感度は塗布後7日の試料No.10の感度を100
とした相対感度で示した。
【0083】結果を表2に示す。
【0084】(処理工程) 挿入 1.2秒 現像 + 渡り 35℃ 14.6秒 定着 + 渡り 33℃ 8.2秒 水洗 + 渡り 25℃ 7.2秒 スクイズ 40℃ 5.7秒 乾燥 45℃ 8.1秒 (現像液) ハイドロキノン 25.0g フェニドン 1.2g 亜硫酸カリウム 55.0g ホウ酸 10.0g 水酸化ナトリウム 21.0g トリエチレングリコール 17.5g 5-ニトロイミダゾール 0.10g 5-ニトロベンツイミダゾール 0.10g グルタルアルデヒド重亜硫酸塩 15.0g 氷酢酸 16.0g 臭化カリウム 4.0g トリエチレンテトラミン六酢酸 2.5g 水を加えて1lに仕上げる。 (定着液) チオ硫酸アンモニウム 130.9g 無水亜硫酸ナトリウム 7.3g ホウ酸 7.0g 酢酸(90wt%) 5.5g 酢酸ナトリウム(3水塩) 25.8g 硫酸アルミニウム(18水塩) 14.6g 硫酸(50wt%) 6.77g 水を加えて1lに仕上げる。
【0085】又、試料を25℃、50%RHの湿度に保ちなが
ら塗布後2時間、1日、7日後に各々の試料の一部をと
り出し、30℃の水中で5分間膨潤させ、各試料の膜厚を
測定し、次式で表される膨潤度Vを算出し、硬化作用の
経時変化(後硬膜性)をみた。
【0086】その結果を表2に示した。
【0087】V=膨潤で増加した膜厚/乾燥時の膜厚表
2の結果から明らかなように、本発明の硬膜剤を保護層
に添加したX線用感光材料試料No.10〜14では、感度の
低下やカブリの増大など写真特性の変動が殆ど見られ
ず、しかも塗布、乾燥後1日以上たてば膨潤度の変化も
小さく安定し、比較試料No.15〜18と比べて後硬膜性が
著しく改善されている。
【0088】
【発明の効果】以上本発明によれば、写真性能(感度、
カブリ)を損なうことなく、低湿度条件下でも迅やかに
硬膜作用をし、後硬膜作用もない新規な硬膜剤を含有し
たハロゲン化銀写真感光材料を提供することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 支持体上に形成された写真構成層のうち
    少なくとも1層が、一般式[I]で表される化合物の少
    くとも1種によって硬膜されていることを特徴とするハ
    ロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 [式中、Lは2価の有機基を表し、nは0又は1を表
    す。]
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5411856A (en) * 1994-01-10 1995-05-02 Eastman Kodak Company Carbamyl-substituted bis(vinylsulfonyl) methane hardeners

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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