JPH05112200A - インフレータブルシートベルト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】膨張可能なウェビングが中間ガイドにより案内
される場合にも、緊急時にはウェビングを確実にかつ迅
速に膨張させる。 【構成】通常時は、肩ベルト２は帯状に保形されるとと
もに、可動レバー７ｄが本体７ａに当接した開口面積縮
小位置に保持される。したがって、肩ベルト２の反転や
ねじれが防止され、インフレータブルシートベルト装置
１は従来の一般的なシートベルト装置と同様の機能を発
揮する。車両衝突時等の緊急時には、ガスジェネレータ
８が作動してガスを発生する。発生したガスにより、ガ
スジェネレータ８と中間ガイド７との間の肩ベルト部分
２ａが膨張展開する。更に肩ベルト部分２ａに侵入した
ガスにより、可動レバー７ｄを開口面積拡大位置に移動
させる。したがって、ガスが中間ガイド７から先の肩ベ
ルト７ｂにも容易に侵入するようになり、肩ベルト７は
瞬時にかつ確実に膨張展開する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一部が袋状
に形成されており、通常時は帯状に保形されるととも
に、緊急時にガス発生手段からのガスにより膨張展開す
るウェビングを有するインフレータブルシートベルト装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば自動車等の車両の座席には
シートベルト装置が付設されていることが多いが、この
シートベルト装置は、車両衝突時などの緊急時におい
て、ウェビングにより乗員を拘束して、車体に衝突する
ことによる負傷等から乗員を保護するようになってい
る。しかしながらこのようなシートベルト装置において
は、乗員を拘束するベルトを構成するウェビングの幅が
それほど大きくないので、乗員はウェビングにより拘束
されたとき比較的大きな荷重が局部的に受けるようにな
る。

【０００３】このようなことから、ウェビングを袋状に
形成し、通常時にはこの袋状のウェビングを帯状に保形
して一般的なシートベルトとして機能させ、緊急時にガ
ス発生手段から噴出するガスをこの袋状のウェビングに
導入することによりウェビングを膨張させ、その膨張し
たウェビングにより乗員を受け止めるようにしてエアベ
ルトとして機能させたインフレータブルシートベルト装
置が、例えば特開昭４７ー２６８３０号公報や特開昭４
９ー８８２２０号公報等において種々提案されている。
このようなインフレータブルシートベルト装置によれ
ば、ウェビングが乗員の運動エネルギをより広い面積で
受けるようになる。これにより荷重が分散されるので、
乗員が受ける荷重は比較的小さなものとなり、乗員はよ
り一層効果的に保護されるようになる。

【０００４】またリヤシートにおいては、フロントシー
トの乗員のために設けられるエアバッグ装置を設けよう
とすると、そのエアバッグ装置をリヤシート前方にある
フロントシートの設けざるを得ないが、エアバッグ装置
をフロントシートに設けた場合、フロントシートが乗員
によって前後方向位置が異なったり、リクライニング位
置が異なるため、エアバッグ装置がリヤシートの乗員を
適正にかつ効果的に保護するようにすることは難しい。
したがって、前述のインフレータブルシートベルト装置
はこのようなリヤシートに対しては特に有効である。

【０００５】一方、従来の一般的なシートベルト装置に
は種々の方式のものがあるが、その中の一つに３点式シ
ートベルト装置がある。この３点式シートベルト装置
は、リトラクタによって巻取られるウェビングに摺動自
在にタングを設け、シートベルト装着時にこのタングを
車体床等に連結固定されているバックルに挿入係止する
ことにより、ウェビングを左右両側からと肩から掛けて
乗員を保護するようになっている。このような３点式シ
ートベルト装置においては、ウェビングが乗員を正しい
位置で拘束するようにしなければならない。

【０００６】そこで、従来、例えば肩から掛けるウェビ
ング、すなわち肩ベルトにおいては、車体のピラー等に
支持された中間ガイドを設け、この中間ガイドのベルト
貫通孔に肩ベルトを移動自在に貫通させてその肩ベルト
を乗員の正しい位置に当接するように案内するようにし
ている。

【０００７】このような中間ガイドにおいては、ウェビ
ングがねじれると乗員に対してウェビングが正しく適合
されないばかりでなく、中間ガイドのベルト貫通孔にお
けるウェビングの円滑な進退移動が阻害されることがあ
る。したがって、中間ガイドのベルト貫通孔は、ウェビ
ングのねじれが生じることのない大きさに設定する必要
があり、その大きさが制限され、それほど大きく設定す
ることはできない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のイン
フレータブルシートベルト装置にも、このような中間ガ
イドを設けることにより、ウェビングが乗員を正しい位
置で拘束するようにすることが望ましい。

【０００９】しかしながら、前述したように中間ガイド
のベルト貫通孔は、これを貫通するウェビングが反転や
ねじれが生じないようにするために、その大きさが制限
されている。このため、インフレータブルシートベルト
装置に中間ガイドを設けた場合は、緊急時にガス発生手
段からのガスが袋状のウェビングに侵入してウェビング
が膨張する際、この中間ガイドにおいてウェビングの膨
張が抑制される。その結果、侵入したガスは中間ガイド
から先のウェビング、すなわちウェビングの乗員当接部
にスムーズに流動しなくなり、このウェビングの乗員当
接部が迅速に膨張しない場合が考えられる。したがっ
て、ウェビングが乗員の運動エネルギによる荷重を分散
して、乗員の受ける荷重を小さくするエアベルトの機能
を確実にかつ十分に果たすことができない場合が考えら
れる。

【００１０】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、膨張可能なウェビングが
中間ガイドにより案内される場合にも、必要時にウェビ
ングが確実にかつ迅速に膨張することのできるインフレ
ータブルシートベルト装置を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は、乗員当接部の少なくとも一部が袋状に
形成されており、通常時は帯状に保形されるとともに、
緊急時にガス発生手段からのガスにより前記袋状部分が
膨張展開するウェビングを有し、このウェビングに設け
られたタングをバックルに挿入係止することにより乗員
を拘束可能にするインフレータブルシートベルト装置に
おいて、前記ウェビングが貫通する貫通孔を有するとと
もにこの貫通孔に前記ウェビングを移動自在に貫通して
案内する中間ガイドと、この中間ガイドに移動可能に設
けられ、通常時は前記貫通孔の開口面積を帯状に保形さ
れた前記ウェビングが移動可能でかつ前記ウェビングの
反転及びねじれを阻止する大きさに設定する開口面積縮
小位置に保持されるとともに、緊急時に前記開口面積を
大きくする開口面積拡大位置に移動する貫通孔開口面積
制御部材とを備えていることを特徴としている。

【００１２】

【作用】このような構成をした本発明に係るインフレー
タブルシートベルト装置においては、通常時にはウェビ
ングが帯状に保形されるとともに、貫通孔開口面積制御
部材が中間ガイドの貫通孔の開口面積を小さくする。し
たがって、中間ガイドの貫通孔においてウェビングの反
転及びねじれが防止されると共に、この中間ガイドによ
りウェビングが乗員正しい位置で拘束するようになり、
インフレータブルシートベルト装置は従来の一般的なシ
ートベルト装置と同様の機能を発揮するようになる。

【００１３】また、緊急時にはガス発生手段から発生し
たガスがウェビングの袋状部分に侵入しようとする。こ
のとき、貫通孔開口面積制御部材が開口面積拡大位置に
移動するので、中間ガイドの貫通孔の開口面積が大きく
なり、その結果ガスはウェビングの袋状部分に容易に侵
入できるようになる。したがって、ウェビングは瞬時に
かつ確実に膨張展開し、乗員は膨張したウェビングによ
り確実に受け止められる。これにより、ウェビングの乗
員受け止め部が広がって乗員の運動エネルギが広い面積
で受け止められるようになるので、荷重が分散され、乗
員は大きな衝撃荷重からより一層確実に保護される。

【００１４】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。図１は本発明にかかるインフレータブルシートベル
ト装置の一実施例を示す概略全体構成図、図２は図１に
おけるIIーII線に沿う断面図である。図１に示すよう
に、本実施例のインフレータブルシートベルト装置１
は、左右一方の片側（図の例では乗員の右側）から延設
され、袋状に形成された肩ベルト２と、一端がこの肩ベ
ルト２の一端に連結され、他端が肩ベルト２と同一側の
車体床部等に固設されたシートベルトリトラクタ（ＥＬ
Ｒ）３に連結されかつ所定量巻かれている、従来の一般
的なシートベルトと同様のラップベルト４と、シートベ
ルトリトラクタ（ＥＬＲ）３と反対側の車体床部等に配
設されたバックル装置５と、ラップベルト４に摺動自在
に設けられ、ベルト装着時にバックル装置５に挿入係止
されるタング６と、車体のピラー等に設けられ、肩ベル
ト２を案内する中間ガイド７と、肩ベルト２の他端に連
結され、車両衝突時等の緊急必要時に作動して袋状の肩
ベルト２内に導入する反応ガスを発生するガスジェネレ
ータ（Ｇ.Ｇ.）８と、このガスジェネレータ８の上下位
置を調整するアジャスタ装置９とを備えている。

【００１５】肩ベルト２は、図２に実線で示すようにベ
ルト本体２ｃを折り畳んで例えばカバー２ｄにより覆う
と共にこのカバー２ｄの両端を縫製２ｅすることによ
り、通常時には帯状に保形されている。このカバー２ｄ
は、ガスジェネレータ８からの反応ガス導入時には縫製
部２ｅが肩ベルト２の膨張力で簡単に外れて肩ベルト２
の膨張を妨げないように設定されており、この時には肩
ベルト２は二点鎖線で示すように確実に膨張展開するよ
うになっている。この肩ベルト２のラップベルト４との
連結部及び肩ベルト２のガスジェネレータ８との連結部
は、それぞれ気密状態に保持されている。

【００１６】図３に示すように中間ガイド７は本体７ａ
を備えており、この本体７ａには車体に取り付けるため
のねじやボルト等の固着具が貫通する取付孔７ｂと、肩
ベルト２が移動自在に貫通する貫通孔７ｃとが穿設され
ている。この貫通孔７ｃの大きさは、肩ベルト２が図２
で二点鎖線で示すように十分に膨張できる程度の大きさ
に設定されている。

【００１７】また、本体７ａには可動レバー７ｄがレバ
ーピン７ｅにより回動可能に取り付けられており、その
場合可動レバー７ｄは本体７ａに当接した状態では貫通
孔７ｃの一部を閉塞して貫通孔７ｃの開口面積を小さく
するような大きさに設定されている。

【００１８】この可動レバー７ｄはスプリング７ｇの付
勢力により通常時本体７ａに当接した状態に保持されて
いる。このスプリング７ｆは、レバーピン７ｅが貫通す
るリング部７ｈ,７ｉを有するほぼＵ字形に形成されて
おり、スプリング７ｇの両端の端部７ｊ,７ｋがそれぞ
れ本体７ａに設けられた取付溝７ｍ,７ｎに嵌入すると
ともに、中央部７ｏが可動レバー７ｄに穿設された穴７
ｐに嵌入するようになっている。このように、スプリン
グ７ｇの付勢力により、可動レバー７ｄが通常時本体７
ａに当接した状態に保持されることにより、貫通孔７ｃ
の開口面積は通常時には最も小さくなっている。このと
きの貫通孔７ｃの開口部分７ｆの開口面積は、肩ベルト
２が滑らかに移動することができるが、肩ベルト２の反
転やねじれが防止できる程度の大きさに設定されてい
る。

【００１９】また、スプリング７ｇのばね力の大きさ
は、ガスジェネレータ８から噴出した反応ガスが肩ベル
ト２内に流入して、肩ベルト２の折り返し部が膨張展開
しようとしたとき、この肩ベルト２の折り返し部におけ
る膨張展開力により可動レバー７ｄが容易に矢印方向に
回動することのできる大きさに設定されている。

【００２０】更に、アジャスタ装置９は、上下方向に設
けられ、ガスジェネレータ８が螺合するねじ軸９ａと、
このねじ軸９ａを回動するモータ９ｂとから構成されて
いる。モータ９ｂによりねじ軸９ａが回転することによ
り、その回転方向に応じてガスジェネレータ８が上下動
する、換言すれば肩ベルト２の他端が上下動するので、
肩ベルト２のゆるみが乗員の体格に応じて吸収できるよ
うになる。したがって、アジャスタ装置９により、肩ベ
ルト２およびラップベルト４を乗員に適正にフィットさ
せることができる。

【００２１】このように構成された本実施例のシートベ
ルト１装置においては、図４（ａ）に示すように、通常
時は、肩ベルト２は帯状に保形されているとともに、可
動レバー７ｄが本体７ａに当接した状態に保持されて貫
通孔７ｃの開口面積は最も小さくなっている。すなわ
ち、可動レバー７ｄは開口面積縮小位置に保持されてい
る。

【００２２】この状態で、乗員はシートに着座してタン
グ６をバックル５に挿入係止することにより、ベルトを
装着する。このとき、肩ベルト２及びラップベルト４が
乗員に正しくフィットしないときは、アジャスタ装置９
のモータ９ｂを駆動してガスジェネレータ８を上下動
し、両ベルト２，４が乗員に正しくフィットするよう
に、それらの長さを調整する。またベルト装着状態で
は、従来の一般的なシートベルト装置と同様に、ラップ
ベルト４は巻取り方向に弱い力で付勢されているが、こ
の弱い力は乗員に圧迫感を与えないと共に、シートベル
トリトラクタの巻取りリールがロックされないので、ラ
ップベルト４は自由に引き出すことができる。車両の運
転中に、車両に所定の大きさの減速度が作用すると、乗
員は慣性力により前方に移動しようとしてラップベルト
４をシートベルトリトラクタ（ＥＬＲ）３から引き出そ
うとする。しかし、このときシートベルトリトラクタ３
の減速度感知手段が作動して巻取りリールがロックされ
るので、ラップベルト４の引出しが阻止される。したが
って、乗員は肩ベルト２及びラップベルト４により確実
に拘束され、乗員の前方移動が防止される。その場合中
間ガイド７により、肩ベルト２は乗員の正しい位置に当
接するようになる。このように、本実施例のインフレー
タブルシートベルト装置１は、従来の一般的なシートベ
ルト装置と同様の乗員拘束機能を発揮する。その上、乗
員が肩ベルト２に当接した際にこの肩ベルト２に生じる
衝撃荷重の一部が中間ガイド７により支持されるように
なるので、肩ベルト２とガスジェネレータ８との連結部
にかかる荷重は低減する。

【００２３】また車両衝突時等のきわめて大きな減速度
が車両に作用する緊急時には、車両に設けられた減速度
感知手段が作動して、ガスジェネレータ８が作動して高
圧のガスを発生する。図４（ｂ）に示すように発生した
ガスは、ガスジェネレータ８と中間ガイド７との間の肩
ベルト部分２ａに瞬時に侵入して、カバー２ｄを外して
この部分２ａを膨張展開する。更に、肩ベルト２部分２
ａに侵入したガスはこの膨張展開した部分２ａを介して
中間ガイド７の可動レバー７ｄを矢印α方向に押圧する
ので、この可動レバー７ｄはスプリング７ｇの付勢力に
抗して矢印β方向にレバーピン７ｅを中心に回動する。

【００２４】そして、可動レバー７ｄは、図４（ｃ）に
示すように中間ガイド７の貫通孔７ｃの開口面積が大き
くなる開口面積拡大位置に移動する。回動レバー７のこ
の位置では貫通孔７ｃの開口面積が広がるので、ガスが
中間ガイド７から先の肩ベルト部分２ｂ、すなわち乗員
当接部にも容易に侵入するようになり、この肩ベルト部
分２ｂもほぼ瞬時にかつ確実に膨張展開する。

【００２５】したがって、乗員は膨張した肩ベルト部分
２ｂにより確実に受け止められる。これにより、肩ベル
ト部分２ｂが広がって乗員の運動エネルギが広い面積で
受け止められるようになるので、荷重が分散され、乗員
は大きな衝撃荷重から確実に保護されるようになる。ま
た、肩ベルト２は膨張展開することによりそのゆるみ
（スラック）が吸収されるので、ベルトの乗員拘束性能
が向上する。その上、中間ガイド７から先の肩ベルト部
分２ｂにガスが容易に侵入するので、肩ベルト２とガス
ジェネレータ８との連結部に作用するガスの熱が低減す
る。なお、本発明は前述の実施例に限定されることな
く、種々の設計変更が可能である。例えば、前述の実施
例では中間ガイド７の回動レバー７ｄをスプリング７ｇ
で付勢することにより通常時は中間ガイド７の本体７ａ
に当接させるようにしているが、本体７ａまたは回動レ
バー７のいずれか一方に小突起を設け、通常時はこの小
突起に他方を所定の弱い力で係止することにより、回動
レバー７を本体７ａに当接させた位置に保持して中間ガ
イド７の貫通孔７ｃの開口面積を最小にするとともに、
ガス発生時にその係止を外して回動レバー７ｃを回動さ
せて貫通孔７ｃの開口面積を大きくするようにすること
もできる。また、肩ベルト２の帯状に保形する方法は図
２に示す方法以外に、従来採用されているどのような方
法も採用することができる。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のインフレータブルシートベルト装置によれば、通常時
には中間ガイドの貫通孔の開口面積を小さくして、ウェ
ビングの反転及びねじれを確実に防止することができる
とともに、乗員を正しい位置で拘束することができ、従
来の一般的なシートベルト装置と同様の機能を発揮する
ことができる。

【００２７】また、緊急時には中間ガイドの貫通孔の開
口面積を大きくして、ガスをウェビングの袋状部分に容
易に侵入できるようにしているので、中間ガイドを設け
てもウェビングを瞬時にかつ確実に膨張展開させること
ができる。したがって、乗員の運動エネルギが広い面積
で受け止められるので、乗員を大きな衝撃荷重からより
一層確実に保護することができる。その上、ウェビング
が膨張展開することによりウェビングの弛みを吸収でき
るので、インフレータブルシートベルト装置の乗員拘束
性能が更に一層向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るインフレータブルシートベルト装
置の一実施例を示す概略全体構成図である。

【図２】図１におけるIIーII線に沿う断面図である。

【図３】この実施例における中間ガイドの分解斜視図で
ある。

【図４】この実施例の作動を説明する図である。

【符号の説明】

１…インフレータブルシートベルト装置、２…肩ベルト
（ウェビング）、３…シートベルトリトラクタ、４…ラ
ップベルト、５…バックル、６…タング、７…中間ガイ
ド、７ａ…本体、７ｃ…貫通孔、７ｄ…回動レバー（貫
通孔開口面積制御部材）、７ｇ…スプリング、８…ガス
ジェネレータ（ガス発生手段）、９…アジャスタ装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗員当接部の少なくとも一部が袋状に形
   成されており、通常時は帯状に保形されるとともに、緊
   急時にガス発生手段からのガスにより前記袋状部分が膨
   張展開するウェビングを有し、このウェビングに設けら
   れたタングをバックルに挿入係止することにより乗員を
   拘束可能にするインフレータブルシートベルト装置にお
   いて、 前記ウェビングが貫通する貫通孔を有するとともにこの
   貫通孔に前記ウェビングを移動自在に貫通して案内する
   中間ガイドと、この中間ガイドに移動可能に設けられ、
   通常時は前記貫通孔の開口面積を帯状に保形された前記
   ウェビングが移動可能でかつ前記ウェビングの反転及び
   ねじれを阻止する大きさに設定する開口面積縮小位置に
   保持されるとともに、緊急時に前記開口面積を大きくす
   る開口面積拡大位置に移動する貫通孔開口面積制御部材
   とを備えていることを特徴とするインフレータブルシー
   トベルト装置。
2. 【請求項２】 前記貫通孔開口面積制御部材は回動レバ
   ーにより構成され、この回動レバーはスプリングにより
   常時開口面積縮小位置方向に付勢されていることを特徴
   とする請求項１記載のインフレータブルシートベルト装
   置。
3. 【請求項３】 前記ウェビングの袋状部分の一端が前記
   ガス発生手段に連結されているとともに、前記ガス発生
   手段の上下位置を調節するアジャスタ装置を備えている
   ことを特徴とする請求項１または２記載のインフレータ
   ブルシートベルト装置。