JPH05112179A - 自動車のサイドステツプ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 サイドステップと車体との一体感を持たせて
見栄えを良くする。 【構成】 車体１の乗降口２下部の外側にステップ部材
６を配設し、このステップ部材６の両端を車体１の前後
のフェンダー部２、３に接合し、かつこのステップ部材
６の中間部を、車体１の下部から外側に延出されたブラ
ケット７の先端部に固着し、サイドステップとフェンダ
ー部２、３を一体化している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は自動車のサイドステップ
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】自動車のサイドステップは、通常、例え
ば実開昭６３−３２９４５号公報に開示されているよう
に、車体の乗降口下部に先端が外側へ突出するブラケッ
トを取付け、このブラケットの先端部にステップ部材を
取付けて構成されている。

【０００３】図５を参照して説明すると、車体３１の前
後のフェンダー部３２、３３の間において、乗降口３４
の下部に先端部が車体３１の側面より外側に突出する複
数のブラケット３５を取付け、これらのブラケット３５
の先端部にステップ部材３６を取付けている。なお、ブ
ラケット３５は車体３１のロッカー部又はサイドフレー
ムに取付けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、図５に示し
たサイドステップにおいては、車体３１とは別体のステ
ップ部材３６を別途に取付けたことが明らかな形状であ
り、車体３１との一体感がないため、見栄えが良くない
という問題がある。また、車体３１との一体感が得られ
るようにするには、図５に仮想線で示すように、ステッ
プ部材３６と前後のフェンダー部３２、３３との間の隙
間を無くすような隙間カバー３７が必要になり、部品点
数が増加するという問題がある。

【０００５】又、片持ちでオーバーハングの大きいブラ
ケット３５だけで支持しているため、ステップとしての
剛性を確保するには板厚の大きい材料を用いる必要があ
り、重量やコストが増大するという問題がある。

【０００６】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、車体との一体感があって見栄えのよいサイドステッ
プを提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、車体の乗降口
下部の外側にステップ部材を配設し、このステップ部材
の両端を車体の前後のフェンダー部に接合し、かつこの
ステップ部材の中間部を、車体の下部から車体の外側に
延出されたブラケットの先端部に固着したことを特徴と
する。

【０００８】

【作用】本発明によれば、ステップ部材の両端が車体の
前後のフェンダー部に接合されているので、部品点数を
増加することなくステップ部材と車体の一体感が得ら
れ、特に車体とステップ部材を同一色に塗装すると一体
感が高められ、簡単な構成で安価に見栄えを良くするこ
とができる。又、フェンダー部が車体と一体化された鋼
板製で強度を有する場合にはステップ部材の両端がフェ
ンダー部でも支持されるため、ブラケットの板厚を薄く
してもステップ部材に必要な剛性を確保でき、サイドス
テップを軽量、安価に構成できる。また、ステップ部材
とフェンダー部が相互に補強し合うためフェンダー部の
補強効果も得られる。さらに、このサイドステップはサ
イドガードとしての作用も期待することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１〜図３を参照
して説明する。

【００１０】図１において、１は車体であり、その両側
の前後にフェンダー部２、３が車体１の外側へ突出させ
て設けられている。このフェンダー部２、３は鋼板製で
車体１と一体化されている。４は前後のフェンダー部
２、３間で車体側面に開口された乗降口であり、ドア５
にて開閉される。

【００１１】乗降口４の下部の外側位置にはパイプから
成るステップ部材６が配設され、その両端が車体１の前
後のフェンダー部２、３に接合されている。また、この
ステップ部材６の中間部は、車体１の下部から外側に突
出された一対のブラケット７の先端部に固着されてい
る。

【００１２】ブラケット７は、図２に示すように、その
取付部７ａが車体１のフロアパネル８とローカー部９の
内側面９ａに当接され、フロアパネル８にボルト１０に
て固定されており、この取付部７ａからロッカー部９の
下を通って車体１の外側に延出され、その先端部７ｂが
立ち上げられてステップ部材６に固着されている。図２
において、１１はサイドフレームであり、ブラケット７
をこのサイドフレーム１１に取付けてもよい。

【００１３】又、ステップ部材６の両端とフェンダー部
２、３の接合部は、図３に詳細に示すように、ステップ
部材６の両端に接合フランジ１２を設け、この接合フラ
ンジ１２とフェンダー部２、３をスポット溶接１３にて
固着している。勿論、スポット溶接１３に代えてビス等
にて固定することもできる。

【００１４】尚、ステップ部材６をサイドステップとし
てだけでなく、サイドガードとしても機能させる場合に
は、図２に仮想線で示すように、ステップ部材６の上端
と外側を覆う断面形状略Ｌ状のカバー材１４をステップ
部材６に固着することにより、跳ね上げられた砂利に対
するガード効果をパイプから成るステップ部材６に比し
て高めることができる。

【００１５】以上の構成によれば、ステップ部材６の両
端が車体１の前後のフェンダー部２、３に接合されてい
るので、部品点数を増加することなくステップ部材６と
車体１の一体感が得られ、特に車体１とステップ部材６
を同一色に塗装するとさらに一体感が高まり、簡単な構
成で安価に見栄えを良くすることができる。

【００１６】又、ステップ部材６の両端がフェンダー部
２、３でも支持されるため、ブラケット７の板厚を薄く
してもサイドステップに必要な剛性を確保することがで
き、サイドステップを軽量、安価に構成できる。また、
ステップ部材６とフェンダー部２、３は相互に補強し合
うため、逆にフェンダー部２、３の補強効果も得られ
る。

【００１７】上記実施例では、鋼板製のフェンダー部
２、３の例を示したが、フェンダー部が車体１にビスや
クリップ等の適宜取付手段にて取付けられたプラスチッ
ク製である場合には、図４に示すように、前後のプラス
チック製のフェンダー部２２、２３のステップ部材６と
の接合部に、接合孔を有するボス部２４を膨出成形し、
ステップ部材６の両端に挿入軸部２５を突設して、この
挿入軸部２５をボス部２４の接合孔に差し込むことによ
ってステップ部材６とフェンダー部２２、２３を一体的
に接合することができる。

【００１８】

【発明の効果】本発明の自動車のサイドステップによれ
ば、ステップ部材の両端が車体の前後のフェンダー部に
接合されているので、部品点数を増加することなくステ
ップ部材と車体の一体感が得られ、簡単な構成で安価に
見栄えを良くすることができる。又、フェンダー部が車
体と一体化された鋼板製で強度を有する場合にはステッ
プ部材の両端がフェンダー部でも支持されるため、ブラ
ケットの板厚を薄くしてもステップ部材に必要な剛性を
確保でき、サイドステップを軽量、安価に構成できる。
また、ステップ部材とフェンダー部が相互に補強し合う
ためフェンダー部の補強効果も得られる。さらに、この
サイドステップはサイドガードとしての作用も期待する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のサイドステップの一実施例を示す斜視
図である。

【図２】図１のＡ−Ａ矢視断面図である。

【図３】図１のＢ部の部分拡大図である。

【図４】本発明のサイドステップの他の実施例を示す平
面図である。

【図５】従来例のサイドステップを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 車体 ２ フェンダー部 ３ フェンダー部 ４ 乗降口 ６ ステップ部材 ７ ブラケット ２２ フェンダー部 ２３ フェンダー部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 車体の乗降口下部の外側にステップ部材
   を配設し、このステップ部材の両端を車体の前後のフェ
   ンダー部に接合し、かつこのステップ部材の中間部を、
   車体の下部から車体の外側に延出されたブラケットの先
   端部に固着したことを特徴とする自動車のサイドステッ
   プ。