JPH05111806A - シリンダライナの切削加工方法 - Google Patents
シリンダライナの切削加工方法Info
- Publication number
- JPH05111806A JPH05111806A JP27285791A JP27285791A JPH05111806A JP H05111806 A JPH05111806 A JP H05111806A JP 27285791 A JP27285791 A JP 27285791A JP 27285791 A JP27285791 A JP 27285791A JP H05111806 A JPH05111806 A JP H05111806A
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- Japan
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- cutting
- processing machine
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- cut
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 材料の付替えに伴なう累積誤差をなくすると
共に、切削抵抗による変形或いは破損を防止することを
目的とする。 【構成】 材料21の一端側を加工機械20から少なくとも
シリンダライナの一個分だけ突出させて材料21を加工機
械20に取付ける。次にこの材料21の内外面27,28を切削
工具29,30 により内外同調切削する。そして、材料21の
加工部分を切断してシリンダライナとする。
共に、切削抵抗による変形或いは破損を防止することを
目的とする。 【構成】 材料21の一端側を加工機械20から少なくとも
シリンダライナの一個分だけ突出させて材料21を加工機
械20に取付ける。次にこの材料21の内外面27,28を切削
工具29,30 により内外同調切削する。そして、材料21の
加工部分を切断してシリンダライナとする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダライナの切削
加工方法に関するものである。
加工方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】エンジンのシリンダ部に使用される鋳鉄
製のシリンダライナは、内外面及び端面の全面にわたっ
て高精度加工が必要である。従来のシリンダライナの加
工法は、所定の切削代を有する円筒状の単品材料を製品
一個毎に準備しておき、この材料の一面を基準面として
加工機械に材料を取付けて加工し、各工程毎に材料の取
付け、取外しを繰返しながら順次加工を行なって製品に
仕上げている。
製のシリンダライナは、内外面及び端面の全面にわたっ
て高精度加工が必要である。従来のシリンダライナの加
工法は、所定の切削代を有する円筒状の単品材料を製品
一個毎に準備しておき、この材料の一面を基準面として
加工機械に材料を取付けて加工し、各工程毎に材料の取
付け、取外しを繰返しながら順次加工を行なって製品に
仕上げている。
【０００３】即ち、図４のＡに示すように、先ず所定寸
法に切料された円筒状の材料1 を準備する。次に、図４
のＢに示すように、内面2 を基準面として材料を加工機
械に取付けた後、この材料1 の端面3,4 を切削工具5,6
により切削し、端面削りを行う。そして、図４のＣに示
すように、端面3 又4 を基準面として材料1 を加工機械
に取付け、この材料1 の内面2 を切削工具7 により荒削
りし、続いて図４のＤに示すように、内面2 を基準面と
して材料1 を加工機械に取付けた後、材料1 の外面8 を
切削工具9 により荒削りする。
法に切料された円筒状の材料1 を準備する。次に、図４
のＢに示すように、内面2 を基準面として材料を加工機
械に取付けた後、この材料1 の端面3,4 を切削工具5,6
により切削し、端面削りを行う。そして、図４のＣに示
すように、端面3 又4 を基準面として材料1 を加工機械
に取付け、この材料1 の内面2 を切削工具7 により荒削
りし、続いて図４のＤに示すように、内面2 を基準面と
して材料1 を加工機械に取付けた後、材料1 の外面8 を
切削工具9 により荒削りする。
【０００４】次に図４のＥに示すように外面8 を基準面
として材料1 を加工機械に取付け、材料1 の内面2 を切
削工具10により仕上削りすると共に、内面両端部に切削
工具11により面取り加工する。そして、最後に図４のＦ
示すように端面4 を基準面として材料1 を加工機械に取
付け、材料1 の外面8 を切削工具12により仕上削りする
と共に、端面3 を切削工具13により仕上削りして、更に
外面8 の一端部に切削工具14により溝15を加工して、シ
リンダライナの完成品に仕上げる。
として材料1 を加工機械に取付け、材料1 の内面2 を切
削工具10により仕上削りすると共に、内面両端部に切削
工具11により面取り加工する。そして、最後に図４のＦ
示すように端面4 を基準面として材料1 を加工機械に取
付け、材料1 の外面8 を切削工具12により仕上削りする
と共に、端面3 を切削工具13により仕上削りして、更に
外面8 の一端部に切削工具14により溝15を加工して、シ
リンダライナの完成品に仕上げる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】従来の加工方法では、
各工程毎に材料1を加工機械に付替えるため、その付替
え毎に取付面誤差が累積し、高品質を確保する上で大き
な障害となることがある。また、シリンダライナは、エ
ンジンの軽量化を推近する薄肉化の要求が高く、加工機
械への取付方法にも多くの制約があるため、付替誤差は
増える傾向にある。更に、シリンダライナを薄肉にした
場合、従来は、図４のＥ及びＦに示すように、材料1 の
内・外面2,3 を別々に仕上加工しているため、切削抵抗
の作用方向によっては、材料1 に変形或いは破損を生じ
る惧れがある。
各工程毎に材料1を加工機械に付替えるため、その付替
え毎に取付面誤差が累積し、高品質を確保する上で大き
な障害となることがある。また、シリンダライナは、エ
ンジンの軽量化を推近する薄肉化の要求が高く、加工機
械への取付方法にも多くの制約があるため、付替誤差は
増える傾向にある。更に、シリンダライナを薄肉にした
場合、従来は、図４のＥ及びＦに示すように、材料1 の
内・外面2,3 を別々に仕上加工しているため、切削抵抗
の作用方向によっては、材料1 に変形或いは破損を生じ
る惧れがある。
【０００６】本発明は、かかる従来の課題に鑑み、材料
の付替えに伴なう累積誤差をなくすると共に、切削抵抗
による変形或いは破損を防止することを目的とする。
の付替えに伴なう累積誤差をなくすると共に、切削抵抗
による変形或いは破損を防止することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明に係る切削加工方
法は、材料21の一端側を加工機械20から少なくともシリ
ンダライナの一個分だけ突出させて該材料21を加工機械
20を取付け、この材料21の内外面27,28 を切削工具29,3
0 により内外同調切削した後、該材料21の加工部分を切
断してシリンダライナとするものである。
法は、材料21の一端側を加工機械20から少なくともシリ
ンダライナの一個分だけ突出させて該材料21を加工機械
20を取付け、この材料21の内外面27,28 を切削工具29,3
0 により内外同調切削した後、該材料21の加工部分を切
断してシリンダライナとするものである。
【０００８】
【作用】材料21の一端側を少なくともシリンダライナの
一個分だけ突出させて材料21を加工機械20に取付ける。
そして、材料21の内外面27,28 を切削工具29,30 により
内外同調切削した後、材料21の加工部分33を切断してシ
リンダライナを得る。従って、工程毎に材料21を加工機
械20に付替える必要がなく、取付面誤差の累積がなくな
る。また内外同調切削を行うため、薄肉部分の切削抵抗
を相殺でき、材料21の変形或いは破損がない。
一個分だけ突出させて材料21を加工機械20に取付ける。
そして、材料21の内外面27,28 を切削工具29,30 により
内外同調切削した後、材料21の加工部分33を切断してシ
リンダライナを得る。従って、工程毎に材料21を加工機
械20に付替える必要がなく、取付面誤差の累積がなくな
る。また内外同調切削を行うため、薄肉部分の切削抵抗
を相殺でき、材料21の変形或いは破損がない。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
述する。図１及び図２は４軸同時ＮＣ制御型のタレット
旋盤等の加工機械20を用いて、円筒状の長尺材料21から
シリンダライナを製作する場合を例示する。図１及び図
２において、22は加工機械20の中空主軸で、水平軸心廻
りに回転駆動可能に設けられており、この中空主軸22の
先端に、チャック爪23を有する中空チャック24が設けら
れている。25,26 は加工機械20の多角タレットヘッド
で、材料21の内外面27,28を同調切削するための内外面
切削用の切削工具29,30 、端面加工用の切削工具31等を
有する。
述する。図１及び図２は４軸同時ＮＣ制御型のタレット
旋盤等の加工機械20を用いて、円筒状の長尺材料21から
シリンダライナを製作する場合を例示する。図１及び図
２において、22は加工機械20の中空主軸で、水平軸心廻
りに回転駆動可能に設けられており、この中空主軸22の
先端に、チャック爪23を有する中空チャック24が設けら
れている。25,26 は加工機械20の多角タレットヘッド
で、材料21の内外面27,28を同調切削するための内外面
切削用の切削工具29,30 、端面加工用の切削工具31等を
有する。
【００１０】シリンダライナを製造する際には、例えば
長さ２ｍ程度の鋳鉄製の長尺材料21を準備し、この材料
21を加工機械20の中空主軸22、中空チャック24に貫通さ
せ、材料21の一端側をチャック爪23から少なくともシリ
ンダライナの一個分だけ突出させて、中空チャック24の
チャック爪23により材料21を掴み取付ける。そして、こ
の状態で材料21の内外面27,28 及び端面32の全ての切削
加工を行う。従って、加工工程毎に材料21を加工機械20
に対して付替える必要がないので、取付面誤差の累積が
なく、同軸高品質のシリンダライナを製造することがで
きる。
長さ２ｍ程度の鋳鉄製の長尺材料21を準備し、この材料
21を加工機械20の中空主軸22、中空チャック24に貫通さ
せ、材料21の一端側をチャック爪23から少なくともシリ
ンダライナの一個分だけ突出させて、中空チャック24の
チャック爪23により材料21を掴み取付ける。そして、こ
の状態で材料21の内外面27,28 及び端面32の全ての切削
加工を行う。従って、加工工程毎に材料21を加工機械20
に対して付替える必要がないので、取付面誤差の累積が
なく、同軸高品質のシリンダライナを製造することがで
きる。
【００１１】材料21の内外面27,28 を切削する場合に
は、２個の切削工具29,30 を用い、この切削工具29,30
の刃部29a,30a の先端を材料21に対して軸心方向及び周
方向の同一位置で径方向に相対向させ、この切削工具2
9,30 により材料21の内外面27,28 の同調切削を行う。
このような同調切削により内外面27,28 を同時に加工す
れば、図３のＡ及びＢに示すように、肉厚Ａ1 の材料21
から極薄肉シリンダライナの最終肉厚Ａ2 まで材料21の
内外面27,28 を切削する場合であっても、その加工部分
33の切削抵抗変形を相殺できるため、その変形或いは破
損を防止でき、無変形加工が可能である。
は、２個の切削工具29,30 を用い、この切削工具29,30
の刃部29a,30a の先端を材料21に対して軸心方向及び周
方向の同一位置で径方向に相対向させ、この切削工具2
9,30 により材料21の内外面27,28 の同調切削を行う。
このような同調切削により内外面27,28 を同時に加工す
れば、図３のＡ及びＢに示すように、肉厚Ａ1 の材料21
から極薄肉シリンダライナの最終肉厚Ａ2 まで材料21の
内外面27,28 を切削する場合であっても、その加工部分
33の切削抵抗変形を相殺できるため、その変形或いは破
損を防止でき、無変形加工が可能である。
【００１２】即ち、材料20の内外の各切削工具29,30 に
は、図３のＡ及びＢに示すように、切削抵抗に伴なう径
方向a 、軸心方向b 及び接線方向ｃの力が作用するが、
これらの反力の作用方向は内外で逆方向、或いは同一方
向になり、材料21の切削抵抗変形を相殺できるので、そ
の変形或いは破損を防止できる。因みに、この同調切削
によれば、ＦＣ25相当の材料21を使用して、1.00mm程度
の極薄肉厚の製品を無変形加工することができた。
は、図３のＡ及びＢに示すように、切削抵抗に伴なう径
方向a 、軸心方向b 及び接線方向ｃの力が作用するが、
これらの反力の作用方向は内外で逆方向、或いは同一方
向になり、材料21の切削抵抗変形を相殺できるので、そ
の変形或いは破損を防止できる。因みに、この同調切削
によれば、ＦＣ25相当の材料21を使用して、1.00mm程度
の極薄肉厚の製品を無変形加工することができた。
【００１３】所定の加工が完了すれば、材料21の加工部
分33をシリンダライナの一個分の長さで切断し、シリン
ダライナを得る。なお、材料21の一端側の端面削りは、
内外同調切削の前に行い、また反対側の端面削りは、材
料21からの切断後に行えば良い。材料21は遠心鋳造材料
を用いるが、その他のものを用いても良い。またシリン
ダライナは、エンジン用以外のものであっても良い。
分33をシリンダライナの一個分の長さで切断し、シリン
ダライナを得る。なお、材料21の一端側の端面削りは、
内外同調切削の前に行い、また反対側の端面削りは、材
料21からの切断後に行えば良い。材料21は遠心鋳造材料
を用いるが、その他のものを用いても良い。またシリン
ダライナは、エンジン用以外のものであっても良い。
【００１４】
【発明の効果】本発明によれば、材料21の一端側を加工
機械20から少なくともシリンダライナの一個分だけ突出
させて該材料21を加工機械20を取付け、この材料21の内
外面27,28 を切削工具29,30 により内外同調切削した
後、該材料21の加工部分を切断してシリンダライナとす
るので、材料21の付替えに伴なう取付面誤差の累積がな
く、しかも切削抵抗による変形或いは破損を防止でき
る。従って、極薄肉のシリンダライナであっても、同軸
高品質で無変形加工が可能である。
機械20から少なくともシリンダライナの一個分だけ突出
させて該材料21を加工機械20を取付け、この材料21の内
外面27,28 を切削工具29,30 により内外同調切削した
後、該材料21の加工部分を切断してシリンダライナとす
るので、材料21の付替えに伴なう取付面誤差の累積がな
く、しかも切削抵抗による変形或いは破損を防止でき
る。従って、極薄肉のシリンダライナであっても、同軸
高品質で無変形加工が可能である。
【図１】本発明の一実施例を示す断面図である。
【図２】図１のＸ−Ｘ矢視図である。
【図３】内外同調切削の説明図である。
【図４】従来の加工工程の説明図である。
20 加工機械 21 材料 22 中空主軸 27 内外面 28 内外面 29 切削工具 30 切削工具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡林 昭利 兵庫県尼崎市西向島町64番地 株式会社ク ボタ尼崎工場内
Claims (1)
- 【請求項１】 材料(21)の一端側を加工機械(20)から少
なくともシリンダライナの一個分だけ突出させて該材料
(21)を加工機械(20)を取付け、この材料(21)の内外面(2
7)(28)を切削工具(29)(30)により内外同調切削した後、
該材料(21)の加工部分を切断してシリンダライナとする
ことを特徴とするシリンダライナの切削加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27285791A JPH05111806A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | シリンダライナの切削加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27285791A JPH05111806A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | シリンダライナの切削加工方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05111806A true JPH05111806A (ja) | 1993-05-07 |
Family
ID=17519743
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27285791A Pending JPH05111806A (ja) | 1991-10-21 | 1991-10-21 | シリンダライナの切削加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05111806A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100724622B1 (ko) * | 2006-06-21 | 2007-06-04 | 전덕용 | 자동차의 브레이크를 위한 마스터 실린더의 제조방법 |
| WO2010010845A1 (ja) * | 2008-07-25 | 2010-01-28 | 株式会社Ihi | 薄肉部材の切削方法 |
| CN104476117A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-04-01 | 上海飞机制造有限公司 | 一种高精度薄壁衬套的加工方法 |
| JP2016185571A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | シチズンホールディングス株式会社 | 薄肉部品の製造方法 |
-
1991
- 1991-10-21 JP JP27285791A patent/JPH05111806A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100724622B1 (ko) * | 2006-06-21 | 2007-06-04 | 전덕용 | 자동차의 브레이크를 위한 마스터 실린더의 제조방법 |
| WO2010010845A1 (ja) * | 2008-07-25 | 2010-01-28 | 株式会社Ihi | 薄肉部材の切削方法 |
| RU2468893C2 (ru) * | 2008-07-25 | 2012-12-10 | АйЭйчАй КОРПОРЕЙШН | Способ обработки резанием тонкостенного элемента |
| JP5411137B2 (ja) * | 2008-07-25 | 2014-02-12 | 株式会社Ｉｈｉ | 薄肉部材の切削方法 |
| US8701530B2 (en) | 2008-07-25 | 2014-04-22 | Ihi Corporation | Method of cutting thin-walled material |
| EP2305403A4 (en) * | 2008-07-25 | 2018-03-07 | IHI Corporation | Method of cutting thin-walled member |
| CN104476117A (zh) * | 2014-10-30 | 2015-04-01 | 上海飞机制造有限公司 | 一种高精度薄壁衬套的加工方法 |
| JP2016185571A (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-27 | シチズンホールディングス株式会社 | 薄肉部品の製造方法 |
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