JPH05111800A - プレス機械 - Google Patents

プレス機械

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JPH05111800A
JPH05111800A JP27546291A JP27546291A JPH05111800A JP H05111800 A JPH05111800 A JP H05111800A JP 27546291 A JP27546291 A JP 27546291A JP 27546291 A JP27546291 A JP 27546291A JP H05111800 A JPH05111800 A JP H05111800A
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slide
piston rod
connecting rod
cylinder device
control means
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Takao Ito
隆夫 伊藤
Shozo Imanishi
詔三 今西
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Aida Engineering Ltd
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Aida Engineering Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/268Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks using a toggle connection between driveshaft and press ram

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
  • Control Of Presses (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】任意のタイミングにおいてスライド位置を簡単
に変更できるようする。 【構成】クランク軸(1)の偏心軸部(2)とスライド
(3)とをコンロッド(10)で連結しクランク軸
(1)を回転駆動することによってスライド(3)を昇
降運動させるプレス機械において、コンロッド(10)
を2分割(10U,10D)しかつ両者(10U,10
D)をピン(15)を介して折曲可能に形成し、固定部
位(28)にピン(25)で回転可能に支持されたシリ
ンダ(21)とその先端がピン(15)に回転支持され
たピストンロッド(24)とを有するシリンダ装置(2
0)を設け、かつピストンロッド(24)を適時に突没
動作させて両者(10U,10D)を折曲・真直として
クランク軸(1)とスライド(3)との上下方向の相対
位置を変更するようにシリンダ装置(20)を駆動制御
する駆動制御手段(30,30A、26)を設けた構成
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クランク軸とスライド
とをコンロッドで連結したプレス機械に関する。
【0002】
【従来の技術】図7において、1は軸線Z1を中心とし
て回転するクランク軸で、軸線Z2の偏心軸部(偏心量
e)2を有する。3はスライドでギブ4,4に上下方向
に移動可能に案内されている。両者1,3はコンロッド
10で連結される。すなわち、その上端部11は偏心軸
部2に被嵌され、下端部12はボール7を有する調整ね
じ軸5を介してスライド3に連結されている。ボール7
はスライド3に取付けられた半球形軸受で支持される。
【0003】なお、下端部12のねじ13と調整ねじ軸
5のねじ6とは、いわゆるスライドアジャスタを形成す
るもので、クランク軸1とスライド3との上下方向相対
位置を調整するものである。調整後はロックナット19
で固定される。具体的には、ロックナット19を緩めた
状態で、ウォームギヤ9Gによってウォームホイル9W
を回動させると、ピン8を介して調整ねじ軸5が回動
し、両者1,3の相対位置が変る。
【0004】かかるプレス機械では、クランク軸1を定
速回転させれば、スライド3を昇降運転させることがで
きる。例えば、連桿比20,スライドストローク150
mmの場合、スライド3は図4に細長点線で示したクラ
ンクモーションカーブSSTC10に従って昇降され
る。
【0005】ところで、絞り加工等を行うにはスライド
3が下死点近傍において低速であることが望ましい。こ
れを生産性を低下させることなく行うには、スライド3
を急速に上昇させる早戻り運動が必要となる。ここに、
従来は、ウィットウォース機構等を付設し一種のリンク
モーションでスライド3を昇降させている。
【0006】一方、ダイハイトの調整は、上記スライド
アジャスタ(13,6,5,7,8,9W,9G)を操
作して行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来構造には、
次のような問題点がある。
【0008】 早戻り運動させるためのウィットウォ
ース機構等は、例えば特公平3−30479号公報に見
られるように、ギヤとクランクを偏心させるなど構造が
複雑でかつ結合リンク,クランクレバー等々の部品点数
が多く、組立調整に手間を必要とする他、機械大型化と
コスト高を招く。
【0009】 また、ウィットウォース機構等による
リンクモーションは、機械構造上で決定されるために、
一旦設定したモーションを変更することは非常に困難で
あり改造を要する。つまり、各種プレス加工を1台のプ
レス機械で行いたいとする多様化を満たすことができな
い。
【0010】 また、特定のクランク角度範囲内にあ
るときに限って、スライド3を特に急速に上昇,下降さ
せることもできない。例えば、プレス加工直後にワーク
搬送機構を許容し得る上型と下型との最小間隔を速やか
に確立させることができない。
【0011】 さらに、スライド3の昇降ストローク
が小さいプレス機械では、金型にワークが噛込んだ場
合、スライド3を上死点としても上・下型間の隙間が小
さくワークを取り出すことができない。これに対して従
来は、上記スライドアジャスタを作動させて行っている
が、手間と時間がかかり煩わしい。しかも、ダイハイト
を元に戻すことが至難であるから、製品精度に与える影
響が大きい。一層の高精度加工が強く求められる現今で
は是非解決しなければならない重要な技術的課題となっ
ている。
【0012】本発明の第1の目的は、任意のクランク角
度において選択された速度で適時かつ適量だけスライド
位置を昇降調整できるプレス機械を提供することにあ
る。
【0013】また、第2の目的は、早戻りを含むスライ
ドモーションを容易に設定変更調整することのできるプ
レス機械を提供することにある。
【0014】さらに、第3の目的は、上死点または下死
点での金型間隔を簡単に拡大できるプレス機械を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、クランク軸と
スライドとを結合するコンロッドの長さを実質的に変更
させることのできる構成とし、前記各目的を達成するも
のである。
【0016】すなわち、請求項1の発明は、クランク軸
の偏心軸部とスライドとをコンロッドで連結しクランク
軸を回転駆動することによってスライドを昇降運動させ
るプレス機械において、前記コンロッドを2分割構造と
しかつ両者をピンを介して折曲可能に連結し、固定部位
にピンで回転可能に支持されたシリンダとその先端がピ
ンに回転支持されたピストンロッドとを有するシリンダ
装置を設け、かつピストンロッドを適時に突没動作させ
て両者を折曲・真直としてクランク軸とスライドとの上
下方向の相対位置を変更するようにシリンダ装置を駆動
制御する駆動制御手段を設けたことを特徴とする。
【0017】また、請求項2の発明は、前記駆動制御手
段が、クランク軸が予め設定された第1のクランク角度
となったときにピストンロッドを突出開始させる突出駆
動信号を出力し、かつ第2のクランク角度となったとき
に没入開始させる没入駆動信号を出力するものと形成さ
れていることを特徴とする。
【0018】さらに、請求項3の発明は、前記駆動制御
手段が、前記スライドが上死点または下死点にある場合
に、上昇指令信号に基づいて前記ピストンロッドを突出
動作させる突出駆動信号を出力し、かつ下降指令信号に
基づいて没入動作させる没入駆動信号を出力するものと
形成されていることを特徴とする。
【0019】
【作用】上記構成による請求項1の発明では、駆動制御
手段にピストンロッドを突出および没入させる適宜のタ
イミング等をセットしておく。プレス運転に入ると、駆
動制御手段が当該タイミングにおいてピストンロッドを
突出(没入)させるようにシリンダ装置を駆動制御す
る。すると、2分割されたコンロッドの折曲角度が変化
する。つまり、コンロッドの実質的長さを自動調整でき
る。したがって、クランク軸に対するスライドの相対位
置を適時に適量だけ予定した通りに自動調整できる。プ
レス運転中も同様に自動調整できる。
【0020】また、請求項2の発明では、ピストンロッ
ドの突出開始させる第1のクランク角度と没入開始させ
る第2のクランク角度とを予めセットしておく。する
と、駆動制御手段は、クランク軸が第1(第2)のクラ
ンク角度になると突出(没入)開始信号を出力してピス
トンロッドを突出(没入)させるようにシリンダ装置を
駆動制御する。したがって、第1および第2のクランク
角度を適宜にセットしておけば、スライドモーションを
自由自在に設定変更できる。よって、低速による高精度
の絞り加工とスライドの早戻りとの双方を満足できる。
【0021】さらに、請求項3の発明では、駆動制御手
段は上昇(下降)指令信号が入力されると突出(没入)
駆動信号を出力する。すなわち、スライドが上死点また
は下死点において例えばスイッチ操作によって上昇(下
降)指令信号を入力すれば、シリンダ装置がピストンロ
ッドを突出(没入)する。したがって、スライドをクラ
ンクモーションにおけるスライドの最上(最下)位置よ
りも上方に持上(引下)げることができ、上・下型間の
隙間を拡大(元に復帰)できる。よって、金型内に噛込
むだワークの除去や金型交換作業を迅速かつ容易に行え
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。 (第1実施例)本プレス機械は、図1,図2に示す如
く、コンロッド10を折曲・真直可能に連結された2分
割(10U,10D)構造とし、このコンロッド(10
U,10D)に折曲力および真直復元力を付与するシリ
ンダ装置20と、ピストンロッド24を所定タイミング
で適時に適量だけ突没動作させるような信号(Sa,S
r)を出力してシリンダ装置20を駆動制御する駆動制
御手段30とを設け、スライド3の早戻を含むスライド
モーションを予定通りに自動調整できる構成とされてい
る。
【0023】図1において、コンロッド10は、上端部
11が偏心軸部2に被嵌された上側コンロッド10Uと
下端部12が調整ねじ5を介してスライド3に回転支持
された下側コンロッド10Dの2分割型として形成さ
れ、両者10U,10Dはピン15で折曲可能に回転支
持連結されている。
【0024】したがって、上側コンロッド10U,下側
コンロッド10Dあるいはピン15に、外力を付与すれ
ば、両者10U,10Dが図1(B)に示すように折曲
がるので、スライド3が下死点にある同(A)に示す状
態より、スライド3を寸法Dだけ強制的に上昇させるこ
とができる。また、反対方向の外力を加えれば、両者1
0U,10Dを真直とすることができる。
【0025】また、シリンダ装置20は、コンロッド1
0(10U,10D,15)に両者10U,10Dを折
曲げかつ真直とするための外力を加えるもので、この実
施例では、そのピン15に加えるものとされている。コ
ンロッド10側からシリンダ装置20へ加えられる反力
つまりコンロッド10に生ずる水平分力の影響を、上側
コンロッド10Uまたは下側コンロッド10Dに連結す
る場合に比較して、小さくするためである。これによ
り、シリンダ装置20そのものを小型化できる。
【0026】このシリンダ装置20は、シリンダ21
と、ピストンロッド24と一体のピストン23とからな
る油圧シリンダ装置とされ、シリンダ21は固定部位2
8にピン25で回転可能に支持され、かつピストンロッ
ド24の先端はピン15に回転可能に支持されている。
【0027】したがって、シリンダ21の油口21Aへ
所定圧力の油を加えれば、ピストンロッド24(ピスト
ン23)は、図1(A)の状態から同(B)に示す状態
に変化する。すなわち、ピストンロッド24を矢印A方
向に突出動作させれば、スライド3位置を上昇させる外
力をコンロッド10に付与できる。一方、油口21Rへ
油圧を加えれば、ピストンロッド24をシリンダ21内
に没入動作することができる。つまり、ピストンロッド
24が矢印R方向に没入すると、コンロッド10(10
U,10D)を真直とする外力を加えられる。
【0028】したがって、ピストンロッド24に矢印A
方向の外力と矢印R方向の外力とを、クランク軸1の回
転角度(クランク角度)変化に伴って付与すれば、両者
10U,10Dを折曲・真直とすることができる。つま
り、図3(B)に示すようにスライドモーションSST
C1を設定変更することができる。
【0029】なお、図3(B)に示すスライドモーショ
ンSSTC1は、同(C)に示すシリンダストロークカ
ーブCSTRC1(ピストンロッド24の没入動作)と
CSTAC1(突出動作)とでシリンダ装置20を駆動
制御した場合のものである。
【0030】この実施例の場合、ピン25は、コンロッ
ド10(10U,10D)が図1(A)に示すように真
直状態にある場合にシリンダ装置20を水平と保持でき
る位置とされている。また、この水平状態において、シ
リンダ装置20のピストンロッド24は没入位置にあ
る。さらに、クランク軸1の回転に伴ってスライド3が
昇降運動をする場合、コンロッド10はボール7を中心
として揺動するが、この揺動中におけるピン15の同
(A)に示す円弧軌跡P上の小さな変位については、シ
リンダ装置20はこれを許容するように働くものと形成
されている。
【0031】なお、シリンダ装置20は、図2に示す油
圧切替弁26の動作によって突出・没入動作する。すな
わち、油圧切替弁26をポートA(R)に切替えると、
給排油口21A(21R)に油圧が供給され、給排油口
21R(21A)からは油圧が排出される。ポートNは
中立位置を保つ。ここに、油圧切替弁26は、後記駆動
制御手段30の一部を形成する。
【0032】次に、駆動制御手段30は、図2に示す如
く、クランク軸1が予め設定された第1のクランク角度
θaとなったときに油圧切替弁26をポートAに切替え
る突出駆動信号Saを出力し、第2のクランク角度θr
となったときにポートRに切替える没入駆動信号Srを
出力する手段で、この実施例ではCPU,ROM,RA
M等を含む駆動制御盤(30)から形成されている。
【0033】また、第1および第2のクランク角度θ
a,θrは、図2に示す突出開始角度設定器31および
没入開始角度設定器32によってセットされ、各角度θ
a,θrの値は可変できる。なお、各角度θa,θr
は、上記RAM等に設定記憶させておいてもよい。
【0034】図2中の35は、各設定器31,32でセ
ットされた各クランク角度θa,θrとなったときに、
各駆動信号Sa,Srを自動出力させるか否かの自動・
手動選択スイッチである。“自動”を選択すると信号A
Uが出力される。また、37はアブソリュートエンコー
ダからなるクランク角度検出器である。
【0035】なお、この実施例では、各駆動信号Sa,
Srが出力されると、油圧切替弁26とシリンダ装置2
0と図示しない油圧源とは協働して、ピストンロッド2
4を図3(C)に示すように一定速度でリニアーに突出
・没入運動させるものと構成されているが、一定の速度
変化率カーブで突出・没入運動させるように構成しても
実施できる。
【0036】次に、この第1実施例の作用を説明する。
突出開始角度設定器31に第1のクランク角度θa1
を、没入開始角度設定器32に第2のクランク角度θr
1をセットする。
【0037】プレス運転に入ると、クランク軸1が図3
に示す方向に回動し、コンロッド10をボール7を中心
に揺動させる。つまり、スライド3をギブ(4,4)に
沿って、昇降運動させることができる。いま、コンロッ
ド10(10U,10D)が真直とすれば、スライドフ
ルストロークが図4(A)で100mmの場合、スライ
ドモーション(カーブ)は2点鎖線で示すSSTC0で
ある。
【0038】ここに、クランク角度検出器37で検出さ
れたクランク角度θiが第1のクランク角度θa1と等
しくなると、駆動制御手段30は、図2に示す突出駆動
信号Saを出力して、油圧切替弁26をポートAに切替
える。すると、シリンダ21の油口21Aに所定圧力油
が供給されるから、ピストンロッド24は図4(B)に
示すカーブCSTAC1で突出動作される。すなわち、
ピストンロッド24は、図3(A)に示すA方向の外力
をピン15に付与して両者10U,10Dを折曲げる。
スライド3は、クランク軸1の回動に伴う上昇量に折曲
げによる持上量が加わるので大きく上昇する。
【0039】かくして、スライドモーションは、図4
(A)に1点鎖線で示すように上死点に向けて早戻り運
動する。つまり、コンロッド10U,10Dが真直状態
で上昇運動する従来例〔同4(A)に2点鎖線で示すス
ライドモーションSSTC0〕と比較して大幅なクイッ
ク動作をさせることができること明白である。
【0040】なお、コンロッド10U,10Dを折曲げ
ると、真直状態として規定されたスライドフルストロー
ク100mmに対して、実質的スライドストロークは、
同4(A)に示すように、この実施例の場合、150m
mとなる。但し、真直状態でスライドフルストロークが
150mmの場合のクランク機構(1,2)のみによる
従来スライドモーション〔図4(A)に長細点線で示す
カーブSSTC10〕に比較しても、早戻りできること
がわかる。
【0041】このようにして、上死点を通過し、検出ク
ランク角度θiが予め設定された第2のクランク角度θ
r1となると、今度は駆動制御手段30が没入駆動信号
Srを出力して油圧切替弁26をポートRに切替える。
油口21Rに油圧供給され、シリンダ装置20はピスト
ンロッド24に没入動作させるように働く。したがっ
て、ピスロンロッド24は、図4(C)に実線で示すカ
ーブCSTRC1に則り没入し、図3(A)に示すよう
にコンロッド10(15)にR方向の引込外力を加え
る。つまり、コンロッド10U,10Dを真直とするよ
うに働く。
【0042】かくして、スライド3は、図4(A)に実
線で示すカーブSSTC1で下降運動する。下死点(ク
ランク角度180度)手前でのカーブSSTC1は、コ
ンロッド10を真直として運転した場合(2点鎖線で示
すカーブSSTC0)と同様に緩くなる。すなわち、高
精度の絞り加工等を行える。これは、真直状態でかつス
ライドストロークが150mmのプレス機械の長細点線
で示すカーブSSTC10よりも、大幅に改善されてい
ると理解される。
【0043】なお、第2のクランク角度を先の角度θr
1よりも先行させたθr2とすれば、シリンダストロー
クカーブは図4(B)に点線で示すCSTRC2とな
り、かつスライドモーションは同(A)に点線で示すカ
ーブSSTC2となる。つまり、第1および第2のクラ
ンク角度θa,θrの設定の仕方によって、スライドモ
ーションを当該プレス加工に最適なものと設定変更でき
る。
【0044】しかして、この第1実施例によれば、コン
ロッド10を折曲可能な2分割構造10U,10Dと
し、折曲・真直のための外力を加えるシリンダ装置20
と、このシリンダ装置20のピストンロッド24を適時
に適量だけ突出・没入動作させる駆動制御手段30を設
け、スライドモーションを設定変更可能に構成されてい
るので、絞り加工等を低速で行えかつスライド3を早戻
しできる。よって、生産性を保持しながら高精度のプレ
ス加工ができる。
【0045】また、2分割型コンロッド10U,10D
とシリンダ装置20と駆動制御手段30という簡単な構
成であるから、ウィットウォース機構等の従来例に比較
して、大幅な小型化とコスト低減を達成できる。
【0046】また、スライドモーションSSTC1,S
STC2は、駆動制御手段30に対する第1および第2
のクランク角度θa,θrの設定値によって自在に変更
できるから、取扱容易で適応性が広い。シリンダ装置2
0の突出・没入動作特性を加味すれば、一段と多種の運
用ができる。
【0047】さらに、スライド3の上昇運動と下降運動
とは、第1のクランク角度θaと第2のクランク角度θ
rとで別々にそのモーションを設定変更できるから、例
えばプレス加工後のワークを取出すワーク搬送機構の動
作タイミングに応じた調整を簡単にできる。したがっ
て、付帯機器を含むプレス機械全体の自動化を一段と促
進し得る。
【0048】(第2実施例)この第2実施例は、図5,
図6に示される。すなわち、本実施例の基本構成(コン
ロッド10,シリンダ装置30等)は第1実施例の場合
(図1)と同じとされるが、駆動制御手段30Aを図5
に示すように、上死点または/および下死点においてス
ライド3を強制的に持上げることができる構成とされて
いる。
【0049】図5において、33は上昇指令信号Uを出
力する上昇スイッチ,34は下降指令信号Dを出力する
下降スイッチ,36は自動昇降モードを選択する選択ス
イッチである。また、38は上死点検出器,39は下死
点検出器である。但し、両者38,39は、第1実施例
の場合のクランク角度検出器37としても実施できる。
【0050】ここに、上死点(下死点)にある場合に、
選択スイッチ36を“自動”(信号AUL)に切替え、
上昇スイッチ33を操作すると、駆動制御手段30Aは
入力された上昇指令信号Uに基づき突出駆動信号Saを
出力して、油圧切替弁26をポートAに切替える。する
と、シリンダ装置20がピストンロッド24を突出動作
させ、図6に示す如く、A方向の外力をコンロッド10
(15)に加える。
【0051】したがって、ピン15が円弧軌跡Q上を移
動し、コンロッド10U,10Dを折曲げる。したがっ
て、スライド位置をU1(U2)だけ強制的に持上げる
ことができる。つまり、スライド3の下面に取付けられ
た上型とボルスタの上面に取付けられた下型との隙間を
クランク機構(1,2)で規定された隙間よりも持上量
U1(U2)だけ拡大できる。よって、金型(上型,下
型)に噛込まれたワークを簡単かつ迅速に取り出せ、ま
た、金型交換作業等を容易化できる。
【0052】かかる、作業が終了すると、下降スイッチ
34を操作する。駆動制御手段30Aは、入力された下
降指令信号Dに基づき没入動作信号Srを出力して、シ
リンダ装置20にピストンロッド24を没入動作させる
ように駆動制御する。油圧切替弁26をポートRに切替
えて行う。すると、ピストンロッド24は、図6に示す
如く、コンロッド10(15)に引込外力を加える。コ
ンロッド10U,10Dは真直に元に戻る。
【0053】しかして、この第2実施例では、駆動制御
手段30Aが上死点または下死点において上昇指令信号
U(下降指令信号D)を出力して、スライド3を所定量
U1(U2)だけ強制的に持上げられるように構成され
ているので、小さなスライドストロークのプレス機械で
も金型に噛込んだワークの取り出しや金型交換作業、さ
らにはワーク搬送機構等の調整作業を迅速かつ容易に行
える。しかも、スライドアジャスタ(6,13等)を作
動させる必要がないので、スライド下死点位置つまりダ
イハイトにいささかの影響も与えないから、製品精度を
一定に保持できる。なお、上死点,下死点以外のクラン
ク角度θiにおいてもスライド3を持上げられるように
構成し実施してもよい。
【0054】
【発明の効果】以上の説明の通り、請求項1の発明によ
れば、コンロッドを折曲可能な2分割構造としかつシリ
ンダ装置と駆動制御手段とを設けて任意のタイミングで
スライド位置を適量だけ上昇・下降できる構成とされて
いるので、スライドモーションの設定変更が容易となり
生産性を確保したままで高精度加工できる、とともに金
型へ噛込んだワークを簡単に取出せる。しかも、構造簡
単であるから、従来例に比較して大幅なコスト低減と小
型化が図れる。
【0055】また、請求項2の発明によれば、駆動制御
手段が予め設定された第1および第2のクランク角度と
なった場合に突出駆動信号および没入駆動信号を自動出
力できる構成とされているので、第1および第2のクラ
ンク角度の設定によってスライドモーションを一層容易
に設定変更できる。また、スライド下降動作カーブと上
昇動作カーブとを別々に設定できるから、低速なプレス
加工と早戻りとのいずれかに重点を置いた運転等がで
き、適用性が広い。
【0056】さらに、請求項3の発明によれば、駆動制
御手段が上昇指令信号および下降指令信号に基づいて突
出動作信号および没入動作信号を自動出力する構成とさ
れているので、上昇(下降)指令信号の出力タイミング
を決めれば、何時でもスライドを強制的に持上げられる
から、金型からの噛込ワークの取り出しや金型交換作業
等を迅速かつ容易に行える。しかも、ダイハイトに影響
を与えることがないので、高精度加工を保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す要部構成を説明する
ための図である。
【図2】同じく、駆動制御手段を説明するためのブロッ
ク図である。
【図3】同じく、動作原理を説明するための図である。
【図4】同じく、詳細動作を説明するための図である。
【図5】第2実施例の駆動制御手段を説明するための図
である。
【図6】同じく、動作を説明するための図である。
【図7】従来例とその問題点を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1 クランク軸 2 偏心軸部 3 スライド 4 ギブ 5 調整ねじ軸 6 ねじ 7 ボール 10 コンロッド 10U 上側コンロッド 10D 下側コンロッド 11 上端部 12 下端部 15 ピン 20 シリンダ装置 21 シリンダ 21A,21R 油口 23 ピストン 24 ピストンロッド 25 ピン 26 油圧切替弁(駆動制御手段) 28 固定部位 30,30A 駆動制御手段 31 突出開始角度設定器 32 没入開始角度設定器 33 上昇スイッチ 34 下降スイッチ 35 自動・手動選択スイッチ 36 選択スイッチ 37 クランク角度検出器 38 上死点検出器 39 下死点検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸(1)の偏心軸部(2)とス
    ライド(3)とをコンロッド(10)で連結しクランク
    軸(1)を回転駆動することによってスライド(3)を
    昇降運動させるプレス機械において、 前記コンロッド(10)を2分割構造(10U,10
    D)としかつ両者(10U,10D)をピン(15)を
    介して折曲可能に連結し、固定部位(28)にピン(2
    5)で回転可能に支持されたシリンダ(21)とその先
    端がピン(15)に回転支持されたピストンロッド(2
    4)とを有するシリンダ装置(20)を設け、かつピス
    トンロッド(24)を適時に突没動作させて両者(10
    U,10D)を折曲・真直としてクランク軸(1)とス
    ライド(3)との上下方向の相対位置を変更するように
    シリンダ装置(20)を駆動制御する駆動制御手段(3
    0,30A、26)を設けたことを特徴とするプレス機
    械。
  2. 【請求項2】 前記駆動制御手段(30)が、クランク
    軸(1)が予め設定された第1のクランク角度(θa)
    となったときにピストンロッド(24)を突出開始させ
    る突出駆動信号(Sa)を出力し、かつ第2のクランク
    角度(θr)となったときに没入開始させる没入駆動信
    号(Sr)を出力するものと形成されていることを特徴
    とする請求項1のプレス機械。
  3. 【請求項3】 前記駆動制御手段(30A)が、前記ス
    ライド(3)が上死点または下死点にある場合に、上昇
    指令信号(U)に基づいて前記ピストンロッド(24)
    を突出動作させる突出駆動信号(Sa)を出力し、かつ
    下降指令信号(D)に基づいて没入動作させる没入駆動
    信号(Sr)を出力するものと形成されていることを特
    徴とする請求項1のプレス機械。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009142882A (ja) * 2007-12-18 2009-07-02 Ihi Corp 可変モーションリンクプレスとそのモーション切換方法
DE102012014941A1 (de) 2011-07-27 2013-01-31 Kabushiki Kaisha Yamada Dobby Presse

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