JPH05109011A - ビツト識別器の自動調整方法 - Google Patents

ビツト識別器の自動調整方法

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JPH05109011A
JPH05109011A JP29966291A JP29966291A JPH05109011A JP H05109011 A JPH05109011 A JP H05109011A JP 29966291 A JP29966291 A JP 29966291A JP 29966291 A JP29966291 A JP 29966291A JP H05109011 A JPH05109011 A JP H05109011A
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parameter
equalization
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convergence
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JP29966291A
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Masaaki Hara
雅明 原
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】磁気記録媒体から再生され、ナイキスト基準で
等化された信号をしきい値と比較することによって、2
値信号に変換するビット識別器のパラメータを自動調整
する時に、パラメータを短時間で、安定に収束させる。 【構成】ステップ1において、等化誤差の評価値H(j)
がクリアされる。ステップ2では、評価値H(j) が加算
回数を限定することなく、加算される。この加算結果が
ステップ3で、設定された収束係数Mと比較される。収
束係数Mを加算結果が超えない限り、加算が繰り返され
る。加算結果が所定値に達すると、ステップ4で、パラ
メータに対して固定のステップΔが評価値H(j) に応答
して加算あるいは減算される。従って、等化誤差の量に
応じて、パラメータの更新の間隔が可変される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気記録媒体を使用
したディジタル記録再生システムあるいは伝送システム
における再生信号の処理装置、特に、再生信号を2値信
号に変換するためのビット識別器の特性の自動調整方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル記録再生システムまたはディ
ジタル伝送システムでは、記録密度を向上しようとする
と、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク等)から
の再生信号のS/Nが低くなり、再生ディジタル信号が
記録ディジタル信号と一致しないエラーが多くなる。再
生ヘッドからのアナログ波形から正しくディジタル信号
を検出するための信号処理技術が必要とされる。
【0003】従来のかかる目的に供される信号処理技術
としては、積分検出方式が知られている。これは、ナイ
キストの基準と呼ばれる等化基準に基づいた等化を行な
うことによって、識別点での符号間干渉を出来るだけ小
さくして、それから、所定のしきい値との大小関係から
ナイキスト波形を2値化するものである。
【0004】上述の等化のための等化器の特性は、テス
ト信号を用いて符号誤りが最小となるように、パラメー
タが調整された後、これが固定されている。しかしなが
ら、テープ・ヘッドを含む電磁変換系のばらつきや経時
変化があった場合には、符号誤りが増加する。パラメー
タをテスト信号を用いて最適に設定した場合と、自動設
定した場合とを比較すると、自動設定の場合の方がエラ
ーの数がやや多くなるかもしれない。しかしながら、パ
ラメータを自動設定することによってテープ・ヘッドの
ばらつきや経時変化に対応できる。従って、この点か
ら、長いスパンでみれば、エラーが最小になるようにマ
ニュアルで設定したパラメータを長期間用いるよりも、
エラー・レートを小さくすることができる。従って、再
生信号に応じて自動的に特性が調整されるような自動等
化器であることが望ましい。このような自動等化器を実
現するための手法の一つにゼロ・フォーシング・アルゴ
リズムがある。これは等化誤差を逐次算出して、これが
小さくなる方向に例えばトランスバーサル・フィルタの
タップ係数を更新していくものである。
【0005】3タップのトランスバーサル・フィルタに
ゼロ・フォーシング・アルゴリズムを適用した場合につ
いて簡単に説明する。まず、3タップのトランスバーサ
ル・フィルタの出力は、以下のようになる。 X(k) =C(−1)×Y(k-1) +C(0)×Y(k) +C(1)×Y(k+1) ここで、 Y(k) :k番目のビットの等化前の再生信号の振幅 X(k) :k番目のビットの等化後の再生信号の振幅 C(0) :現在のビットに対する係数 C(−1):前のビットに対するタップ係数 C(1) :後のビットに対するタップ係数
【0006】自動等化のために、等化誤差およびその評
価値が求められる。この等化誤差に相当する信号E(k)
は、次の式で与えられる。 E(k) =(X(k) −T)−B(k) ここで、 E(k) :k番目のビットの等化誤差 B(k) :k番目のビットの検出結果から得られる期待
される振幅値 T :積分検出のしきい値
【0007】等化誤差の評価値H(j) は、次の式で与え
られる。 H(j) =ΣA(k-j) ×sgn(E(k) ) ここで、 Σ :(k=0)から(k=N)までの総和を表す。 A(k) :k番目のビットの識別結果( 1または−1) α≧0 : sgn(α)=1 α<0 : sgn(α) =−1 評価値H(j) を得るための適切な加算回数Nは、再生信
号のS/Nに関係する。
【0008】3タップのトランスバーサル・フィルタで
は、3つの評価値の正負に応じて、フィルタの係数が符
号間干渉を減少させる方向に微小値Δ、増減される。す
なわち、自動等化された結果のフィルタ係数は、 C(−1)=C(−1)−Δ×sgn (H(−1)) C(0)=C(0)−Δ×sgn (H(0)) C(1)=C(1)−Δ×sgn (H(1)) である。これがゼロ・フォーシング法を用いた3タップ
のトランスバーサル・フィルタによる自動等化の手法で
ある。
【0009】さらに、本願出願人は、ランダムノイズ、
低域遮断、高域の不足等に起因して、エラーが発生する
箇所を予測できることに着目して、積分検出方式のしき
い値を適応的に制御するものを提案している。これは、
下記のような概略的な処理を行うものである。
【0010】1)等化後の再生信号(ナイキスト波形)
をデータレートでA/D変換して、対象ビットおよびそ
の前後のビットを用いて、2階差分値(ddX)を求める。
また、前後のビットの識別値( A(k-1) 、A´(k+1) )
を求める。
【0011】2)前後のビットの識別値が一致している
ときは、第1の2階差分しきい値(S)と2階差分値
(ddX)との差および和の一方を識別値に応答して選択
し、選択された差あるいは和と第1のしきい値補正係数
(Cs)を乗じてから、積分検出用のしきい値(T)に
加える。
【0012】3)前後のビットの識別値が一致しないと
きは、第2の2階差分しきい値(D)と2階差分値(dd
X)との差および和の一方を前のビットの識別値に応答し
て選択し、選択された差あるいは和と第2のしきい値補
正係数(Cd)を乗じてから、所定のしきい値(T)に
加える。これによって、低域遮断、高域の不足あるいは
ビットシフトの影響を低減する方向にしきい値を動か
し、識別後のエラーを低減することができる。ここで、
後のビットの識別値A´(k+1) は、適応的なしきい値が
求まっていない段階で、積分検出のしきい値(T)を使
用して求められたものであることから、仮の識別値であ
る。
【0013】かかる適応しきい値検出方式では、以下の
ように、しきい値を変化させて検出する。 A(k-1) =A´(k+1) の場合: X(k) ≧T+Cs×(ddX−A(k-1) ×S) :A(k) =1 X(k) <T+Cs×(ddX−A(k-1) ×S) :A(k) =−1 A(k-1) ≠A´(k+1) の場合: X(k) ≧T+Cd×(ddX−A(k-1) ×D) :A(k) =1 X(k) <T+Cd×(ddX−A(k-1) ×D) :A(k) =−1
【0014】ここで、 X(k) :k番目のビットの等化後の再生信号の振幅 A(k) :k番目のビットの識別値(1または−1) A´(k) :k番目のビットの仮識別値(1または−1) T :積分検出の所定のしきい値 S :前後のビットの識別値が等しい場合の2階差
分しきい値 D :前後のビットの識別値が異なる場合の2階差
分しきい値 Cs :前後のビットの識別値が等しい場合のしきい
値補正係数 Cd :前後のビットの識別値が異なる場合のしきい
値補正係数 ddX :ビット間隔の2階差分 ddxは、 低域遮断と高域の不足の区別に必要であっ
て、 ddX =X(k-1) −2×X(k) +X(k+1) である。
【0015】上述の適応しきい値検出方式は、A/D変
換器、シフトレジスタ、2階差分を検出する回路、補正
係数Cを乗算する回路、前のビットの識別値に応じてし
きい値Tを増減させる加算あるいは減算器等からなる簡
単なハードウエアによって実現することができる。
【0016】さらに、本願出願人は、適応しきい値検出
方式において、上述のトランスバーサル・フィルタの自
動等化アルゴリズムを適用したパラメータの自動調整シ
ステムを提案している。これは、概略的に下記に述べる
処理を行うものである。 1)適応しきい値検出方式の動作を一種のトランスバー
サル・フィルタとみなす。 2)積分検出のしきい値に足す前にビット間隔の2階差
分に乗じていたしきい値補正係数をあらかじめ固定して
おく。 3)トランスバーサル・フィルタの自動等化のアルゴリ
ズムを適用するために、仮想的なゲインを導入する。 4)自動等化のアルゴリズムで必要になる誤差評価関数
を適時計算する。 5)トランスバーサル・フィルタと適応しきい値検出方
式の類似性より得られる指針にしたがって2階差分しき
い値を更新する。
【0017】これによって、テスト信号を用いることな
くパラメーターの自動調整を可能にし、また、積分検出
方式に比べて符号誤り率を約1/10に低減し、さら
に、デバイスや媒体のばらつきおよび経時変化を補償す
るビット識別器を実現することができる。
【0018】次に、上述の適応しきい値検出方式に検出
のための式は、それを変形すると、一種のトランスバー
サル・フィルタとみなせる。まず、前後のビットの識別
値と関係ない部分については、以下のようなトランスバ
ーサル・フィルタになる。 Y(k) =X(k) −C×ddX =(1+2×C)×X(k) −C×X(k-1) −C×X(k+1)
【0019】ここで、しきい値補正係数Cは、(C=C
s=Cd)として、入力信号に関係なく、C=0.4〜
0.6に固定したものである。このように補正係数Cを
定めておき、2階差分しきい値SおよびDの値だけを最
適化しても、符号誤り率の低減効果には大きな差がな
い。一例として、パラメータを減らすために、C=0.
5に固定する。このとき、前後のビットの識別値と関係
ない部分は、以下のような固定係数のトランスバーサル
・フィルタになる。 Y(k) =2×X(k) −X(k-1) /2−X(k+1) /2
【0020】さらに、仮想的なゲインとしてGs、Gd
を導入して、SとDの操作を含めると、以下のような形
の非線形なトランスバーサル・フィルタになり、Zsま
たはZdの正負によって、ビットの1あるいは−1を識
別すればよい。 A(k-1) =A(k+1) の場合: Zs(k) =Gs×(Y(k) −T−A(k-1) ×S/2) A(k-1) ≠A(k+1) の場合: Zd(k) =Gd×(Y(k) −T−A(k-1) ×D/2)
【0021】従って、ゼロ・フォーシング法を用いた3
タップのトランスバーサル・フィルタによる自動等化の
手法を前述の適応しきい値検出方式に適応することがで
きる。Zs(k) 、Zd(k) の表式を用いれば、、等化誤
差に相当する信号E(k) と等化誤差の評価値H(j) は、
トランスバーサル・フィルタの時と同様の式で与えられ
ることがわかる。但し、ここでも前後のビットが一致す
る時と、これが異なる時で場合分けをする必要がある。
【0022】A(k-1) =A(k+1) の場合: Es(k) =Zs(k) −B(k) Hs(j) =ΣA(k-j) × sgn(Es(k) ) A(k-1) ≠A(k+1) の場合: Ed(k) =Zd(k) −B(k) Hd(j) =ΣA(k-j) × sgn(Ed(k) )
【0023】評価値としては、Hs(−1)、Hs
(0)、Hs(1)、Hd(−1)、Hd(0)、Hd
(1)がある。ほとんど全ての場合において、 Hs(−1)=Hs(1) Hd(−1)=Hd(1) である。また、通常の積分検出で仮に識別した識別値A
´(k+1) よりも、識別値A(k-1) の方が信頼度が高いの
で、等化誤差の評価値としては、Hs(0)、Hd
(0)、Hs(−1)、Hd(−1)の4つだけを考え
れば良い。それぞれの正負に応じてどのようにパラメー
タを増減すればよいかについては、以下のような考え方
から決定できる。
【0024】まず、ゲインであるGsとGdについて
は、トランスバーサル・フィルタのC(0)の代わりで
あると見なせるので、 Gs=Gs−Δg × sgn(Hs(0)) Gd=Gd−Δg × sgn(Hd(0)) でよい。
【0025】次に、2階差分しきい値SとDを増加させ
ることは低域を強調することに相当し、これを減少させ
ることは高域を強調することに相当することに着目す
る。トランスバーサル・フィルタにおいては、低域を強
調することは、C(−1)とC(1)を同時に増加させ
ることであり、高域を強調することは、C(−1)とC
(1)を同時に減少させることである。したがって、C
(−1)とC(1)を増加させるべき時には、SとDを
増加させ、これを減少させるべき場合には、SとDを減
少させればよいことになる。結局、以下のような約束で
パラメータを更新すればよい。
【0026】S=S−Δt ×sgn (Hs(−1)) D=D−Δt ×sgn (Hd(−1)) なお、Gs、Sは、Gd、Dと独立であり、全く別々に
調整することができる。
【0027】上述の適応しきい値検出方式に適用された
自動等化に関して、まず、加算回数Nを変えたときのパ
ラメータの収束特性を示す。これはディジタルVTRの
再生信号を8ビットでA/D変換して計算機に取り込ん
でシミュレーションしたものである。自動等化器は、線
形等化器の後に、適応しきい値検出方式を適用し、この
ときに必要になる2つのパラメータS、Dをゼロ・フォ
ーシング・アルゴリズムを用いて初期値0から自動的に
設定したものである。
【0028】図5は、加算回数がN=100の場合を示
し、図6は、N=6400の場合を示す。さらに、N=
100〜12800と変化させたときの結果をまとめた
ものを図7の表に示す。図7で、収束回数と書いたもの
は、前の収束結果のパラメータを初期値として同じデー
タを繰り返しシミュレーションさせ、結果が一定または
周期的になったときの繰り返し回数である。図5および
図6では、この状態になった後のものを収束後として示
してある。
【0029】シミュレーション結果によれば、N=10
0では急速に収束するが、収束後の変動が大きく符号誤
りも多い。N=6400では、収束後の変動は小さく符
号誤りも少ないが、収束までに長い時間が必要になる。
【0030】パラメータの収束に関しては、収束を開始
した直後や状態が変化したときなど等化誤差が多いとき
には急速に収束し、十分に収束した後は変動が少なく、
結果として符号誤りが小さくなることが望ましい。この
要求を実現するために、等化誤差の評価値H(j) の大小
に応じて増減の幅Δを非線形に変えてやる方法が良く用
いられる。例えば、N回加算された後の評価値H(j)と
収束係数Mとの比(絶対値)に応じて次のようにする。
【0031】 0<〔H(j) /M〕<1 : Δ=1 1<〔H(j) /M〕<2 : Δ=2 2<〔H(j) /M〕<4 : Δ=3 4<〔H(j) /M〕<8 : Δ=4 8<〔H(j) /M〕 : Δ=5
【0032】以下、この方法を可変ステップ法と呼ぶこ
とにする。このフロー・チャートを図8に示した。図8
において、31がkおよびH(j) を0とするクリアのス
テップである。次に、ステップ32で誤差の評価値H
(j) が計算される。そして、kの値が+1される。(k
=N)かどうかがステップ33で判定され、評価値の計
算がN回なされる。そして、N回の加算の後で、判定の
ステップ34、35、36、37が順次なされる。これ
らの判定のステップ34〜37は、上述のものであり、
判定結果が肯定の時と対応して、Δが1、2、3、4と
それぞれ設定される(ステップ38、39、40、4
1)。これらのステップの判定結果が全て否定の時に、
ステップ42に流れが移り、Δが5に設定される。そし
て、ステップ43において、係数C(j) が決定されたΔ
の幅で、評価値H(j) の極性に従って増減される。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】可変ステップ法による
パラメータS、Dの収束の様子を図9に示す。図9は、
(N=400、M=32)の場合の収束開始直後の変化
と、収束後とを示している。また、M=32に固定して
Nを変化させたときの結果をまとめたものを図10の表
に示した。この方法では実際に等化誤差が多いときには
急速に収束し、十分に収束した後は変動が少なくなる
が、〔H(j) /M〕の値に応答してΔを変えるための回
路(ハードウエアの場合)あるいはステップ(ソフトウ
ェアの場合)がパラメータの数だけ必要になり、回路規
模が大きくなったり、ソフトウェア処理の時間が長くな
る問題がある。
【0034】従って、この発明の目的は、従来の方法よ
りも簡単な回路構成で実現でき、収束を開始した直後や
状態が変化したときなど等化誤差が多いときには急速に
収束し、十分に収束した後は変動が少なくすることがで
きるビット識別器の自動調整方法を提供することにあ
る。
【0035】
【課題を解決するための手段】この発明は、磁気記録媒
体から電磁変換器により再生された再生信号をナイキス
ト基準で等化し、等化後の再生信号としきい値と比較す
ることによって、再生信号を2値信号に変換するように
したビット識別器の自動調整方法において、ビット識別
器で形成された識別値の等化誤差の評価値H(j) をクリ
アする第1のステップ(1)と、等化誤差の評価値H
(j) を検出し、評価値H(j) を加算回数を限定すること
なく加算する第2のステップ(2、3)と、加算結果が
所定値に達する毎に、パラメータを固定のステップΔで
更新し、第1のステップ(1)に戻る第3のステップ
(4)とからなることを特徴とするビット識別器の自動
調整方法である。
【0036】
【作用】収束を開始した直後や状態が変化したとき等
で、等化誤差が多い時には、パラメータの更新が短い間
隔でなされ、急速にパラメータが収束しする。一方、十
分に収束した後では、等化誤差が少なくなり、パラメー
タの更新の間隔が長くなる。つまり、ステップΔが一定
であるが、加算回数Nが等化誤差の量に応じて可変にな
る。
【0037】
【実施例】以下、この発明の一実施例について説明す
る。この発明の処理の概略は、下記のものである。 1)パラメータの変更ステップ(Δ)を設定する。 2)収束係数(M)をS/Nに応じて設定する。 3)A(k-j) × sgn(Ek)を加算して、等化誤差の評
価値H(j) を得る。 4)その絶対値が設定された収束係数Mよりも大きくな
れば、その正負に応答して、該当するパラメータに関し
てΔを増減する。 5)その後H(j) をクリアし、3)から処理を繰り返
す。
【0038】この発明の一実施例の処理のフローチャー
トを図1に示す。最初のステップ1は、kおよび評価値
H(j) のクリアを行うためのもので、kおよびH(j) が
それぞれ0にされる。次のステップ2では、既に求めら
れている等化誤差E(k) の評価値H(j) に新たに求めら
れた評価値が加算され、その後にkが+1される。そし
て、判定のステップ3において、計算された評価値H
(j) の絶対値が収束係数Mと比較され、この絶対値が収
束係数Mより小さいならば、ステップ2およびステップ
3の処理が繰り返しなされる。従って、等化誤差の評価
値が累算される。評価値の絶対値がMより大きい状態に
至ると、評価値H(j) の極性に応答して、該当するパラ
メータC(j) が固定のΔの幅で増減される(ステップ
4)。そして、ステップ1(kおよびH(j) をクリアす
るステップ)に戻る。
【0039】このように、最低でもM回の加算がされて
いることになり、十分に収束した後では、評価値H(j)
が収束係数Mに達するのに長時間かかり、かなりの回
数、加算されることになる。つまり、ステップΔが一定
であるが、加算回数Nが等化誤差の量に応じて可変にな
る。また、この一実施例のように量子化したデータに対
してパラメータを増減する場合には、ビット長の制限に
よって最小のステップが決まってしまう。しかしなが
ら、H(j) の絶対値を見て増減する方法では十分に収束
した後で、より最適値に近い値にパラメータが長い時間
存在することになるので、実質的な分解能がΔよりも小
さくなるというメリットもある。この発明のパラメータ
自動調整方法は、可変間隔法と呼ぶことができる。
【0040】図2に、図1の方法を実現するための回路
構成を示す。これは2つのアップダウン・カウンタ10
および20からなる。カウンタ10は、等化誤差評価関
数Hを得るためのもので、イネーブル信号Enによって
カウントを制御し、クリア信号CLRが到来することに
よってクリアされる。等化誤差の符号Eとビット識別器
(積分検出方式の識別器および適応しきい値検出方式の
識別器のいずれでも良い)からの識別結果AがEX−O
Rゲート11に供給される。EX−ORゲート11に供
給されるこれらのビットが一致すれば、インバータ12
の出力が高レベルとなり、カウンタ10がカウント・ア
ップする。これに対して、EX−ORゲート11の入力
ビットが異なれば、EX−ORゲート11の出力が高レ
ベルとなり、カウンタ10がカウント・ダウンする。
【0041】カウンタ10の出力Hが加算回路22およ
び減算回路23にそれぞれ供給される。これらの回路に
は、スイッチ24で設定された収束係数Mが供給され
る。加算回路22の出力の極性を示すMSBと、減算回
路23の出力の極性を示すMSBとがそれぞれインバー
タ25および26に供給される。インバータ25および
26の出力がカウンタ20のカウント方向を制御するた
めの信号として用いられる。また、インバータ25およ
び26の出力がオアゲート27に供給され、ORゲート
27の出力がカウンタ10のクリア端子に供給される。
【0042】カウンタ20は、パラメータCを設定する
ためのものであり、スイッチ21で設定されたプリセッ
ト値をロード信号で読み込んだ後、カウンタ10から発
生する評価値Hあるいは−Hがスイッチ24で設定され
た収束係数Mよりも大きくなると、評価値Hの符号(M
SB)に応答してパラメータCを1ステップずつアップ
ダウンする。つまり、E×(2×A−1)>0ならば、
Hが+1され、これが負ならば、Hが−1される。
【0043】従来の可変ステップ法と比較して、図2の
回路構成は、評価値Hの大きさを見てパラメータ増減の
ステップを変化させるための構成が省略できる。さら
に、加算回数Nをカウントするためのカウンタも、この
発明では、不要になるので、回路構成がかなり簡単にな
るというメリットがある。図1および図8のフローチャ
ートを比較すれば、明らかなように、加算回数の判別の
処理と、評価値の大きさを判別し、ステップΔを変化さ
せる処理が不要になる。
【0044】図3は、この発明による可変間隔法におけ
るパラメータの収束の様子を示す。M=4〜512と変
化させたときの結果を図4の表にまとめた。これと、可
変ステップ法で収束させた図9と比べてみると、同じよ
うに早く収束しており、なおかつ、収束後の変動がずっ
と小さくなっていることがわかる。Δが固定であった図
5および図6と比べると、最初はN=400と同等に早
く収束し、収束後はN=6400と同程度に安定してい
ることがわかる。符号誤りに関しては、パラメータの種
類が違うので単純に比較できないが、図4と図10を比
べるかぎり、この発明による可変間隔法の方が符号誤り
を小さくすることができるという結果が出ている。
【0045】
【発明の効果】この発明によれば、従来のパラメータの
自動調整方法と比較して、下記の効果がある。 1)加算回数Nをカウントするためのカウンタが不要に
なり、S/Nに応じて収束係数Mだけを設定すればよ
い。 2)評価値の絶対値と収束係数Mの大小を比較するだけ
の回路がパラメータの数だけあればよいので、回路構成
が極めて簡単になる。 3)A/D変換されたデータをもとに演算してパラメー
タを更新する場合も、最適値に近い値にパラメータが設
定される期間が長くなるので、ビット数が増えたのと同
じ効果がある。 4)各パラメータごとに適切な間隔でパラメータが更新
できる。 従って、従来の方法よりも簡単な回路構成で、早くて安
定なパラメータの収束を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の説明のためのフローチャ
ートである。
【図2】この発明の一実施例のブロック図である。
【図3】この発明の一実施例のパラメータの収束を示す
略線図である。
【図4】この発明の一実施例のパラメータのばらつきを
示す略線図である。
【図5】従来の自動等化の一例のパラメータの収束特性
を示す略線図である。
【図6】従来の自動等化の一例のパラメータの収束特性
を示す略線図である。
【図7】従来の自動等化の一例のパラメータのばらつき
を示す略線図である。
【図8】従来の自動等化の他の例の処理を示すフローチ
ャートである。
【図9】従来の自動等化の他の例のパラメータの収束特
性を示す略線図である。
【図10】従来の自動等化の他の例のパラメータのばら
つきを示す略線図である。
【符号の説明】
10 等化誤差の評価値をうるためのアップダウン・カ
ウンタ 20 パラメータを設定するためのアップダウン・カウ
ンタ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気記録媒体から電磁変換手段により再
    生された再生信号をナイキスト基準で等化し、上記等化
    後の再生信号としきい値と比較することによって、上記
    再生信号を2値信号に変換するようにしたビット識別器
    の自動調整方法において、 ビット識別器で形成された識別値の等化誤差の評価値を
    クリアする第1のステップと、 上記等化誤差の評価値を加算回数を限定することなく加
    算する第2のステップと、 上記加算結果が所定値に達する毎に、パラメータを固定
    のステップで更新し、上記第1のステップに戻る第3の
    ステップとからなることを特徴とするビット識別器の自
    動調整方法。
JP29966291A 1991-10-16 1991-10-18 ビツト識別器の自動調整方法 Pending JPH05109011A (ja)

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JP29966291A JPH05109011A (ja) 1991-10-18 1991-10-18 ビツト識別器の自動調整方法
US07/956,246 US5369667A (en) 1991-10-16 1992-10-05 Apparatus and method for automatically adjusting parameters of an automatic equalizer
DE69231605T DE69231605T2 (de) 1991-10-16 1992-10-16 Verfahren zur Erkennung von digitalen Daten
EP92402851A EP0539276B1 (en) 1991-10-16 1992-10-16 Method for detecting digital data

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