JPH0510889U - 接続用フランジ付金属管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］接続用フランジと金属管との接合に際し、従来
の溶接等の手段によるときは、フランジの穴と金属管の
外径の精度を必要とし、また、熱によってフランジに歪
が発生するため、フランジ接続面を平面仕上するのに多
大な工数がかかり、このためコスト高となる欠点があ
り、さらに金属管が薄肉の場合は溶接欠陥が発生しやす
く、強度上問題があるというような不具合を生じていた
点を解消しようとするものである。 ［構成］接続用フランジ（１）が、金属管（２）の端部
に付設されることによって構成される接続用フランジ付
金属管において、上記接続用フランジ（１）の穴部
（３）内周面に溝部（４）を形成するとともに、この溝
部（４）に対し、金属管（２）から膨出状にビード部
（５）を圧着嵌入形成することにより、これら接続用フ
ランジ（１）と金属管（２）とが接合されるようになさ
れた接続用フランジ付金属管である。

Description

【考案の詳細な説明】 ［０００１］ ［産業上の利用分野］ この考案は、例えば自動車のオイルパイプに使用される接続用フランジ付金属 管に関するものである。 ［０００２］ ［従来の技術］ 従来、上記のような接続用フランジ付金属管における、接続用フランジと、金 属管との接合に際しては、例えば図３に示すようなものが知られている。 これは、接続用フランジ１１と、金属管１２とを図示１３部分において、ロー 付け、または溶接法によって接合するようにしたものである。 ［０００３］ ところで、上記の手段によるときはフランジ１１の穴と金属管１２の外径の精 度を必要とし、また、熱によってフランジ１１に歪が発生するため、フランジ接 続面１４を平面仕上するのに多大な工数がかかり、このためコスト高となる欠点 があり、さらに金属管１２が薄肉の場合は溶接欠陥が発生しやすく、強度上問題 があるというような不具合も生じていた。 ［０００４］ ［考案が解決しようとする課題］ そこで、この考案は、接続用フランジと金属管との接合において、上記のよう な溶接等によることのない新規な手段を提供することによって、これら従来の溶 接タイプのものが有する前記諸問題を有利に解決しようとするものである。 ［０００５］ ［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するために、この考案は、接続用フランジ（１）が、金属 管（２）の端部に付設されることによって構成される接続用フランジ付金属管に おいて、上記接続用フランジ（１）の穴部（３）内周面に溝部（４）を形成する とともに、この溝部（４）に対し、金属管（２）から膨出状にビード部（５）を 圧着嵌入形成することにより、これら接続用フランジ（１）と金属管（２）とが 接合されるようになされた接続用フランジ付金属管である。 ［０００６］ ［実施例］ 図１〜２、および図４〜７は、この考案の各実施例を示している。 図１は、図２におけるＡ−Ａ部分の断面図であり、この図により説明すると、 接続用フランジ（以下フランジという）１には、その穴部３の内周面に溝部４が 形成されている。この溝部４は切削加工等により加工されるものであり、この溝 部４に対して、金属管２から膨出状にビード部５がプレス加工等により圧着嵌入 成形されるものである。これにより、金属管３はフランジ１に対して、金属管１ のビード部５における両肩部が、フランジ１の溝部４における両肩部で挟持され た状態となり、フランジ縁部８、８で圧着固定されることとなる。 ［０００７］ 図中６は、気密を保持するためのシールリングであり、このシールリング６は 常温域では０リングでよく、また高温域では耐熱材が使用される。 なお、図中１４はフランジ１における接続面である。 ［０００８］ 図４〜５は、金属管１の中ほど部にベローズ部９を設けたタイプのものであり 、これによると、振動吸収性、および取付誤差の吸収性を向上させることができ るものである。 ［００１０］ 図６〜７は、この考案の他の実施例を示し、これによると、金属管２の端末部 にフレアー部７が設けられ、また、ビード部５の形状がコ字状とされていること から、金属管１の抜けに対する強度の向上が計れるものとなる。 ［００１１］ ［考案の効果］ 以上説明したように、本考案によるときは、従来のような溶接タイプでないた め、熱による歪、および通常溶接時に生ずるビードの盛り上がり等が接続面に発 生しないため、平面仕上に際しては材料の歪分だけでよいこととなって、このた め工数低減が計れるとともに、加工工数も低減できるためコストダウンが計れる こととなる。また、溶接タイプの場合は全数において溶接欠陥を調査することが 困難であるのに対し、この考案によるときは、形状のチェックで品質を管理する ことができるため、品質が安定したものとなる。

【図面の簡単な説明】 ［図１］本考案の実施例の説明図であり、図２における
Ａ−Ａ断面図である。 ［図２］本考案の実施例の説明図である。 ［図３］従来例を示す説明図である。 ［図４］本考案の他の実施例の説明図である。 ［図５］本考案のさらに他の実施例の説明図である。 ［図６］本考案の別の実施例の説明図である。 ［図７］本考案のさらに別の実施例の説明図である。 ［符号の説明］ １ 接続用フランジ ２ 金属管 ３ 穴部 ４ 溝部 ５ ビード部 ６ シールリング ７ フレアー部

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ［請求項１］ 接続用フランジ（１）が、金属管（２）
   の端部に付設されることによって構成される接続用フラ
   ンジ付金属管において、上記接続用フランジ（１）の穴
   部（３）内周面に溝部（４）を形成するとともに、この
   溝部（４）に対し、金属管（２）から膨出状にビード部
   （５）を圧着嵌入形成することにより、これら接続用フ
   ランジ（１）と金属管（２）とが接合されるようになさ
   れることを特徴とする接続用フランジ付金属管。 ［請求項２］ 溝部（４）にシールリング（６）が挟着
   されてなる請求項１記載の接続用フランジ付金属管。 ［請求項３］ 金属管（２）の端末部に抜け止め用のフ
   レアー部（７）が形成され、且つビード部（５）が略コ
   字状とされてなる請求項１〜２記載の接続用フランジ付
   金属管。