JPH05108814A - 画像読み取り装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像読み取り装置において基準解像度の１／
ｎ（ｎ＝２，３・・の自然数）縮小データ（多値）を生
成する場合、従来の単純間引き法に対し、画像データ再
現性の精度向上を図る。 【構成】 原稿面を照明する光源１と、原稿面からの反
射光を１水平ライン毎に光電変換するラインイメージセ
ンサ２と、センサ出力のアナログ信号をディジタル信号
に変換するＡ／Ｄ変換器３と、連続するｎ個の画像デー
タを全て加える加算器１２と、加算器出力を１／ｎする
割り算器１３とを持つことで、再現性の精度の高い基準
解像度の１／ｎ縮小データを得る事が出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ワークステーション，
デスクトップパブリッシング（以下ＤＴＰと略す），パ
ーソナルコンピュータなどの情報機器の画像データの入
力装置であるイメージスキャナ，文字認識装置などの画
像読み取り装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ＯＡ化が増々進む中で、ワークス
テーション，ＤＴＰ，パーソナルコンピュータなどの画
像データの有力な入力手段として、イメージスキャナ，
文字認識装置などの画像処理装置が注目されてきてい
る。この画像処理装置において、画像読み取り部のイメ
ージセンサの１／Ｎの解像度の画像データを得る場合、
このイメージセンサの隣接Ｎ画素のうち（Ｎ−１）画素
を周期的（Ｎ画素おき）に間引いていた。

【０００３】図３（ａ）に解像度を１／３にして間引い
て読み取った例を示しており、このような１／３解像度
データ発生時には読み取りエリアの１画素の面積（斜線
部分）が図３（ｂ）に示す１／３解像度のイメージセン
サを使用した場合に比べ小さく再現性の精度が悪い。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の方式
では、図３の例にも示すように読み取りエリアの１画素
の面積が１／Ｎ解像度のイメージセンサを使用した場合
に比べ小さく再現性の精度が悪い。本発明は上記課題に
留意し、解像度が低下しても原稿の画像データの再現性
の精度が良い画像読み取り装置を提供しようとするもの
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像読み取り装置は、原稿の画像データをデ
ィジタル信号として処理する画像読み取り装置におい
て、隣接するＮ画素の各画素データをラッチするＮ個の
保持手段と、この各保持手段にラッチされた画素データ
を全て加算する加算器と、この加算器の出力を１／Ｎす
る割り算器とを設け、この割り算器の出力を一画素デー
タとするものである。

【０００６】

【作用】上記構成の本発明の画像読み取り装置は、隣接
するＮ画素の画素データを全て用い、加算器により加算
し割り算器により平均値を求めるものである。この平均
値をＮ画素を代表する画素データとすることにより（Ｎ
−１）画素の間引きが行われても、Ｎ画素から大きく離
れた画素データが読み取られることがなく、再現性の精
度の良い読み取り装置が実現できる。

【０００７】

【実施例】本実施例では、Ｎ＝３の場合について説明を
行う。つまり、ラインセンサの１／３解像度のデータを
精度良く発生させる場合について、説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施例における装置を
構成するブロック図である。図１に示すようにその構成
要素として１は原稿面を照明する光源、２は原稿の主走
査方向を１水平ライン単位で読み取るラインイメージセ
ンサ、３はイメージセンサ２からのアナログデータをＡ
／Ｄ変換（アナログデータからデジタルデータへの変
換）するＡ／Ｄ変換器、４はＡ／Ｄ変換器３から出力さ
れる画像データ（多値のディジタルデータ）、５は（１
＋ｎ）｛ｎ＝０，１，３・・・の整数｝番目の画像デー
タを保持する第１のラッチ、６は（２＋ｎ）番目の画像
データを保持する第２のラッチ、７は（３＋ｎ）番目の
画像データを保持する第３のラッチ、８は保持手段とし
ての第１〜３のラッチ５，６，７に画像データの保持タ
イミング及び、出力データ（１／３解像度データ）の出
力イネーブル信号を発生するタイミングコントローラ、
９は第１のラッチ５に画像データ保持タイミングを与え
るラッチクロック、１０は第２のラッチ６に画像データ
保持タイミングを与えるラッチクロック、１１は第３の
ラッチ７に画像データ保持タイミングを与えるラッチク
ロック、１２は第１〜３のラッチ５，６，７の出力を全
て加える加算器、１３は加算器１２の出力データを１／
３に割り算する割り算器、１４は割り算器１３に割り算
結果の出力を行わせる出力イネーブル信号、１５は割り
算器１３から出力される出力データである。

【０００９】以上のように構成された本実施例の画像読
み取り装置について以下その動作を説明する。まず、イ
メージセンサ２で読み取った。原稿の１画素目の画像デ
ータをＡ／Ｄ変換器３でデジタルの画像信号に変換後、
図２のタイミングチャートで示すＡ点のラッチクロック
９の立ち上がりで第１のラッチ５に保持する。つぎに、
Ｂ点のラッチクロック１０の立ち上がりで２番目の画像
データを第２のラッチ６に保持し、Ｃ点のラッチクロッ
ク１１の立ち上がりで３番目の画像データを第３のラッ
チ７に保持する。

【００１０】Ｃ点で３番目の画像データが有効になり、
連続した画像データ３ビットが有効になると、加算器１
２の出力も有効になる。その後、加算器１２の出力は後
段の割り算器１３に入力され、Ｄ点の出力イネーブル信
号の立ち上がりで出力データ（割り算結果）が有効に
し、原稿の１〜３画素目の画像データの平均値を得るこ
とで、１／３解像度に対応する画像データとする。

【００１１】以下、続く画像データについても、同様に
（１＋ｎ）画素目の画像データをラッチクロック９で、
（２＋ｎ）画素目の画像データをラッチクロック１０
で、（３＋ｎ）画素目の画像データをラッチクロック１
１でラッチ後、割り算器１３の出力を出力イネーブル信
号の立ち上がりで、順次１／３することで、１／３解像
度に対応する画像データを次々に得ることができる。こ
のように３画素ごとに２画素を間引いて１／３解像度に
するが、３画素の平均値を画像データとすることによ
り、再現性の良い、画像読み取り装置が実現できる。

【００１２】本実施例では、Ｎ＝３の場合を示したが、
図１の第１〜３のラッチ５，６，７をＮ個（Ｎ＝１，
２，・・・の任意の自然数）にし、タイミングコントロ
ーラ８をＮ個のラッチに対応した、Ｎ種のラッチクロッ
ク出力対応とし、加算器１２をＮ入力にし、割り算器を
１／Ｎに変更することで、精度のよい１／Ｎ解像度の画
像データを得ることの出来る回路を実現可能なことは言
うまでもない。

【００１３】

【発明の効果】以上の説明より明らかなように、隣接す
るＮ画素の各画素データをラッチするＮ個の保持手段
と、この各保持手段にラッチされた画素データを全て加
算する加算器と、この加算器の出力を１／Ｎする割り算
器を設けることにより解像度を１／Ｎに切り替える場
合、隣接するＮ画素の濃度（多値）の平均値を１／Ｎの
解像度に対する画素の濃度とし、単純に隣接Ｎ画素のう
ち（Ｎ−１）画素を間引く場合より、画像データの精度
を向上できる画像読み取り装置を実現出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の画像読み取り装置の構成を
示すブロック図

【図２】同実施例の画像読み取り装置の動作を示すフロ
ーチャート

【図３】（ａ）は従来の画像読み取り装置の１／３解像
度データ発生時の画素読み取り状態を示す模式図 （ｂ）は従来の画像読み取り装置の１／３解像度イメー
ジセンサを使用した場合の画素読み取り状態を示す模式
図

【符号の説明】

２ イメージセンサ（センサ） ３ Ａ／Ｄ変換器 ５ 第１のラッチ（第１の保持手段） ６ 第２のラッチ（第２の保持手段） ７ 第３のラッチ（第３の保持手段） ８ タイミングコントローラ １２ 加算器 １３ 割り算器

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 原稿面上を順次走査しながら前記原稿の
   画像データを読み取るセンサと、前記センサにより読み
   取られたアナログ信号からなる前記画像データをディジ
   タル信号に変換するＡ／Ｄ変換器と、前記ディジタル信
   号に変換された画像データ中の隣接するＮ画素の各画像
   データを順次ラッチするＮ個の保持手段と、前記Ｎ個の
   保持手段にラッチされた画素データを全て加算する加算
   器と、前記加算器の出力を１／Ｎする割り算器とを具備
   し、前記割り算器の出力を画像データの一画素データと
   する画像読み取り装置。
2. 【請求項２】 センサが原稿面の１水平ライン単位で画
   像データを読み取るラインセンサであるとともに、隣接
   するＮ画素が前記１水平ライン上に位置する請求項１記
   載の画像読み取り装置。