JPH05106730A - 流体継手の締結力制御装置 - Google Patents

流体継手の締結力制御装置

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JPH05106730A
JPH05106730A JP26616491A JP26616491A JPH05106730A JP H05106730 A JPH05106730 A JP H05106730A JP 26616491 A JP26616491 A JP 26616491A JP 26616491 A JP26616491 A JP 26616491A JP H05106730 A JPH05106730 A JP H05106730A
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JP
Japan
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release
lock
oil passage
pressure
lockup
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JP26616491A
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English (en)
Inventor
Tatsutoshi Mizobe
龍利 溝部
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロックアップクラッチの締結を制御する制御弁
が該クラッチを締結する状態で故障した場合にも、ロッ
クアップクラッチの解放動作を確保する。 【構成】ロックアップクラッチの締結制御時、ロックア
ップシフト弁50は油路43を油路36に連通し、締結
圧が締結室28に供給されると共に、油路41を解除側
油路35に連通し、解除圧が解除室27に供給される。
更に、ロックアップ制御弁60が上記油路41の油圧を
デューティ制御し、解除室27の解除圧が調整されて、
締結力が設定値に制御される。今、上記ロックアップ制
御弁60が例えば図中中央のドレンポートを半ば開いた
状態でロック故障した場合であっても、その後、ロック
アップシフト弁50のスプール52が図示の解放位置に
位置付けられると、油路43がバイパス油路70を経て
解除側油路35に連通するので、ロックアップクラッチ
25の解放動作が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体継手の入力軸と出
力軸とを直結するロックアップクラッチを備えた流体継
手の締結力制御装置の改良に関し、特に、その締結力制
御用の弁の故障時の対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の流体継手の締結力制
御装置として、例えば特開平2−120568号公報に
開示されたものが知られている。このものは、ロックア
ップクラッチの締結及び解除を行う切換弁としてのロッ
クアップシフト弁を設け、該シフト弁をロックアップ元
圧回路から締結室に至る締結側油路の途中に介設して、
該ロックアップシフト弁により該締結側油路を開くこと
により、締結室に締結圧を供給してロックアップクラッ
チを締結する構成としている。更に、ロックアップクラ
ッチの解除室への解除側油路にもロックアップシフト弁
を介設し、該ロックアップシフト弁の上流側の解除側油
路にロックアップクラッチの締結力を制御するロックア
ップ制御弁を配置し、上記ロックアップシフト弁が締結
側油路をタンクに接続し且つ解除側油路を連通する位置
に位置付けられた状態で、該ロックアップ制御弁により
解除圧を上記ロックアップシフト弁を経て解除室に供給
することにより、ロックアップクラッチを解放する一
方、上記ロックアップシフト弁が締結側油路及び解除側
油路の双方を連通する位置に位置付けられた状態,つま
り締結室と解除室とに各々締結圧及び解除圧が供給され
た状態で、ロックアップ制御弁により解除圧の大きさを
制御することにより、締結圧と解除圧との差圧を調整し
て、ロックアップクラッチの締結力を微細に制御するよ
うにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のものでは、例えばエンジンの減速運転時にロックア
ップクラッチの締結力を制御している際にロックアップ
制御弁がロックアップクラッチを締結する状態で故障し
て、例えば解除室への油圧の供給量が少量の位置でロッ
クした場合には、該ロックアップ制御弁から大きな解除
圧を供給できないため、ロックアップクラッチの締結状
態が保持され、その結果、減速運転後にアイドル領域に
移行したときには、該ロックアップクラッチを解放制御
し得ず、エンスト(エンジンストップ)を招くことにな
る。
【0004】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、ロックアップ制御弁がロックアップ
クラッチを締結する状態で故障した場合であっても、ロ
ックアップクラッチを強制的に解放し得る構成として、
エンストを確実に防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明では、ロックアップ制御弁が上記のようにロ
ックアップクラッチを締結する状態でロック故障した場
合であっても、解除室に大きな解除圧を供給し得る構成
とする。
【0006】つまり、請求項1記載の発明の具体的な解
決手段は、流体継手の入力軸と出力軸とを断続可能に設
けられたロックアップクラッチと、該ロックアップクラ
ッチの締結用及び解放用の作動流体が各々供給される締
結室及び解除室と、該締結室又は解除室への油圧の供給
又は排出により上記ロックアップクラッチの締結及び解
放を行う切換弁としてのロックアップシフト弁と、上記
締結室の油圧又は解除室の油圧を制御して上記ロックア
ップクラッチの締結力を制御するロックアップ制御弁と
を備えた流体継手の締結力制御装置を対象とする。そし
て、上記解除室に対して、上記ロックアップシフト弁が
上記ロックアップクラッチを解放する位置に移動したと
き解除圧を解除室に供給する解除側油路と、上記ロック
アップ制御弁がロックアップクラッチを締結状態にする
位置で停止した際にも該ロックアップクラッチを強制的
に解放するよう上記解除側油路に解除圧を供給する解除
圧供給油路とを接続する構成としている。
【0007】特に、請求項2記載の発明では、上記ロッ
クアップシフト弁を特定し、該シフト弁を、ロックアッ
プ元圧回路と締結室とを結ぶ油路の途中と、ロックアッ
プ制御弁と解除室とを結ぶ油路の途中とに配置すると共
に、解除圧供給油路を、上記ロックアップシフト弁が上
記ロックアップ元圧回路と締結室とを結ぶ油路を遮断し
たとき、ロックアップ元圧回路を上記ロックアップ制御
弁下流側の解除側油路に接続するバイパス油路を用いて
構成している。
【0008】
【作用】以上の構成により、本発明では、例えば減速運
転時におけるロックアップクラッチの締結力制御時にお
いて、ロックアップ制御弁がロックアップクラッチを所
定の締結状態にする位置でロック故障した場合でも、解
除圧供給油路が大きな解除圧を解除側油路に供給するの
で、解除圧が該解除側油路を経て解除室に供給され、ロ
ックアップクラッチは締結状態から確実に解放すること
になる。その結果、アイドル回転数以下の回転数低下が
なくなり、エンストが有効に防止されることになる。
【0009】特に、請求項2記載の発明では、ロックア
ップクラッチの締結力制御時には、ロックアップシフト
弁はロックアップ元圧回路と解除室とを結ぶ解除側油路
を連通して、ロックアップ制御弁による解除圧の制御を
可能にしているが、このロックアップ制御弁が上記のよ
うにロック故障した場合には、その後のロックアップク
ラッチの解放要求時に該ロックアップ制御弁から解除室
に十分な油量を供給できず、ロックアップクラッチを解
放制御し得ない状況となる。しかし、この場合であって
も、その後に例えばエンジン回転数がアイドル回転数近
傍にまで低下した時点で、ロックアップシフト弁がロッ
クアップクラッチを解放すべく、ロックアップ元圧回路
と締結室とを結ぶ油路を遮断して締結圧の作用を解除す
ると共に、ロックアップ元圧回路がバイパス油路を経て
解除側油路に接続される。このことにより、解除室には
確実に大きな解除圧が作用するので、ロックアップクラ
ッチが解放され、減速運転後等でのエンストが確実に防
止される。
【0010】その場合、バイパス油路は、ロックアップ
制御弁と該制御弁下流側の解除側油路とを接続して構成
されているので、別途にロックアップ元圧回路を解除室
に接続するための独立した解除圧供給油路を設ける場合
に比して、回路構成が簡易になる。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明の流体継手の締結力制御装置によれば、ロックアップ
制御弁がロックアップクラッチを締結状態にする位置で
ロック故障した場合であっても、解除圧供給油路から大
きな解除圧を解除室に供給するようにしたので、ロック
アップクラッチを確実に解放動作させることができ、減
速運転時等でのエンストを防止できる効果を奏する。
【0012】特に、請求項2記載の発明によれば、上記
効果に加えて、ロックアップシフト弁に接続されるロッ
クアップ元圧回路と解除室への解除側油路とを利用して
解除圧供給油路を構成したので、回路構成を簡易にでき
る効果をも奏する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0014】図4は車両のパワートレインの全体構成を
示す。同図において、1は例えば4気筒のエンジンであ
って、該エンジン1の吸気通路2にはスロットル弁3が
配設されていると共に、該スロットル弁3下流側の吸気
通路2には図示しない燃料噴射弁が配置される。
【0015】また、5は上記エンジン1に連結された自
動変速機であって、ロックアップクラッチ付きの流体継
手としてのトルクコンバータ10と、例えば前進4段,
後進1段の多段遊星歯車式の変速機構9と、該変速機構
9に内蔵の摩擦要素の締結及び解放を制御して変速を行
わせる油圧回路部15とを備える。該油圧回路部15に
は、ロックアップクラッチ制御用のソレノイド11、調
圧用ソレノイド12、及び変速用の5個のソレノイド1
8〜22が備えられる。
【0016】次に、上記トルクコンバータ10の具体的
構成及びロックアップクラッチの締結力制御用の油圧回
路を図1に示す。同図において、30はオイルポンプ、
31及び32は上記オイルポンプ30に接続された一定
圧形成部及びレギュレータ弁である。トルクコンバータ
10は、エンジン1の出力軸1aに結合されたドライブ
プレート16と、該ドライブプレート16に接合されて
回転するポンプインペラー17と、エンジン1の発生ト
ルクが上記ポンプインペラー17及び作動油を介して伝
達されるタービンランナー18と、上記ポンプインペラ
ー17とタービンランナー18との間に配されたステー
タ19と、該ステータ19とトルクコンバータ10にお
ける固定部分との間に配されたワンウエイクラッチ20
とから成る。また、該トルクコンバータ10は、トルク
コンバータ10の入力軸(つまりエンジン出力軸)とコ
ンバータ出力軸(タービン軸)とを断接するロックアッ
プクラッチ25を備える。該ロックアップクラッチ25
は、上記ドライブプレート16とタービンランナー18
との間に配設され、タービンハブ21にスプライン嵌合
されたトーションダンパ22と、該トーションダンパ2
2に配置されたコイルスプリング23とを備え、ドライ
ブプレート16及びポンプインペラー17の外殻部によ
り包囲された部分には作動油が充満されている。
【0017】トルクコンバータ10において、ドライブ
プレート16とタービンランナー18との間は、ロック
アップクラッチ25によって解除室27と締結室28と
に区画形成されていて、解除室27には、油圧回路部1
5における解除側油路35を通じて、ロックアップクラ
ッチ25をドライブプレート16から隔離させる方向に
押圧する作動油圧が供給され、また締結室28には油圧
回路部15における油路36を通じてロックアップクラ
ッチ25をドライブプレート16に近接させる方向に押
圧する作動油圧が供給される。そして、ロックアップク
ラッチ25は、締結室28内の作動油圧の値が解除室2
7内の作動油圧の値より所定値以上高いときに、図1で
右方に押動されてドライブプレート16に摩擦係合し、
ポンプインペラー17とタービンランナー18とを係合
状態にするロックアップ締結状態をとる。一方、締結室
28内の作動油圧の値が解除室27内の作動油圧の値以
上であるが、その差圧が所定値未満のときには、図1で
左方に押動されてドライブプレート16との摩擦係合状
態から解放され、ポンプインペラー17とタービンラン
ナー18とを非係合状態にするロックアップ解放状態を
とる。さらに、ロックアップクラッチ25は、締結室2
8内の作動油圧の値が解除室27内の作動油圧の値以上
であり、その差が所定の範囲内にあるときには、ポンプ
インペラー17とタービンランナー18とが回転数差を
もって回転する状態で係合するスリップ締結状態とな
る。この場合、その差圧が大である程ドライブプレート
16に対するスリップ率が小となるようにされている。
尚、締結室28は、逆止弁29が配された油路37を通
じてオイルクーラ33に接続されている。
【0018】油圧回路部15には、上記締結室28及び
解除室27への油圧の供給によりロックアップクラッチ
25の締結及び解放を行う切換弁としてのロックアップ
シフト弁50と、上記締結室28及び解除室27への油
圧の作用時に該解除室27の油圧値を制御してロックア
ップクラッチ25の締結力を制御するロックアップ制御
弁60と、ロックアップ制御用ソレノイド弁11と、調
圧用ソレノイド弁12とが備えられている。ロックアッ
プシフト弁50は、2つのスプール51及び52が直列
配置されて構成され、それらスプール51及び52によ
り開閉されるポートa〜hと、3つのドレインポートと
を有し、左側スプール51がスプリング53によりスプ
ール52側に付勢されている。該ロックアップシフト弁
50のスプール51及び52には、それらの相互対向す
る一端部側にランド部51a及びランド部52aが各々
設けられ、さらに左側スプール51にはその他端部側に
ランド部51bが設けられるとともに、ランド部51a
とランド部51bとの間にランド部51cが設けられて
おり、ランド部51aの受圧面積はランド部51b及び
51cの受圧面積より大である。また、右側スプール5
2にもその他端部側にランド部52bが設けられるとと
もに、ランド部52aとランド部52bとの間にランド
部52cが設けられており、ランド部52bの受圧面積
は右側スプール51のランド部51aの受圧面積より大
であるとともに、ランド部52a及び52cの受圧面積
はスプール51のランド部51aの受圧面積と等しい。
そして、ポートaが左側スプール51の他端部側に位置
し、ポートdが相互対向するスプール51及び52の各
々の一端部間に位置し、さらにポートhがスプール52
の他端部側に位置して設けられる。
【0019】一方、上記ロックアップ制御弁60は、そ
の一端部側に配されたスプリング62によりその他端部
側に付勢されるスプール61と、該スプール61により
開閉されるポートj〜nと、3つのドレインポートを有
し、スプール61にはランド部61a,61b及び61
cが設けられている。
【0020】そして、ロックアップシフト弁50におい
ては、ポートaが油路38を通じて一定圧形成部31か
ら延びる共通油路47に接続される。同様に、ポートd
が調圧用ソレノイド弁12が設けられた油路39を通
じ、ポートhがロックアップ制御用ソレノイド弁11が
設けられた油路40を通じて、各々上記一定圧形成部3
1から延びる共通油路47に接続される。また、ポート
bが油路41を通じてロックアップ制御弁60のポート
j及びkに接続され、ポートcが解除側油路35を通じ
て解除室27に接続され、ポートfが油路36を経て締
結室28に連通し、ポートeが油路43を通じてレギュ
レータ弁32から延びる共通油路49に接続される。一
方、ロックアップ制御弁60においては、ポートlが油
路44を通じ、ポートmが油路45を通じて各々レギュ
レータ弁32から延びる共通油路49に接続され、ポー
トnが油路46を通じて調圧用ソレノイド弁12が設け
られた油路39に接続されている。尚、油路36,3
8,39,40,41及び46の各々の所定位置にはオ
リフィスが設けられている。
【0021】油路40に設けられたロックアップ制御用
ソレノイド弁11及び油路39に設けられた調圧用ソレ
ノイド弁12の各々は、制御ユニット70により動作制
御される。図4に示すように制御ユニット70は、スロ
ットル弁3の開度を検出するスロットル開度センサ5
5、エンジン回転数を検出する回転数センサ56、車速
を検出する車速センサ57、及び車両の他の走行状態を
検出するセンサ群58の各種出力信号を受け、該各検出
信号に基いて上記油圧回路部15のロックアップ制御用
ソレノイド弁11及び調圧用ソレノイド弁12に各々駆
動信号Ca及び駆動信号Cbを出力すると共に、変速用
の各種ソレノイド弁18〜22に駆動信号群Ccを供給
して変速制御を行う。
【0022】制御ユニット70によるロックアップクラ
ッチ25についての動作制御が行われるに際しては、制
御ユニット70により、それに供給される各種検出出力
信号に基づいて、ロックアップクラッチ25がロックア
ップ解放状態,スリップ締結態及びロックアップ締結状
態のいずれかの状態をとるべきかが判断される。
【0023】例えば、ロックアップクラッチ25がロッ
クアップ解放状態をとるべき際には、ロックアップ制御
用ソレノイド弁11に対する駆動信号Caの出力が停止
されて、該ソレノイド弁11が閉状態になると共に、調
圧用ソレノイド弁12にパルス占有率を所定値未満、例
えば20%未満とするパルス信号として形成された駆動
信号Cbが出力されて、調圧用ソレノイド弁12が略閉
状態となり、それによりロックアップシフト弁50にお
けるポートhに一定圧形成部31からの油圧が共通油路
47及び油路40を通じてそのまま又は若干低減されて
供給されるとともに、ロックアップシフト弁50のポー
トd及びロックアップ制御弁60のポートnの各々に、
一定圧形成部31からの油圧が共通油路47及び油路3
9を通じて供給される。一方、ロックアップシフト弁5
0のポートaには常時一定圧形成部31からの油圧が共
通油路47及び油路38を通じて供給される。
【0024】ロックアップシフト弁50においては、ポ
ートhに供給される油圧の作用を受けるランド部52b
の受圧面積がロックアップシフト弁50における他のラ
ンド部の受圧面積より大とされていることにより、ポー
トhに供給される一定圧形成部31からの油圧によっ
て、右側スプール52が左側スプール51側にスプール
51のスプリング53の付勢力に抗しての移動を伴って
移動し、スプール51及び52が図1に示す位置をとる
ので、ポートbとポートcとが連通状態となると共に、
ポートfが遮断される。また、ロックアップ制御弁60
では、ポートnに供給される油圧によりスプール61が
スプリング62の付勢力に抗して移動し、スプール61
が図1に示す位置をとるので、ポートkとポートlとが
連通状態となる。これにより、レギュレータ弁32によ
り調圧された油圧が共通油路49、油路44、ロックア
ップ制御弁60のポートl及びk、油路41、ロックア
ップシフト弁50のポートb及びcを通じて解除側油路
35に導かれ、該解除側油路35からトルクコンバータ
10の解除室27に作動油圧として供給され、解除室2
7内の作動油圧が増大する。その結果、解除室27内の
作動油圧の値が締結室28内の作動油圧の値以上に大に
なって、ロックアップクラッチ25がドライブプレート
16から離隔し、ロックアップ解放状態となる。
【0025】また、ロックアップ解放状態にあるロック
アップクラッチ25をスリップ締結状態とする際には、
ロックアップ制御用ソレノイド弁11に所定のレベルを
有する駆動信号Caが供給されて、該ソレノイド弁11
が開状態とされると共に、調圧用ソレノイド弁12にパ
ルス占有率を所定の範囲内、例えば20〜80%のパル
ス信号として形成された駆動パルス信号Cbが供給され
て、該ソレノイド弁12がその駆動パルス信号Cbのパ
ルス幅に対応した期間において開状態となる。それによ
り、油路40を通じる油圧がロックアップ制御用ソレノ
イド弁11を通じて低減され、ロックアップシフト弁5
0のポートhの油圧値が低下すると共に、共通油路47
及び油路39の油圧が調圧用ソレノイド弁12の駆動信
号Cbのパルス占有率が大とされる程低い値となって、
ロックアップシフト弁50のポートd及びロックアップ
制御弁60のポートnの各々に供給される。
【0026】そして、ロックアップシフト弁50では、
駆動信号Cbのパルス占有率の増大に応じて低減された
油圧がポートdに供給されるが、左側スプール51はポ
ートdに低減されて供給される油圧によって、ポートa
に供給される油圧とスプリング53の付勢力との和によ
る圧力に抗して押圧されるように、それに形成されたラ
ンド部51aの受圧面積が左側スプール51の他のラン
ド部の受圧面積より大に設定され、それにより左側スプ
ール51が図2に示す位置を維持する。これに対し、右
側スプール52はポートdに供給される油圧により押圧
されて図2に示す位置をとるように設定される。それに
より、ポートcとポートbとは連通状態が維持される
が、ポートeは遮断状態からポートfとの連通状態に切
り換えられる。一方、ロックアップ制御弁60において
は、スプール61がレギュレータ弁32から共通油路4
9及び通路45を通じてポートmに供給される油圧とス
プリング62の付勢力との和による圧力と、ポートnに
供給される低減された油圧との間の差圧に応じた距離を
もってポートn側に移動させられて図2に示す位置をと
り、ポートlの実効開口面積が低減される。
【0027】従って、ロックアップ制御弁60のポート
l及びk並びにロックアップシフト弁50のポートb及
びcを通じて解除側油路35からトルクコンバータ10
の解除室27に供給される油圧が、ロックアップ制御弁
60のポートlの実効開口面積の低減に応じて低下し、
解除室27内の解除圧が低減すると共に、レギュレータ
弁32により調圧された油圧がそのままトルクコンバー
タ10の締結室28に締結圧として供給されて、締結室
28内の締結圧が増大する。それにより、締結室28内
の締結圧の値が解除室27内の解除圧の値以上でその差
が所定の範囲内となって、ロックアップクラッチ25
が、ポンプインペラー17とタービンランナー18との
間に回転数差を生じさせるスリップ締結状態におかれ
る。
【0028】尚、上記のようにしてロックアップクラッ
チ25がスリップ締結状態におかれた際では、トルクコ
ンバータ10の解除室27の解除圧と締結室28の締結
圧との差圧を駆動信号Cbのパルス占有率の制御でもっ
て制御して、ロックアップクラッチ25の締結力を目標
値にフィードバック制御することが行われる。
【0029】さらに、上記のようにロックアップクラッ
チ25の締結力制御(スリップ制御)が行われている状
況で、エンジン1の加速運転が行われる場合の如く、ス
リップ締結状態のロックアップクラッチ25が締結状態
をとるべきときには、ロックアップ制御用ソレノイド弁
11に対して所定のレベルを有する駆動信号Caの出力
が継続されて、該ソレノイド弁11が開状態に維持され
ると共に、調圧用ソレノイド弁12にパルス占有率を所
定値より大(例えば80%より大)とするパルス信号の
駆動信号Cbが出力されて、該ソレノイド弁12が上記
駆動パルス信号Cbのパルス幅に対応した期間で開状態
とされ、従って全開状態又は全開状態に近い開状態とさ
れる。それにより、ロックアップシフト弁50のポート
hの油圧が低下すると共に、共通油路47及び油路39
の油圧が調圧用ソレノイド弁12により低減され、極め
て低い値となってロックアップシフト弁50のポートd
及びロックアップ制御弁60のポートnの各々に供給さ
れる。
【0030】一方、ロックアップシフト弁50では、上
記ポートdに極めて低い油圧が供給されるので、左側ス
プール51がスプリング53の付勢力によって右側スプ
ール52側に移動して右側スプール52を押圧し、それ
によりスプール51及び52は、図3に示す位置をと
る。その結果、ポートeとポートfとの連通状態は維持
されるが、ポートcはポートbとの連結状態からドレイ
ンポートとの連通状態に切り換えられる。一方、ロック
アップ制御弁60では、ポートnに極めて低い値の油圧
が供給されて、スプール61がスプリング62の付勢力
によってポートn側に移動し、図3に示す位置をとる。
従って、ポートkとポートlとが遮断状態となる。その
結果、トルクコンバータ10の締結室28にレギュレー
タ弁32により調圧された油圧がそのまま供給される状
態が維持されて、締結室28内の解除圧が増大する一
方、解除室27では油圧の供給が停止されると共に、そ
れに接続された解除側油路35がロックアップシフト弁
50のポートcを通じてドレインポートに連通して解放
され、それにより締結室28内の締結圧と解除室27内
の解除圧との差圧が所定値を越える値以上に高い状態に
直接的に変化して、ロックアップクラッチ25がドライ
ブプレート16に摩擦係合し、完全締結状態となる。
【0031】そして、本発明の特徴として、上記ロック
アップシフト弁50において、ポートgには、流量調整
用の所定の径の絞り70aを有するバイパス油路70の
一端が接続され、該バイパス油路70の他端は、ロック
アップシフト弁50下流側の解除側油路35のポートc
近傍部分に連通接続されている。そして、上記ロックア
ップシフト弁50のポートgは、右側スプール52が図
1に示すようにポートeとポートfとの連通を遮断し、
締結室28への締結側油路36を遮断するロックアップ
クラッチ25の解放位置に位置付けられた状態のとき、
上記ポートeに連通して、油路43のライン圧をバイパ
ス油路70を経てロックアップシフト弁50下流側の解
除側油路35に供給するようにした解除圧供給油路71
を構成している。
【0032】したがって、上記実施例においては、エン
ジンの減速運転時、ロックアップクラッチ25を締結力
制御している際には、ロックアップシフト弁50の左側
スプール51及び右側スプール52は図2に示す位置に
あり、締結室28には油路43から油路36を経て締結
圧が作用していると共に、解除室27には油路41から
解除側油路35を経て解除圧が作用する。更に、ロック
アップ制御弁60では、そのデューティ制御により解除
側油路41がスプール61の動作に応じて油路44と中
央のドレンポートに交互に連通して解除側油路41の解
除圧の大きさがデューティ制御される。その結果、締結
室28の締結圧と解除室27の解除圧との差圧が調圧用
ソレノイド弁12の駆動信号Cbのデューティ率に応じ
た圧力値となって、ロックアップクラッチ25の締結力
が設定値に制御される。
【0033】今、上記の締結力制御中において、ロック
アップ制御弁60がロックアップクラッチ25を締結状
態にする位置でロック停止した状況,例えばそのスプー
ル61が中央のドレンポートを半分程度開いた状態でロ
ック停止した場合には、油路44の油は該中央のドレン
ポートを経てドレンされ、残りの一部のみが油路41か
ら解除側油路35を経て解除室27に供給されるもの
の、その油量が少量であるため、ロックアップクラッチ
25は完全には解放されず、締結状態となる。その結
果、その後にエンジン運転状態がアイドル状態となる際
には、本来ではロックアップ制御弁60がそのスプール
61で中央のドレンポートを完全に閉じ、油路44を完
全に油路41に連通接続して、解除圧を油路上記油路4
1及び解除側油路35を経て解除室27に供給し、ロッ
クアップクラッチ25を解放動作させるものの、該ロッ
クアップ制御弁60のロック故障に起因して油路41及
び解除側油路35の解除圧は上昇しないため、ロックア
ップクラッチ25は解放動作し得ない状況となる。
【0034】しかしながら、その場合であっても、その
後のアイドル運転時になった時点で、ロックアップクラ
ッチ25を解放制御すべく、ロックアップシフト弁50
の右側スプール52が図1に示す解除位置に位置付けら
れると、油路43と締結側油路36との連通が遮断され
て、締結室28への締結圧の供給が停止すると共に、上
記油路43がポートe及びポートgを経てバイパス油路
70に連通する。このことにより、油路43の油がバイ
パス油路70から解除側油路35を経て解除室27に多
量に供給されて、該解除室27に高い解除圧が作用する
ので、ロックアップクラッチ25が確実に解放動作する
ことになる。その結果、エンジン回転数はアイドル回転
数に留まって、エンストを生じることが確実に防止され
る。
【0035】その場合、ロックアップクラッチ25の解
放動作を補償する油路としては、バイパス油路70のみ
であって、該バイパス油路70は、ロックアップシフト
弁50においてポートgを解除側油路35のポートc近
傍に連通する短い長さの油路であるので、油圧回路構成
を複雑にすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ロックアップクラッチの締結、解放、及び締結
力制御を行うための油圧回路図であって、ロックアップ
クラッチの完全解放制御時を示す図である。
【図2】同油圧回路図であって、ロックアップクラッチ
の締結力の目標値へのフィードバック制御時を示す図で
ある。
【図3】同油圧回路図であって、ロックアップクラッチ
の完全締結制御時を示す図である。
【図4】トルクコンバータを備えたパワートレインの全
体構成図である。
【符号の説明】
1a エンジン出力軸(入力軸) 2a タービン軸(出力軸) 25 ロックアップクラッチ 27 解除室 28 締結室 35 解除側油路 36 締結側油路 44 油路(ロックアップ元圧回路) 50 ロックアップシフト弁 60 ロックアップ制御弁 70 バイパス油路 71 解除圧供給油路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】流体継手の入力軸と出力軸とを断続可能に
    設けられたロックアップクラッチと、該ロックアップク
    ラッチの締結用及び解除用の作動流体が各々供給される
    締結室及び解除室と、該締結室又は解除室への油圧の供
    給又は排出により上記ロックアップクラッチの締結及び
    解除を行う切換弁としてのロックアップシフト弁と、上
    記締結室の油圧又は解除室の油圧を制御して上記ロック
    アップクラッチの締結力を制御するロックアップ制御弁
    とを備えた流体継手の締結力制御装置であって、上記解
    除室には、上記ロックアップシフト弁が上記ロックアッ
    プクラッチを解除する位置に移動したとき解除圧を解除
    室に供給する解除側油路と、上記ロックアップ制御弁が
    ロックアップクラッチを締結状態にする位置で停止した
    際にも該ロックアップクラッチを強制的に解除するよう
    上記解除側油路に解除圧を供給する解除圧供給油路とが
    接続されていることを特徴とする流体継手の締結力制御
    装置。
  2. 【請求項2】ロックアップシフト弁は、ロックアップ元
    圧回路と締結室とを結ぶ締結側油路の途中と、ロックア
    ップ制御弁と解除室とを結ぶ解除側油路の途中とに配置
    され、解除圧供給油路は、上記ロックアップシフト弁が
    上記ロックアップ元圧回路と締結室とを結ぶ油路を遮断
    したとき、ロックアップ元圧回路を上記ロックアップ制
    御弁下流側の解除側油路に接続するバイパス油路を用い
    て構成されていることを特徴とする流体継手の締結力制
    御装置。
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