JPH05105838A - ボールペン用水性顔料インキ組成物 - Google Patents
ボールペン用水性顔料インキ組成物Info
- Publication number
- JPH05105838A JPH05105838A JP33297691A JP33297691A JPH05105838A JP H05105838 A JPH05105838 A JP H05105838A JP 33297691 A JP33297691 A JP 33297691A JP 33297691 A JP33297691 A JP 33297691A JP H05105838 A JPH05105838 A JP H05105838A
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- JP
- Japan
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- pigment
- water
- ink
- solvent
- dispersant
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 少なくとも顔料と，水溶性有機溶剤と，水
と，顔料分散剤としてポリオキシエチレンの付加モル数
が１０以上であるポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルとにより構成されるボールペン用水性顔料イン
キ組成物。 【効果】 ポリオキシエチレンナルキルフェニルエーテ
ルの親油性部分が顔料表面に強固に吸着するとともに、
その親水性部分がインキ溶媒中の水と水素結合的相互作
用により、ポリオキシエチレンの付加モル数に比例し
て、加成的に親和力を増し、全体として強い相互作用を
示すため顔料分はインキ溶媒中に長期にわたり安定に保
持され、さらにインキ溶媒中にはＨ＋は殆ど存在しない
ため金属チップを用いても錆が発生することがない。
と，顔料分散剤としてポリオキシエチレンの付加モル数
が１０以上であるポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルとにより構成されるボールペン用水性顔料イン
キ組成物。 【効果】 ポリオキシエチレンナルキルフェニルエーテ
ルの親油性部分が顔料表面に強固に吸着するとともに、
その親水性部分がインキ溶媒中の水と水素結合的相互作
用により、ポリオキシエチレンの付加モル数に比例し
て、加成的に親和力を増し、全体として強い相互作用を
示すため顔料分はインキ溶媒中に長期にわたり安定に保
持され、さらにインキ溶媒中にはＨ＋は殆ど存在しない
ため金属チップを用いても錆が発生することがない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はボールペン用水性顔料イ
ンキに関するものであり、さらに詳しくは長期間保存し
ても顔料の凝集、沈降による筆記不良の発生しない長期
保存安定性に優れたボールペン用水性顔料インキ組成物
に関するものである。
ンキに関するものであり、さらに詳しくは長期間保存し
ても顔料の凝集、沈降による筆記不良の発生しない長期
保存安定性に優れたボールペン用水性顔料インキ組成物
に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、ボールペン用水性インキは、着色
剤としての各種染料、蒸発抑制剤としての水溶性有機溶
剤，その他水，防錆剤，防腐剤等により構成されてい
た。（例えば特公昭５５−１８４７３、特公昭５７−３
１５９６等） しかしこれらのボールペン用水性インキ
では筆記後の筆跡が長時間太陽光にさらされた場合、褪
色したり、筆跡に水がかかるとにじんで解読不能になる
など問題があった。近年、これらの問題を解決する方法
として、着色剤に染料のかわりに顔料を使用するボール
ペン用水性顔料インキ組成物が提案されている。（特公
昭５５−３５４３４等）
剤としての各種染料、蒸発抑制剤としての水溶性有機溶
剤，その他水，防錆剤，防腐剤等により構成されてい
た。（例えば特公昭５５−１８４７３、特公昭５７−３
１５９６等） しかしこれらのボールペン用水性インキ
では筆記後の筆跡が長時間太陽光にさらされた場合、褪
色したり、筆跡に水がかかるとにじんで解読不能になる
など問題があった。近年、これらの問題を解決する方法
として、着色剤に染料のかわりに顔料を使用するボール
ペン用水性顔料インキ組成物が提案されている。（特公
昭５５−３５４３４等）
【０００３】
【発明が解決しようとしている課題】上記ボールペン用
水性顔料インキ組成物は、筆記後の筆跡を長時間太陽光
にさらしても褪色しにくく、また筆跡が水にぬれてもイ
ンキがにじむことはない。しかしながら顔料はインキ溶
剤に不溶なためインキ溶剤中に安定に分散させる必要が
ある。従来各種の顔料分散剤を用いたボールペン用水性
顔料インキが提案されているが、金属チップを用いた場
合、チップ部分に錆を生じたり良好な筆記ができないと
いう欠点があった。
水性顔料インキ組成物は、筆記後の筆跡を長時間太陽光
にさらしても褪色しにくく、また筆跡が水にぬれてもイ
ンキがにじむことはない。しかしながら顔料はインキ溶
剤に不溶なためインキ溶剤中に安定に分散させる必要が
ある。従来各種の顔料分散剤を用いたボールペン用水性
顔料インキが提案されているが、金属チップを用いた場
合、チップ部分に錆を生じたり良好な筆記ができないと
いう欠点があった。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は長期間にわたり
インキ溶剤中に顔料粒子を安定に分散させることのでき
る顔料分散剤を提供するものである。すなわち、少なく
とも顔料と，顔料分散剤と，水溶性有機溶剤と，水より
構成されているボールペン用水性顔料インキ組成物にお
いて、上記顔料分散剤が、ポリオキシエチレンの付加モ
ル数が１０以上であるポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテルであることを特長とするボールペン用水性
インキ組成物である。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のボールペン用水性顔料インキ組成物に使用され
る顔料は従来公知の有機顔料、及び無機顔料が全て使用
でき例えば、アゾ系，フタロシアニン系，キナクリドン
系，アンスラキノン系，キオコサジン系，インジゴ・チ
オインジゴ系，ペリノン・ペリレン系，イリインドレノ
ン系，酸化チタン系，カドミウム系，カーボンブラック
系等である。インキ中の含有量は低濃度では顔料の分散
が悪く、また高濃度ではインキの粘度が高くなり筆記時
にカスレが生じる。最適添加量は前記事実を考慮して決
めればよい。添加量は使用する顔料の種類によりことな
るが通常１〜２０重量％、好ましくは２〜１０重量％で
ある。顔料分散剤のポリオキシエチレンの付加モル数が
１０以下の場合は、用いる溶剤との相互作用が弱く、イ
ンキに使用する溶媒ににごりを生じたり、顔料の分散が
とくに高温（５０℃前後）領域で低下したりするので好
ましくない。更には最適添加量を添加してもインキの粘
度が低下せず良好な筆記ができない。ポリオキシエチレ
ンの付加モル数は分散剤の疎水基部分の構造にも影響さ
れるがおおむね１５〜３０が適当である。水溶性有機溶
剤は保湿剤として使用され、例えばエチレングリコー
ル，ジエチレングリコール，プロピレングリコール，メ
チルセロソルブアセテート，メチルカルビトール，エチ
ルカルビトール，ブチルカルビトール，グリセリン等の
多価アルコール、或はそれらの誘導体の中から選ばれた
少なくとも１種類以上の水溶性有機溶剤を１〜５０重量
％インキ中に添加する。
インキ溶剤中に顔料粒子を安定に分散させることのでき
る顔料分散剤を提供するものである。すなわち、少なく
とも顔料と，顔料分散剤と，水溶性有機溶剤と，水より
構成されているボールペン用水性顔料インキ組成物にお
いて、上記顔料分散剤が、ポリオキシエチレンの付加モ
ル数が１０以上であるポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテルであることを特長とするボールペン用水性
インキ組成物である。以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のボールペン用水性顔料インキ組成物に使用され
る顔料は従来公知の有機顔料、及び無機顔料が全て使用
でき例えば、アゾ系，フタロシアニン系，キナクリドン
系，アンスラキノン系，キオコサジン系，インジゴ・チ
オインジゴ系，ペリノン・ペリレン系，イリインドレノ
ン系，酸化チタン系，カドミウム系，カーボンブラック
系等である。インキ中の含有量は低濃度では顔料の分散
が悪く、また高濃度ではインキの粘度が高くなり筆記時
にカスレが生じる。最適添加量は前記事実を考慮して決
めればよい。添加量は使用する顔料の種類によりことな
るが通常１〜２０重量％、好ましくは２〜１０重量％で
ある。顔料分散剤のポリオキシエチレンの付加モル数が
１０以下の場合は、用いる溶剤との相互作用が弱く、イ
ンキに使用する溶媒ににごりを生じたり、顔料の分散が
とくに高温（５０℃前後）領域で低下したりするので好
ましくない。更には最適添加量を添加してもインキの粘
度が低下せず良好な筆記ができない。ポリオキシエチレ
ンの付加モル数は分散剤の疎水基部分の構造にも影響さ
れるがおおむね１５〜３０が適当である。水溶性有機溶
剤は保湿剤として使用され、例えばエチレングリコー
ル，ジエチレングリコール，プロピレングリコール，メ
チルセロソルブアセテート，メチルカルビトール，エチ
ルカルビトール，ブチルカルビトール，グリセリン等の
多価アルコール、或はそれらの誘導体の中から選ばれた
少なくとも１種類以上の水溶性有機溶剤を１〜５０重量
％インキ中に添加する。
【０００５】さらに本発明に使用される水は蒸留水が好
ましいがイオン交換水、水道水でも使用できる。そのほ
か必要に応じ防錆剤，防腐剤，消泡剤を添加することも
できる。本発明のボールペン用水性顔料インキは上記組
成、配合で構成される。その製造方法は従来公知の各種
の方法が採用でき、例えば上記組成成分を混合した後、
ボールミル，ホモミキサー，サンドミル，スピードライ
ンミル等、公知の粉砕機により混合粉砕した後、遠心器
等により粉砕されなかった粗大顔料粒子を除去すること
により製造する方法が代表的である。
ましいがイオン交換水、水道水でも使用できる。そのほ
か必要に応じ防錆剤，防腐剤，消泡剤を添加することも
できる。本発明のボールペン用水性顔料インキは上記組
成、配合で構成される。その製造方法は従来公知の各種
の方法が採用でき、例えば上記組成成分を混合した後、
ボールミル，ホモミキサー，サンドミル，スピードライ
ンミル等、公知の粉砕機により混合粉砕した後、遠心器
等により粉砕されなかった粗大顔料粒子を除去すること
により製造する方法が代表的である。
【０００６】
【作用】上記のごとくして得られた本発明のボールペン
用水性顔料インキは長期間保存しても顔料分の凝集、沈
降はない。これはポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルの親油性部分が顔料に強固に吸着するととも
に、その親水性部分がインキ溶媒中と水素結合的相互作
用により、ポリオキシエチレンの付加モル数に比例し
て、加成的に親和力を増し、全体として強い相互作用を
示すためである。また親水基としてカルボキシル基を有
する分散剤を用いたインキと比較すると、インキ溶媒中
でＨ＋を放出することが極めて少ないので金属チップに
錆を生じたり筆記不良を起こすことが皆無である。
用水性顔料インキは長期間保存しても顔料分の凝集、沈
降はない。これはポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテルの親油性部分が顔料に強固に吸着するととも
に、その親水性部分がインキ溶媒中と水素結合的相互作
用により、ポリオキシエチレンの付加モル数に比例し
て、加成的に親和力を増し、全体として強い相互作用を
示すためである。また親水基としてカルボキシル基を有
する分散剤を用いたインキと比較すると、インキ溶媒中
でＨ＋を放出することが極めて少ないので金属チップに
錆を生じたり筆記不良を起こすことが皆無である。
【０００７】
【実施例】次に実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例中「部」とあるのは重量部を示す。 実施例−１ カーボンブラック １０部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ４部 防錆剤 ０．１部 水 ５５．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、黒色のボールペン用水性顔料インキを得た。 実施例−２ レイキレッド ９部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ３部 防錆剤 ０．１部 水 ５７．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、赤色のボールペン用水性顔料インキを得た。 実施例−３ シアニンブルー ９部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ３部 防錆剤 ０．１部 水 ５７．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、青色のボールペン用水性顔料インキを得た。
る。実施例中「部」とあるのは重量部を示す。 実施例−１ カーボンブラック １０部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ４部 防錆剤 ０．１部 水 ５５．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、黒色のボールペン用水性顔料インキを得た。 実施例−２ レイキレッド ９部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ３部 防錆剤 ０．１部 水 ５７．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、赤色のボールペン用水性顔料インキを得た。 実施例−３ シアニンブルー ９部 エチレングリコール ２０部 グリセリン １０部 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル （ポリオキシエチレン１５モル付加物） ３部 防錆剤 ０．１部 水 ５７．９部 上記配合成分をボールミルで１２時間粉砕した後、遠心
器に４０００回転で３０分かけ粉砕されなかった粗粒分
を除去し、青色のボールペン用水性顔料インキを得た。
【０００８】
【発明の効果】実施例１〜３で得られたボールペン用水
性顔料インキを金属チップを有する水性ボールペンに約
１ｇ充填し５０℃雰囲気中で保存試験を行なったところ
実施例１〜３の全てのインキが２年経過後も製造直後と
同様問題なく筆記できた。
性顔料インキを金属チップを有する水性ボールペンに約
１ｇ充填し５０℃雰囲気中で保存試験を行なったところ
実施例１〜３の全てのインキが２年経過後も製造直後と
同様問題なく筆記できた。
Claims (1)
- 【請求項１】 少なくとも顔料と，水溶性有機溶剤と，
水と，顔料分散剤より構成されるボールペン用水性顔料
インキ組成物において、上記顔料分散剤がポリオキシエ
チレンの付加モル数が１０以上であるポリオキシエチレ
ンアルキルフェニルエーテルであることを特長とするボ
ールペン用水性顔料インキ組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33297691A JPH05105838A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | ボールペン用水性顔料インキ組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33297691A JPH05105838A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | ボールペン用水性顔料インキ組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05105838A true JPH05105838A (ja) | 1993-04-27 |
Family
ID=18260929
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33297691A Pending JPH05105838A (ja) | 1991-10-16 | 1991-10-16 | ボールペン用水性顔料インキ組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05105838A (ja) |
-
1991
- 1991-10-16 JP JP33297691A patent/JPH05105838A/ja active Pending
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