JP2013028691A - ボールペン用o/wエマルションインキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【目的】 氷点下での安定性が良好で、氷点下条件にさらされてもボールペンの性能が良好であるボールペン用O/W型エマルションインキ組成物を提供することにある。
【構成】 染料を含む油相を乳化剤によって水中に乳化分散したO/W型筆記具用エマルションインキ組成物において、前記乳化剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上及び79モル以下である芳香族化合物であるノニオン界面活性剤と、エチレンオキサイドの付加モル数が上記ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数以下である芳香族アニオン界面活性剤とを少なくとも含む組み合わせである事を特徴とするO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、低温環境下にさらされても外観に異常がなく、ボールペンの性能が良好であるボールペン用O/W型エマルションインキ組成物に関するものである。
従来、着色剤として水溶性染料を用いたボールペン用水性インキは、筆跡が鮮やかで筆記感が良いという特性を持っているが流出量が多く滲みやすかったり、引っかかり感があったりという欠点を持っている。
特許文献1に記載の発明では、O/W型エマルションインキとすることで、水性ボールペンと油性ボールペンの長所を備え、水性相により、高流出量で且つ軽い書き味が実現され、油性相の油膜により、描線にじみや裏抜けが無く、ガリツキ感の無い書き味を提供することができる旨が開示され、更に、乳化剤として、油性染料溶液との相溶性の高い芳香環を有する界面活性剤を使用し、更に、エチレンオキサイドの付加数が異なる界面活性剤を組み合わせてエマルションのミセル濃度を高めたインキ組成物を得ることで高温条件でも安定なO/W型エマルションインキが開示されている。また、特許文献2に記載の発明では、乳化剤としてHLBが8以下のショ糖脂肪酸エステルと炭素数が8以上の水に不溶なアシル乳酸ナトリウム塩を組み合わせて使用したことで、安定したO/W型エマルションインキを作成し、耐水性の優れたインキ組成物が開示されている。
特開2010−275391号公報 特開2010−275402号公報
特許文献1及び特許文献2で開示されているO/W型エマルションインキは、インキの安定性や耐水性を有しているが、インキ成分として水を含有しているため、インキの輸送、保管中に−10℃程度の低温環境ではインキ中の水が凍結することで体積が増加し、インキ中に存在している油性溶液のエマルション粒子を圧縮、破壊してしまうことがあった。エマルション粒子が破壊することで、ボールペン用インキとして要求される性能を満足することができなくなってしまう。
本発明は、油滴を水相中に分散したO/Wエマルションとして、特に低温安定性に優れたO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物を得ることを目的とする。
本発明は、油性成分を乳化剤によって水中に乳化分散したO/W型筆記具用エマルションインキ組成物において、前記乳化剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上及び79モル以下である芳香族化合物であるノニオン界面活性剤と、エチレンオキサイドの付加モル数が上記ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数以下である芳香族アニオン界面活性剤とを少なくとも含む組み合わせである事を特徴とするO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物を要旨とするものである。
本願発明のO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物が、低温安定性に優れたものである理由は以下のように推察される。
エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上79モル以下である芳香族ノニオン界面活性剤と、エチレンオキサイドの付加モル数が芳香族ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイド付加モル数以下の芳香族アニオン界面活性剤を乳化剤として組み合わせることで、油性成分相において芳香族部分が平面方向に配列して油性成分相中の活性剤間隔が小さくなり、活性剤の水性成分側に配向したエチレンオキサイドの分子鎖間同士の間隔もメソスケール程度(数nm〜数十nm)に小さくなる。
そして、アニオン界面活性剤のエチレンオキサイド末端のアニオン基の酸素原子が水分子と水素結合し、この水分子とノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドが水素結合することによって、アニオン界面活性剤のエチレンオキサイドとノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドとが水を介して連結して、エチレンオキサイドの分子鎖の運動が抑えられるので、前述のメソスケールの隙間は、間に水を保持しつつ安定に維持される。
このメソスケールの隙間に存在する水は、通常の自由状態の水と比較すると水同士の水素結合量が少ないため、通常の水よりも温度が低下しないと分子の運動が抑制されず凍結しない。
また、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上であることでノニオン界面活性剤のエチレンオキサイド分子鎖全てが水性成分相に張り出すことができるため、水性成分相に対するエマルション粒子の体積の割合が増加し、水性成分相全体の凍結安定性に結びつくものと推察される。
よって、水の氷温以下でも水分の固化によるエマルジョンの破壊が起こらないので、エマルジョンが低温でも安定に存在することができるものと推察される。
本願発明のO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物が、低温安定性に優れたものである理由は以下のように推察される。
エチレンオキサイドが付加した芳香族界面活性剤はエチレンオキサイドの部分が親水基、芳香族部分が疎水基と定められており、O/W型エマルション粒子表面においてエチレンオキサイドの付加した芳香族ノニオン界面活性剤は芳香族部分が油性成分相に配向し、エチレンオキサイドは水性成分相に配向している。ただし、ノニオン界面活性剤に付加されたエチレンオキサイドは一部油性成分にも配向することができる。エチレンオキサイドの付加した芳香族アニオン界面活性剤は芳香族部分が油性成分相に配向し、エチレンオキサイドの末端に酸エステル基が結合しているアニオン界面活性剤のエチレンオキサイドはすべて水性成分相に配向している。
エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上79モル以下である芳香族ノニオン界面活性剤と、エチレンオキサイドの付加モル数が芳香族ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイド付加モル数以下の芳香族アニオン界面活性剤を乳化剤として組み合わせることで、油性成分相において芳香族部分がπ電子方向に配列して油性成分相中の活性剤間隔が小さくなり、活性剤の水性成分側に配向したアニオン、ノニオン両界面活性剤のエチレンオキサイドの分子鎖間同士の間隔もメソスケール程度(数nm〜数十nm)に小さくなる。
そして、アニオン界面活性剤のエチレンオキサイド末端のアニオン基の酸素原子が水分子と水素結合し、この水分子とノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドが水素結合することによって、アニオン界面活性剤のエチレンオキサイドとノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドとが水分子を介して連結して、エチレンオキサイドの分子鎖の運動が抑えられるので、エチレンオキサイド分子鎖間に水分子を保持しつつメソスケールを安定に維持できる。
このメソスケールの隙間に存在する水分子は、通常の自由状態の水分子と比較すると水分子同士の水素結合量が少ないため、通常の水分子よりも温度が低下しないと分子の運動が抑制されず凍結しない。
また、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上であることでノニオン界面活性剤のエチレンオキサイド分子鎖全てが水性成分相に配向することができるため、エチレンオキサイド分子鎖を含むエマルション粒子の体積が増加し、水性成分相全体の凍結安定性に結びつくものと推察される。
よって、水の氷温以下でも水分の固化によるエマルジョンの破壊が起こらないので、エマルジョンが低温でも安定に存在することができるものと推察される。
本発明で使用される芳香族ノニオン界面活性剤は、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上79モル以下である芳香族ノニオン界面活性剤から選ばれる活性剤であれば特に制限なく使用することができる。
具体的には、ポリオキシエチレンの付加モル数が41モル以上79以下であるポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルや、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル類のポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンビスフェノールA、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテルが挙げられる。
一般に市販されている製品の一例としては日本乳化剤(株)製のニューコール509、同516、同740が挙げられる。
これらの活性剤は1種または2種以上組み合わせて使用しても良い。
エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上になると油性成分相へ配向している芳香族に近いエチレンオキサイド分子を水性成分相へ全て配向することができるようになるためエチレンオキサイド分子鎖の長さを含むエマルション粒子の体積が急激に増大する。これによって水を凍結抑制出来る範囲が大きくなるためにインキ全体の凍結防止作用を奏することができると考えられる。40モル以下であると油性成分相に配向している芳香族化合物の親油性によりエチレンオキサイド分子鎖が油性成分相に一部配向し、エマルション粒子の体積小さくなり、周辺の水分子に与える影響が小さいため凍結防止作用を奏することができない。エチレンオキサイドの付加モル数が80モル以上になるとエチレンオキサイド分子鎖の振動や回転などの運動エネルギーがアニオン活性剤との水素結合によって抑制する力よりも大きくなってしまうことからエチレンオキサイド分子鎖によるメソスケールを構成出来ないため凍結防止作用を示さない。
本発明におけるエチレンオキサイドが付加した芳香族化合物である芳香族アニオン界面活性剤の具体例として、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルや、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル類のポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテルの硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、塩の種類としてナトリウム塩やアンモニウム塩が挙げられる。
一般に市販されている製品としては日本乳化剤(株)製のニューコール707−SF、同707−SFC、同707−SN、同714−SF、同714−SN、同723SF、同740−SF、同2607−SF、同2614−SF、同B4−SN、同B13−SN、第一工業製薬(株)製のプライサーフAL及び同AL12Hを中和処理したもの、ハイテノールNF−08、同NF−0825、同NF−13、同NF17が挙げられる。
これらの活性剤は1種または2種以上組み合わせて使用しても良い。
芳香族アニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数はアニオン活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数以下である必要があり、芳香族ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数より大きくなってしまうと、芳香族アニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの末端のアニオン基が隣接したアニオン活性剤のエチレンオキサイドと水素結合ができないためエチレンオキサイド分子鎖がメソスケールを形成できないため、凍結防止作用を奏することができなくなってしまう。
界面活性剤の組み合わせにおいて上述の芳香族アニオン界面活性剤と芳香族ノニオン界面活性剤以外の界面活性剤を乳化剤として併用することができる。用いる乳化剤に特に制限はないが、エチレンオキサイドが付加した芳香族界面活性剤を併用した方がより好ましい。
本発明に用いるエチレンオキサイドが付加した界面活性剤はあらかじめ分子蒸留等によって単一組成にしたり、エチレンオキサイドの付加モルの分布範囲をさらに狭くしたりして用いることができる。
本発明に用いる芳香族ノニオン界面活性剤と芳香族アニオン界面活性剤の総量は質量基準でインキ組成物全体の0.1%〜10%が好ましい。乳化剤として用いる界面活性剤の総量が0.1重量%未満であると、油性溶液成分を乳化するのに十分な活性剤量とならないため細かい均一なエマルションを得られない。また、10重量%を超えると界面活性剤が乳化剤としてだけでなく表面張力低下剤として作用してしまうため滲みや裏写りといった性質が現れてしまうことがある。さらに、水に濡れると再乳化作用によって染料が流れ出すため耐水性も低下してしまう。また、本発明に用いる芳香族ノニオン界面活性剤と芳香族アニオン界面活性剤の配合比率は乳化剤として用いる界面活性剤の総量を10とすると、本発明に用いる芳香族アニオン界面活性剤:本発明に用いる芳香族ノニオン界面活性剤=1.0:9.0〜9.0:1.0において使用することが好ましく、より好ましくは芳香族アニオン界面活性剤:本発明に用いる芳香族ノニオン界面活性剤=2.1:7.9〜9.0:1.0である。芳香族アニオン界面活性剤又は芳香族ノニオン界面活性剤の量比が9を超えてしまうと、芳香族ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドと芳香族アニオン界面活性剤のエチレンオキサイドとの水素結合によるメソスケール形成量が少なくなるため低温安定性の作用が低下する。
油性成分相を着色する着色剤としては、従来油性ボールペン用インキに用いられている油溶性染料が限定無く使用可能である。染料としては、酸性染料、塩基性染料、金属錯塩染料、造塩染料、アジン染料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、トリフェニルメタン染料などが使用でき、具体的にはニグロシンベ−スEE、同EEL、同EX、同EXBP、同EB、オイルイエロー101、同107、オイルピンク312、オイルブラウンBB、同GR、オイルグリーンBG、オイルブルー613、オイルスカーレット308、同BOS、オイルブラックHBB、同860、同BS、バリファストイエロー1101、同1105、同1109、同3104、同3105、同3108、同4120、同AUM、バリファストオレンジ2210、同3209、同3210、バリファストレッド1306、同1308、同1320、同1355、同1360、同2303、同2320、同3304、同3306、同3320、バリファストピンク2310N、バリファストブラウン2402、同3405、バリファストグリーン1501、バリファストブルー1603、同1605、同1607、同1631、同2606、同2610、同2620、バリファストバイオレット1701、同1702、バリファストブラック1802、同1805、同1807、同3804、同3806、同3808、同3810、同3820、同3830、スピリットレッド102、スピリットブラックAB、オスピーイエローRY、ROB−B、MVB3、SPブルー105(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンイエロー3RH、同GRLHスペシャル、同C−2GH、同C−GNH、アイゼンスピロンオレンジ2RH、同GRHコンクスペシャル、アイゼンスピロンレッドGEH、同BEH、同GRLHスペシャル、同C−GH、同C−BH、アイゼンスピロンバイオレットRH、同C−RH、アイゼンスピロンブラウンBHコンク、同RH、アイゼンスピロンマホガニーRH、アイゼンスピロンブルーGNH、同2BNH、同C−RH、同BPNH、アイゼンスピロングリーンC−GH、同3GNHスペシャル、アイゼンスピロンブラックBNH、同MH、同RLH、同GMHスペシャル、同BHスペシャル、S.B.N.オレンジ703、S.B.N.バイオレット510、同521、S.P.T.オレンジ6、S.P.T.ブルー111、SOTピンク1、SOTブルー4、SOTブラック1、同6、同10、同12、13リキッド、アイゼンローダミンBベース、アイゼンメチルバイオレットベース、アイゼンビクトリアブルーBベース(以上、保土谷化学工業(株)製)、オイルイエローCH、オイルピンク330、オイルブルー8B、オイルブラックS、同FSスペシャルA、同2020、同109、同215、ALイエロー1106D、同3101、ALレッド2308、ネオスーパーイエローC−131、同C−132、同C−134、ネオスーパーオレンジC−233、ネオスーパーレッドC−431、ネオスーパーブルーC−555、ネオスーパーブラウンC−732、同C−733(以上、中央合成化学(株)製)、オレオゾールファストイエロー2G、同GCN、オレオゾールファストオレンジGL、オレオゾールファストレッドBL、同RL(以上、田岡化学工業(株)製)、サビニールイエロー2GLS、同RLS、同2RLS、サビニールオレンジRLS、サビニールファイアレッドGLS、サビニールレッド3BLS、サビニールピンク6BLS、サビニールブルーRN、同GLS、サビニールグリーン2GLS、サビニールブラウンGLS(以上、サンド社製、スイス国)、マゼンタSP247%、クリスタルバイオレット10B250%、マラカイトグリーンクリスタルコンク、ブリリアントグリーンクリスタルH90%、スピリットソルブルレッド64843(以上、ホリディ社製、英国)、ネプチューンレッドベース543、ネプチューンブルーベース634、ネプチューンバイオレットベース604、バソニールレッド540、バソニールバイオレット600、ビクトリアブルーF4R、ニグロシンベースLK(以上、BASF社製、独国)、メチルバイオレット2Bベース(以上、National Anilne Div.社製、米国)などが使用できる。これらは単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
O/W型エマルションインキ全量に対して油溶性染料を含む油相は10重量%以上45重量%以下、乳化剤成分は0.1重量%以上10重量%以下、水性成分は45重量%以上89.9重量%以下であることが好ましい。
油溶性染料の添加量は油性成分の1重量%から50重量%以下、好ましくは10重量%以上45重量%以下が使用できる。使用量が少ないとエマルションにしたときに筆跡濃度が薄くなり、多くなると有機溶剤に溶解せず油性成分相部分が不安定になりエマルションの熱安定性が悪くなることがある。
また、顔料を油性成分相及び水性成分相に使用することもできる。顔料の例を挙げると、ファーネストブラック、コンタクトブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等の無機顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉、錫粉等の金属粉顔料、雲母系顔料、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194、同206、同207、同209、同216、同245、C.I.PIGMENT ORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、C.I.PIGMENT VIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同16、同17、同22、同25、同60、同66、C.I.PIGMENT BROWN 25、同26、C.I.PIGMENT YELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同139、同153、同166、同167、同173、C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36等がある。これらは、1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。また、顔料を水性媒体に分散した分散顔料の例を挙げると、チバスペシャリティケミカルズ(株)製のunisperseシリーズ、クラリアントジャパン(株)製のHostfineシリーズ、大日本インキ化学工業(株)製のDisperseシリーズ、Ryudyeシリーズ、富士色素(株)製のFuji.SPシリーズ、山陽色素(株)製のEmacolシリーズ、Sandyeシリーズ、オリエント化学工業(株)製のMicroPigmoシリーズ、MicroJetシリーズ、東洋インキ(株)製のRio Fastシリーズ、EM Colorシリーズ、住化カラー(株)製のPoluxシリーズ、(以上、無機、有機顔料の分散体)、日本蛍光化学(株)製のNKWシリーズ、東洋ソーダ(株)製のコスモカラーシリーズ、シンロイヒ(株)製のシンロイヒ・カラーベースシリーズ(以上、蛍光顔料の分散体)等がある。これらは1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。ただし、着色された樹脂球を着色剤として用いる場合は有機溶剤に溶解しないものを用いることができる。
尚、上記顔料、分散顔料は混合して使用することもできる。
また、水溶性染料を用いる事もできる。染料では酸性染料、直接染料、塩基性染料等のいずれも用いることができる。水溶性染料の具体例として、ジャパノールファストブラックDコンク(C.I.ダイレクトブラック17)、ウォーターブラック100L(同19)、ウォーターブラックL−200(同19)、ダイレクトファストブラックB(同22)、ダイレクトファストブラックAB(同32)、ダイレクトディープブラックEX(同38)、ダイレクトファストブラックコンク(同51)、カヤラススプラグレイVGN(同71)、カヤラスダイレクトブリリアントエローG(C.I.ダイレクトエロー4)、ダイレクトファストエロー5GL(同26)、アイゼンプリムラエローGCLH(同44)、ダイレクトファストエローR(同50)、アイゼンダイレクトファストレッドFH(C.I.ダイレクトレッド1)、ニッポンファストスカーレットGSX(同4)、ダイレクトファストスカーレット4BS(同23)、アイゼンダイレクトローデュリンBH(同31)、ダイレクトスカーレットB(同37)、カヤクダイレクトスカーレット3B(同39)、アイゼンプリムラピンク2BLH(同75)、スミライトレッドF3B(同80)、アイゼンプリムラレッド4BH(同81)、カヤラススプラルビンBL(同83)、カヤラスライトレッドF5G(同225)、カヤラスライトレッドF5B(同226)、カヤラスライトローズFR(同227)、ダイレクトスカイブルー6B(C.I.ダイレクトブルー1)、ダイレクトスカイブルー5B(同15)、スミライトスプラブルーBRRコンク(同71)、ダイボーゲンターコイズブルーS(同86)、ウォーターブルー#3(同86)、カヤラスターコイズブルーGL(同86)、カヤラススプラブルーFF2GL(同106)、カヤラススプラターコイズブルーFBL(同199)等の直接染料や、アシッドブルーブラック10B(C.I.アシッドブラック1)、ニグロシン(同2)、スミノールミリングブラック8BX(同24)、カヤノールミリングブラックVLG(同26)、スミノールファストブラックBRコンク(同31)、ミツイナイロンブラックGL(同52)、アイゼンオパールブラックWHエクストラコンク(同52)、スミランブラックWA(同52)、ラニルブラックBGエクストラコンク(同107)、カヤノールミリングブラックTLB(同109)、スミノールミリングブラックB(同109)、カヤノールミリングブラックTLR(同110)、アイゼンオパールブラックニューコンク(同119)、ウォーターブラック187−L(同154)、カヤクアシッドブリリアントフラビンFF(C.I.アシッドエロー7:1)、カヤシルエローGG(同17)、キシレンライトエロー2G140%(同17)、スミノールレベリングエローNR(同19)、ダイワタートラジン(同23)、カヤクタートラジン(同23)、スミノールファストエローR(同25)、ダイアシッドライトエロー2GP(同29)、スミノールミリングエローO(同38)、スミノールミリングエローMR(同42)、ウォーターエロー#6(同42)、カヤノールエローNFG(同49)、スミノールミリングエロー3G(同72)、スミノールファストエローG(同61)、スミノールミリングエローG(同78)、カヤノールエローN5G(同110)、スミノールミリングエロー4G200%(同141)、カヤノールエローNG(同135)、カヤノールミリングエロー5GW(同127)、カヤノールミリングエロー6GW(同142)、スミトモファストスカーレットA(C.I.アシッドレッド8)、カヤクシルクスカーレット(同9)、ソーラールビンエクストラ(同14)、ダイワニューコクシン(同18)、アイゼンボンソーRH(同26)、ダイワ赤色2号(同27)、スミノールレベリングブリリアントレッドS3B(同35)、カヤシルルビノール3GS(同37)、アイゼンエリスロシン(同51)、カヤクアシッドローダミンFB(同52)、スミノールレベリングルビノール3GP(同57)、ダイアシッドアリザリンルビノールF3G200%(同82)、アイゼンエオシンGH(同87)、ウォーターピンク#2(同92)、アイゼンアシッドフロキシンPB(同92)、ローズベンガル(同94)、カヤノールミリングスカーレットFGW(同111)、カヤノールミリングルビン3BW(同129)、スミノオールミリングブリリアントレッド3BNコンク(同131)、スミノールミリングブリリアントレッドBS(同138)、アイゼンオパールピンクBH(同186)、スミノールミリングブリリアントレッドBコンク(同249)、カヤクアシッドブリリアントレッド3BL(同254)、カヤクアシッドブリリドブリリアントレッドBL(同265)、カヤノールミリングレッドGW(同276)、ミツイアシッドバイオレット6BN(C.I.アシッドバイオレット15)、ミツイアシッドバイオレットBN(同17)、スミトモパテントピュアブルーVX(C.I.アシッドブルー1)、ウォーターブルー#106(同1)、パテントブルーAF(同7)、ウォーターブルー#9(同9)、ダイワ青色1号(同9)、スプラノールブルーB(同15)、オリエントソルブルブルーOBC(同22)、スミノールレベリングブルー4GL(同23)、ミツイナイロンファストブルーG(同25)、カヤシルブルーAGG(同40)、カヤシルブルーBR(同41)、ミツイアリザリンサフィロールSE(同43)、スミノールレベリングスカイブルーRエクストラコンク(同62)、ミツイナイロンファストスカイブルーB(同78)、スミトモブリリアントインドシアニン6Bh/c(同83)、サンドランシアニンN−6B350%(同90)、ウォーターブルー#115(同90)、オリエントソルブルブルーOBB(同93)、スミトモブリリアントブルー5G(同103)、カヤノールミリングウルトラスカイSE(同112)、カヤノールミリングシアニン5R(同113)、アイゼンオパールブルー2GLH(同158)、ダイワギニアグリーンB(C.I.アシッドグリーン3)、アシッドブリリアントミリンググリーンB(同9)、ダイワグリーン#70(同16)、カヤノールシアニングリーンG(同25)、スミノールミリンググリーンG(同27)等の酸性染料、アイゼンカチロンイエロー3GLH(C.I.ベーシックイエロー11)、アイゼンカチロンブリリアントイエロー5GLH(同13)、スミアクリルイエローE−3RD(同15)、マキシロンイエロー2RL(同19)、アストラゾンイエロー7GLL(同21)、カヤクリルゴールデンイエローGL−ED(同28)、アストラゾンイエロー5GL(同51)、アイゼンカチロンオレンジGLH(C.I.ベーシックオレンジ21)、アイゼンカチロンブラウン3GLH(同30)、ローダミン6GCP(C.I.ベーシックレッド1)、アイゼンアストラフロキシン(同12)、スミアクリルブリリアントレッドE−2B(同15)、アストラゾンレッドGTL(同18)、アイゼンカチロンブリリアントピンクBGH(同27)、マキシロンレッドGRL(同46)、アイゼンメチルバイオレット(C.I.ベーシックバイオレット1)、アイゼンクリスタルバイオレット(同3)、アイゼンローダミンB(同10)、アストラゾンブルーG(C.I.ベーシックブルー1)、アストラゾンブルーBG(同3)、メチレンブルー(同9)、マキシロンブルーGRL(同41)、アイゼンカチロンブルーBRLH(同54)、アイゼンダイヤモンドグリーンGH(C.I.ベーシックグリーン1)、アイゼンマラカイトグリーン(同4)、ビスマルクブラウンG(C.I.ベーシックブラウン1)等の塩基性染料が挙げられる。
エマルションインキ組成物の油相に使用できる溶剤としては、従来より油性インキボールペンで使用される溶剤を用いることができる。水に溶解しないものが好ましく、好ましい溶解度としては5g/水100g以下である。例えば、アルコール類として、ベンジルアルコール、β−フェニルエチルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、イソトリデシルアルコール、グリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量200〜700)、ポリプロピレングリコール(分子量200〜700)、低分子量のポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコールブロックポリマー等が挙げられる。グリコールエーテル類としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノt−ブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングレールモノエチルベンジルエーテル、エチレングリコールモノα‐メチルベンジルエーテル、エチレングリコールモノα,α´ジメチルベンジルエーテル、エチレングリコールモノメチルフェニルエーテル異性体混合物、エチレングリコールモノジメチルフェニルエーテル異性体混合物、エチレングリコールモノエチルフェニルエーテル異性体混合物、エチレングリコールモノメチルベンジルエーテル異性体混合物、エチレングリコールモノエチルベンジルエーテル異性体混合物、エチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、モノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノベンジルエーテル、ジプロピレングリコールモノシクロヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノフェニルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノノルマルプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。グリコールエーテルアセテート類としては、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等が挙げられる。グリコールジアセテート類としては、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。エステル類としては、酢酸−2−メチルペンチル、酢酸−1−メチルアミル、酢酸ヘプチル、酢酸オクチル、酢酸−2−エチルヘキシル、酢酸ノニル、酢酸デシル、酪酸ブチル、乳酸−n−ブチル、乳酸アミル、アジピン酸オクチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジオクチル、トリアセチン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。窒素含有溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−2−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらは単独で用いてもまた2種以上混合して用いても良い。筆跡濃度が濃く鮮明になるようにするためには油溶性染料を30重量%以上溶解できるものであることが好ましい。配合量はエマルションインキ組成物の油性成分に対し1重量%以上90重量%以下である。
上記溶剤において、水への溶解度の高い溶剤はエマルションが不安定化し、合一や油相、水相の分離が生じやすくなる。また油性染料の溶解性の小さな溶剤も染料析出などが発生することがあるため多量に使用すべきではない。これらの溶剤は油相の全溶剤の10%以内程度が好ましい。
ボールペンインキとして望ましい粘度や定着性を付与するために水性成分に高分子多糖類としてプルラン、ザンサンガム、ウェランガム、ジェランガム、ラムザンガム、デンプン、カチオンデンプン、デキストリン、デンプングリコール酸ナトリウム等及びそれらの誘導体、アラビアガム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、グアーガム及びその誘導体、寒天、カラギーナン、アルギン酸、アルギン酸塩、ペクチン、ゼラチン、ガゼイン、ガゼインナトリウム、グルコマンナン、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、ラノリン誘導体、キトサン誘導体などがあり、合成高分子として、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン及びその誘導体、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリアクリル酸およびその共重合体、ポリアクリル酸またはポリメタクリル酸のアルカリ塩、アクリル酸またはメタクリル酸含有共重合体のアルカリ塩、スチレンとマレイン酸の共重合体のアルカリ塩、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合体のアルカリ塩などが挙げられ、樹脂エマルションとしては、ポリアクリル酸エステル、スチレン−アクリル酸共重合、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、メタクリル酸−マレイン酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、α−オレフィン−マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン等の水分散体が挙げられ、アルカリ可溶性樹脂としては、スチレン−マレイン酸共重合体、エチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられ、上記記載の顔料等を使用することが可能である。
ボール受座摩耗防止や運筆性改良のための潤滑剤としては、オレイン酸等の高級脂肪酸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等を使用することが可能である。
pH調整剤としては、有機系または無機系の塩基および酸が使用される。好ましい有機系塩基はアミン類として脂肪アミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、アミノメチルプロパノールまたはジメチルアミノメチルプロパノールが挙げられ、好ましい無機系塩基として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、またはアンモニアが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、サリチレート、ジベンゾイルメタン、アントラニレート、メチルベンジリデン、オクチルトリアゾン、2−フェニルベンズイミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、トリアジン、シンナメート、シアノアクリレート、ジシアノエチレン、エトクリレン、ドロメトリゾールトリシロキサン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェノールトリアジン、ドロメトリゾール、ジオクチルブタミドトリアゾン、テレフタリリデンジカンファースルホン酸およびパラ−アミノベンゾエート、サリチル酸、ベンズオキサゾール、ピリチオン亜鉛、ならびに、それらのエステル誘導体が挙げられる。
酸化防止剤としては、ビタミンCおよびその誘導体として酢酸アスコルビル、リン酸アスコルビルおよびパルミチン酸アスコルビルが挙げられ、ビタミンEおよびその誘導体として酢酸トコフェリル、フラボンもしくはフラボノイドが挙げられ、アミノ酸としてヒスチジン、グリシン、チロシン、トリプトファンおよびそれらの誘導体が挙げられ、ビタミンAおよびその誘導体、葉酸およびその誘導体、カロテノイドおよびカロテン、尿酸およびその誘導体、クエン酸、乳酸、リンゴ酸スチルべンおよびその誘導体、ザクロ抽出物、ビタミンK1もしくはK2、ビタミンK1オキシドもしくはビタミンK2オキシドが挙げられる。
防錆剤としては、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオグリコール酸アンモニウム、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、サポニンが挙げられる。
消泡剤としては、高酸化油系、グリセリン脂肪酸エステル系、フッ素系、シリコーン系化合物が挙げられる。
防腐剤、防黴剤としては、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウムが挙げられる。
また、インキの乾燥防止のために水性成分に水溶性有機溶剤や多価アルコール類を配合することができる。
O/W型エマルションインキを作成する乳化分散の方法は特に制限されるものではなく、スターラー、ホモミキサー、ホモジナイザーなどで適当な温度で撹拌することで作成することができる。また、作成したエマルションをさらに微細にするためにボールミルや高圧ホモジナイザー処理することもできる、エマルション粒径を揃えたり不溶解物を除くためにろ過や遠心処理をすることもできる。
アニオン界面活性剤及びHLBが10以上の水溶性ノニオン界面活性剤は予め水相に溶解し、HLBが10以下の油溶性ノニオン界面活性剤は予め油性成分相に溶解しておくことがエマルション作成時には好ましい。
実施例1
スピロンレッドC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.3重量%
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 7.6重量%
ベンジルアルコール 20.5重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 3.9重量%
ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
1.1重量%
クラレポバール PVA220(ポリビニルアルコール:(株)クラレ製) 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 65.3重量%
上記スピロンレッドC−RH、スピロンイエローC−GNH、ベンジルアルコール、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、クラレポバール PVA220、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと撹拌しながら冷却し橙色エマルションインキを作成した。
実施例2
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 6.3重量%
スピロンイエローC−GNH 3.2重量%
PrinteX60(カーボンブラック:EVONIK DEGUSSA製)3.0重量%
ベンジルアルコール 5.4重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 12.6重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル 3.0重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
2.6重量%
ケルザン AR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.2重量%
ジョンクリル61J(スチレンアクリル酸樹脂:BASF社製) 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 62.6重量%
上記スピロンバイオレットC−RH、スピロンイエローC−GNH、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。PrinteX60、ケルザン AR、ジョンクリル61J、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しボールミルで分散処理を行った。これにポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムを加え1時間撹拌し、B液を作成する。スリーワンモーターでB液を75℃に加熱し撹拌しながらA液を滴下し75℃45分撹拌したあと、撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
実施例3
バリファーストブルー#1605(着色剤:オリエント化学工業(株)製) 4.0重量%
UNISPERSE RED 2030−S2(界面活性剤分散赤色顔料:チバスペシャリティケミカルズ(株)製) 10.0重量%
ベンジルアルコール 6.0重量%
ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル 0.6重量%
ポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
3.7重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 75.6重量%
上記バリファーストブルー#1605、ベンジルアルコール、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。80℃に加熱したUNISPERSE RED 2030−S2、ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、イオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、スリーワンモーターで撹拌しながら冷却し紫色エマルションインキを作成した。
実施例4
UNISPERSE RED 2030−S2 15.2重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 13.0重量%
ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル 6.3重量%
ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
2.7重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 62.7重量%
上記エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを25℃30分撹拌してA液を作成する。40℃に加熱したUNISPERSE RED 2030−S2、ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、イオン交換水をホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、さらに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら3パス処理し赤色エマルションインキを作成した。
実施例5
スピロンレッドC−RH 1.6重量%
スピロンイエローC−GNH 3.2重量%
バリファーストブルー#1605 3.2重量%
PrinteX35(カーボンブラック:EVONIK DEGUSSA製)
3.0重量%
ベンジルアルコール 15.8重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 4.3重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
5.4重量%
クラレポバール PVA220(ポリビニルアルコール:(株)クラレ製) 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 63.2重量%
上記スピロンレッドC−RH、スピロンイエローC−GNH、バリファーストブルー#1605、PrinteX35、ベンジルアルコール、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌する。これをボールミルで処理しA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、クラレポバール PVA220、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
実施例6
スピロンレッドC−RH 1.2重量%
バリファーストブルー#1605 3.5重量%
C.I.ダイレクトブルー1(着色剤) 3.5重量%
ベンジルアルコール 6.9重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 6.9重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル 2.0重量%
ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム 5.4重量%
ケルザン AR 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 70.3重量%
上記スピロンレッドC−RH、バリファーストブルー#1605、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ケルザン AR、イオン交換水を80℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと、さらに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら5パス処理し紫色エマルションインキを作成した。
実施例7
C.I.ダイレクトブラック17(着色剤) 10.0重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 5.8重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 1.2重量%
ポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム
0.6重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 82.3重量%
上記エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを25℃30分撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。25℃で撹拌しながらA液にB液を加えホモジナイザーで30分撹拌したあと、さらにボールミルで処理し黒色エマルションインキを作成した。
実施例8
スピロンイエローC−GNH 4.5重量%
C.I.アシッドレッド8(着色剤) 2.9重量%
ベンジルアルコール 16.2重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 6.0重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル 1.7重量%
ポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
1.6重量%
クラレポバール PVA220 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 66.8重量%
上記エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを25℃30分撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。25℃で撹拌しながらA液にB液を加えホモジナイザーで30分撹拌したあと、さらにボールミルで処理し緑色エマルションインキを作成した。
実施例9
C.I.PIGMENT BLUE2(着色剤) 12.5重量%
ベンジルアルコール 10.0重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 0.2重量%
ポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウム 0.5重量%
ケルザン AR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.5重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 76.2重量%
上記C.I.PIGMENT BLUE2、ベンジルアルコール、トリエタノールアミンを60℃で30分撹拌したあとボールミルで処理を行い、A液を作成する。80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウムを加えホモジナイザーで撹拌しながらA液を滴下し5分間処理したあと、撹拌しながら冷却し青色エマルションインキを作成した。
実施例10
PrinteX35 2.4重量%
PrinteX60 7.8重量%
ベンジルアルコール 9.5重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 7.6重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 4.1重量%
ポリオキシエチレン(79)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウム 1.0重量%
ケルザン AR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.2重量%
ジョンクリル61J 1.0重量%
エスレックBL−1(ポリビニルブチラール:積水化学工業(株)製) 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 65.3重量%
上記PrinteX35、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エスレックBL−1、トリエタノールアミンを50℃1時間撹拌した後にボールミルで処理し、A液を作成する。PrinteX60、ケルザン AR、ジョンクリル61J、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しボールミルで分散処理を行う。これにポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(79)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムを加え1時間撹拌し、B液を作成する。スリーワンモーターでA液を50℃で撹拌しながらB液を滴下し、撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
実施例11
C.I.PIGMENT BLUE2 3.8重量%
UNISPERSE RED 2030−S2 6.3重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 10.8重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル 3.2重量%
ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
3.0重量%
ケルザン AR(キサンタンガム:三晶(株)製) 0.5重量%
エスレックBL−1 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 71.3重量%
上記C.I.PIGMENT BLUE2、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エスレックBL−1、トリエタノールアミンを50℃1時間撹拌した後にボールミルで処理し、A液を作成する。ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル、UNISPERSE RED 2030−S2、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、ケルザン AR、イオン交換水を25℃で1時間撹拌し、B液を作成する。スリーワンモーターでA液を50℃で撹拌しながらB液を滴下し、撹拌しながら冷却し紫色エマルションインキを作成した。
実施例12
C.I.ダイレクトブラック17 7.8重量%
PrinteX35 5.2重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 13.2重量%
ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル 0.8重量%
ポリオキシエチレン(15)ナフチルフェニルエーテルリン酸ナトリウム
4.3重量%
エスレックBL−1 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 67.6重量%
上記PrinteX35、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エスレックBL−1、トリエタノールアミンをホモジナイザーで1時間処理してA液を作成する。C.I.ダイレクトブラック17、ポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(15)ナフチルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、イオン交換水を50℃で1時間撹拌し、B液を作成する。マグネチックスターラーでB液を25℃で撹拌しながらA液を滴下し45分撹拌し、黒色エマルションインキを作成した。
実施例13
C.I.アシッドエロー49(着色剤) 6.5重量%
C.I.PIGMENT BLUE2 5.9重量%
ベンジルアルコール 2.8重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 10.2重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 5.8重量%
ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム 3.0重量%
クラレポバール PVA220 0.3重量%
エスレックBL−1 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 64.4重量%
上記C.I.PIGMENT BLUE2、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エスレックBL−1、トリエタノールアミンを25℃1時間撹拌したあとに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら1パス処理してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ケルザン AR、イオン交換水を60℃で1時間撹拌しB液を作成する。25℃でA液にB液を加えマグネチックスターラーで45分撹拌し、緑色エマルションインキを作成した。
実施例14
スピロンレッドC−RH 1.6重量%
スピロンイエローC−GNH 3.2重量%
バリファーストブルー#1605 3.2重量%
PrinteX35(カーボンブラック:EVONIK DEGUSSA製)
3.0重量%
ベンジルアルコール 15.8重量%
ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル 8.7重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
1.0重量%
クラレポバール PVA220(ポリビニルアルコール:(株)クラレ製) 0.2重量%
エスレックBL−1 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 62.2重量%
上記スピロンレッドC−RH、スピロンイエローC−GNH、バリファーストブルー#1605、PrinteX35、ベンジルアルコール、エスレックBL−1、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌する。これをボールミルで処理しA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、クラレポバール PVA220、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
実施例15
実施例7においてポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(15)ナフチルエーテルリン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色のエマルションインキを作成した。
実施例16
実施例4においてポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
実施例17
実施例1においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(15)ナフチルエーテルリン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例1と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
実施例18
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
実施例19
実施例12においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(15)ナフチルエーテルリン酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例12と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
実施例20
スピロンレッドC−RH 1.2重量%
バリファーストブルー#1605 3.5重量%
C.I.ダイレクトブルー1(着色剤) 3.5重量%
ベンジルアルコール 6.9重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 6.9重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル 7.1重量%
ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム 0.3重量%
ケルザン AR 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
イオン交換水 70.3重量%
上記スピロンレッドC−RH、バリファーストブルー#1605、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ケルザン AR、イオン交換水を80℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと、さらに高圧ホモジナイザーで20℃に冷却しながら5パス処理し紫色エマルションインキを作成した。
実施例21
実施例20においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換え、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換えた以外は実施例20と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
比較例1
スピロンレッドC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 1.3重量%
スピロンイエローC−GNH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 7.6重量%
ベンジルアルコール 20.5重量%
ポリオキシエチレン(40)モノスチレン化フェニルエーテル 3.9重量%
ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
1.1重量%
クラレポバール PVA220 0.2重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
エチレングリコール 10.0重量%
イオン交換水 55.3重量%
上記スピロンレッドC−RH、スピロンイエローC−GNH、ベンジルアルコール、トリエタノールアミンを80℃3時間加熱撹拌してA液を作成する。ポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム、クラレポバール PVA220、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しB液を作成する。80℃でA液にB液を加えホモジナイザーで45分撹拌したあと撹拌しながら冷却し橙色エマルションインキを作成した。
比較例2
スピロンバイオレットC−RH(着色剤:保土ヶ谷化学工業(株)製) 0.4重量%
スピロンイエローC−GNH 1.6重量%
PrinteX60 2.0重量%
ベンジルアルコール 2.3重量%
エチレングリコールモノフェニルエーテル 2.3重量%
ポリオキシエチレン(80)ジスチレン化フェニルエーテル 1.2重量%
ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウム
1.0重量%
ケルザン AR 0.2重量%
ジョンクリル61J 1.0重量%
トリエタノールアミン 0.1重量%
ジエチレングリコール 30.0重量%
イオン交換水 57.9重量%
上記スピロンバイオレットC−RH、スピロンイエローC−GNH、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、トリエタノールアミンを80℃1時間加熱撹拌してA液を作成する。PrinteX60、ケルザン AR、ジョンクリル61J、イオン交換水を25℃で1時間撹拌しボールミルで分散処理を行った。これにポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムを加え1時間撹拌し、B液を作成する。スリーワンモーターでB液を75℃に加熱し撹拌しながらA液を滴下し75℃45分撹拌したあと、撹拌しながら冷却し黒色エマルションインキを作成した。
比較例3
実施例1においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(24)クミルフェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例1と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例4
実施例1においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(54)ノニルフェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(79)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換えた以外は実施例1と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例5
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(97)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(125)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例6
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(35)ステアリルエーテルに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例7
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(60)ステアリルエーテルに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例8
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油に置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例9
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(35)ステアリルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(6)クミルフェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例10
実施例7においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(60)ステアリルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(125)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色のエマルションインキを作成した。
比較例11
実施例7においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油に置き換え、ポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(125)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色のエマルションインキを作成した。
比較例12
実施例7においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色のエマルションインキを作成した。
比較例13
実施例7においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色のエマルションインキを作成した。
比較例14
実施例4においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(24)クミルフェニルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例15
実施例4においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(125)モノスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例16
実施例4においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(125)モノスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(97)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例17
実施例4においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をポリオキシエチレン(35)ステアリルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例18
実施例6においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(60)ステアリルエーテルに置き換えた以外は実施例6と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
比較例19
実施例12においてポリオキシエチレン(41)ジスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(15)ナフチルエーテルリン酸ナトリウムの全量をポリオキシエチレン(60)ステアリルエーテルに置き換えた以外は実施例12と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例20
実施例10においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(79)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量を水に置き換えた以外は実施例10と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例21
実施例8においてポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例8と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例22
実施例13においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をモノパルミチン酸ソルビタンに置き換え、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をステアリン酸ナトリウムに置き換えた以外は実施例13と同様にして緑色エマルションインキを作成した。
比較例23
実施例3においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸に置き換えた以外は実施例3と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
比較例24
実施例11においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸に置き換えた以外は実施例11と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
比較例25
実施例7においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(60)オクチルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をショ糖安息香酸オレートに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例26
実施例4においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量をモノパルミチン酸ソルビタンに置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をテトラパルミチン酸デカグリセリルに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例4と同様にして赤色エマルションインキを作成した。
比較例27
比較例1においてポリオキシエチレン(40)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をショ糖安息香酸オレートに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は比較例1と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例28
実施例9においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をテトラパルミチン酸デカグリセリルに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例9と同様にして青色エマルションインキを作成した。
比較例29
実施例7においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をショ糖安息香酸オレートに置き換え、ベンジルアルコールの全量とエチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例7と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例30
実施例12においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量とポリオキシエチレン(15)ナフチルエーテルリン酸ナトリウムの全量をモノパルミチン酸ソルビタンに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例12と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例31
実施例2においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(24)クミルフェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量とエチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例2と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例32
実施例10においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(79)ノニルフェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量とエチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例10と同様にして黒色エマルションインキを作成した。
比較例33
実施例8においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(125)モノスチレン化フェニルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量とエチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例8と同様にして橙色エマルションインキを作成した。
比較例34
実施例13においてポリオキシエチレン(79)モノスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(35)ステアリルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(52)ノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムの全量をステアリン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量とエチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例13と同様にして緑色エマルションインキを作成した。
比較例35
実施例3においてポリオキシエチレン(41)ノニルフェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(60)ステアリルエーテルに置き換え、ポリオキシエチレン(39)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をステアリン酸ナトリウムに置き換え、ベンジルアルコールの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例3と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
比較例36
実施例11においてポリオキシエチレン(67)ジスチレン化フェニルエーテルの全量をポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油に置き換え、ポリオキシエチレン(24)モノスチレン化フェニルエーテル硫酸アンモニウムの全量をステアリン酸ナトリウムに置き換え、エチレングリコールモノフェニルエーテルの全量をプロピレングリコールモノプロピルエーテルに置き換えた以外は実施例11と同様にして紫色エマルションインキを作成した。
筆記試験用試験サンプルの作成
上記実施例1〜21及び、比較例1〜36で得た各インキ組成物を直径0.5mmの超硬製のボール抱持したボールペンペン先をもつノック式ボールペン(ノック式エナージェル、製品符号BLN75、ぺんてる(株)製)のインキ収容管に1.7g充填し、試験用ボールペンサンプルとした。
エマルションの耐低温性試験(低温経時後の観察)
上記実施例1〜21及び、比較例1〜36のインキを充填した試験用ボールペンサンプルをボールペンペン先が下向きになった状態で−10℃の恒温槽に投入し、投入から15時間経過したのちに恒温槽から取り出し、取り出した際に凍結の有無を確認しさらに室温で1日経過した状態を観察した。
凍結はなく外観の変化が全く確認されなかったものを ・・・・・◎
凍結はなくインキ中でエマルションの沈降や浮上がわずかに確認されたものを
・・・・・○
凍結はないが、インキ中でエマルションの沈降や浮上によってインキ中の色味の濃淡が 確認されたものを ・・・・・△
インキ中で水性成分と油性成分に分離しているものを ・・・・・×
とした。
耐低温性試験後の筆記時の書き味評価
−10℃の恒温槽に投入し、投入から15時間経過したのちに恒温槽から取り出し、室温で1日経過したボールペンサンプルを用いて紙面に螺旋を筆記した際の書き味を評価した。
筆記した時に引っかかりを感じない物を ・・・・・○
筆記した際に引っかかりを時々感じるものを ・・・・・△
筆記した際に常に引っかかりを強く感じるものを ・・・・・×
とした。
耐低温性試験後の筆跡のカスレ評価
−10℃の恒温槽に投入し、投入から15時間経過したのちに恒温槽から取り出し、室温で1日経過したボールペンを用いて紙面に螺旋を筆記した際の筆跡を観察した。
十分な筆跡濃度が保持されているものを ・・・・・○
筆跡濃度が薄いと感じるものを ・・・・・△
筆跡濃度が非常に薄いものを ・・・・・×
とした。
耐低温性試験後の筆跡の色味
紙面に螺旋を筆記した際の筆跡を観察した。
筆跡の濃度や色味が均一であるものを ・・・・・○
筆跡に多少の濃度差を感じるものを ・・・・・△
筆跡の色味が不安定で色味が一定でないものを ・・・・・×
とした。
上記試験の結果を表1、表2に示す。
Figure 2013028691
Figure 2013028691
実施例1〜21において乳化剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上79モル以下の芳香族ノニオン界面活性剤と、該ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数以下のエチレンオキサイドの付加モル数である芳香族アニオン界面活性剤とを少なくとも含むO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物乳化剤として使用した場合、エマルションインキが氷点下においても凍結しなくなった。
また、アニオンの対イオンの大きさの影響のためかアンモニウム塩の方が耐低温性試験後のエマルション粒子の状態が均一に保たれるようである。

更に、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の配合比を7.9:2.1〜1.0:9.0となるように調整すると、低温安定性がさらに向上するものである。
比較例1〜36において乳化剤がアニオン界面活性剤単独、又はノニオン界面活性剤単独では、アニオン、ノニオン両界面活性剤のエチレンオキサイドの組み合わせがないために、メソスケールの空間を形成することができない。界面活性剤中にエチレンオキサイドを含まない場合アニオン、ノニオン両界面活性剤の間に水分子を取り込むことができないため、水の凍結温度低下作用を発現できない。
また、エチレンオキサイドを含む場合でもノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数の大きさやノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数の関係によってエチレンオキサイドのメソスケールを形成できないと低温安定性を示さない。
低温で凍結してしまったインキはインキ成分によっても不具合が異なる。
油性成分の比重が水性成分の比重より大きいと凍結によって合一したエマルション粒子や、油滴がボールペンペン先に詰まってインキの吐出不良を引き起こすため引っかかり感や筆跡のカスレが生じる。
水性成分の比重が油性成分の比重より大きいとペン先に溜まった水はボールペンペン先中のボールとボール受け座の間の摩擦抑制作用を持たないため引っかかり感が大きくなってしまう。
また、水性成分と油性成分に分離してしまうと両成分の粘度の差によってボールペンペン先でのインキの追従が悪化してしまうためカスレを生じる。
顔料を含んでいる場合は凍結によって分散安定性を失った顔料が凝集進行を起こしボールペンペン先に溜まってしまうためカスレが発生してしまう。
各成分の比重にかかわらず、水性成分と油性成分で異なる色の着色剤を用いている場合。インキの凍結によって水油両成分が均一に存在しないため、筆跡が単一ではなくマーブル調の筆跡になり、ボールペンとして要求されている常に同じ色味を保つという点が達成されない。

Claims (3)

  1. 油性成分を乳化剤によって水中に乳化分散したO/W型筆記具用エマルションインキ組成物において、前記乳化剤が、エチレンオキサイドの付加モル数が41モル以上及び79モル以下である芳香族化合物であるノニオン界面活性剤と、エチレンオキサイドの付加モル数が上記ノニオン界面活性剤のエチレンオキサイドの付加モル数以下である芳香族アニオン界面活性剤とを少なくとも含む組み合わせである事を特徴とするO/W型ボールペン用エマルションインキ組成物。
  2. 前記アニオン界面活性剤がアンモニウム塩である請求項1に記載のボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
  3. 前記ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤の配合比が7.9:2.1〜1.0:9.0である請求項1又は請求項2のいずれかに記載のボールペン用O/W型エマルションインキ組成物。
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