JPH05105752A - ポリエーテルトリオール及びその製造方法 - Google Patents

ポリエーテルトリオール及びその製造方法

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JPH05105752A
JPH05105752A JP26915891A JP26915891A JPH05105752A JP H05105752 A JPH05105752 A JP H05105752A JP 26915891 A JP26915891 A JP 26915891A JP 26915891 A JP26915891 A JP 26915891A JP H05105752 A JPH05105752 A JP H05105752A
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bisazidomethyloxetane
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polyether triol
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Kazuhito Bando
和仁 板東
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロケットモーター用コンポジット系固体推進
薬の燃料結合剤中の架橋剤成分として用いられるポリエ
ーテルトリオール及びその製造方法を提供する。 【構成】 一般式(I) 【化1】 (式中、m 及び qは1以上の整数、またn, o, p 及びr
は0以上の整数、R は 【化2】 からなる群の中から選ばれる飽和脂肪族残基を示す。)
で表される 3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分又は
3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分とテトラヒドロ
フラン成分とのコポリマーから成るポリエーテルトリオ
ールであって、テトラヒドロフラン成分のモル数/ 3,3
−ビスアジドメチルオキセタン成分のモル数の比(n+
p+r)/(m+o+q)の値が0〜2.4、数平均分子
量が 400〜4000であるポリエーテルトリオール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロケットモーター用コ
ンポジット系固体推進薬の燃料結合剤に用いられるポリ
エーテルジオールをウレタン硬化させる場合に架橋剤成
分として使用するポリエーテルトリオール及びその製造
方法に関する。更に詳しくは、酸化剤、粘結剤、助燃
剤、燃焼触媒等から成るコンポジット系固体推進薬にお
いて、その粘結剤の主成分である燃料結合剤中の架橋剤
成分として用いられるポリエーテルトリオール及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】近年、
コンポジット系固定推進薬の燃焼特性を改善するために
燃料結合剤としてアジド基を有するポリエーテルを使用
する方法が注目されている。この種のポリエーテルとし
ては一般式(II)
【0003】
【化3】
【0004】(式中、sは正の数を表す。)で示される
アジドメチル基を側鎖にもつポリエーテル(米国特許第
4,268,450 号)、及び一般式(III)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、t,uは正の数を表す。)で示さ
れる 3,3−ビスアジドメチルオキセタンとテトラヒ
ドロフランとのコポリマーからなるポリエーテル(特開
平2−239178号公報)が提案されている。また、特開昭
62−265192号及び特開昭63−248791号公報に記載されて
いるように、前記ポリエーテルを推進薬用バインダーと
して使用する場合には、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ネート等のイソシアネート化合物と共に、トリメチロー
ルプロパン、ポリエーテルトリオール、ポリエステルト
リオール等の多官能ポリオール類を架橋剤成分として用
い、3次元架橋反応を行わせる必要がある。
【0007】一方、一般に粘結剤中のアジド基含有量が
多いほど、推進薬とした場合の燃焼特性、特に比推力の
向上が大きいことが知られている。しかし、前記架橋剤
成分である多官能ポリオール類としては、アジド基を有
する化合物は全く開発されていない状況であり、燃料結
合剤として、前記一般式(II)及び一般式(III)で表さ
れるアジド基を有するポリエーテルを用いた場合に架橋
剤成分としてアジド基を有さない多官能ポリオールを用
いると、粘結剤中のアジド基含有量が低下してしまうと
いう問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の問題点を解決する
ため、本発明者は、アジド基含有量の大きい3,3 −ビス
アジドメチルオキセタン成分を含有するポリエーテルト
リオールに関して鋭意検討を行った結果、特定の原料を
用い、特定の反応方法にて反応させることにより、目的
とするポリエーテルトリオールが得られることを見出
し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、一般
式(I)
【0009】
【化5】
【0010】(式中、m 及び qは1以上の整数、またn,
o,p 及びr は0以上の整数、R は
【0011】
【化6】
【0012】からなる群の中から選ばれる飽和脂肪族残
基を示す。)で表される 3,3−ビスアジドメチルオキセ
タン成分又は 3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分と
テトラヒドロフラン成分とのコポリマーから成るポリエ
ーテルトリオールであって、テトラヒドロフラン成分の
モル数/ 3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分のモル
数の比(n+p+r)/(m+o+q)の値が0〜2.
4、数平均分子量が 400〜4000であることを特徴と
するポリエーテルトリオール、及び、塩化メチレン中に
3,3−ビスアジドメチルオキセタン又は3,3 −ビスアジ
ドメチルオキセタンとテトラヒドロフラン、反応開始剤
として三フッ化エチルエーテル錯体(BF3O(C2H5)2)、及
び分子量調節剤としてトリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン及びグリセリンからなる群の中から選ば
れる化合物の1種を一括に仕込み、−10〜40℃の温度で
反応させることを特徴とする前記一般式(I)で表され
るポリエーテルトリオールの製造方法を提供するもので
ある。
【0013】一般式(I)において、(n+p+r)/
(m+o+q)の値は0〜2.4 であり、特に0〜1.5の
範囲にあることが好ましい。(n+p+r)/(m+o
+q)の値が2.4 を超えると、推進薬とした場合の燃焼
特性、特に比推力の改善効果が小さくなる。また、R は
【0014】
【化7】
【0015】からなる群の中から選ばれる飽和脂肪族残
基であり、特に反応系に対する溶解性が優れることか
ら、
【0016】
【化8】
【0017】が好ましい。更に、前記一般式(I)で表
されるポリエーテルトリオールの数平均分子量は400〜4
000、特に 500〜3000の範囲にあることが好ましい。数
平均分子量が400未満になると製造時の分子量制御が困
難となり、また4000を超えると粘度が極端に高くなり、
推進薬製造時の作業性が低下する。更に、前記一般式
(I)で表されるポリエーテルトリオールの末端水酸基
は、実質的に全てが一級水酸基であることが望ましい。
【0018】本発明の前記一般式(I)で表されるポリ
エーテルトリオールは、塩化メチレン中に、3,3 −ビス
アジドメチルオキセタン又は3,3 −ビスアジドメチルオ
キセタンとテトラヒドロフラン、反応開始剤としてBF3O
(C2H5)2 及び分子量調節剤として、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタン及びグリセリンからなる群
の中から選ばれる化合物の1種を一括に仕込み、反応さ
せることにより得られる。
【0019】反応温度は、−10〜40℃、特に15〜35℃の
範囲にあることが好ましい。反応温度が−10℃未満であ
ると反応がほとんど進行しないために実用的でない。ま
た、反応溶媒である塩化メチレンの沸点である40℃を超
えた反応温度とすると、反応装置が複雑となり好ましく
ない。溶媒として用いられる塩化メチレンの使用量は特
に限定されないが、反応原料に対し1.0 〜10重量倍使用
するのが好ましい。また、反応開始剤として用いられる
BF3O(C2H5)2 の添加量は分子量調節剤に対して0.1 〜2
倍モル、特に 0.3〜1倍モルの範囲が好ましい。BF3O(C
2H5)2 の添加量が分子量調節剤に対して0.1 倍モル未満
になると反応速度が小さくなるために実用的ではない。
また、2倍モルを超えると副反応が起こるために得られ
るポリエーテルトリオールの分子量分布が広がってしま
うため好ましくない。更に、本発明のポリエーテルトリ
オールの製造に用いられる、塩化メチレン、3,3−ビス
アジドメチルオキセタン、テトラヒドロフラン、反応開
始剤(BF3O(C2H5)2) 及び分子量調節剤に含まれる水分
は1000ppm 以下、特に500ppm以下であることが好まし
い。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0021】実施例1 <3,3 −ビスアジドメチルオキセタンの合成>3,3 −ビ
スクロルメチルオキセタン 200gを窒素吹き込み管を有
するガラス製セパラブルフラスコにとり、ジメチルホル
ムアミド670.5 g及びアジ化ソーダ183.8 gを加え、室
温にてよく混合した。次にオイルバスで上記混合液をゆ
っくりと90℃に加温した。温度を引き続き90℃に保ち、
撹拌しながら2時間反応を行い、3,3 −ビスアジドメチ
ルオキセタンを合成した。反応終了後混合液の温度を室
温まで下げ、塩化メチレン1.5リットル及び水1.5リット
ルを加え、分液ロートにて分液した。分液後、下層液
(塩化メチレン溶液)を分取した。更に、分液ロートを
用いて、分取した塩化メチレン溶液を水1.5リットルで
2〜3回水洗し、最後に分取した下層液中に溶け込んで
いる水分を無水硫酸ナトリウムを加えて脱水した。その
後この溶液を濾過し、ロータリーエバポレーターにて塩
化メチレンを除去した。更に、圧力3mmHg、温度 120〜
140 ℃の条件にて蒸留精製し、無色透明又は淡黄白色の
3,3 −ビスアジドメチルオキセタンを得た。GC(ガスク
ロマトグラフィー)にて純度を測定した結果、99.9%以
上であった。また、カールフィッシャー法にて含水量を
測定した結果、60ppm 以下であった。
【0022】<ポリエーテルトリオールの製造>常法に
従って脱水精製したトリメチロールプロパン13.418g、
塩化メチレン313.58g、テトラヒドロフラン40.991g及
び前記3,3 −ビスアジドメチルオキセタン95.591gを予
め窒素置換したフラスコに入れ十分混合した。更に、20
℃にて反応開始剤であるBF3O(C2H5)2 を7.097g(トリ
メチロールプロパンに対して0.5倍モル)添加し、1時
間反応した後、反応温度を30℃に昇温し、この温度を保
ちながら更に5日間反応を継続した。その後、蒸留水を
添加して反応を停止した後、飽和重曹水を添加して BF3
O(C2H5)2を中和した。更に、蒸留水3リットルを加え、
十分に混合した後、分液ロートにて分液し、下層液(塩
化メチレン溶液)を分取した。更に、分液ロートを用
い、分取した塩化メチレン溶液を水3リットルで2〜3
回水洗し、反応開始剤を十分に除去した。その後、ロー
タリーエバポレーターにて塩化メチレンを除去し、更に
減圧下にて加熱し、残留溶剤、残留水分等を除去し、ポ
リエーテルトリオールを得た。このものは無色粘調の液
体であり、1H−NMR を用いて分析した結果、テトラヒド
ロフラン成分と3,3 −ビスアジドメチルオキセタン成分
とのモル比(n+p+r)/(m+o+q)の値は1.0
、数平均分子量は1500であった。更に、官能基数は3.0
であり、架橋剤として十分使用し得るものであった。
【0023】実施例2 常法に従って脱水精製したトリメチロールエタン12.015
g、塩化メチレン35.4g及び実施例1と同様の方法で得
た3,3 −ビスアジドメチルオキセタン37.985gを予め窒
素置換したフラスコに入れ、十分混合した。更に0℃に
て反応開始剤であるBF3O(C2H5)2 を7.097 g(トリメチ
ロールエタンに対して 0.5倍モル)添加し、3時間反応
した後、反応温度を室温まで昇温し、更に一晩反応を継
続した。その後、実施例1と同様の方法で反応停止及び
精製を行い、ポリエーテルトリオールを得た。このもの
は黄白色粘調の液体であり、テトラヒドロフラン成分と
3,3 −ビスアジドメチルオキセタン成分とのモル比(n
+p+r)/(m+o+q)の値は0、数平均分子量は
500であった。更に、官能基数は3.0 であり、架橋剤と
して十分使用し得るものであった。
【0024】
【発明の効果】本発明により、アジド基を含有する多官
能ポリオールを得ることが可能となり、またこのポリオ
ールを用いることにより推進薬の燃焼特性、特に比推力
の向上力が期待できる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、m 及び qは1以上の整数、またn, o, p 及びr
    は0以上の整数、R は 【化2】 からなる群の中から選ばれる飽和脂肪族残基を示す。)
    で表される 3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分又は
    3,3−ビスアジドメチルオキセタン成分とテトラヒドロ
    フラン成分とのコポリマーから成るポリエーテルトリオ
    ールであって、テトラヒドロフラン成分のモル数/ 3,3
    −ビスアジドメチルオキセタン成分のモル数の比(n+
    p+r)/(m+o+q)の値が0〜2.4、数平均分子
    量が 400〜4000であることを特徴とするポリエーテルト
    リオール。
  2. 【請求項2】 塩化メチレン中に 3,3−ビスアジドメチ
    ルオキセタン又は3,3 −ビスアジドメチルオキセタンと
    テトラヒドロフラン、反応開始剤として三フッ化エチル
    エーテル錯体(BF3O(C2H5)2)、及び分子量調節剤として
    トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン及びグ
    リセリンからなる群の中から選ばれる化合物の1種を一
    括に仕込み、−10〜40℃の温度で反応させることを特徴
    とする請求項1記載のポリエーテルトリオールの製造方
    法。
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