JPH05104309A - 耐摩耗性のすぐれた炭窒化チタン基サーメツト製切削工具 - Google Patents

耐摩耗性のすぐれた炭窒化チタン基サーメツト製切削工具

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Publication number
JPH05104309A
JPH05104309A JP29850191A JP29850191A JPH05104309A JP H05104309 A JPH05104309 A JP H05104309A JP 29850191 A JP29850191 A JP 29850191A JP 29850191 A JP29850191 A JP 29850191A JP H05104309 A JPH05104309 A JP H05104309A
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JP
Japan
Prior art keywords
cutting tool
cutting
ticn
phase forming
based cermet
Prior art date
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Pending
Application number
JP29850191A
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English (en)
Inventor
Takashi Koyama
孝 小山
Susumu Uchida
晋 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
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Priority to US07/960,693 priority patent/US5376466A/en
Priority to DE69213152T priority patent/DE69213152T2/de
Priority to EP92117631A priority patent/EP0537741B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 TiCN基サーメット製切削工具の耐熱塑性
変形性を向上させて、苛酷な条件下での切削を可能にす
る。 【構成】 切削工具を、重量%で、結合相形成成分とし
てのCoおよびNiのうちの1種または2種:0.2〜
8%、分散相形成成分としてのZrO2 および安定化Z
rO2 のうちの1種または2種:5〜30%、を含有
し、残りが分散相形成成分としてのTiCNと不可避不
純物からなる組成を有するTiCN基サーメットで構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、すぐれた耐熱塑性変
形性を有し、したがって高熱発生を伴なう苛酷な条件下
での切削にすぐれた耐摩耗性を発揮する炭窒化チタン
(以下、TiCNで示す)基サーメット製切削工具に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼やダクタイル鋳鉄などの切削
に、例えば特開昭52−94814号公報に記載される
通り、重量%で(以下%は重量%を示す)、Niを主成
分とする結合相:10〜49%、TiCNからなる分散
相:残り、からなる組成を有するTiCN基サーメット
で構成されたTiCN基サーメット製切削工具が基いら
れていることは良く知られるところである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の切削加工
の省力化および高速化に対する要求は厳しく、これに伴
ない、高速切削や、高送りおよび高切込みなどの重切削
を余儀なくされ、このような苛酷な条件下での切削では
きわめて高い発熱を伴なうものであるため、切削工具に
はすぐれた耐熱塑性変形性を具備することが必要とされ
るが、上記の従来TiCN基サーメット製切削工具はじ
め、その他多くのTiCN基サーメット製切削工具は、
いずれも結合相の含有割合が相対的に高いために熱変形
し易く、これらの要求に十分満足に対応することができ
ないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、耐熱塑性変形性のすぐれたTi
CN基サーメット製切削工具を開発すべく研究を行なっ
た結果、 (a) 一般に、切削工具を構成するTiCN基サーメット
において、従来の結合相の含有割合である10〜49%
を8%以下に低くすれば、耐熱塑性変形性は改善される
ようになるが、このように低い結合相の含有量では良好
な焼結性を確保することができず、強度の低下が著しい
こと。 (b) しかし、TiCN基サーメットに、ジルコニア(以
下ZrO2で示す)および安定化ZrO2 のいずれか、
または両方を5〜30%の割合で含有させると、結合相
形成成分の含有量が8%以下でもすぐれた焼結性を確保
でき、かつ結合相形成成分の含有量が低いことと相まっ
て、耐熱塑性変形性が一段と向上するようになるので、
切削工具としてすぐれた耐摩耗性を示し、長期に亘って
すぐれた切削性能を発揮すること。 以上(a) および(b) に示される研究結果を得たのであ
る。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、結合相形成成分としてのCoお
よびNiのうちの1種または2種:0.2〜8%、分散
相形成成分としてのZrO2 および安定化ZrO2 のう
ちの1種または2種:5〜30%、を含有し、残りが分
散相形成成分としてのTiCNと不可避不純物からなる
組成を有するTiCN基サーメットで構成してなるTi
CN基サーメット製切削工具に特徴を有するものであ
る。
【0006】つぎに、この発明の切削工具において、こ
れを構成するTiCN基サーメットの成分組成を上記の
通りに限定した理由を説明する。 (a) CoおよびNi これらの成分には、焼結性を向上させ、かつ焼結後は結
合相を形成して強度を向上させる作用があるが、その含
有量が0.2%未満では前記作用に所望の効果が得られ
ず、一方その含有量が8%を越えると耐熱塑性変形性が
低下するようになることから、その含有量を0.2〜8
%と定めた。
【0007】(b) ZrO2 および安定化ZrO2 ここで云うZrO2 は純ZrO2 を意味し、また安定化
ZrO2 は、Y,Ca,Mg,および希土類元素の酸化
物のうちの1種以上を1〜10%の割合で固溶したZr
2 を意味するものであり、これらの成分には、上記の
通り焼結性を著しく向上させる作用があり、したがって
結合相の含有量を8%以下に低減してもすぐれた焼結性
が確保でき、この結果強度の低下なく、耐熱塑性変形性
が向上するようになるほか、これ自身にも耐熱塑性変形
性を向上させる作用があるが、その含有量が5%未満で
は前記作用に所望の向上効果が得られず、一方その含有
量が30%を越えると、相対的にこれと同じく分散相を
形成する硬質のTiCNの割合が少なくなって耐摩耗性
が低下するようになることから、その含有量を5〜30
%と定めた。なお、この発明の切削工具を構成するTi
CN基サーメットの主成分であるTiCNは、2/8〜
8/2のC/N原子比をもつのが望ましい。
【0008】
【実施例】つぎに、この発明の切削工具を実施例により
具体的に説明する。原料粉末として、いずれも0.5〜
1.5μmの範囲内の平均粒径を有する各種のTiCx
y 粉末、ZrO2 粉末、Y2 3 :3%固溶の安定化
ZrO2 粉末、CaO:8%固溶の安定化ZrO2
末、MgO:10%固溶の安定化ZrO2 粉末、CeO
2 :10%固溶の安定化ZrO2 粉末、La2 3 :1
0%の固溶の安定化ZrO2 粉末、Co粉末、およびN
i粉末を用意し、これら原料粉末を表1に示される配合
組成に配合し、ボールミルにて72時間湿式混合し、乾
燥した後、1ton/cm2 の圧力で圧粉体にプレス成形し、
この圧粉体を窒素雰囲気中、1400〜1600℃の範
囲内の所定温度に1時間保持の条件で普通焼結し、さら
に引続いて圧力:1500気圧、温度:1400℃の条
件でHIP処理することにより、実質的に配合組成と同
じ成分組成をもち、かつSNGN120408のスロー
アウエイチップ形状を有する本発明TiCN基サーメッ
ト製切削工具(以下、本発明切削工具という)1〜8お
よび従来TiCN基サーメット製切削工具(以下、従来
切削工具という)1〜3をそれぞれ製造した。なお、従
来切削工具1〜3は、表1に示される通り相対的に結合
相の含有量が高く、かつZrO2 および安定化ZrO2
を含有しないTiCN基サーメットで構成されたもので
ある。
【0009】
【表1】
【0010】つぎに、この結果得られた各種の切削工具
について、 被削材 :SCM440、 切削速度:340m/min、 送り :0.3mm/rev、 切込み :1.5 mm、 切削時間:20分、 の条件で鋼の湿式高速連続切削試験を行ない、切刃の逃
げ面摩耗幅を測定した。これらの測定結果を表1に示し
た。また、表1には強度を評価する目的で測定した抗折
力の測定結果も示した。
【0011】
【発明の効果】表1に示される結果から、本発明切削工
具1〜8は、いずれもこれを構成するTiCN基サーメ
ットにおける結合相の含有量が相対的に低いにもかかわ
らず、ZrO2 および安定化ZrO2 の作用で、すぐれ
た焼結性が確保されるので、同結合相の含有量が相対的
に高い従来切削工具1〜3と同等の強度を有し、かつこ
のように結合相含有量が低いことと相まって、ZrO2
および安定化ZrO2 の作用で、すぐれた耐熱塑性変形
性をもつので、高温発生を伴なう高速切削でもすぐれた
耐摩耗性を発揮するのに対して、従来切削工具1〜3
は、結合相含有量が高いことが原因で、切削開始後すぐ
に塑性変形を起し、切削不能に至ることが明らかであ
る。
【0012】上述のように、この発明のTiCN基サー
メット製切削工具は、すぐれた耐熱塑性変形性を有する
ので、特に発熱を伴なう高速切削や重切削などの苛酷な
条件下での切削にすぐれた耐摩耗性を示し、長期に亘っ
てすぐれた切削性能を発揮するのである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 結合相形成成分としてのCoおよびNiのうちの1種ま
    たは2種:0.2〜8%、 分散相形成成分としてのジルコニアおよび安定化ジルコ
    ニアのうちの1種または2種:5〜30%、を含有し、
    残りが分散相形成成分としての炭窒化チタンと不可避不
    純物からなる組成を有する炭窒化チタン基サーメットで
    構成したことを特徴とする耐摩耗性のすぐれた炭窒化チ
    タン基サーメット製切削工具。
JP29850191A 1991-10-17 1991-10-17 耐摩耗性のすぐれた炭窒化チタン基サーメツト製切削工具 Pending JPH05104309A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29850191A JPH05104309A (ja) 1991-10-17 1991-10-17 耐摩耗性のすぐれた炭窒化チタン基サーメツト製切削工具
US07/960,693 US5376466A (en) 1991-10-17 1992-10-14 Cermet blade member
DE69213152T DE69213152T2 (de) 1991-10-17 1992-10-15 Cermet Schneidkörperblatt
EP92117631A EP0537741B1 (en) 1991-10-17 1992-10-15 Cermet blade member

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