JPH05103647A - 果汁飲料 - Google Patents

果汁飲料

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JPH05103647A
JPH05103647A JP3299646A JP29964691A JPH05103647A JP H05103647 A JPH05103647 A JP H05103647A JP 3299646 A JP3299646 A JP 3299646A JP 29964691 A JP29964691 A JP 29964691A JP H05103647 A JPH05103647 A JP H05103647A
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acid
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Kenji Ito
健司 伊藤
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Kanebo Ltd
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Kanebo Ltd
Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アスコルビン酸,アスコルビン酸塩を含有
し、経時的に褐変しにくく風味的にも優れた果汁飲料を
提供する。 【構成】 アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩の少
なくとも一方を含有する果汁飲料であつて、飲料中にこ
うじ酸を配合した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アスコルビン酸およ
びアスコルビン酸塩の少なくとも一方を含有し、しかも
長期にわたつて褐変することのない優れた果汁飲料に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、野菜,果汁等に多く含有され
ているアスコルビン酸およびアスコルビン酸塩(以下、
両者を総称して「アスコルビン酸類」という)は抗壊血
病因子であることからビタミンCと呼ばれ、保健医薬品
として利用されている。そして、最近の研究により、ア
スコルビン酸が生体内で果たす役割が、単に壊血病を防
ぎ治すだけでなく、コラーゲンの生成と維持、抗疲労作
用免疫機能増強作用、変異原不活性化作用等多岐にわた
つていることが明らかにされ、その重要性が注目されて
いる。
【0003】そこで、最近の健康ブームを背景に、上記
アスコルビン酸類入りの機能性飲料(無果汁)や、アス
コルビン酸類を含有する天然果汁を高濃度で配合した果
汁飲料等が数多く出回つている。また、上記果汁飲料に
アスコルビン酸,アスコルビン酸塩を単品で添加してビ
タミンCの強化を図つた健康飲料の開発も進められてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ア
スコルビン酸類を単品で果汁飲料に添加すると、果汁自
体に含有されるアスコルビン酸類と上記添加分とが相俟
つて、飲料中のアスコルビン酸類濃度が非常に高くな
る。このようにアスコルビン酸類の濃度が高くなると、
経時的にアスコルビン酸が酸化してデヒドロアスコルビ
ン酸になり、これが果汁中のアミノ酸と反応しスコルバ
ミン酸となつて重合して褐色物質を生成する。このた
め、飲料が褐色を帯びやすく、その外観の劣化が問題と
なる。特に、最近、自動販売機をよつて大量に販売され
ているPETボトルやガラス瓶等の透明容器入りの果汁
飲料では、中身である飲料が外から見えるため、上記の
ような外観の劣化は商品価値を著しく低下させるもので
あり致命的といえる。
【0005】そこで、アスコルビン酸の上記化学反応を
阻害し褐変現象を抑制するために、果汁飲料にアスコル
ビン酸類を配合するとともに、これに各種の抗酸化剤,
品質保持剤、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDT
A),ポリリン酸,エリソルビン酸等を添加することが
提案されているが、これらの化学合成品は、その添加で
きる許容量が低く制限されているため、この限度内では
褐変防止効果がさほど得られない。また、これらの使用
によつて飲料の素材自体の風味が損なわれる場合もあ
る。さらに、これらの化学合成品を飲料に添加すること
は自然指向に反するものであり、せつかくアスコルビン
酸類を配合してビタミンCの強化をアピールしても、顧
客に好ましいイメージを与えることができない。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、アスコルビン酸類を含有する飲料であつて、
経時的に褐変しにくく、しかも安全で風味豊かな果汁飲
料の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明の果汁飲料は、アスコルビン酸類の少なく
とも一方を含有する果汁飲料であつて、こうじ酸が配合
されているという構成をとる。
【0008】
【作用】すなわち、本発明者らは、各種の食品添加物の
うち天然系のものを中心に、その褐変抑制効果について
一連の研究を行つた。その結果、経口摂取しても安全無
害なこうじ酸を用いると、アスコルビン酸類を含有する
果汁飲料の褐変を効果的に抑制できることを見いだし、
この発明に到達した。
【0009】つぎに、この発明を詳細に説明する。
【0010】まず、この発明が対象とする飲料は、りん
ご,みかん,れもん,ゆず,グレープフルーツ,ぶどう
等の果汁を含有する飲料があげられる。これらの果汁
は、飲料に単独で含有されていても2種以上が混合され
ていても差し支えはない。そして、この発明では、上記
果汁に、アスコルビン酸類の少なくとも一方が含有され
ているものである。なお、上記アスコルビン酸類は、天
然果汁に由来するもののみであつても、上記果汁にあと
から添加含有されたものであつても差し支えはない。
【0011】また、この発明に用いられるこうじ酸は、
麹製造の際の副産物として見いだされたもので、アスペ
ルギルス属子ノウ菌によつて発酵生産される。上記こう
じ酸は、金属イオンとのキレート形成能,酸化防止能,
美白作用等の機能を有し、天然物質であるため、安全無
害で、健康的なイメージを有する。
【0012】この発明の果汁飲料は、前記アスコルビン
酸類含有果汁飲料に、上記こうじ酸を配合して得られる
もので、その配合量は任意に設定される。なかでも、こ
うじ酸の配合量は、アスコルビン酸類の総和量1重量部
(以下「部」と略す)に対して0.02部以上に設定す
ることが好適で、特に0.02〜0.2部に設定するこ
とが最適である。すなわち、こうじ酸が0.02部より
少ないと、果汁飲料の褐変抑制効果が不充分となりやす
いからである。なお、上記こうじ酸の配合方法は、通常
の食品添加物と同様、果汁飲料の調合液に添加すればよ
く、この添加時にこうじ酸の特質が損なわれることはな
い。
【0013】このようにして得られた果汁飲料は、アス
コルビン酸類が含有されているにもかかわらず、上記ア
スコルビン酸類がこうじ酸によつてキレート化されその
酸化が防止されているため、前述のような化学反応が生
起せず、飲料が経時的に褐変することがない。そして、
この果汁飲料は、上記こうじ酸によつても風味が損なわ
れていず、かえつて飲料の風味に深みが増し好ましいも
のとなつている。
【0014】つぎに、実施例について比較例と併せて説
明する。
【0015】
【実施例1〜3,比較例1】下記の表1に示した配合割
合でアスコルビン酸を添加したれもん果汁入り清涼飲料
を調製し、こうじ酸を加えて製品とした。そして、各製
品を専門パネラー20名に喫飲させてその風味を評価さ
せた。また、製品を40℃で2週間保存したのち、その
褐変度を目視で評価した。このとき、対照品として、5
℃で2週間保存した製品を用いた。これらの結果を下記
の表1に併せて示す。
【0016】
【表1】 *:対照品と比較して下記のように評価した(以下の表
も同じ)。 − 褐変が認められないもの。 ± わずかに褐変が認められるもの。 + 褐変が認められるもの。
【0017】上記の結果から、製品中の総アスコルビン
酸1部に対してこうじ酸を0.02部以上配合した実施
例品は、いずれも飲料の褐変が抑制されることがわかつ
た。また、上記各実施例において、アスコルビン酸の代
わりにアスコルビン酸ナトリウムを1.01部を配合し
た場合にも、上記と同様の結果が得られた。
【0018】
【実施例4〜6、比較例2】下記の表2に示した配合割
合でアスコルビン酸を添加したりんご果汁入り清涼飲料
を調製し、こうじ酸を加えて製品とした。そして、各製
品の風味および褐変度を、上記実施例1〜3と同様にし
て評価した。これらの結果を下記の表2に併せて示す。
【0019】
【表2】
【0020】上記の結果から、製品中の総アスコルビン
酸1部に対してこうじ酸を0.03部以上配合した実施
例品は、いずれも飲料の褐変が抑制されることがわかつ
た。また、上記各実施例において、アスコルビン酸の代
わりにアスコルビン酸ナトリウムを1.18部を配合し
た場合にも、上記と同様の結果が得られた。
【0021】
【比較例3〜5】上記実施例4と同様の組成の飲料を調
製し、こうじ酸に代えてEDTAを下記の表3に示す割
合で添加し、その風味と褐変度とを評価した。これらの
結果を下記の表3に併せて示す。
【0022】
【表3】
【0023】上記の結果から、従来の抗酸化剤であるE
DTAは、褐変抑制効果を得ようとすれば、その添加量
を多くする必要があり、添加量を多くすると、風味が劣
化して好ましくないことがわかる。
【0024】
【発明の効果】以上のように、この発明の果汁飲料は、
アスコルビン酸類を含有する飲料であるにもかかわら
ず、こうじ酸の存在によつて、長期にわたつて褐変を生
じることがない。しかも、上記こうじ酸は、添加量を多
くしても果汁飲料本来の風味を損なわないばかりか、果
汁の風味に深みを与えるため、従来の飲料よりも優れた
風味のものを得ることができる。そして、こうじ酸は、
発酵によつて生じる天然の産物であるため、自然指向に
沿うものであり、化学合成品を添加したものに比べ、需
要者に安心感を与えることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスコルビン酸およびアスコルビン酸塩
    の少なくとも一方を含有する果汁飲料であつて、こうじ
    酸が配合されていることを特徴とする果汁飲料。
  2. 【請求項2】 上記こうじ酸の配合量が、アスコルビン
    酸およびアスコルビン酸塩の少なくとも一方の総和量1
    重量部に対し0.02重量部以上に設定されている請求
    項1記載の果汁飲料。
JP3299646A 1991-10-18 1991-10-18 容器入り果汁飲料 Expired - Fee Related JP2948381B2 (ja)

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JPH05103647A true JPH05103647A (ja) 1993-04-27
JP2948381B2 JP2948381B2 (ja) 1999-09-13

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7781409B2 (en) * 2003-06-26 2010-08-24 Suntory Holdings Limited Composition for external use
JP2013034452A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Kirin-Tropicana Inc 容器詰め果汁飲料

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US7781409B2 (en) * 2003-06-26 2010-08-24 Suntory Holdings Limited Composition for external use
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