JPH049503Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は瞬間湯沸器等における給水路内の水ガ
バナ、水抜弁その他の制御弁装置に関する。

（従来の技術） 本願出願人は、先にこの種装置として、例えば
実願昭59−189565に見られるように、ガスバーナ
その他の熱源で加熱される熱交換器を給水源に連
通する給水路内に、弁座とこれに対向する弁本体
とから成る制御弁を備える式のものにおいて、少
なくとも水抜時は該弁本体と該弁座との何れか一
方を他方から隔離する位置に導かせて該位置に係
止部材で係止自在とし、かくて該弁本体と該弁座
とが、両者間の付着水の凍結により互に結着され
て不作動となることを防止するようにした式のも
のを提案した。

（考案が解決しようとする問題点） 然し乍ら、かゝるものでは、湯沸器の再使用に
際し、該弁本体と該弁座とはその隔離位置から次
いで当初位置に戻されるべきもので、その戻し操
作は忘れ勝ちであり、かくてこれが再使用時の給
水の開始によれば自動的に行なわれることが好ま
しい。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる要求に適合する装置を得ること
をその目的としたもので、給水源に連通する給水
路内に、弁座とこれに対向する弁本体とから成る
制御弁を備えると共に、該弁本体をばねに抗した
退去動によれば係止部材と係合されて該弁座から
隔離した位置に係止自在とする式のものにおい
て、該係止部材を常時は該弁本体の係合段部と係
合する作動の位置と、給水の開始時は水圧を作用
されて該段部との係合を解除される不作動位置と
に切換自在に構成して成る。

（実施例） 本考案の実施例を別紙図面に付説明する。

第１図乃至第３図はその１例を示すもので、１
はガスバーナから成る熱源、２は該熱源１で加熱
される熱交換器、３は該熱交換器２を外部の給水
源に連通する給水路を示し、該給水路３内に下側
の弁座４と、これに対向する上側の弁本体５とか
ら成る水ガバナ式の制御弁６を備える。該弁本体
５はばね７に抗した上方への退去動によれば、側
面の係合段部５ａにおいて係止部材８と係合され
て該弁座４から隔離した上方位置に係止されるよ
うにした。これは寒冷時の凍結を防止すべく該給
水路３内を水抜きとしたとき、同時に行なわせる
べきもので、その操作を手動で行なわせるべく該
弁本体５の上端に操作つまみ９を備えるようにし
た。図面で１０は該弁本体５を導くその外周の案
内筒を示す。

以上は先に提案したものと特に異ならないが、
本考案によれば、該係止部材８を常時は該段部５
ａと係合する前方の作動位置と、給水の開始時は
その前面に作用する水圧に押されて該段部５ａと
の係合を解除される後方の不作動位置とに切換自
在に構成されるようにした。

これを図示のものにつき詳述するに、該係止部
材８は前記した案内筒１０内を下方と次いで屈曲
して上方とにのびる合成樹脂その他の弾性舌片か
ら成り、これをその中間の膨大部８ｂにおいて該
案内筒１０から外部に突出させると共に、その前
面に給水時の水圧を作用される受圧板部材８ａを
備え、かくて該舌片８は該膨大部８ｂと該受圧板
部材８ａとを介して作用する該水圧に押されて、
該段部５ａとの係合を解除される不作動位置に退
去動され得るようにした。

第４図乃至第６図は他の１例を示すもので、こ
の場合該制御弁６は該給水路３内の下端に設けら
れてその下側の水抜孔１１を開閉制御する水抜弁
として作用されるもので、残余の点は先のものと
特に異ならない。尚、上述の実施例は湯沸器につ
き説明したが、これに限ることなく、水道水の圧
力を調節するため給水路３に介入する制御弁６等
にも適用出来ること申すまでもない。

（作用） その作動を第１図乃至第３図示のものにつき説
明するに、制御弁６は常時は第２図示の状態即ち
弁本体５が下動して弁座４と協動する状態に存す
るが、次いで例えば寒冷時の凍結を防止すべく給
水路３内を水抜する場合、該弁座４と弁本体５と
の間に水が付着して続く、最使用時に該制御弁信
号が作動不能となるのを防ぐため、該弁本体５を
上動させるもので、これによれば、該弁本体５は
例えば第３図示のように係合段部５ａにおいて係
止部材８と係合して該弁座４から隔離した状態に
用意される。次いで湯沸器の再使用に際し、給水
を開始した場合を考えるに、該係止部材８は膨大
部８ｂと受圧板部材８ａとを介して水圧を作用さ
れてこれに押されて該段部５ａとの係合を解除さ
れる不作動位置となり、かくて該弁本体５はそれ
による係止を解かれて下動して第２図示の作動状
態に戻る。即ち該弁本体５は自動的に当初位置に
戻り、その作動に備えられる。尚、第４図乃至第
６図に示す水抜き孔１１を開閉制御するものにあ
つても同様で水抜き時に該弁本体５を上動させる
もので、これによれば、水抜き孔１１が開かれて
水抜きが行なわれ、最使用に際し、給水を開始す
ると前述の場合と同様に弁本体５は作動位置への
係止を解かれて該水抜き孔１１を閉じる不作動状
態に戻る。

（考案の効果） このように本考案によるときは、単に給水を開
始するのみで弁本体はその係止を解かれて当初位
置に戻されるもので、戻し操作の忘れによる不都
合を無くし得られ、更にその構成は係止部材を給
水時の水圧に押されて不作動位置に退去動自在と
すれば足るもので、比較的簡単であり、廉価に得
られる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置の１例の正面図、第２図及び
第３図はその要部の拡大した断面図、第４図は他
の１例の正面図、第５図及び第６図はその要部の
拡大した断面図である。 １……熱源、２……熱交換器、３……給水路、
４……弁座、５……弁本体、５ａ……係合段部、
６……制御弁、７……ばね、８……係止部材、８
ｂ……受圧板部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 給水路内に、弁座とこれに対向する弁本体とか
   ら成る制御弁を備えると共に、該弁本体をばねに
   抗した退去動によれば係止部材と係合されて該弁
   座から隔離した位置に係止自在となす式のものに
   おいて、該係止部材を常時は該弁本体の係合段部
   と係合する作動の位置と、給水の開始時は水圧を
   作用されて該段部との係合を解除される不作動位
   置とに切換自在に構成して成る制御弁装置。