JP2567204Y2 - 給湯器付き風呂釜の縁切り弁 - Google Patents
給湯器付き風呂釜の縁切り弁Info
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- JP2567204Y2 JP2567204Y2 JP489993U JP489993U JP2567204Y2 JP 2567204 Y2 JP2567204 Y2 JP 2567204Y2 JP 489993 U JP489993 U JP 489993U JP 489993 U JP489993 U JP 489993U JP 2567204 Y2 JP2567204 Y2 JP 2567204Y2
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Description
【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、給湯熱交換器を備え
た一般給湯回路から分岐させた連通回路を、追焚き熱交
換器を備えた風呂循環回路に接続することにより、浴槽
への自動給湯を可能にする給湯器付き風呂釜の縁切り弁
の改良に関するものである。
た一般給湯回路から分岐させた連通回路を、追焚き熱交
換器を備えた風呂循環回路に接続することにより、浴槽
への自動給湯を可能にする給湯器付き風呂釜の縁切り弁
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図4は従来の縁切り弁の一例を示す説明
図、図4(a)は一般給湯回路からの給湯を停止した状
態を示すものである。すなわち、落とし込み用電磁弁
(図示省略)が閉じているので給湯回路から縁切り弁1
1への給水が停止されている。このため、第1逆止弁1
5がバネ15aにより給水方向とは反対方向(以下反給
水方向という。)へ付勢され、弁座17にバルブディス
ク18が当接して入水口11aを閉じている。また、縁
切り弁室13に給水圧が加わらないので第2逆止弁21
も閉じている。大気開放弁16は第1逆止弁15と一体
に形成されているので、第1逆止弁15が反給水方向へ
付勢されると同じく反給水方向へ移動し、そのためバル
ブディスク23が大気開放接手19から離反して、大気
開放接手19が開放されている。なお、縁切り弁11を
構成する縁切り室13の形状は、第1逆止弁15の首部
15eが上下へ摺動するのに障害とならないように、そ
の首部13dおよび肩部13eが円筒形になっており、
給湯回路からの水流は第1逆止弁15の首部15e外周
と円筒形の首部13d内壁との隙間を通過する。
図、図4(a)は一般給湯回路からの給湯を停止した状
態を示すものである。すなわち、落とし込み用電磁弁
(図示省略)が閉じているので給湯回路から縁切り弁1
1への給水が停止されている。このため、第1逆止弁1
5がバネ15aにより給水方向とは反対方向(以下反給
水方向という。)へ付勢され、弁座17にバルブディス
ク18が当接して入水口11aを閉じている。また、縁
切り弁室13に給水圧が加わらないので第2逆止弁21
も閉じている。大気開放弁16は第1逆止弁15と一体
に形成されているので、第1逆止弁15が反給水方向へ
付勢されると同じく反給水方向へ移動し、そのためバル
ブディスク23が大気開放接手19から離反して、大気
開放接手19が開放されている。なお、縁切り弁11を
構成する縁切り室13の形状は、第1逆止弁15の首部
15eが上下へ摺動するのに障害とならないように、そ
の首部13dおよび肩部13eが円筒形になっており、
給湯回路からの水流は第1逆止弁15の首部15e外周
と円筒形の首部13d内壁との隙間を通過する。
【0003】図4(b)は、一般給湯回路から縁切り弁
11へ給湯する過程を示し、また、図4(c)は、縁切
り弁11から浴槽(図示省略)へ給湯する状態を示すも
のである。すなわち、通電により落とし込み用電磁弁が
開き、湯水が給湯回路から給水されるので、この給水圧
により第1逆止弁15が給水方向に押され、バルブディ
スク18が弁座17から離れ、その間隙から湯水が縁切
り室13内に流入する。この時、図4(c)に示すよう
に、大気開放弁16は第1逆止弁15とともに給水方向
へ摺動し、バルブディスク23が大気開放接手19に当
接して大気開放接手19が閉塞される。これにより、縁
切り室13内の給水圧が上昇し、第2逆止弁21が給水
方向に摺動し、バルブディスク25と弁座22との間隙
から浴槽へ湯水が給水される。
11へ給湯する過程を示し、また、図4(c)は、縁切
り弁11から浴槽(図示省略)へ給湯する状態を示すも
のである。すなわち、通電により落とし込み用電磁弁が
開き、湯水が給湯回路から給水されるので、この給水圧
により第1逆止弁15が給水方向に押され、バルブディ
スク18が弁座17から離れ、その間隙から湯水が縁切
り室13内に流入する。この時、図4(c)に示すよう
に、大気開放弁16は第1逆止弁15とともに給水方向
へ摺動し、バルブディスク23が大気開放接手19に当
接して大気開放接手19が閉塞される。これにより、縁
切り室13内の給水圧が上昇し、第2逆止弁21が給水
方向に摺動し、バルブディスク25と弁座22との間隙
から浴槽へ湯水が給水される。
【0004】また、落とし込み用電磁弁を閉じ給水を停
止すると給水圧が減少し、図4(a)に示すように、第
1逆止弁15がバネ15aによって反給水方向へ摺動し
て弁座17を閉じると共に大気開放弁16が開き、オー
バーフロー20から湯水が排水されて縁切り室内13に
大気が入り込む。そして、縁切り室13内の給水圧が減
少することにより、第2逆止弁21が弁座22を閉じる
ので、一般給湯回路と浴槽とは、完全に縁切りされる。
止すると給水圧が減少し、図4(a)に示すように、第
1逆止弁15がバネ15aによって反給水方向へ摺動し
て弁座17を閉じると共に大気開放弁16が開き、オー
バーフロー20から湯水が排水されて縁切り室内13に
大気が入り込む。そして、縁切り室13内の給水圧が減
少することにより、第2逆止弁21が弁座22を閉じる
ので、一般給湯回路と浴槽とは、完全に縁切りされる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、図4の従来
の縁切り弁11によると、一般給湯回路からの給水を開
始した直後、又は給水回路からの流入量が非常に少ない
時には大気開放弁16が閉じる前に第1逆止弁15が開
くために、湯水が大気開放接手19からオーバーフロー
20へ一時的に排水され、使用者が水漏れと誤解するこ
とがある。つまり、給水の開始直後の状態を図4(b)
により説明すると、通電により落とし込み用電磁弁が僅
かに開き、湯水が給湯回路から給水される。この給水圧
により第1逆止弁15が給水方向に押され、バルブディ
スク18と弁座17との間隙より湯水が縁切り室13に
流入する。この時、大気開放弁16は第1逆止弁15と
ともに給水方向へ摺動するが、まだバルブディスク23
は大気開放接手19に当接しないので、その間隙から縁
切り室13の湯水がオーバーフロー20へ排水されるか
らである。
の縁切り弁11によると、一般給湯回路からの給水を開
始した直後、又は給水回路からの流入量が非常に少ない
時には大気開放弁16が閉じる前に第1逆止弁15が開
くために、湯水が大気開放接手19からオーバーフロー
20へ一時的に排水され、使用者が水漏れと誤解するこ
とがある。つまり、給水の開始直後の状態を図4(b)
により説明すると、通電により落とし込み用電磁弁が僅
かに開き、湯水が給湯回路から給水される。この給水圧
により第1逆止弁15が給水方向に押され、バルブディ
スク18と弁座17との間隙より湯水が縁切り室13に
流入する。この時、大気開放弁16は第1逆止弁15と
ともに給水方向へ摺動するが、まだバルブディスク23
は大気開放接手19に当接しないので、その間隙から縁
切り室13の湯水がオーバーフロー20へ排水されるか
らである。
【0006】これは、第一逆止弁15と大気開放弁19
とが一体に形成され、入水口11aを開放するまでの第
一逆止弁15の首部15eのストロークよりも、大気開
放接手19を閉じるまでの大気開放弁16のバルブディ
スク23のストロークが長く形成されているため、第1
逆止弁15の給水方向への移動ストローク終期に、大気
開放弁16のバルブディスク23が大気開放接手19に
当接して大気開放接手19を閉じるためである。そし
て、縁切り室13の首部13dの円筒形状においては、
その首部13d内壁と第1逆止弁15の首部15eとの
隙間が一定で、給湯回路からの流入水量が非常に少ない
時には、第1逆止弁15には、それを摺動させるのに必
要な水圧が十分に加わらないという問題があった。
とが一体に形成され、入水口11aを開放するまでの第
一逆止弁15の首部15eのストロークよりも、大気開
放接手19を閉じるまでの大気開放弁16のバルブディ
スク23のストロークが長く形成されているため、第1
逆止弁15の給水方向への移動ストローク終期に、大気
開放弁16のバルブディスク23が大気開放接手19に
当接して大気開放接手19を閉じるためである。そし
て、縁切り室13の首部13dの円筒形状においては、
その首部13d内壁と第1逆止弁15の首部15eとの
隙間が一定で、給湯回路からの流入水量が非常に少ない
時には、第1逆止弁15には、それを摺動させるのに必
要な水圧が十分に加わらないという問題があった。
【0007】そこで、この考案の課題は、給湯開始時に
おけるオーバーフロー水量を減少または皆無にすると共
に、圧力損失を減少し安定な性能を確保できる縁切り弁
を提供することである。
おけるオーバーフロー水量を減少または皆無にすると共
に、圧力損失を減少し安定な性能を確保できる縁切り弁
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この考案の縁切り弁は、反給水方向へ付勢され常
態において入水口を閉塞し、給湯回路の給水圧により摺
動して入水口を開放する第1逆止弁に、第1逆止弁の移
動方向へ付勢され常態において大気開放接手を開放する
大気開放弁を第1逆止弁の摺動方向へ摺動自在に取り付
けると共に、大気開放弁の開閉ストローク長を第1逆止
弁の開閉ストローク長より短く配設し、第1逆止弁が大
気開放弁を押圧して大気開放接手が閉塞された後に、第
1逆止弁により入水口が開放されるように構成したもの
である。ここで、第1逆止弁の開閉ストローク長とは、
常態における第1逆止弁の縮径部のテーパー始端と縁切
り室の弁座基端と間の距離を、また、大気開放弁の開閉
ストローク長とは、常態の大気開放弁における大気開放
接手とバルブディスクとの距離をいう。また、第2手段
として、上述した縁切り弁において、第1逆止弁の鍔部
が移動する近傍の縁切り室内壁に裾広がりのテーパー部
を設けて構成したものである。
めに、この考案の縁切り弁は、反給水方向へ付勢され常
態において入水口を閉塞し、給湯回路の給水圧により摺
動して入水口を開放する第1逆止弁に、第1逆止弁の移
動方向へ付勢され常態において大気開放接手を開放する
大気開放弁を第1逆止弁の摺動方向へ摺動自在に取り付
けると共に、大気開放弁の開閉ストローク長を第1逆止
弁の開閉ストローク長より短く配設し、第1逆止弁が大
気開放弁を押圧して大気開放接手が閉塞された後に、第
1逆止弁により入水口が開放されるように構成したもの
である。ここで、第1逆止弁の開閉ストローク長とは、
常態における第1逆止弁の縮径部のテーパー始端と縁切
り室の弁座基端と間の距離を、また、大気開放弁の開閉
ストローク長とは、常態の大気開放弁における大気開放
接手とバルブディスクとの距離をいう。また、第2手段
として、上述した縁切り弁において、第1逆止弁の鍔部
が移動する近傍の縁切り室内壁に裾広がりのテーパー部
を設けて構成したものである。
【0009】
【作用】この考案の縁切り弁においては、常態では第1
逆止弁が反給水方向へ付勢されて入水口を閉塞すると共
に、大気開放弁が反給水方向へ付勢されて大気開放接手
を開放する。この状態において一般給湯回路から給水さ
れるとその給水圧により、第1逆止弁と第1逆止弁に取
り付けられた大気開放弁とが始動する。ところが、大気
開放弁の開閉ストローク長を第1逆止弁の開閉ストロー
ク長より短く配設しているので、先に大気開放弁によっ
て大気開放接手が閉塞され、その後に第1逆止弁が入水
口を開放するので、縁切り室内に水流が流れ込むが、大
気開放接手からオーバーフロー水が排水されることがな
い。次に第2手段では、給水圧により摺動し開放直後の
第1逆止弁において、第1逆止弁の鍔部が移動する近傍
の縁切り室内壁の裾広がりのテーパー部との隙間が徐々
に大きく広がってゆくので、少量の湯水でも第1逆止弁
の鍔部に対し給水方向へ大きな力が作用すると共に、圧
力損失が少なく水の流れがスムースで、大気開放弁が大
気開放接手を素早く閉塞する。
逆止弁が反給水方向へ付勢されて入水口を閉塞すると共
に、大気開放弁が反給水方向へ付勢されて大気開放接手
を開放する。この状態において一般給湯回路から給水さ
れるとその給水圧により、第1逆止弁と第1逆止弁に取
り付けられた大気開放弁とが始動する。ところが、大気
開放弁の開閉ストローク長を第1逆止弁の開閉ストロー
ク長より短く配設しているので、先に大気開放弁によっ
て大気開放接手が閉塞され、その後に第1逆止弁が入水
口を開放するので、縁切り室内に水流が流れ込むが、大
気開放接手からオーバーフロー水が排水されることがな
い。次に第2手段では、給水圧により摺動し開放直後の
第1逆止弁において、第1逆止弁の鍔部が移動する近傍
の縁切り室内壁の裾広がりのテーパー部との隙間が徐々
に大きく広がってゆくので、少量の湯水でも第1逆止弁
の鍔部に対し給水方向へ大きな力が作用すると共に、圧
力損失が少なく水の流れがスムースで、大気開放弁が大
気開放接手を素早く閉塞する。
【0010】
【実施例】以下、この考案を具体化した一実施例を図面
に基づいて説明する。図1は、浴槽への自動給湯が可能
な給湯器付き風呂釜を示す概略図、図2(a)は常態に
おける縁切り弁の説明図、図3(b)は入水口が開放さ
れる直前の縁切り弁の説明図、図3(c)は浴槽に給水
する状態の縁切り弁の説明図である。
に基づいて説明する。図1は、浴槽への自動給湯が可能
な給湯器付き風呂釜を示す概略図、図2(a)は常態に
おける縁切り弁の説明図、図3(b)は入水口が開放さ
れる直前の縁切り弁の説明図、図3(c)は浴槽に給水
する状態の縁切り弁の説明図である。
【0011】図1に示すように、給湯熱交換器1を備え
た一般給湯回路2から流量制御弁3を介して分岐させた
連通回路4を、追焚き熱交換器5を備えた風呂循環回路
6に接続することにより浴槽7への自動給湯を可能にす
る給湯器付き風呂釜においては、本考案に係る給湯器付
き風呂釜の縁切り弁11は、連通回路4の落とし込み用
電磁弁12に接続し、縁切り室13及び逆流防止装置1
4等で構成されている。
た一般給湯回路2から流量制御弁3を介して分岐させた
連通回路4を、追焚き熱交換器5を備えた風呂循環回路
6に接続することにより浴槽7への自動給湯を可能にす
る給湯器付き風呂釜においては、本考案に係る給湯器付
き風呂釜の縁切り弁11は、連通回路4の落とし込み用
電磁弁12に接続し、縁切り室13及び逆流防止装置1
4等で構成されている。
【0012】常態を図示する図2(a)において、縁切
り弁11の第1逆止弁15は、落とし込み用電磁弁12
に接続可能に形成され、縁切り室13の底壁からばね1
5aによって反給水方向へ付勢され、常態において弁座
17に第1逆止弁15のバルブディスク18が当接して
入水口11aを閉塞している。また、逆流防止装置14
は、風呂循環回路6に給水する連通回路4内でかつ縁切
り室13の出水口11b外側に設けられ、連通回路14
のスリット24側から連通回路4の反給水方向へばね1
4aにより付勢されており、常態においては、逆流防止
装置14のバルブディスク25が縁切り室13の弁座2
2に当接して出水口11bを閉塞している。
り弁11の第1逆止弁15は、落とし込み用電磁弁12
に接続可能に形成され、縁切り室13の底壁からばね1
5aによって反給水方向へ付勢され、常態において弁座
17に第1逆止弁15のバルブディスク18が当接して
入水口11aを閉塞している。また、逆流防止装置14
は、風呂循環回路6に給水する連通回路4内でかつ縁切
り室13の出水口11b外側に設けられ、連通回路14
のスリット24側から連通回路4の反給水方向へばね1
4aにより付勢されており、常態においては、逆流防止
装置14のバルブディスク25が縁切り室13の弁座2
2に当接して出水口11bを閉塞している。
【0013】また、大気開放弁16の先端は前記第1逆
止弁15の後部穴に摺動可能に取り付けられ、その第1
逆止弁15の上方内壁をばね16aによって反給水方向
へ付勢し、常態においては第1逆止弁15自体が反給水
方向に位置しており、大気開放弁16のバルブディスク
23の位置は第1逆止弁15自体の最も大気開放接手1
9に接近する位置であり、縁切り室13の底部に設けら
れた大気開放接手19から離れて、大気開放弁接手19
を開放する。そして、大気開放弁16は大気開放接手1
9を開放しているので、縁切り室13内には空気が満た
されている。
止弁15の後部穴に摺動可能に取り付けられ、その第1
逆止弁15の上方内壁をばね16aによって反給水方向
へ付勢し、常態においては第1逆止弁15自体が反給水
方向に位置しており、大気開放弁16のバルブディスク
23の位置は第1逆止弁15自体の最も大気開放接手1
9に接近する位置であり、縁切り室13の底部に設けら
れた大気開放接手19から離れて、大気開放弁接手19
を開放する。そして、大気開放弁16は大気開放接手1
9を開放しているので、縁切り室13内には空気が満た
されている。
【0014】なお、落とし込み用電磁弁12を閉じ給水
を停止した場合には、これと同じ状態になる。すなわ
ち、給水圧の減少により、第1逆止弁15が入水口11
aを閉じると共に大気開放弁16が開き、オーバーフロ
ー20から湯水が重力により排水されて縁切り室13内
に大気が入り込み、逆流防止装置14の第2逆止弁21
は弁座を閉じるので、一般給湯回路2と浴槽7とは完全
に縁切りされる。
を停止した場合には、これと同じ状態になる。すなわ
ち、給水圧の減少により、第1逆止弁15が入水口11
aを閉じると共に大気開放弁16が開き、オーバーフロ
ー20から湯水が重力により排水されて縁切り室13内
に大気が入り込み、逆流防止装置14の第2逆止弁21
は弁座を閉じるので、一般給湯回路2と浴槽7とは完全
に縁切りされる。
【0015】図2(a)の状態から、給湯指令により落
とし込み用電磁弁12が作動すると、図3(b)のよう
に、連通回路4内の給水圧が上昇し、その給水圧によっ
て第1逆止弁15はその内部の大気開放弁16と共にば
ね15aの付勢力に抗して給水方向、図面の下方向へ摺
動を始める。第1逆止弁15のバルブディスク18が弁
座17から離れた後、第1逆止弁15は、大気開放弁1
6の開閉ストローク長である常態の大気開放弁における
大気開放接手19とバルブディスク23との距離に等し
い距離を摺動すると、大気開放弁16における大気開放
接手19とバルブディスク23とが接触し、大気開放弁
16が閉塞する。これは、図2(a)に示すように、大
気開放弁16の開閉ストローク長である、常態の大気開
放弁における大気開放接手19とバルブディスク23と
の距離L2は、第1逆止弁15の開閉ストローク長であ
る、常態における第1逆止弁15の縮径部15cのテー
パー始端と縁切り室13の弁座17基端との距離L1よ
り短く配設しているからである。この時はまだ第1逆止
弁15の縮径部15cと縁切り室13の壁とに隙間は生
じていないので、縁切り室13内へは給湯されない。
とし込み用電磁弁12が作動すると、図3(b)のよう
に、連通回路4内の給水圧が上昇し、その給水圧によっ
て第1逆止弁15はその内部の大気開放弁16と共にば
ね15aの付勢力に抗して給水方向、図面の下方向へ摺
動を始める。第1逆止弁15のバルブディスク18が弁
座17から離れた後、第1逆止弁15は、大気開放弁1
6の開閉ストローク長である常態の大気開放弁における
大気開放接手19とバルブディスク23との距離に等し
い距離を摺動すると、大気開放弁16における大気開放
接手19とバルブディスク23とが接触し、大気開放弁
16が閉塞する。これは、図2(a)に示すように、大
気開放弁16の開閉ストローク長である、常態の大気開
放弁における大気開放接手19とバルブディスク23と
の距離L2は、第1逆止弁15の開閉ストローク長であ
る、常態における第1逆止弁15の縮径部15cのテー
パー始端と縁切り室13の弁座17基端との距離L1よ
り短く配設しているからである。この時はまだ第1逆止
弁15の縮径部15cと縁切り室13の壁とに隙間は生
じていないので、縁切り室13内へは給湯されない。
【0016】そして、給湯指令により給水圧がさらに上
昇すると、第1逆止弁15は、その給水圧により給水方
向へばね16aの付勢力に抗し大気開放弁16を大気開
放接手19に強力に押圧する。これは、大気開放弁16
は固定され、ばね16aにより反給水方向に付勢されて
いた第1逆止弁15が、その付勢力に抗し摺動するもの
である。そして、第1逆止弁15は図3(b)の位置よ
り、その開閉ストローク長である常態における第1逆止
弁15の縮径部15cのテーパー始端と縁切り室13の
弁座17基端と間の距離まで摺動し、図3(c)のよう
に第1逆止弁15の頭部15bは縁切り室13の首部1
3b内壁から離れて入水口11aを開放するので、第1
逆止弁15の頭部15bと縁切り室13の内壁との隙間
から縁切り室内13へ湯水が流入する。この時既に大気
開放弁16が大気開放接手19を閉塞しているので、縁
切り室13内は湯水で満たされ、その圧力によって、逆
流防止装置14はばね14aの付勢力に抗して給水方向
へ摺動し、バルブディスク25が弁座22から離れるの
で出水口11bか開放され、縁切り室内13の水が出水
口11bからスリット24を通って浴槽7に給水され
る。
昇すると、第1逆止弁15は、その給水圧により給水方
向へばね16aの付勢力に抗し大気開放弁16を大気開
放接手19に強力に押圧する。これは、大気開放弁16
は固定され、ばね16aにより反給水方向に付勢されて
いた第1逆止弁15が、その付勢力に抗し摺動するもの
である。そして、第1逆止弁15は図3(b)の位置よ
り、その開閉ストローク長である常態における第1逆止
弁15の縮径部15cのテーパー始端と縁切り室13の
弁座17基端と間の距離まで摺動し、図3(c)のよう
に第1逆止弁15の頭部15bは縁切り室13の首部1
3b内壁から離れて入水口11aを開放するので、第1
逆止弁15の頭部15bと縁切り室13の内壁との隙間
から縁切り室内13へ湯水が流入する。この時既に大気
開放弁16が大気開放接手19を閉塞しているので、縁
切り室13内は湯水で満たされ、その圧力によって、逆
流防止装置14はばね14aの付勢力に抗して給水方向
へ摺動し、バルブディスク25が弁座22から離れるの
で出水口11bか開放され、縁切り室内13の水が出水
口11bからスリット24を通って浴槽7に給水され
る。
【0017】次に、この縁切り弁11の縁切り室13を
次のように構成すると良い。すなわち、図2(a)に示
すように、第1逆止弁15の頭部15bにテーパー状の
縮径部15cを設けると共に、その第1逆止弁15の鍔
部15dが移動する近傍の縁切り室13内壁に常態の位
置から移動方向に沿って裾広がりのテーパー部13aを
設けると、第1逆止弁15が給水方向へ摺動する際、こ
のテーパーによって、第1逆止弁15と縁切り室内壁1
3aとの隙間が次第に大きく広がってゆくので、少ない
水量でも第1逆止弁15の鍔部15dに対し給水方向へ
大きな力が作用し、また給水方向に対しテーパー状の縁
切り室13内壁は鋭角となるので圧力損失が少なく湯水
がスムースに流れるので、大気開放弁16が大気開放接
手19を素早く閉塞することができ、オーバーフローへ
の排水が防止され、縁切り弁として安定した性能が得ら
れる。テーパー形状は、その断面が実施例のように曲率
の異なる2以上の曲線により、または多角形により、ま
たは曲線が凹凸状に構成されていてもよい。
次のように構成すると良い。すなわち、図2(a)に示
すように、第1逆止弁15の頭部15bにテーパー状の
縮径部15cを設けると共に、その第1逆止弁15の鍔
部15dが移動する近傍の縁切り室13内壁に常態の位
置から移動方向に沿って裾広がりのテーパー部13aを
設けると、第1逆止弁15が給水方向へ摺動する際、こ
のテーパーによって、第1逆止弁15と縁切り室内壁1
3aとの隙間が次第に大きく広がってゆくので、少ない
水量でも第1逆止弁15の鍔部15dに対し給水方向へ
大きな力が作用し、また給水方向に対しテーパー状の縁
切り室13内壁は鋭角となるので圧力損失が少なく湯水
がスムースに流れるので、大気開放弁16が大気開放接
手19を素早く閉塞することができ、オーバーフローへ
の排水が防止され、縁切り弁として安定した性能が得ら
れる。テーパー形状は、その断面が実施例のように曲率
の異なる2以上の曲線により、または多角形により、ま
たは曲線が凹凸状に構成されていてもよい。
【0018】なお、上記実施例では大気開放弁16は第
1逆止弁15本体内を摺動するように案内部材は第1逆
止弁15と一体的に構成されているが、第1逆止弁15
から付勢されるならば摺動のための案内部材を第1逆止
弁15とは別体に構成したり、また大気開放弁16を付
勢するばね16aに変わり、大気開放弁に鉛等の加重部
材を加え重力により付勢力を加えたりすることもよい。
その他、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並
びに構成を適宜に変更して具体化することも可能であ
る。
1逆止弁15本体内を摺動するように案内部材は第1逆
止弁15と一体的に構成されているが、第1逆止弁15
から付勢されるならば摺動のための案内部材を第1逆止
弁15とは別体に構成したり、また大気開放弁16を付
勢するばね16aに変わり、大気開放弁に鉛等の加重部
材を加え重力により付勢力を加えたりすることもよい。
その他、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並
びに構成を適宜に変更して具体化することも可能であ
る。
【0019】
【考案の効果】以上に詳述したように、この考案によれ
ば、給湯開始時や低水量時におけるオーバーフロー水量
を減少又は無くすことにより使用者に誤解をさせないと
共に、給湯回路内の水流の圧力損失を減少し、縁切り弁
が円滑に作動して安定な性能が得られという実用上の優
れた効用を奏するものである。
ば、給湯開始時や低水量時におけるオーバーフロー水量
を減少又は無くすことにより使用者に誤解をさせないと
共に、給湯回路内の水流の圧力損失を減少し、縁切り弁
が円滑に作動して安定な性能が得られという実用上の優
れた効用を奏するものである。
【図1】給湯器付き風呂釜の縁切り弁を示す概略図であ
る。
る。
【図2】本考案の実施例を示す常態における縁切り弁の
説明図である。
説明図である。
【図3】本考案の実施例を示す摺動時における縁切り弁
の説明図である。
の説明図である。
【図4】従来の縁切り弁の一例を示す説明図である。
1・・給湯熱交換器、2・・一般給湯回路、3・・流量
制御弁、4・・連通回路、5・・追焚き熱交換器、6・
・風呂循環回路、7・・浴槽、11・・縁切り弁、11
a・・入水口、13・・縁切り室内、13a・・テーパ
ー部、15・・第1逆止弁、15b・・頭部、15c・
・縮径部、15d・・鍔部、16・・大気開放弁、19
・・大気開放接手。
制御弁、4・・連通回路、5・・追焚き熱交換器、6・
・風呂循環回路、7・・浴槽、11・・縁切り弁、11
a・・入水口、13・・縁切り室内、13a・・テーパ
ー部、15・・第1逆止弁、15b・・頭部、15c・
・縮径部、15d・・鍔部、16・・大気開放弁、19
・・大気開放接手。
Claims (2)
- 【請求項1】 反給水方向へ付勢され常態において入水
口を閉塞し、給湯回路の給水圧により摺動して入水口を
開放する第1逆止弁に、第1逆止弁の移動方向へ付勢さ
れ常態において大気開放接手を開放する大気開放弁を第
1逆止弁の摺動方向へ摺動自在に取り付けると共に、大
気開放弁の開閉ストローク長を第1逆止弁の開閉ストロ
ーク長より短く配設し、第1逆止弁が大気開放弁を押圧
して大気開放接手が閉塞された後に、第1逆止弁により
入水口が開放されることを特徴とする給湯器付き風呂釜
の縁切り弁。 - 【請求項2】 前記第1逆止弁の鍔部が移動する近傍の
縁切り室内壁に裾広がりのテーパー部を設けたところの
請求項1に記載の給湯器付き風呂釜の縁切り弁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP489993U JP2567204Y2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 給湯器付き風呂釜の縁切り弁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP489993U JP2567204Y2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 給湯器付き風呂釜の縁切り弁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0659758U JPH0659758U (ja) | 1994-08-19 |
JP2567204Y2 true JP2567204Y2 (ja) | 1998-04-02 |
Family
ID=11596522
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP489993U Expired - Lifetime JP2567204Y2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 給湯器付き風呂釜の縁切り弁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2567204Y2 (ja) |
-
1993
- 1993-01-21 JP JP489993U patent/JP2567204Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0659758U (ja) | 1994-08-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |