JPH0494404A - ベルト駆動用可変バルブタイミング装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、内燃機関の吸気・排気バルブの開閉時期を運
転中に変えることができるベルト駆動用可変バルブタイ
ミング装置に関する。

〔従来の技術〕

ベルト駆動用可変バルブタイミング装置として、作動油
を外部に漏らさない構造を有するものが特開昭６１＝２
６８８１．０号公報に記載されている。この構造を第２
図に示す。第２図において、１はエンジンのクランクシ
ャフトからベルト４を介して回転駆動され、その内腔部
内周面に歯が形成された外筒、２は外筒１の内側に位置
し、端部外周面に歯が形成されているカムシャフト、３
は内外周に前δ己外筒１とカムシャフト２の歯と噛合う
歯が形成され、その歯のいずれか一方がヘリカル歯であ
るパワーピストンを示す。したがって前記外筒１と前記
カムシャフト２は、前記パワーピストン３を介して連動
可能となっている。このパワーピストン３を油圧供給路
５から供給されるエンジンの潤滑油の圧力により軸方向
に移動させることによって、前記カムシャフト２を前記
外筒１に対して相対回動さぜ、これによりバルブの開閉
時期を変化させる。

この装置は、ベルトによって駆動される可変バルブタイ
ミング装置であるから、前記潤滑油の外部への漏れは、
ベルトの早期劣化及びすべりを発生させる。そのために
この装置にはさらに、パワーピストン３の油圧が作用す
る上流側を油密におオウカバー６と、パワーピストン３
の下流室７に漏れた油をオイルパン（図示されていない
）に戻すための、カムシャフト２の表面に設けられた漏
油帰還通路８と、前記外筒ｌと軸受け１１の間のシール
９と、前記漏油帰還通路８とオイルパンを連通ずる軸受
け１１に設けられた油回収通路１０、とが設けられてい
る。

これによりパワーピストン３の下流室７に漏れた油は、
漏油帰還通路８と漏油回収通路１０を通ってオイルパン
（図示されていない）に戻り、油が外部へ漏れてベルト
の早期劣化及びすべりを起こすことを防止している。

〔発明が解決しようとする課題〕

前述の従来技術に記載されている構造において、この装
置は軸受けを除く全ての部分が回転するため、パワーピ
ストン３の下流室７に漏れた油には遠心力が働き、前記
下流室７の空間の外周部に溜り、カムシャフト２の表面
に設けられた漏油帰還通路８からは抜けにくい。そのだ
袷にパワーピストン３の動作時に前記漏油が抵抗となり
、パワーピストン３の動作時間が長くなる欠点がある。

第３図は他の従来例を示すもので、カムシャフト２と一
体に固定されたカバー６の噛合部が外筒１の噛合部の外
側に位置し、また衝撃吸収用シリコンダンパー室１２が
パワーピストン３の外側に設けられている。第３図の部
材のうち第２図のものと実質的に同じものには同じ参照
番号を付している。この例において、パワーピストン３
の下流室７に漏れた油は、シリコンダンパー室１２がパ
ワーピストン３より外側にあるために、遠心力によって
シリコンダンパー室１２と下流室７の間のシール１３の
後方に溜まり、ここで遠心力により加圧される。この高
圧油がシリコンダンパー室１２に流入すると、シリコン
ダンパー室１２内の圧力が上昇し、ついには外部シール
１４から油が外部に漏れる。そのようにならないためシ
ール１３はエンジン用オイルシールとしては特殊なシー
ル（外周リップタイプまたはＸタイプシールリング）と
しなければならない。これは、リップ面圧の上昇を伴う
ために摺動抵抗が増し、パワーピストンの動作時間を長
くする。また摺動部分の面粗度を上げる必要があり、こ
れは工程追加によるコストアップ及び輸送・組立時に高
度の品質管理を必要とする。

本発明は、パワーピストン下流室７に漏れた油が前述の
ような悪影響を与えないように、改良された構造のベル
ト駆動用可変バルブタイミング装置を提供することを目
的とする。

〔課題を解決するための手段〕

前述の目的を達成するために、本発明のベルト駆動用可
変バルブタイミング装置の構造は、エンジンによりベル
トを介して回転駆動されかつ歯が形成されている外筒と
、その内側に位置しかつ歯が形成されているカムシャフ
トに対して、内外周に歯が形成されその歯のいずれか一
方がヘリカル歯であるパワーピストンを噛合させること
によって連結し、前記パワーピストンをエンジンの潤滑
油の圧力により軸方向に移動させることによって、前記
カムシャフトを前記外筒に対して相対回動させるように
構成されていると共に、前記潤滑油が前記外筒の外へ漏
れるのを防止する構造及び前記パワーピストン下流側に
漏れた前記潤滑油のオイルパンへの帰還通路が設けられ
ており、前記帰還通路が少なくとも前記パワーピストン
のすぐ下流側の室の外周側にて貫通していることを特徴
とする特 〔作　用〕 前述の構造とすると、パワーピストン下流側の室に漏れ
た油は、遠心力により直ちに前記室の外周面に移動し、
ここに設けられた帰還通路より排出されるので、漏れた
油が停滞してパワーピストンに対する背圧を生じたり、
シールに圧力をかけて漏れたりすることがない。

〔実施例〕

第１図は本発明の実施例を示す。この図において、１は
外筒、２はカムシャフト、３はパワーピストン、４はベ
ルト、５は油圧供給路、６はカムシャフト２と一体に固
定された油密カバー、７はパワーピストン３の油圧が作
用する面とは反対側の下流室、８は漏油帰還通路、９は
油密シーソぺ１０は漏油回収通路、１２はシリコンダン
パー室を示す。なお実施例の構造部分のうち第３図に示
す従来技術の対応部分と実質的に同様のものについては
、第３図と同じ参照番号を使用している。外筒１はベル
ト４によって回転駆動され、その筒状部外面には歯１５
が設けられている。一方、カムシャフト２と一体に固定
された油密カバー６には歯１６が設けられている。これ
ら２つの部材は、内外周に歯が設けられかついずれか一
方の歯がヘリカル歯であるパワーピストン３と噛合うこ
とによって連結される。このパワーピストン３は、バネ
１７により油圧とは反対方向に付勢されており（第１図
下側）、油圧供給路５から供給されるバネ１７の力より
も大きい油圧力が作用した時、油圧力の作用する方向に
移動する（第１図上側）。この移動によりカムシャフト
２は外筒１に対して相対的に回動し、これによりバルブ
タイミングが変化する。

本実施例のバルブタイミング装置には、この相対的回動
に対する衝撃吸収用シリコンダンパー室１２が、パワー
ピストン３の外側で前記カバー６と外筒１の間に設けら
れており、そのため前記下流室７は、シリコンダンパー
室１２の後側シール１３の後方（第１図において右側）
空間を含む。

パワーピストン３の動作のために油圧が作用すると、パ
ワーピストン３の内外周に設けられてい及び前記カバー
６の歯１６との間のバックラッシュを通って前記下流室
７へ油が漏れる。この装置は軸受け１１を除く全ての部
分が回転するため、この漏油に遠心力が作用する。した
がって前記漏油は、この遠心力により直ちに前記下流室
７の外周部に移動し、前記シール１３に圧力を加えるこ
となしに前記下流室の外周側にて貫通する漏油帰還通路
８を通って排出される。さらに、前記漏油は、前記漏油
帰還通路８とオイルパンを連通し軸受け１１に前記漏油
帰還通路８より外側に延在する漏油回収通路１０を通っ
てオイルパンに戻る。

〔発明の効果〕

本発明によれば、パワーピストンの下流室に漏れた油は
、漏れるとすぐに遠心力により排出され、下流室に溜ま
ることはない。したがってパワーピストンを動作させる
油圧力は下流室から漏油を排出させるための背圧を受け
ることがなく、パワーピストンの動作時間が短くなり、
素早く希望のバルブタイミングが得られる。さらにシリ
コンダンパー室が設けられる場合、下流室に溜まった漏
油が遠心力により高圧となって下流室とシリコンダンパ
ー室との間のシールに圧力をかけることがなくなり、シ
リコンダンパー室側として一般的なシールを使用するこ
とが可能上なる。したがって、シールとの接触面の面粗
度も通常の面粗度でよく部品の工程追加及び高度の品質
管理は必要がない、またシールの摺動抵抗も通常程度で
ありパワーピストンの動作時間に影響しない。

このように本発明の構造によれば、バルブタイミング変
更の応答性が著しく改善され、さらに変化時の衝撃吸収
用のシリコンダンパーを設けても、特別には高価となら
ない実用的なベルト駆動用可変バルブタイミング装置が
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるベルト駆動用可変バルブタイミン
グ装置の断面図、第２図は従来のベルト駆動用可変バル
ブタイミング装置の断面図、第３図はシリコンダンパー
が設けられた場合の従来のベルト駆動用可変バルブタイ
ミング装置の上側半分を省略した断面図である。 １・・・外筒、　　　　　　　２・・・カムシャフト、
３・・・パワーピストン、　　４・・・ベルト、５・・
・油圧供給路、　　　　６・・・カバー、７・・・下流
室、　　　　　　８・・・漏油帰還通路、９・・・シー
ル、　　　　　１０・・・漏油回収通路、１１・・・軸
受け、 １２・・・シリコンダンパー室、 １３．１４・・・シリコンダンパー室用シール。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. エンジンによりベルトを介して回転駆動されかつ歯が形
   成されている外筒と、その内側に位置しかつ歯が形成さ
   れているカムシャフトに対して、内外周に歯が形成され
   その歯のいずれか一方がヘリカル歯であるパワーピスト
   ンを噛合させることによって連結し、前記パワーピスト
   ンをエンジンの潤滑油の圧力により軸方向に移動させる
   ことによって、前記カムシャフトを前記外筒に対して相
   対回動させるように構成されていると共に、前記潤滑油
   が前記外筒の外へ漏れるのを防止する構造及び前記パワ
   ーピストンの下流側に漏れた前記潤滑油のオイルパンへ
   の帰還通路が設けられており、前記帰還通路が少なくと
   も前記パワーピストンのすぐ下流側の室の外周側にて貫
   通していることを特徴とするベルト駆動用可変バルブタ
   イミング装置。