JPH04936Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 この考案は、塗装ゾーン内での渦流をなくした
均一気流形の塗装ブースに関するものである。

ロ 従来の技術 従来のこの種装置は塗装ゾーンの断面は天井の
長さが床より短かく天井の両端から両壁に向い斜
めに切つた形状をなし、床下散水装置は両側壁に
床散水管を有し中央に低くなる傾斜床により構成
されていた。しかし、このような構成にあつては
下記の如く欠点がある。

(i) 天井から床に向つて空気は吹出されるが、天
井面積より床面積が大きいため空気は天井部近
くで渦流を起し、塗装ゾーンで発した塗装ミス
トが長時間滞留し、塗装欠陥を生じさせる。

（） 床下の吸収口が中央１個所であり、空気
が中央に総て集まるため塗装ゾーン内の塵埃が
塗装対象物に付着しやすくなる。

（） 塗装ゾーンと照明器具との気密保持の施
工が困難である。

（） 照明器具の角度は塗装ゾーンの断面形状
により決められる。

ハ 考案が解決しようとする問題点 この考案の目的は、前記従来技術の欠点を解消
し塗装の欠陥をなくし、照明器具の気密保持が容
易であると同時に取付角度を塗装ゾーンの断面形
状に左右されない均一気流トンネル形塗装ブース
を提供するにある。

ニ 問題点を解決するための手段 この考案はトンネル形塗装ブースの気流が均一
でないため塗装の欠陥が生じていることを考慮
し、塗装ゾーンの断面形状を長方形とし、床下散
水装置を２基以上配設したものである。

ホ 実施例 第１図は、この考案に係る塗装ブースの１実施
例の断面図を示す。

空調機１より送られた空気は給気ダクト２を経
てサプライチヤンバ３に送られ、フイルタ４を経
て塗装ゾーン５に送られる。

塗装ゾーン５の側壁６には透明ガラス７を埋込
んで気密を保ちその外方に照明器具８を張り出し
て塗装ゾーン５に対して鋭角に付設する。床面は
全面格子板９とする。

床下チヤンバ１０には、散水トラフ１１と、そ
の下方に二叉に分岐した散水板１２と、その内部
にダクト１３を配設する。

散水トラフ１１には、散水ポンプ１４により給
水管１５を経て給水され、散水トラフ１１より越
流して散水板１２上を落下して散布される。散水
装置は複数個設ければ床下チヤンバ１０の高さを
低くすることができる。

塗装排気は散水を通過してミストを吸収されて
ダクト１３より排気フアン１６により排気され
る。

ヘ 考案の効果 この考案は天井のサプライチヤンバ３より吹出
された空気は床へ層流をなして流れ、塗装ゾーン
５において渦流が発生しないのでミストは長時間
滞留せず、床下に均一に吸込まれるので塗装ゾー
ンで発生した塵埃は塗装対象物に付着し難くな
る。

側壁が一直線であるから、塗装ゾーンと照明器
具の気密保持が容易であり、照明器具の取付再度
は塗装ゾーンの断面形状に拘束されず自由に決定
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る塗装ブースの１実施例
の断面図を示す。 ３……サプライチヤンバ、４……フイルタ、５
……塗装ゾーン、６……側壁、７……透明ガラ
ス、８……照明器具、９……格子板、１０……床
下チヤンバ、１１……散水トラフ、１２……散水
板、１３……ダクト、１４……散水ポンプ、１６
……排気フアン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空調機、サプライチヤンバ、塗装ゾーン、床下
   チヤンバ、床下散水装置、および排気ダクトを備
   えた塗装ブースにおいて、矩形断面を有する塗装
   ゾーンと、この塗装ゾーンの天井面に付設したフ
   イルタと、床面に付設した格子板と、この格子板
   の下方の床下チヤンバに付設した散水トラフと、
   この散水トラフの下方に付設した散水板と、この
   散水板の下方に配設した排気ダクトと、側壁に埋
   込んだ透明ガラスと、この透明ガラスの外方に付
   設した照明器具とより成ることを特徴とする塗装
   ブース。