JPH0493315A - 樹脂組成物の製法 - Google Patents

樹脂組成物の製法

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JPH0493315A
JPH0493315A JP2210308A JP21030890A JPH0493315A JP H0493315 A JPH0493315 A JP H0493315A JP 2210308 A JP2210308 A JP 2210308A JP 21030890 A JP21030890 A JP 21030890A JP H0493315 A JPH0493315 A JP H0493315A
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JP
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reaction
starch
weight
aliphatic polyester
polysaccharide
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JP2210308A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Maeda
哲郎 前田
Yoshiaki Miyata
喜明 宮田
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は生分解性を有する樹脂組成物の製法及びそれか
らなる樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
環境中に散乱し、蓄積されたプラスチック廃棄物による
環境汚染問題を解決する手段として、環境中で微生物に
より分解される樹脂、すなわち生分解性樹脂の開発が行
われている。
生分解性樹脂として天然多糖類、特にデンプンを構成単
位として用いる例が知られており、それらの中には構成
単位としてポリエステルを使用する例及び/又はイソシ
アネート化合物を用いる例が知られている。
例えば、米国特許第3284417号明細書にはラクト
ンの開環重合の開始剤としてデンプンを使用する可能性
が示唆されているが、具体例が記載されている他の例か
ら判断すると、得られるラクトンの開環重合物の分子量
は高くないと推定される。
英国特許第1487050号明細書、米国特許第412
5495号明細書にはインシアネートで処理したデンプ
ン粒子と合成樹脂とからなる組成物が開示されており、
欧州特許出願第0045621A2号明細書には塩基処
理したデンプン粒子と不飽和ポリエステルとからなる組
成物が開示されている。また特開昭63−221162
号公報にはデンプン粒子、ポリウレタン、脂肪族ポリエ
ステルを含む組成物が記載されている。これらの組成物
はデンプン粒子と合成樹脂とを混合して得られているが
、画成分間の高分子間反応生成物を実質的に有意量は含
有しておらず、発明者は画成分間の高分子間反応の重要
性及びその反応方法について言及してはいない。
ジャーナル オブ ポリマー サイエンス:ポリマー 
ケミストリー ニジジョン(JHrnalof  Po
lymer  5cience  :  Polyme
r  Chemistry  Bd+t+on) 、第
18巻、第1967〜1977頁(1980)にはデン
プン中に含有されるアミロースと合成高分子とのジイソ
シアネートを用いたブロック共重合体が記載されている
が、当該方法では鎖状高分子を合成するた約にアミロー
スの水酸基をあらかじめ保護しておく必要があり、合成
経路が煩雑である。また当該文献にはデンプン粒子と合
成樹脂とのグラフトポリマーについては記載されていな
い。
脂肪族ポリエステルとポリイソシアネートとの反応は公
知であり、例えば特開昭54−139700号公報に記
載がある。使用する脂肪族ポリエステルが複数の水酸基
を有する場合には鎖延長反応が起きることも明示されて
し)る。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、脂肪族ポリエステルとポリイソシアネー
トとの反応生成物をデンプンと反応させて、生分解性樹
脂を製造する可能性については示唆されていない。
本発明の目的は良好な生分解性及び機械的性質を有する
生分解性樹脂組成物の製法及びそれからなる樹脂組成物
を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明の第1の発明は樹脂組成物
の製法に関する発明であって、 (A)分子量が1.0
00以上であり、かつ高分子鎖に水酸基を有する脂肪族
ポリエステル、(B)多糖類、及び(C)1分子中にイ
ソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化
合物とを反応させるに際し、(A)と(B)の合計量1
00重景%に対して(A)は1〜99重量%、(B)は
99〜1重量%であり、(A)  100重量部に対し
て(C)は0.01〜20重量部であることを特徴とす
る。
そして、本発明の第2の発明は樹脂組成物に関する発明
であって、第1の発明の樹脂組成物1〜99重量%と脂
肪族ポリエステル及び/又は多糖類00〜99重量%と
を主要成分とすることを特徴とする。
本発明で用いる多糖類の例には、ホモグリカン、ヘテロ
グリカンのいずれであってもよく、セルロース、デンプ
ン、グリコーゲン、ラミナラン、デキストラン、キチン
、キトサン等があるが、デンプンが特に好ましい。デン
プンの種類は特に制限はなく、コーンスターチ、バレイ
ショデンブン、カンショデンプン、コムギデンプン、コ
メテ゛ンプン、タピオカテ゛ンプン、サコデンプン等を
デンプン粒状態で使用できる。デンプンは精製されてい
ることが好ましいが、精製の程度については特に規定す
る必要はなく、工業的に汎用されているデンプン粒をそ
のまま使用できる。工業用に使用されるデンプン粒は1
0重量%以上の水分を含有しているのが一般であるが、
本発明の反応に供する場合には水分は除去しておくこと
が好ましく、好ましい含有水分量は5重量%以下、更に
好ましくは2重量%以下である。デンプン中のアミロー
スとアミロペクチンの構成比は任意である。
本発明で用いる脂肪族ポリエステルの具体例はポリグリ
コール酸、ポリ乳酸、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリ
−β−ヒドロキシ吉草酸、ポリ−β−カプロラクトン等
のポリ−β−ヒドロキシアルカン酸類、ポリ−β−ヒド
ロキシ酪酸、ポリーδ−ヒドロキシ吉草酸、ポリ−ε−
カプロラクトン等があり、これらのポリエステルの共重
合体も含まれる。またこれらのポリエステルを2種類以
上混合して使用することも可能である。必要なことは、
これらの脂肪族ポリエステルは高分子鎖にイソシアネー
ト基との反応性を有する水酸基を有しているべきことで
ある。ポリエステルの両末端が水酸基であってもよい。
これらの脂肪族ポリエステルはβ−ヒドロキシ酪酸等の
オキシ酸の縮重合、β−ブチロラクトン等のラクトンの
開環重合の公知技術で合成することができる。またアル
カリゲネス ユートロファス(Alcaligenes
 eutrophus)   シュードモナス オレオ
ボランス(Pseudomonas ole。
vorans)等の微生物が産生ずる脂肪族ポリエステ
ルを利用することもできる。
本発明の製法では脂肪族ポリエステルと多糖類とポリイ
ソシアネートとを反応させるが、当該反応の意図すると
ころは、ポリイソシアネートを介して脂肪族ポリエステ
ルと多糖類とを化学結合させることにある。得られた反
応生成物は、一般にグラフトポリマーと呼称される高分
子化合物に構造的に類似していると推測されるが、当該
反応生成物の構造は同定されるに至っていない。
本発明者らの知見によれば、脂肪族ポリエステルと多糖
類との反応率が、本発明の方法により得られた樹脂の機
械的性質に影響を及ぼす。
ここでいう反応率とは多糖類と脂肪族ポリエステルを含
む試料を、ソックスレー抽出器を用いて、多糖類、例え
ばデンプンは実質的に不溶であり、かつ脂肪族ポリエス
テルは可溶である抽出溶媒、例えばジクロロメタンを用
いて抽出したときの非抽出物中の多糖類と脂肪族ポリエ
ステルの重量比から式1を用いて算出した値として定義
する。
〔式1〕 ((非抽出物中の脂肪族ポリエステル重量)/(非抽8
物中の多糖類重量))X100(%)反応率が0.1%
未満であっては、得られた樹脂の機械的性質が実用上好
ましくない場合がある。
本発明で用いる脂肪族ポリエステルは分子量が1,00
0以上、好ましくは10.000以上、更に好ましくは
30,000以上である必要があるが、分子量が1,0
00未満であっては、生分解性に優れるものの、機械的
性質が劣悪であり、実用に耐える成形加工物を与えない
。なお反応に用いる脂肪族ポリエステルが高分子鎖の両
末端に水酸基を有する場合には、ジイソシアネートとの
反応によって高分子鎖が延長される場合があるが、この
ような鎖延長反応を用いる場合には、多糖類との反応に
先立ち、あるいは反応と同時に、分子量が1,000未
満であり本発明に好適に用いられない脂肪族ポリエステ
ルの分子量を本発明の好適範囲に延長することができる
脂肪族ポリエステルと多糖類の適正仕込割合は該ポリエ
ステルと多糖類の合計量100重量%に対してポリエス
テル1〜99重量%、多糖類99〜1重量%であり、例
えば、脂肪族ポリエステルが分子量数百のポリ−ε−カ
プロラクトンである場合には、デンプン含有率が増大す
るに従い、本発明の樹脂組成物の生分解速度と剛性が増
加する。またデンプンの含有率が増大するにつれて該樹
脂組成物の燃焼熱は低下するが、この傾向は廃棄物の焼
却処理に際しては好ましい現象である。すなわち一般に
プラスチックは紙に比較して焼却時の燃焼熱が高く、そ
のためプラスチック廃棄物を多く含む廃棄物をゴミ焼却
炉で焼却処理すると炉内温度が必要以上に高温になるが
、このような不必要な高温はゴミ焼却炉の耐久性に好ま
しくない影響を与える。
したがってプラスチックの燃焼熱を低減することは、ゴ
ミ焼却炉の運転管理上好ましいのである。
ポリイソシアネート化合物は1分子中に2個以上のイソ
シアネート基を有する化合物であり、3.5.5−)リ
フチル−1−イソシアナト−3−イソシアナトメチルシ
クロヘキサン、ジ(2−イソシアナトエチル)ビシクロ
[:2.2゜1〕ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボ
キシレート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロ
ヘキサンジイソシアネート、ジシクロへキシル−4,4
′−メタンジイソシアネート、2゜4−トリレンジイソ
シアネート、2,6−トリジンジイソシアネート、キシ
レンジイソシアネー)、4.4’−ジフェニルメタンジ
イソシアネート、4.4’ −ジイソシアネートジフェ
ニルエーテル、トリジンジイソシアネート、15−ナフ
タレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート
1、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート等が
例示できる。3官能性以上のポリイソシアネートを多量
に使用すると、反応生成物がゲル状を呈して好ましくな
い場合がある。
水酸基を有する脂肪族ポリエステルとポリイソシアネー
ト化合物との適正仕込割合は、ポリエステル100重量
部に対してポリイソシアネート化合物0.01〜20重
看部であり、0.01重量部未満ではその効果が不十分
であり、20重量部を越えるとその効果が飽和するばか
りでなく着色、ゲル化等の好ましくない影響が現れる。
本発明の製法の例には3通りの実施態様がある。1つは
脂肪族ポリエステルと多糖類とポリイソシアネートとを
同時に反応させる方法(以下−活性と呼ぶことがある)
である。反応に際シテハシクロヘキサン、ベンセン、ト
ルエン、キシレン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジ
クロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン・ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
等の適当な不活性溶媒を使用できるが、溶媒の種類を特
定する必要はなく、また溶媒の使用は必ずしも必須では
ない。
溶媒を使用する場合には溶媒を公知の方法で乾燥してお
くことが好ましい。また反応に際して触媒を使用するこ
とが可能であるが必ずしも必須ではない。好ましい触媒
としては、トリエチレンジアミン、モルホリン、N−エ
チルモルホリン、ピペラジン、トリエチルアミン、N、
NN’   N’−テトラメチルブタン−1,3−ジア
ミン、ジブチルスズジラウ1ノート、第一スズオクトエ
ート、第一スズラウレート、ジオクチルスズジアセテー
ト、酸化ジブチルスズ等の公知のウレタン触媒を例示で
きる。反応温度は200℃以下であることが好ましく、
200℃を越えるとデンプンの分解が生起することがあ
る。
この反応はバッチ反応缶で行ってもよいが、連続反応装
置で行うこともできる。工業的に好ましい実施態様とし
て、合成樹脂の溶融混線に汎用されるスクリュー押出機
、バンバリーミキサ−コニーダー等の溶融混練装置を使
用する連続反応方法を例示できる。
本発明の実施態様の1つは前段で水酸基を有する脂肪族
ポリエステルとポリイソシアネートとの反応を行い、ポ
リエステルの末端水酸基の少なくとも一部をイソシアネ
ート基に変換しておき、後段で該反応生成物を多糖類と
反応させる方法である。前段で合成した反応生成物は単
離精製してもよいが、工業的には単離精製工程を経ずに
、反応物をそのまま後段の反応に供することが好ましい
。前段の反応と後段の反応で使用する反応缶は同一であ
ってもよく、別個の反応缶を用いてもよい。反応溶媒、
触媒の選択に関する留意点は前述の一括法と同様である
本発明の他の実施態様の1つは前段で多糖類とポリイソ
シアネートとの反応を行い、多糖類の水酸基の少なくと
も一部をインシアネート基に変換しておき、後段で該反
応生成物を水酸基を有する脂肪族ポリエステルと反応さ
せる方法である。前段で合成した反応生成物は、単離精
製することなく後段の反応に使用できる。反応溶媒、触
媒の選択に関する留意点は一括法と同様である。
本発明では、反応に用いた脂肪族ポリエステルの一部は
多糖類と反応しないで分散相を形成しており、このたと
得られた反応生成物は熱可塑性を発揮する。すなわち本
発明で得られる反応生成物は、多糖類と脂肪族ポリエス
テルとの反応生成物に加えて、互いに結合していない多
糖類と脂肪族ポリエステルとを含有している組成物であ
る。
本発明の方法により得られた樹脂組成物1〜99重量%
に他の脂肪族ポリエステル0〜99重量%及び/又は多
糖@O〜99重量%を混合することも可能である。混合
される脂肪族ポリエステルは、分子量が1.000以上
であることが得られる樹脂組成物の機械的特性を維持す
るために好ましいが、場合によっては該樹脂組成物の成
形加工性を改良するかあるいは生分解速度を向上させる
目的で、分子量1. OOO未満の脂肪族ポリエステル
を混合することが好ましい場合がある。
本発明の生分解性樹脂及びその組成物は、必要に応じて
、滑剤、可塑剤、着色剤、安定剤、香料等の添加剤ある
いは充てん材を含有することができる。ただし、生分解
性樹脂としての特性を損なう添加剤、充てん材の添加は
好ましくなく、その添加量も制限される場合がある。セ
ルロース等の生分解性の既知である充てん材は好ましい
本発明の生分解性樹脂及びその組成物は熱可塑性であり
、各種の成形加工技術により、容器、シート、フィルム
等に加工することができる。
これらの加工品は包装材料等の用途に好適に用いられる
〔実施例〕
以下に本発明の代表的な実施例を挙げて、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されな
い。
実施例で用いた物質及び実施した評価方法は以下の通り
である。
〔用いた物質〕
ポリ−ε−カプロラクトン ダイセル化学工業■製プラクセルH−1(分子量19,
800)  H−5(同62,600)H−7(同88
.800) デンプン粒子 和光純薬工業■製試薬特級トウモロコシデンプン アルドリッチ ケミカル カンパニー(Aldrich
 Chemical Company、  Inc、)
製 β−ヒドロキシ吉草酸残基含有率14モル% セルロース粒子 山場国策パルプ■製バルブフロック銘柄W−〔分子量〕 ゲルパーミェーションクロマトグラフを用いてポリスチ
レン換算の数平均分子量を測定した。
〔反応率〕
ワックスレー抽出器を用いてジクロロメタン(試薬特級
)を抽出溶媒として72時間抽出を行った。円筒ろ紙内
に残った非抽出物を回収し、多糖類と脂肪族ポリエステ
ルとの重量比を赤外線吸収スペクトルを測定することに
よって求め、式1により算出した。
〔引張試験〕
プレス成形機を用いて、ポリマーをl mmmレシート
成形した。成形温度は80℃、圧力は100 kg/c
m”、加圧時間は5分とした。
このシートから、ダンベル試験片を打ち抜き、JIS 
K 7113に準拠して引張試験を行った。
〔生分解性〕
プレス成形機を用いて、はぼ200μm厚のフィルムを
成形した。成形温度は100℃、圧力は100 kg/
cm2、加圧時間は5分とした。
得られたフィルムを、土壌を仕込んだプランタ−中に埋
設して、1日2回の頻度で降雨させる降雨機付きの温室
中に保存して、3ケ月後の重量及び外観変化を観察した
なお、土壌は東京都町田市旭町に所在する電気化学工業
株式会社総合研究所構内の表層10crnの土壌を採取
し、10メツシユのふるいでふるったものをそのまま使
用した。
結果は下記の通りに記載した。
A:外観変化あるいは重量低下が顕著である。
C:外観変化あるいは重量低下が若干認められる。
実施例1 (脂肪族ポリエステルとポリイソシアネートの反応) かくはん機と滴下漏斗を備えたガラス製フラスコに乾燥
トルエン100gとポリ−ε−カプロラクトン(プラク
セルH−1)25gを仕込み、かくはんしながら90℃
に昇温しで、ポリマーを完全に溶解した。次いで、4.
4′−ジフェニルメタンジイソシアネート1.25 g
を乾燥トルエン50gに溶解した溶液を滴下漏斗から系
内に滴下した。更にトリエチルアミンを0゜1−滴下し
て、90℃で4時間反応を継続した得られた反応液を多
量のメタノール中に滴下して、ポリマーを回収した。得
られたポリマーは再度、テトラヒドロフランに溶解して
、多量のメタノール中に滴下することにより精製した。
精製ポリマーの分子量は68.100であった。
(デンプン粒子へのグラフト反応) トウモロコシデンプン粒子を80℃に設定した真空乾燥
機で乾燥し、かくはん機、滴下漏斗、コンデンサーを備
えたガラス製フラスコに25g仕込んだ。更に乾燥トル
エン100gを注下し、かくはんしながら、前段の反応
液を全1仕込んだ。更にトリエチルアミン01−を加え
、かくはんしながら、4時間還流させた。
冷却後、内容物を多量のメタノール中に注下し、ポリマ
ーを回収した。
得られたポリマーをジクロロメタンを抽出溶媒としてソ
ックスレー抽出して反応率を求めたところ1.5%であ
った。
得られたポリマーから試験片を作成して物性評価を行っ
た結果を表1に他の例と共に示す。
第1図は上記実施例1の方法で作成し、ジクロロメタン
を抽出溶媒としてソックスレー抽出器で抽出した非抽出
物の赤外線吸収スペクトルを示す図、第2図はポリ−ε
−カプロラクトンの赤外線吸収スペクトルを示す図、第
3図はデンプンの赤外線吸収スペクトルを示す図である
。。
各図において、横軸は波数(cm−’)を、縦軸は吸光
度を示す。
第2図及び第3図を比較して明らかなように、1730
c+c’付近に認められる吸収はポリ−ε−カプロラク
トンに特有の吸収であるが、第1図にはこの吸収が観察
される。このことよりポリ−ε−カプロラクトンがデン
プンと反応し、その結果抽出溶媒であるジクロロメタン
に対する溶解度が著しく低下したことが窺える。
実施例2 (脂肪族ポリエステルとポリイソシアネートの反応) ポリ−ε−カプロラクトンとしてプラクセルH−7を2
5g1溶媒として乾燥トルエン200g、4.4’ −
ジフェニルメタンジイソシア不−)0.268gを用い
た以外は実施例1と同様に操作して反応を行った。得ら
れた反応液を実施例1と同様に精製して分子量を測定す
ると98.100であった。
(デンプン粒子へのグラフト反応) 実施例1と同様に前段の反応生成物とデンプン25gと
の反応を行った。
得られたポリマーをジクロロメタンを抽出溶媒としてソ
ックスレー抽出して反応率を求めたところ1.7%であ
った。
得られたポリマーから試験片を作成して物性評価を行っ
た結果を表1にまとめた。
実施例3 (−括反応) 実施例1で用いた反応装置にポリ−ε−カプロラクトン
(プラクセルH−7)25gと乾燥トルエン200gを
仕込み、90℃でかくはんしてポリマーを溶解した。次
いで乾燥デンプン25g、4.4’ −ジフェニルメタ
ンジイソシアネート0.8929gを乾燥トルエン5[
)gに溶解した溶液を加え、トリエチルアミン0.1m
Nを加えて90℃で4時間かくはんして反応を行った。
反応終了後、反応液を多量のメタノール中に注加してポ
リマーを回収した。
反応率は1.2%であった。
得られたポリマーを実施例1と同様に物性評価してその
結果を表1にまとめた。
実施例4 (デンプンとポリイソシアネートとの反応)実施例1で
用いた反応容器に乾燥デンプン25g、4.4’ −ジ
フェニルメタンジイソシアネート0.8929g、乾燥
トルエン100gを加え、更にトリエチルアミンを0.
1ml?加えて90℃で4時間反応を行った。
(脂肪族ポリエステルとの反応) 前段で得られた反応液中にポリ−ε−カプロラクトン(
プラクセルH−7)25gを乾燥トルエン200gに溶
解した溶液を加え、更に90℃で4時間反応を続けた。
反応終了後、内容物を多量のメタノール中に注加してポ
リマーを回収した。
反応率は2.0%であった。
得られたポリマーを実施例1と同様に物性評価してその
結果を表1にまと約だ。
表  1 実施例5 実施例3で4.4′−ジフェニルメタンジイソシアネー
トに代えてヘキサメチレンジイソシアネー)0.600
gを使用する以外は実施例3と同様にして反応を行った
得られたポリマーの反応率は2.3%であった。
得られたポリマーを実施例1と同様に物性評価してその
結果を表2に他の例と共に示す。
実施例6 乾燥窒素を通気しであるヘンシェルミキサーに乾燥デン
プン100重量部を仕込み、更に4゜4′−ジフェニル
メタンジイソシアネート3.6重量部を乾燥ジクロロメ
タン50重量部に溶解した溶液を注加して常温でかくは
んした。得られた混合物を120℃に設定した真空乾燥
機に移し、4時間乾燥した。次いで得られた乾燥物を乾
燥窒素を通気しであるヘンシェルミキサーに仕込み、ポ
リ−ε−カプロラクトン(プラクセルH−7)100重
量部を加えかくはんした。
次に得られた混合物をブス社製コニーダー型式MDK/
46に供給して溶融混練した。コニーダーの運転条件は
バレル設定温度120℃、スクリュー回転数30 Or
pm 、ベント真空度730 mm)Igとし、ホッパ
ーから乾燥窒素を吹き流した。平均吐出量は38g/分
であった。
得られたポリマーの反応率は2.4%であった。
このポリマーの物性評価を実施例1と同様に実施し、そ
の結果を表2にまとめた。
実施例7 実施例1で用いた反応装置にポリ−ε−カプロラクトン
(プラクセルH−7)12.5gと乾燥した1、2−ジ
クロロエタン200gを仕込み、加熱還流しつつかくは
んしてポリマーを溶解した。次いで乾燥デンプン25g
、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネート0.8
929 gを乾燥1,2−ジクロロエタン50gに溶解
した溶液を加え、トリエチルアミン0.1−を加えて加
熱還流しつつ6時間かくはんした。
反応終了後、反応液の一部を採取して反応率を測定した
ところ、1.7%であった。
反応液に更にポリ−β−ヒドロキシ酪酸−βヒドロキシ
吉草酸共重合体を12.5 g仕込み、加熱還流しつつ
かくはんした。
内容物を多量のメタノール中に注加してポリマーを回収
し、実施例1と同様に物性評価してその結果を表2にま
とめた。
実施例8 実施例3で乾燥デンプンに代えて乾燥セルロース25g
を用いる以外は実施例3と同様に処理してポリマーを得
た。
得られたポリマーの反応率は1.9%であった。
得られたポリマーを実施例1と同様に物性評価してその
結果を表2にまとめた。
表  2 比較例1 ポリ−ε−カプロラクトンとしてプラクセルH−5ある
いは同H−7の50gを300gのジクロロメタンに室
温で溶解し、更に乾燥したデンプンを50g加えてかく
はん機を用いて室温で充分かくはんした。次に混合物を
多量のメタノール中に油動してポリマーを回収した。得
られたポr)マーは反応率を測定すると0%であった。
このポリマーを実施例1と同様に成形して物性評価を行
い、その結果を後記表3に他の例と共にまとめた。
また用いたポリ−ε−カプロラクトンそのものの物性を
同様にして求めて表3に示した。
実施例と比較例を比べると、実施例ではポリマー分散相
の分子量が比較例より低いにも関わらず、機械的性質に
優れているこが分かる。
なお、ポリ−ε−カプロラクトンとしてプラクセルH−
1を使用して、比較例1に記載した方法でデンプンと混
合したものは、ぜい弱で試験片の作成ができなかった。
比較例2 (デンプンとポリイソシアネートとの反応)乾燥デンプ
ンと4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートとの
反応を実施例4と同様に行った。
(メタノールとの反応) 前段で得られた反応液中にメタノール10gを加え、9
0℃で1時間反応を行った。
(脂肪族ポリエステルとの反応) 前段でメタノール処理した反応液中にポリ−ε−カプロ
ラクトン(プラクセルH−7)25gを乾燥トルエン2
00gに溶解した溶液を加え、実施例4と同様にして反
応を行った。
得られたポリマーの反応率は0%であった。
得られたポリマーを実施例1と同様に物性評価してその
結果を表3にまとめた。
比較例2は実施例4で合成したイソシアネー)・基を有
するデンプン粒子を、ポリエステルと反応させる前に、
過剰量のメタノールと反応させて当該イソシアネート基
を失活させ、しかる後にポリエステルと反応させた系で
ある。デンプン粒子をイソシアネート化合物と反応させ
て粒子表面に疎水性を付与し、合成ポリマーとの親和性
を向上させる技術が英国特許第1487050号明細書
、米国特許第4125495号明細書に記載されている
が、得られた組成物は比較例2にみるように物性に劣る
ものである。
〔発明の効果〕
本発明では、安価な天然資源である多糖類と生分解性を
有する脂肪族ポリエステルとを原料とした樹脂組成物の
製法を提供するが、本発明の方法で得られた該樹脂組成
物は生分解性を有し、かつ機械的性質に優れる特徴を有
しており、しかも工業的生産に適している。これらの特
徴は、プラスチック廃棄物がもたらす環境汚染問題の解
決に資する素材として有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1の方法で作成し、ソックスレー抽出器
を用い、ジクロロメタンで抽出した非抽出物の赤外線吸
収スペクトルを示す図、第2図はポリ−ε−カプロラク
トンの赤外線吸収スペクトルを示す図、第3図はデンプ
ンの赤外線吸収スペクトルを示す図である。 特許出願人  電気化学工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、(A)分子量が1,000以上であり、かつ高分子
    鎖に水酸基を有する脂肪族ポリエステル、(B)多糖類
    、及び(C)1分子中にイソシアネート基を2個以上有
    するポリイソシアネート化合物とを反応させるに際し、
    (A)と(B)の合計量100重量%に対して(A)は
    1〜99重量%、(B)は99〜1重量%であり、(A
    )100重量部に対して(C)は0.01〜20重量部
    であることを特徴とする樹脂組成物の製法。 2、請求項1記載の樹脂組成物1〜99重量%と脂肪族
    ポリエステル及び/又は多糖類の0〜99重量%とを主
    要成分とすることを特徴とする樹脂組成物。
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