JPH049329Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、たとえば米等を収納するための物
品収納用袋であつて、特に、物品収納後におい
て、当該袋体を持ち運び易いようにするための提
手部分を備え、この提手部分に関連して予め定め
た開封ラインに沿つて開封した際、前記提手部分
が漏斗状の物品排出口として形成されるようにし
た物品収納用袋に関するものである。

［従来の技術およびその問題点］ 周知のように、従来の米袋は、単に一端が開口
した袋体からなるものであつて、収納物を収容し
た後、開口側を封閉する構成のものにすぎなかつ
た。この従来の米袋は、提手部分もなく、持ち運
ぶ際には極めて不便なものであり、しかも開封後
の収納物を排出する際、排出方向が特定できず
に、住々にして収納物を零してしまうという問題
点を有していた。

［考案が解決しようとする課題］ そこで、この考案は、米袋等の包装用袋におい
て、袋体内に収納物を収納して封閉した後、極め
て簡便に持ち運びすることができるようになした
物品収納用袋を提供することにある。

さらに、この考案は、予め設定された開封ライ
ンに沿つて開封することにより、小口排出口を形
成することができ、収納物の排出方向の安定性を
図り、収納物排出時における収納物の零れを可及
的に防止し得るようになした物品収納用袋を提供
することにある。

［課題を解決するための手段］ この考案は、上記する目的を達成するにあたつ
て、具体的には、一端に開口を有し、他端に封止
端を有する袋体からなり、前記袋体は、前記封止
端側において、切抜ラインに沿つて封着された切
抜部を備え、前記切抜部によつて、前記袋体の物
品収納室に対して両側路部分及び前記両側路部分
の一方を介して連通する架橋路部分を形成してな
り、前記両側路部分の他方は、予め設定された封
着ラインに沿つて封着されていて、前記封着ライ
ンの架橋路部分側において開封のための開封ライ
ン表示を備えてなる物品収納袋を構成する。

［実施例の説明］ 以下、この考案になる物品収納用袋について、
図面に示す具体的な実施例にもとづいて詳細に説
明する。

第１図は、この考案になる物品収納用袋１を未
使用状態の態様で示す概略的平面図である。前記
物品収納用袋１は、たとえばポリエチレン、塩化
ビニル、ポリスチレン等のようなプラスチツク材
によつて成形される。一例になる物品収納用袋１
は、二枚のプラスチツクシート材を袋体縁辺に沿
つて接合した構成のものからなつている。第１図
に示す例によれば、前記物品収納用袋１は、両側
縁に沿つて接合されていて、一端に開口２を有
し、他端に封止端３を有する袋体４によつて構成
される。前記袋体４は、両側縁と封止端とによつ
て制限される物品収容室５を形成する。この考案
において、前記封止端３側の接合部は、他の部分
と比較して特別に補強された補強リブ６により成
形されている。一方、前記袋体４は、その封止端
３側において、提手部分を形成するための切抜部
７を備えている。前記切抜部７は、その切抜ライ
ン７ａに沿つて二枚のプラスチツクシート材を接
合する。前記切抜部７は、前記袋体４の物品収容
室５に対して両側路部分８，９、及び前記一方の
側路部分８を介して連通する架橋路部分１０を形
成する。前記他方の側路部分９は、前記物品収容
室５と架橋路部分１０との間を遮断するべく予め
設定された封着ライン１１に沿つて封着接合され
ている。さらに、前記他方の側路部分９には、前
記封着ライン１１に沿つて、前記架橋路部分１０
側に、開封のための開封ライン表示１２が設けて
ある。

以上の構成になるこの考案の物品収納用袋は、
次のようにして用いられる。まず、当該物品収納
用袋は、第１図に示すような態様、すなわち、一
端が開口した態様においてユーザーサイドに提供
される。ユーザーサイドでは、前記物品収納用袋
内に、たとえば米等の収納物品を収納して、開口
２を封着処理する（第２図参照）。前記封着処理
は、ヒートシール処理によつて行われる。第２図
に示すようにして封閉封着された袋体は、封止端
側に設けてある切抜部７に手を通して簡便に持ち
運びできるようになつている。すなわち、前記切
抜部７は、当該袋体４の提手部として作用する。
この場合、前記封止端縁３に沿つて補強リブ６を
設けておくことにより、前記提手部を介して当該
袋体を持つた際、提手部を安定した状態に保持し
ておくことができる。次いで、前記袋体内に封入
されている内容物を取り出したい場合には、予め
表示されている開封ライン表示１２に沿つて側路
部分９を切断する。この場合、切断部分に対して
物品収容室５側の側路部分９は、予め設けてある
封着ライン１１によつて封着されており、切断部
分に対して架橋路部分１０側の側路部分９は、開
口１３として形成される。前記袋体４における側
路部分９が切断されると、前記架橋路部分１０
は、一方の側路部分８を介して漏斗状の物品排出
路を形成し、物品収容室５内に収容されている米
等を、側路部分８、架橋路部分１０を介して、開
封された開口１３から外部に排出することができ
る。この場合、物品排出口は、小口に形成され、
架橋路部分１０によつて漏斗状に形成されるの
で、排出方向の安定性を図ることができる。この
考案になる物品収納用袋は、一旦開封された後、
袋体内に収容物を残留させておきたい場合には、
たとえば前記架橋路部分１０を結び止める方法等
によつて、極めて簡単に再封閉することができ
る。

［考案の効果］ 以上の構成になるこの考案の物品収納用袋は、
たとえば米等の流動性のある収納物を収納する袋
として極めて有効に適用される。このようにして
適用される当該袋は、封止端側に提手部分が形成
されているので、簡便に持ち運びすることができ
る点において有利であり、さらに、所定の開封部
分を開封することによつて、小口で漏斗状の排出
口が形成され、排出方向の安定性を図ることがで
き、収納物品を零することなく排出できる点にお
いて有利に作用するものといえる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案になる物品収納用袋の一例
を示すものであり、未使用状態の態様を示す概略
的平面図、第２図は、袋体内に収納物品を収納し
た後、開口を封着した状態を示す概略的平面図、
第３図は、予め定められた開封ラインに沿つて開
封した状態を示す概略的平面図である。 １……物品収納用袋、２……開口、３……封止
端、４……袋体、５……物品収容室、７……切抜
部、８，９……両側路部分、１０……架橋路部
分、１１……封着ライン、１２……開封ライン表
示、１３……開封開口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一端に開口を有し、他端に封止端を有する袋体
   からなり、前記袋体は、前記封止端側において、
   切抜ラインに沿つて封着された切抜部を備え、前
   記切抜部によつて、前記袋体の物品収納室に対し
   て両側路部分及び前記両側路部分の一方を介して
   連通する架橋路部分を形成してなり、前記両側路
   部分の他方は、予め設定された封着ラインに沿つ
   て封着されていて、前記封着ラインの架橋路部分
   側において開封のための開封ライン表示を備えて
   なることを特徴とする物品収納袋。