JPH092488A - 注ぎ出し口を有する合成樹脂フィルム製袋 - Google Patents

注ぎ出し口を有する合成樹脂フィルム製袋

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JPH092488A
JPH092488A JP17419095A JP17419095A JPH092488A JP H092488 A JPH092488 A JP H092488A JP 17419095 A JP17419095 A JP 17419095A JP 17419095 A JP17419095 A JP 17419095A JP H092488 A JPH092488 A JP H092488A
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隆正 石垣
Retsu Ozawa
烈 小澤
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 切断によって注ぎ出し開口部が形成される袋
にあって、内容物注ぎ出しの使い勝手がよい合成樹脂フ
ィルム袋を目的とするものである。 [構成] 上端における一方の角部の内方に注ぎ出し経
路2を狭窄形成し、かつ、該注ぎ出し経路2の先端を密
封する合成樹脂製袋であって、内容物を充填する充填主
部1の上部一隅より狭窄して連なる注ぎ出し経路2を表
裏の袋材を溶着によって先端の密封ならびに経路壁3と
なるように溶着して注ぎ出し部4を形成し、該注ぎ出し
部4が袋体Aの一部より嘴状5となるように突出形成し
てなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、注ぎ出し口を有する
合成樹脂フィルム製袋における注ぎ出し口部の構造に関
するものである。
【0002】
【技術的背景】販売の主体である液状あるいはゲル状ま
たはこれに類する物質を充填する容器は主にガラス、合
成樹脂またはその他の物質で成型された固体で有形の容
器が専らであったが、環境保護、資源の有効利用が大な
る観点から廃棄物の減量化、使用原料の少量化等の目的
の一環として、容器類の一部も固体型から可撓性の袋状
物に変遷しつつある。
【0003】
【従来の技術】従来の固体の定型容器に代替し、一般化
しつつある可撓性で上部が角形の袋状容器にあっては、
縦辺と上辺とが接合する一方の隅角の内部に注ぎ出し口
が斜状に形成されていて、充填物の注ぎ出し時に該注ぎ
出し口が形成された角部を切断して注ぎ出し経路が開口
できるように構成したものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような容器は一般
的に内容物が充填されているとき、直立載置が可能とな
るように底部が楕円に近い形状に拡底構造となっている
ものが多いが、上端部においては長方形の一方端形状の
角形に形成されているものがそのほとんどの形態であ
る。
【0005】このような形態の袋であって、一方の上方
角部内に装設された注ぎ出し口を形成させる手段として
該角部を切断して注ぎ出し経路を開口させるものである
から、その開口端部位置は袋の縦辺よりも内方となり、
内容物を注ぎ出す段階で注ぎ出し流の放出経路が定まら
ず、該袋を把握する掌あるいは袋外面に被注ぎ出し物が
滴下する。
【0006】このような事態の経験者であれば、次回は
それなりに注意を施すが、いずれにしても所望個所への
注ぎ出しは細心の注意を払うことには違いない。
【0007】また、開封後直ちに内容物のすべてを一度
に注ぎ出し、空となった袋を廃棄する場合は問題がない
が、袋容器内に充填物の注ぎ出し残量を温存させる場合
に、注ぎ出し口開口縁部に液切れしきれない残留滴が付
着し、これが外気との接触による埃等の付着、また、こ
れに連なる腐敗、あるいは乾燥による固形化等の不都合
の発生原因となる場合がある。
【0008】従って、この発明の第1の目的は、内容物
注ぎ出しの使い勝手がよい合成樹脂フィルム袋を提供す
ることにある。
【0009】この発明の第2の目的は、注ぎ出し部を切
断したときに液切れのよい注ぎ出し口が形成される前記
袋を提供することにある。
【0010】本発明の第3の目的は、注ぎ出し口形成の
ための切断線が所定位置から外れないようにした上記袋
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成させるための手段として、第1の発明は、上端に
おける一方の角部の内方に注ぎ出し経路を狭窄形成し、
かつ、該注ぎ出し経路の先端を密封する合成樹脂製袋で
あって、内容物を充填する充填主部の上部一隅より狭窄
して連なる注ぎ出し経路を表裏の袋材を溶着によって先
端の密封ならびに経路壁となるように溶着して注ぎ出し
部を形成し、該注ぎ出し部が袋体の一部より嘴状となる
ように突出形成してなるものである。
【0012】第2の発明は、袋体の上端の一隅部より嘴
状に突出形成した注ぎ出し部において、注ぎ出し経路と
交わる位置に切断指示を設け、この切断指示と交わる位
置の注ぎ出し経路を拡幅する小径の凹所を経路壁内に食
い込むように凹設してなるものである。
【0013】第3の発明は、袋体の上端の一隅部より嘴
状に突出形成した注ぎ出し部において、注ぎ出し経路と
交わる位置に切断指示を設け、この切断指示の両側に隆
起突条を突設してなるなるものである。
【0014】
【作用】内容物が充填され、かつ、密封された袋容器か
ら被充填物を注ぎ出す際に、該袋容器の嘴状の注ぎ出し
部に表示された切断指示に基づいて切断すれば、注ぎ出
し経路が開口される。この注ぎ出し経路を形成する経路
壁は、該注ぎ出し部直下より嘴状に突出しているので、
注ぎ出す物質を移し換える容器の開口部に挿入でき、意
としない方向への放出を回避して、任意設定量を的確に
放出できるものである。
【0015】また、注ぎ出し部において、切断指示の線
に合致する注ぎ出し経路の下辺に、該経路内径を拡幅す
る小径の凹所を経路壁内に食い込むように凹設してある
ので、当該位置を切断した際に段状をもって拡径された
凹所により注ぎ出し終了時に該注ぎ出し物質が注ぎ出し
開口部に残留することなく滴下できる。すなわち、液切
れをよくしたので、注ぎ出し作業終了後の径時的な残留
物質の滴下現象が防止されるものである。
【0016】さらに、前記切断指示の表示は、先端を密
封された注ぎ出し経路の先端に近い中間を、該注ぎ出し
経路と交叉するように設けられ、その状態は袋容器の縦
中心線に平行する状態をもって設けられ、印刷による表
示、あるいは該切断指示位置が前記嘴状の中間になるこ
とから、先の印刷による線描に合わせて注ぎ出し経路を
形成する経路壁の上辺ならびに下辺に線描に合致する切
り込みまたはV字形カットの切り込みを設けて手裂き開
封もできるように構成する。
【0017】このような手裂による開封作業を可能にす
ることを目的とする場合、袋容器の袋主部を構成する素
材の合成樹脂フィルムは、その製造課程ですでに組成的
分子配列が定まるものであり、この組成的分子配列は合
成樹脂フィルムを長尺にする産出方向と密接なる関係を
もって生産されるものであるから、その組成的分子配列
は、前記した袋容器の縦方向と合致するように産出させ
る必要がある。また、このような手裂きの開封手段を設
定せず、刃ものによる開封手段を採らせる場合は素材の
組成的分子配列を考慮する必要はない。
【0018】前記のように切断指示は袋容器り表・裏両
面に印刷で線あるいは鎖線によりされていて、手裂きに
よる切断の場合、切断ラインが所望位置より逸脱しない
ように該切断指示の両側に隆起突条を設けて脱線切断を
防止している。
【0019】
【発明の実施例】次に、この発明の実施例を図とともに
説明すれば、合成樹脂フィルム製の袋であって、袋体A
は、素材の合成樹脂フィルムを2つ折りもしくは2枚重
ねにして注ぎ出し部4を含む充填主部1を周囲を溶着8
になる密封によって形成するものであるが、全周密封は
内容物充填後に行われるものであるから、製袋時には全
周のいずれかを内容物充填口としての無溶着部分を残存
して形成する。
【0020】この発明の袋体Aは、その主態形状を底部
を除いて表裏2枚の縦長の略長方形をなし、その大部分
を充填主部1とし、上端角部の一方を注ぎ出し部4を構
成するものである。
【0021】注ぎ出し部4は充填主部1の一部より分岐
した注ぎ出し経路2によって形成され、該注ぎ出し経路
2は、充填主部1を形成する周囲の溶着8個所を延長し
た経路壁3によって先端も閉鎖された状態をもって形成
される。
【0022】この注ぎ出し部4は、嘴状5に突出形成さ
れ、該突出形態は複数の実施例がある。
【0023】その1例が嘴状5の付け根位置が袋体Aに
おける一側辺、すなわち、図7のように一方の縦辺9の
上端とする場合と、図8のように注ぎ出し部4を形成す
る嘴状5下辺の付け根位置で、かつ、該付け根位置を上
端とする凹没個所11とする場合とがある。
【0024】この凹没個所11は切断前の注ぎ出し部4
の先端位置と袋体Aにおける一側辺、すなわち、一方の
縦辺9と同位にした場合において、注ぎ出し部4を凹没
個所11によって区画形成するもので、該凹没個所11
の形態は倒V字形より略倒コ字形とするもので、その開
口間口が大きくした場合には、その凹没個所11を袋握
り部10とするものである。
【0025】さらに、図9、図10のように、袋体Aの
上辺においても注ぎ出し部4に接近した位置に凹没個所
11を凹設して、形状的に明瞭な嘴部5を形成すること
もある。
【0026】このような嘴状5に突出形成した注ぎ出し
部4において、先端が溶着8によって密封された注ぎ出
し経路2を横断する個所の外面に印刷手段をもって顕し
た垂直もしくは垂直に近似する縦線または鎖線等の切断
指示6を設ける。
【0027】前記のように切断指示6を表示個所と交叉
する注ぎ出し経路2の下辺より下側の経路壁3に食い込
む凹所7を凹設して液切れ向上部を形成する。すなわ
ち、切断指示6に基づいて切断し、注ぎ出し経路2を開
口した際に、該注ぎ出し経路2の内径が開口部付近で下
縁が急激に拡径された形状が形成されて開口縁部に残留
液滴が認められないように構成するものである。
【0028】更に、前記した注ぎ出し部4における切断
指示6において、溶着8部外辺から切り込み、あるいは
V字形カットを設けて手裂開口手段に便するようにする
ことも可能で、これらの切断開口補助手段は従前からの
公知手段ではあるが、本発明にあっては、切断指示6の
個所と合致する位置に前記した凹所7が設けられている
ところから、手裂開口作業にあっても、凹所7個所が開
封作業によって出現させなければならないので、手裂切
断方向と袋体Aを構成する合成樹脂フィルムの組成的分
子配列とを一致させる必要がある。
【0029】更にまた、前記の手裂き切断作業によって
開口する際に、前記切断指示6に合致して切断開口が形
成されるようにするため、図3乃至図5該切断指示6の
全長両外側に沿って隆起突状12を凸設し、切断ライン
が隆起突条12から外れないようにするのが望ましい。
【0030】
【発明の効果】以上のようにこの発明は、内容物を注ぎ
出す注ぎ出し部が嘴状に突出形成されているので、内容
物を移し換える空容器開口部に挿入して注ぎ出すことが
でき、該注入容器外に漏出することが防止できる。
【0031】また、移し換える対向個所が離れた位置に
あっても注ぎ出し口が注ぎ出し経路を有する嘴状となっ
ているので放出跡を設定でき、意に反する方向への注ぎ
出し放出を防止することができる。
【0032】更に、袋体Aに充填された内容物の全量排
出以外の残留を所望したい際に、所望量排出終了時に、
注ぎ出し口開口部に残留滴を残存させない液切れを向上
させる効果あるものである。
【0033】また更に、切断指示個所は、その両側位置
に隆起突状が突設してあるので、手裂きによる開口操作
であっても切断進路が切断指示より逸脱することなく所
望切断を正確に切り取ることができる効果あるものであ
る。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】 袋体における要部の正面図
【図2】 袋体における他の形状形成手段により注ぎ出
し部の嘴状を顕著に突出形成した場合の要部の正面図
【図3】 袋体における本発明要部を形成する表裏いず
れか一面の一部を剥がし溶着部分を断面で示す正面図
【図4】 図3の要部拡大正面図
【図5】 切断指示個所の拡大正面図
【図6】 図5のB−B線における説明断面図
【図7】 袋体全体の正面図
【図8】 他の実施例を示す袋体全体の正面図
【図9】 更に他の実施例を示す袋体全体の正面図
【図10】 また更に他の実施例を示す袋体全体の正面
【符号の説明】
1 充填主部 2 注ぎ出し経路 3 経路壁 4 注ぎ出し部 5 嘴状 6 切断指示 7 凹所 8 溶着 9 縦辺 10 袋握り部 11 凹没 12 隆起突条 A 袋体

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端における一方の角部の内方に注ぎ出
    し経路2を狭窄形成し、かつ、該注ぎ出し経路2の先端
    を密封する合成樹脂製袋であって、内容物を充填する充
    填主部1の上部一隅より狭窄して連なる注ぎ出し経路2
    を表裏の袋材を溶着によって先端の密封ならびに経路壁
    3となるように溶着して注ぎ出し部4を形成し、該注ぎ
    出し部4が袋体Aの一部より嘴状5となるように突出形
    成してなることを特徴とする注ぎ出し口を有する合成樹
    脂フィルム製袋。
  2. 【請求項2】 袋体Aの上端の一隅部より嘴状5に突出
    形成した注ぎ出し部4において、注ぎ出し経路2と交わ
    る位置に切断指示6を設け、この切断指示6と交わる位
    置の注ぎ出し経路2を拡幅する小径の凹所7を経路壁3
    内に食い込むように凹設してなることを特徴とする請求
    項1記載の注ぎ出し口を有する合成樹脂フィルム製袋。
  3. 【請求項3】 袋体Aの上端の一隅部より嘴状5に突出
    形成した注ぎ出し部4において、注ぎ出し経路2と交わ
    る位置に切断指示6を設け、この切断指示6の両側に隆
    起突条12を突設してなることを特徴とする請求項1記
    載または2項記載の注ぎ出し口を有する合成樹脂フィル
    ム製袋。
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