JPH0488223A - ブレーキシューの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はブレーキシューを製造する方法に関するもので
ある。

従来の技術 ドラムブレーキにおいては、一般に、円弧状かつ板状を
成すシューリムおよびそのシューリムの内周面に突設さ
れたシューウェブから成り、長手方向と直角な方向の断
面がＴ字状を成すブレーキシュー本体と、そのブレーキ
シュー本体のシューリムの外周面に貼り着けられたライ
ニングとを備えたブレーキシューが用いられている。

上記ブレーキシューのブレーキシュー本体は、通常、円
弧状に曲成された鉄板製のシューリム部材と、鉄板製の
シューウェブ部材との２部材から成り、シューリム部材
の内周面にシューウェブ部材を溶接により固着すること
により前記Ｔ字状に成形されており、その成形後に防錆
処理が施されている。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、斯かる従来のブレーキシューにおいては
、そのブレーキシュー本体が鉄製であることから、重量
が比較的大きくなることが避は難く、このことが車両の
軽量化を阻む一因となっていた。また、シューリム部材
とシューウェブ部材との溶接時に両部材の間にずれを生
じ易く、ブレーキシュー本体におけるシューリムとシュ
ーウェブとのずれをプレス加工や切削加工により修正す
る必要があるため、ブレーキシュー本体の防錆処理を要
することと相俟ってブレーキシューの製造工数を多く要
するという問題があった。

本発明は以上の事情を背景として為されたものテアって
、その目的とするところは、フ゛レーキシューを軽量と
し得かっ製造工数を低減し得るブレーキシューの製造方
法を提供することにある。

課題を解決するための手段 上記目的を達成するための本考案の要旨とするところは
、円弧状かつ板状を成すシューリムおよびそのシューリ
ムの内周面に突設されたシューウェブから成り、長手方
向と直角な方向の断面がＴ字状を成すブレーキシュー本
体と、そのブレーキシュー本体のシューリムの外周面に
貼り着けられたライニングとを備えたブレーキシューを
製造する方法であって、（ａ）軽金属または軽合金の押
出し加工によりＴ字状に成形された所定長さの長手状部
材を用意する工程と、（ｂ）その長手状部材をロール加
工により円弧状に曲成し、前記ブレーキシュー本体を成
形するロール成形工程と、（Ｃ）そのロール成形工程に
おいて成形されたブレーキシュー本体の外周面に前記ラ
イニングを貼り着ける貼着工程とを含むことにある。

作用 斯かる構成のブレーキシューの製造方法においては、軽
金属または軽合金の押出し加工によりＴ字状に成形され
た所定長さの長手状部材をロール加工により円弧状に曲
成することにより、ブレーキシュー本体が成形され、そ
のブレーキシュー本体の外周面にライニングを貼り着け
ることによりブレーキシューが製造される。

発明の効果 この結果、ブレーキシュー本体が鉄より軽くて耐食性を
備えた軽金属または軽合金にて構成されているため、ブ
レーキシューの重量を従来に比べて好適に軽減し得て、
車両の軽量化に寄与し得るとともに、ブレーキシュー本
体に対する防錆処理を不要とし得る。

また、ブレーキシュー本体は、押出し加工によりＴ字状
に成形されてシューリムを構成する部分とシューウェブ
を構成する部分とが一体成形された長手状部材を曲成す
ることにより成形されるので、ブレーキシュー本体を成
形する際にシューリムとシューウェブとが互いにずれる
ことはなく、シューリム部材とシューウェブ部材とが溶
接により固着されて成る従来のブレーキシュー本体の場
合のように、ブレーキシュー本体におけるシューリムと
シューウェブとのずれをプレス加工や切削加工により修
正する必要がないため、ブレーキシュー本体の防錆処理
を要しないことと相俟ってブレーキシューの製造工数を
従来に比べて好適に低減し得る。

実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第３図は本発明方法により製造されたブレーキシューを
備えたドラムブレーキの要部を示す図であって、１０は
バッキングプレートである。バッキングプレート１０上
には、円弧状を成す一対のブレーキシュー１２．１４が
シューホルトダウン装置１６．１８によりハフキングプ
レート１ｏ側へ押圧された状態で互いに拡開可能に支持
されている。

ブレーキシュー１２．１４は、円弧状に曲成された板状
のシューリム２ｏおよびそのシューリム２０の内周面の
幅方向中間部に長手方向に沿って一体に突設された板状
のシューウェブ２２がら成り、長手方向と直角な方向の
断面が全体としてＴ字状を成すアルミニウム製のブレー
キシュー本体２４（第２図参照）と、そのブレーキシュ
ー本体２４のシューリム２０の外周面に貼り着けられた
ライニング２６とをそれぞれ備えて構成されている。ブ
レーキシュー本体２４のシューリム２０の幅方向両端部
には、シューウェブ２２と平行を成し、シューリム２０
の一部がシュ−ウェブ２２側八曲成された状態の一対の
折曲部２８（第２図参照）がシューリム２０の全長に亘
って一体に設けられている。これにより、ブレーキシュ
ー１２゜１４は、ブレーキシュー本体２４の一方の折曲
部２８において、バッキングプレート１０上の所定の高
さ位置に設けられた複数のレンジ面３０（本実施例にお
いては３個）上に支持されるようになっている。なお、
折曲部２８は、ブレーキシュー１２．１４を互いに共用
するために、一対設けられている。

ブレーキシュー１２．１４の相対向する一端部は、スプ
リング３１の付勢力に従って、バッキングプレート１０
上に固定されたアンカ３２の側面とそれぞれ当接させら
れているとともに、ブレーキシュー１２．１４の他端部
はバッキングプレート１０上に固定されたホイールシリ
ンダ３４の両端部とそれぞれ当接させられるようになっ
ている。

ブレーキシュー１２のシューウェブ２２にはパーキング
ブレーキレバー３６がピン３８により回動可能に取り付
けられており、ブレーキシュー１２のシューウェブ２２
およびパーキングブレーキレバー３６とブレーキシュー
１４のシューウェブ２２との間にはストラット４０が架
は渡されている。

また、ブレーキシュー１２．１’４間にはシューリター
ンスプリング４２が張設されている。なお、以上のよう
に構成されたドラムブレーキの作動は良く知られたもの
であるとともに本考案の理解に必ずしも必要ではないた
め、その詳細な説明は省略する。

ここで、上記ブレーキシュー１２．１４はたとえば以下
のようにして製造されたものである。

まず、図示しない押出しプレスにより図示しないダイス
のＴ字型押出口からたとえば５００〜６００°Ｃ程度の
温度のアルミニラ１を押し出すことにより、第１図に示
すように、長手方向と直角な方向の断面がＴ字状を成す
所定長さの長手状部材４４を得る。この長手状部材４４
の前記Ｔ字における頭部に相当する部分の幅方向両端部
には、前記折曲部２８に相当する部分が一体に設けられ
ている。続いて、押出し成形された長手状部材４４に、
前記ダイスに近接して配設された図示しない複数段の成
形ロールにより順次曲げ加工を施すことにより、長手状
部材４４が前記Ｔ字の脚部側へ円弧状に曲成されて、第
２図に示すブレーキシュー本体２４を得る。この曲成さ
れたブレーキシュー本体２４は未だ完成品ではなく、次
いで、そのブレーキシュー本体２４のシューウェブ２２
に、第２図中−点鎖線で示すように、シューホルトダウ
ン装置１６．１８の一部を構成するシューホルトダウン
ピンが挿し通される穴４６、パーキングブレーキレバー
３６を取り付けるためのビン３８が挿し通される取付穴
４８、スプリング３１が掛は止められる掛止穴４９、お
よびシューリターンスプリン４２が掛は止められる掛止
穴５０がプレス加工によりそれぞれ形成されるとともに
、シューウェブ２２の内周側の一部をたとえば第２図中
−点鎖線にて示すようにプレス加工により適宜切り欠く
ことにより、ストラット４０の端部が係合させられる切
欠５２が形成され且つシューウェブ２２のホイールシリ
ンダ３４側の端部や周方向中間部などの形状が整えられ
る。次に、このようにして成形されたブレーキシュー本
体２４のシューリム２０の外周面に、接着やリベットな
どによりライニング２６を貼り着けることにより、第３
図に示すブレーキシュー１２．１４を得る。

このように本実施例によれば、ブレーキシュー本体２４
がアルミニウムにて構成されているため、鉄製のブレー
キシュー本体を有する従来のブレーキシューの場合に比
べて、ブレーキシュー１２゜１４の重量を好適に軽減す
ることができ、車両の軽量化に寄与することができると
ともに、ブレーキシュー本体２４に対する防錆処理を不
要とすることができる。因に、本発明者の実験結果によ
れば、本実施例のブレーキシュー１２．１４の重量は、
従来の鉄製のブレーキシュー本体を有するブレーキシュ
ーの場合に比べて４０％程度軽くすることができた。

また、本実施例によれば、ブレーキシュー本体２４は、
熱間押出しにより成形されたＴ字状の長手状部材４４を
連続的にロール加工にて曲成することにより成形される
ので、長手状部材４４を容易かつ確実に曲成することが
できるとともにブレーキシュー本体２４が迅速に成形さ
れる一方、ブレーキシュー本体２４を成形する際にシュ
ーリム２０とシューウェブ２２とがシューリム２０の幅
方向や長手方向等において互いにずれることはなく、シ
ューリム部材とシューウェブ部材とが溶接により固着さ
れて成る従来のブレーキシュー本体の場合のように、ブ
レーキシュー本体におけるシューリムとシューウェブと
のずれをプレス加工や切削加工により修正する必要がな
いため、ブレーキシュー本体２４の防錆処理を要しない
ことと相俟ってブレーキシュー１２．１４の製造工数を
従来に比べて好適に低減することができる。

また、本実施例によれば、ブレーキシュー本体２４のシ
ューリム２０の両端部には、長手方向の全長に亘って延
びる折曲部２８がそれぞれ設けられているので、一対の
折曲部２８によりアルミニウム製のブレーキシュー本体
２４０強度を好適に確保し得る利点がある。

なお、前述の実施例では、ブレーキシュー本体２４はア
ルミニウムのみにて構成されているが、必ずしもその必
要はなく、たとえば、ホイールシリンダ３４およびアン
カ３２と当接する際の面圧強度が要求されるシューウェ
ブ２２の両端部に、たとえば第２図において一点鎖線で
示すように、焼入れが施されたＵ字状の鉄製部材５４．
５６を嵌め着けるようにしてもよい。

また、前述の実施例では、長手状部材４４の押出し成形
に引続いて曲成が行われることによりブレーキシュー本
体２４が成形されているが、押出し成形後長時間経過し
た長手状部材４４を曲成するように構成することも可能
である。この場合には、長手状部材４４のシューウェブ
２２に相当する部分に前記穴４６や掛止穴４９，５．０
などを予め形成することもできる。

また、前述の実施例では、ブレーキシュー本体２４のシ
ューリム２０の幅方向両端部にはシューリム２０の全長
に亘って折曲部２８がそれぞれ設けられているが、必ず
しもその必要はなく、たとえば、シューリム２０の幅方
向一端′部にのみ折曲部２８を設けてもよいし、あるい
は、折曲部２８をバッキングプレートＩＯの各レンジ面
３０に対応する部分のみを残して切り欠いてもよく、さ
らには、折曲部２８に替えて、シューリムの幅方向端部
に長手方向の複数箇所においてシューウェフ側への突出
し加工を施すことにより、シューリムの幅方向端面の複
数箇所にバッキングプレートのレンジ面と当接させられ
るｖ字状部を形成するようにしてもよい。

また、前述の実施例では、ブレーキシュー本体２４はア
ルミニウムにて構成されているが、アルミニウム以外の
軽金属や、アルミニウム合金などの軽合金にて構成され
てもよい。

また、前述の実施例では、長手状部材４４にロール加工
を施すだけでブレーキシュー本体２４の円弧形状が得ら
れるように構成されているが、ロール成形後のブレーキ
シュー本体２４の円弧形状を必要に応じてプレス加工に
より修正するように構成することもできる。

また、前述の実施例では、リーディングトレーリング型
ドラムブレーキのブレーキシューが本発明方法により製
造された場合について説明したが、それ以外のドラムブ
レーキのブレーキシューを本発明方法により製造しても
よいことは勿論である。

その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種
々変更が加えられ得るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の長手状部材の一例を示す斜視図である
。第２図は本発明のロール成形工程において曲成された
ブレーキシュー本体を示す斜視図である。第３図は本発
明方法により製造されたブレーキシューを備えたドラム
ブレーキの一例を示す図である。 １４ニブレーキシユー ：シューリム ：シューウェブ ：ブレーキシュー本体 ニライニング ：長手状部材

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 円弧状かつ板状を成すシューリムおよび該シューリムの
   内周面に突設されたシューウェブから成り、長手方向と
   直角な方向の断面がＴ字状を成すブレーキシュー本体と
   、該ブレーキシュー本体のシューリムの外周面に貼り着
   けられたライニングとを備えたブレーキシューを製造す
   る方法であって、 軽金属または軽合金の押出し加工によりＴ字状に成形さ
   れた所定長さの長手状部材を用意する工程と、 該長手状部材をロール加工により円弧状に曲成し、前記
   ブレーキシュー本体を成形するロール成形工程と、 該ロール成形工程において成形されたブレーキシュー本
   体の外周面に前記ライニングを貼り着ける貼着工程と を含むことを特徴とするブレーキシューの製造方法。