JP2007040371A - 円弧状ブレーキシューの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 単一の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する短尺のブロック状金属Aを、熱間圧延方法により平坦部とそれに垂直な突出部分を有するT字形状に加工し、さらに前記突出部分が内側になるように円弧状に加工して円弧状金属加工品を得、次いで円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法、単一の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する短尺のブロック状金属及び複数の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する長尺のブロック状金属を用いて作製した円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法。
【選択図】 図6
Description
従来のブレーキシューは、特許文献1に示されるように、円板上の金属製ブランクの外周部に、外周面に前記ブランクの板厚よりも大きい溝幅をもつ凹溝をその円周方向に形成し、かつ該凹溝の内底部に溝形成用刃部をその円周方向に突設してなる予成形用ローラーダイスの、前記凹溝及び溝形成用刃部を押し付けて、前記ブランクの外周部全周に前記溝形成用刃部により外周溝を付ける予成形工程と、前記ブランクの外周溝に、外周面に拡開用刃部をその円周方向に突設してなる拡開成形用ローラーダイスの、前記拡開用刃部を押し付けることにより、前記ブランクの外周部を板厚方向に二つに割りながら拡開してウェブとこのウェブの外周部にリムを成形する拡開成形工程と、前記ウェブとリムとを所要形状に切断することにより部分円弧状のシューリムと、このシューリムの内周から突設したシューリブを有するブレーキシューを形成する工程とを備えているブレーキシューが知られている。
また、短尺のブロック状金属Bを用いる場合においても、リング状金属加工品を正確に分割して単一の寸法円弧状ブレーキシューが2〜3個得られる寸法と同じ長さになる金属を用いれば上記と同様に、後で規定寸法に調整する必要がないので好ましい。
T字形状に加工した後、突出部分が内側になるように円弧状に加工するが、この加工方法についてはロール加工が最適であるが、必ずしもこの方法に限る必要はない。
上記の材料の他に、必要に応じて黄銅、銅等の金属粉が添加される。
なお、上記摩擦部材の材料の配合割合は、摩擦特性により異なり適宜決定され、特に制限はない。
図1〜6は本発明の一実施例になる円弧状ブレーキシューの製造工程を示す図であり、このうち図1は単一の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有すの短尺のブロック状スチールAの斜視図、図2は1回目の熱間圧延方法を示す一部省略正面図、図3は2回目の熱間圧延方法を示す一部省略斜視図、図4は平坦部とそれに垂直な突出部分を形成したT字形状スチール加工品の斜視図、図5は図4に示すT字形状スチール加工品の突出部分が内側になるように加工した円弧状スチール加工品の平面図、図6は円弧状スチール加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を接着した本発明になる円弧状ブレーキシューの平面図である。
図8〜10は本発明の他の一実施例になる円弧状ブレーキシューの製造工程を示す図であり、このうち図8はT字形状スチール加工品の突出部分が内側になるように連続的に加工したスパイラル状スチール加工品の平面図、図9は図8に示すスパイラル状スチール加工品を切断した分割円弧状スチール加工品の正面図及び図10は図9に示す分割円弧状スチール加工品の左右のズレを矯正した単一の円弧状スチール加工品の正面図である。
また、図11は従来のT字形加工品の正面図である。
図1に示すように、短尺のブロック状スチールA1を準備し、図2に示す押圧部分が平坦な下部ロール2及び中央部の円周方向にくぼみ3を設けた上部ロール4を用い、これらのロールを回転させ、かつロール間を加熱加圧させながらブロック状スチールA1を移動(1回目の熱間圧延)させて、ブロック状スチールA1の片側中央部に突起5を形成した。
短尺のブロック状スチールBを準備し、以下実施例1と同様の工程を経て、実施例1と同様の平坦部とそれに垂直な突出部分を有する縦(長さ)900mmの寸法のT字形状スチール加工品を作製した。
次に、実施例1と同様に、T字形状スチール加工品の突出部分が内側になるようにロール加工して図7に示すように、一部に切り欠き15を有するリング状スチール加工品16を作製した。
長尺のブロック状スチール板(図示せず)を準備し、以下実施例1と同様の工程を経て、縦(長さ)2700mmの平坦部と突出部分を有するT字形状スチール加工品を作製した。
この後、上記で得たT字形状スチール加工品を、9等分になるように縦(長さ)を300mmの寸法に切断し、9個の分割T字形状スチール加工品を作製した。
以下、実施例1と同様の工程を経て円弧状スチール加工品の外側表面の平坦部に摩擦部材を接着して円弧状ブレーキシューを得た。
長尺のブロック状スチール(図示せず)を準備し、以下実施例1と同様の工程を経て、縦(長さ)2700mmの平坦部と突出部分を有するT字形状スチール加工品を作製した。
この後、上記で得たT字形状スチール加工品を、ロール加工により図8に示す連続的なスパイラル状スチール加工品17を作製した。
以下、実施例1と同様の工程を経て単一の円弧状スチール加工品20の外側表面の平坦部10に摩擦部材を接着して円弧状ブレーキシューを得た。
2 下部ロール
3 くぼみ
4 上部ロール
5 突起
6 くぼみ
7 下部ロール
8 くぼみ
9 上部ロール
10 平坦部
11 突出部分
12 T字形状スチール加工品
13 円弧状スチール加工品
14 摩擦部材
15 切り欠き
16 リング状スチール加工品
17 スパイラル状スチール加工品
18 ズレ
19 分割円弧状スチール加工品
20 単一の円弧状スチール加工品
Claims (4)
- 単一の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する短尺のブロック状金属Aを、熱間圧延方法により平坦部とそれに垂直な突出部分を有するT字形状に加工し、さらに前記突出部分が内側になるように円弧状に加工して円弧状金属加工品を得、次いで円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法。
- 単一のリング状金属加工品が得られる寸法を有する短尺のブロック状金属Bを、熱間圧延方法により平坦部とそれに垂直な突出部分を有するT字形状に加工し、さらに前記突出部分が内側になるようにリング状に加工した後、必要とする大きさの円弧状ブレーキシューが形成できる部分で切断して数枚の円弧状金属加工品を得、次いでそれぞれの円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法。
- 複数の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する長尺のブロック状金属を、熱間圧延方法により平坦部とそれに垂直な突出部分を有するT字形状に加工し、このものを必要とする大きさの円弧状ブレーキシューが形成できる部分で切断して複数の分割T字形状金属加工品を得、さらにそれぞれの分割T字形状金属加工品について、前記突出部分が内側になるように円弧状に加工し円弧状金属加工品を得、次いで円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法。
- 複数の円弧状ブレーキシューが得られる寸法を有する長尺のブロック状の金属を、熱間圧延方法により平坦部とそれに垂直な突出部分を有するT字形状に加工し、さらに前記T字形状加工品の突出部分が内側になるように連続的なスパイラル状に加工した後、必要とする大きさの円弧状ブレーキシューが形成できる部分で切断して左右の切断面にズレのある複数の分割円弧状金属加工品を得、その後それぞれの分割円弧状金属加工品について、個々の切断面における左右のズレを矯正して上下面が平行な円弧状に加工し円弧状金属加工品を得、次いで円弧状金属加工品外側表面の平坦部に摩擦部材を固着するか又は一体成形することを特徴とする円弧状ブレーキシューの製造方法。
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