JPH0487222A - 架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルおよびその製造方法 - Google Patents
架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルおよびその製造方法Info
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Landscapes
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- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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- Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
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Description
【発明の詳細な説明】
[発明の目的コ
(産業上の利用分野)
本発明は、有機過酸化物により架橋させて形成した架橋
ポリオレフィン絶縁被覆を有する架橋ポリオレフィン絶
縁ケーブルの製造方法に関する。
ポリオレフィン絶縁被覆を有する架橋ポリオレフィン絶
縁ケーブルの製造方法に関する。
(従来の技術)
架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを製造するにあたり、
連続的に送り出される導体上に、ジクミルパーオキサイ
ド(DCP)等の有機過酸化物を架橋剤として配合した
ポリオレフィン組成物を押出被覆し、これに熱処理を施
すことにより架橋させて架橋ポリオレフィン絶縁被覆を
設ける方法が、一般に行われている。
連続的に送り出される導体上に、ジクミルパーオキサイ
ド(DCP)等の有機過酸化物を架橋剤として配合した
ポリオレフィン組成物を押出被覆し、これに熱処理を施
すことにより架橋させて架橋ポリオレフィン絶縁被覆を
設ける方法が、一般に行われている。
しかしながらこの方法で得られるケーブルは、他のこの
種のケーブルの製造方法、たとえば電子線照射により架
橋させる方法により得られるケーブルに比べて、絶縁被
覆中に水トリーか発生しやすいうえに、tanδが大き
いという問題があった。
種のケーブルの製造方法、たとえば電子線照射により架
橋させる方法により得られるケーブルに比べて、絶縁被
覆中に水トリーか発生しやすいうえに、tanδが大き
いという問題があった。
水トリーの発生は、ポリオレフィン組成物の架橋反応が
次式に示すようなプロセスで進行するため、この過程で
生じた水分が絶縁被覆中に高濃度に残留することによる
ものと考えられている。
次式に示すようなプロセスで進行するため、この過程で
生じた水分が絶縁被覆中に高濃度に残留することによる
ものと考えられている。
すなわち次式[I]〜[III]は、DCPによるポリ
エチレンの架橋反応を例として示したものであるが、ア
セトフェノン、メタン、クミルアルコール、αメチルス
チレンとともに、水がDCPの分解生成物として生じる
。
エチレンの架橋反応を例として示したものであるが、ア
セトフェノン、メタン、クミルアルコール、αメチルス
チレンとともに、水がDCPの分解生成物として生じる
。
CH3CH3熱 CH3
@p−C−0−0−C−@> −2@)−C−0・
[1]■ CH3CH3CH3 (以下余白) CH3C)l 3 (Xc −OH−+(Xc −CH2+ 02
0 [m]CI(3 他方、tanδの上昇について、本発明者らが鋭意研究
を重ねた結果、架橋プロセスで生じる架橋剤の分解残渣
(DCPの場合は、アセトフェノン、メタン、クミルア
ルコール、αメチルスチレン)の絶縁被覆中への滞留が
その要因であることをつきとめた。
[1]■ CH3CH3CH3 (以下余白) CH3C)l 3 (Xc −OH−+(Xc −CH2+ 02
0 [m]CI(3 他方、tanδの上昇について、本発明者らが鋭意研究
を重ねた結果、架橋プロセスで生じる架橋剤の分解残渣
(DCPの場合は、アセトフェノン、メタン、クミルア
ルコール、αメチルスチレン)の絶縁被覆中への滞留が
その要因であることをつきとめた。
すなわちtanδは、絶縁被覆中の電荷が多い程上昇す
るか、この電荷には外部から侵入してくるものと蓄積さ
れたものがあり、架橋剤の分解残渣は、このような電荷
の侵入および蓄積を促進する性質を有することが、本発
明者らの種々の実験によって確認された。
るか、この電荷には外部から侵入してくるものと蓄積さ
れたものがあり、架橋剤の分解残渣は、このような電荷
の侵入および蓄積を促進する性質を有することが、本発
明者らの種々の実験によって確認された。
したがってこのような架橋剤の分解残渣を架橋後の絶縁
被覆中から除去するならば、tanδ特性に優れたケー
ブルを提供することが可能となると考えられる。
被覆中から除去するならば、tanδ特性に優れたケー
ブルを提供することが可能となると考えられる。
(発明が解決しようとする課題)
このように、従来の方法では、絶縁被覆中に水トリーが
発生しやすく、またtanδが大きいという問題があり
、本発明者らは、その原因が架橋工程で生しる水および
架橋剤の分解残渣であることを見出だした。
発生しやすく、またtanδが大きいという問題があり
、本発明者らは、その原因が架橋工程で生しる水および
架橋剤の分解残渣であることを見出だした。
本発明はこのような従来の事情に対処してなされたもの
で、架橋工程で生ずる架橋剤の分解残渣や水が絶縁被覆
中に残留するのを防止することができ、もってtanδ
か小さく耐水トリー性も良好な架橋ポリオレフィン絶縁
ケーブルを製造することかできる方法を提供することを
目的とする。
で、架橋工程で生ずる架橋剤の分解残渣や水が絶縁被覆
中に残留するのを防止することができ、もってtanδ
か小さく耐水トリー性も良好な架橋ポリオレフィン絶縁
ケーブルを製造することかできる方法を提供することを
目的とする。
[発明の構成]
(課題を解決するための手段)
本発明方法は、導体上に、有機過酸化物を架橋剤として
配合したポリオレフィン組成物を押出被覆し、架橋させ
て架橋ポリオレフィン絶縁被覆を形成した後、これを加
熱乾燥させて前記架橋ポリオレフィン絶縁被覆中に残留
する有機過酸化物の分解残渣を低減せしめ、しかる後そ
の外周にシースを設けることを特徴としている。
配合したポリオレフィン組成物を押出被覆し、架橋させ
て架橋ポリオレフィン絶縁被覆を形成した後、これを加
熱乾燥させて前記架橋ポリオレフィン絶縁被覆中に残留
する有機過酸化物の分解残渣を低減せしめ、しかる後そ
の外周にシースを設けることを特徴としている。
本発明における、有機過酸化物を架橋剤として配合した
ポリオレフィン組成物としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA)等のエチレン系共重合体
等のポリオレフィンをベースに、DCP、1.3−ビス
(t−ブチル・パーオキシ・イソプロピル)ベンゼン等
の一般にこの種のポリマーの架橋剤として知られている
もののなかから、使用するベースポリマーに適したもの
を選択して配合し、さらに必要に応じて無機充填剤、老
化防止剤その他の添加剤を混合したものがあげられる。
ポリオレフィン組成物としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・
酢酸ビニル共重合体(EVA)等のエチレン系共重合体
等のポリオレフィンをベースに、DCP、1.3−ビス
(t−ブチル・パーオキシ・イソプロピル)ベンゼン等
の一般にこの種のポリマーの架橋剤として知られている
もののなかから、使用するベースポリマーに適したもの
を選択して配合し、さらに必要に応じて無機充填剤、老
化防止剤その他の添加剤を混合したものがあげられる。
本発明においては、このようなポリオレフィン組成物を
導体上に押出被覆し、架橋させた後、この架橋ポリオレ
フィン絶縁被覆の加熱乾燥処理を行うが、この乾燥処理
は、架橋工程において生じた有機過酸化物の分解残渣の
架橋ポリオレフィン絶縁被覆中での残留量が、例えば架
橋剤としてDCPを用いた場合、その分解残渣であるク
ミルアルコールとアセトフェノンの残留量が好ましくは
総計で1.2重量%以下、より好ましくはクミルアルコ
ールが0.8重量%以下でアセトフェノンが0.4重量
%以下となるまで加熱を続は乾燥させるようにする。ち
なみにこのような結果を5〜30日で得られる加熱条件
は、ケーブルの絶縁被覆の厚さや有機過酸化物の初期の
含有量等によっても異なるが、加熱温度は60℃以上で
ある。これより低いと分解残渣の絶縁被覆中からの揮散
速度が極めて遅い。ただし加熱温度はポリオレフィンの
劣化を防止するために100℃を越えない範囲とするこ
とが望ましい。
導体上に押出被覆し、架橋させた後、この架橋ポリオレ
フィン絶縁被覆の加熱乾燥処理を行うが、この乾燥処理
は、架橋工程において生じた有機過酸化物の分解残渣の
架橋ポリオレフィン絶縁被覆中での残留量が、例えば架
橋剤としてDCPを用いた場合、その分解残渣であるク
ミルアルコールとアセトフェノンの残留量が好ましくは
総計で1.2重量%以下、より好ましくはクミルアルコ
ールが0.8重量%以下でアセトフェノンが0.4重量
%以下となるまで加熱を続は乾燥させるようにする。ち
なみにこのような結果を5〜30日で得られる加熱条件
は、ケーブルの絶縁被覆の厚さや有機過酸化物の初期の
含有量等によっても異なるが、加熱温度は60℃以上で
ある。これより低いと分解残渣の絶縁被覆中からの揮散
速度が極めて遅い。ただし加熱温度はポリオレフィンの
劣化を防止するために100℃を越えない範囲とするこ
とが望ましい。
なおこの加熱は、真空、またはN2ガスやSF6ガスの
ような不活性ガス雰囲気下で行うことがより望ましい。
ような不活性ガス雰囲気下で行うことがより望ましい。
このような乾燥処理により、架橋剤の分解残渣だけでな
く水分も減少させることができる。
く水分も減少させることができる。
(作用)
本発明方法では、このように絶縁被覆架橋後に加熱乾燥
させて絶縁被覆中に残留する有機過酸化物の分解残渣を
低減せしめた後、その外周にシースを設けるので、かか
る分解残渣が原因のtanδの上昇を防止することがで
きる。またこの加熱乾燥処理により水も除去することか
できるので、耐水トリー性も向上させることができる。
させて絶縁被覆中に残留する有機過酸化物の分解残渣を
低減せしめた後、その外周にシースを設けるので、かか
る分解残渣が原因のtanδの上昇を防止することがで
きる。またこの加熱乾燥処理により水も除去することか
できるので、耐水トリー性も向上させることができる。
したがってtanδが小さく耐水トリー性も良好な架橋
ポリオレフィン絶縁ケーブルを製造することが゛できる
。
ポリオレフィン絶縁ケーブルを製造することが゛できる
。
(実施例)
次に本発明の実施例について説明する。
低密度ポリエチレンをベースとし、架橋剤としてDCP
か配合された架橋可能な絶縁性組成物を、外径19.0
mmの導体上に厚さか12+gmとなるように押出被覆
し、常法により加熱架橋して絶縁体を形成した後ドラム
に巻取った。次いでこれを0.3mmt(gの加熱真空
室に入れ、90℃の温度で10日間保持した後、加熱真
空室から取り出し、その外周にポリ塩化ビニルを押出し
て厚さ 3.51のシースを被覆して本発明にかかる架
橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを製造した。
か配合された架橋可能な絶縁性組成物を、外径19.0
mmの導体上に厚さか12+gmとなるように押出被覆
し、常法により加熱架橋して絶縁体を形成した後ドラム
に巻取った。次いでこれを0.3mmt(gの加熱真空
室に入れ、90℃の温度で10日間保持した後、加熱真
空室から取り出し、その外周にポリ塩化ビニルを押出し
て厚さ 3.51のシースを被覆して本発明にかかる架
橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを製造した。
また比較のために、導体上に絶縁体を形成しドラムに巻
取った後、一般の加熱室に収容し、大気圧下、55℃の
温度で10日間の加熱乾燥を行った点を除いて、上記実
施例と同様にして架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを製
造した。
取った後、一般の加熱室に収容し、大気圧下、55℃の
温度で10日間の加熱乾燥を行った点を除いて、上記実
施例と同様にして架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルを製
造した。
なおこれらの実施例および比較例における加熱乾燥処理
後の絶縁体中のDCPの分解残渣および水分の含有量は
、次表に示す通りであった。
後の絶縁体中のDCPの分解残渣および水分の含有量は
、次表に示す通りであった。
次にこれらの各ケーブルにおける絶縁体のtanδを測
定したところ、40℃で実施例が0.008%であった
のに対し、比較例では0,02%であった。
定したところ、40℃で実施例が0.008%であった
のに対し、比較例では0,02%であった。
また各ケーブルの長期信頼性を調べるために、105℃
で10時間と常温で12時間のヒートサイクル課電試験
で加速劣化試験を実施した。結果は実施例のものが12
0年相当の条件でも破壊が認められなかったのに対し、
比較例では70年相当の条件で破壊が認められた。
で10時間と常温で12時間のヒートサイクル課電試験
で加速劣化試験を実施した。結果は実施例のものが12
0年相当の条件でも破壊が認められなかったのに対し、
比較例では70年相当の条件で破壊が認められた。
[発明の効果]
以上の実施例からも明らかなように本発明方法によれば
、有機過酸化物を架橋剤として配合したポリオレフィン
組成物を押出被覆し、架橋させた後、加熱乾燥処理を施
して絶縁被覆中に残留する有機過酸化物の分解残渣を除
去し、しかる後その外周にシースを設けるようにしたの
で、tanδが小さく耐水トリー性も良好な長期信頼性
に優れた絶縁特性を具備した架橋ポリオレフィン絶縁ケ
ーブルが得られる。
、有機過酸化物を架橋剤として配合したポリオレフィン
組成物を押出被覆し、架橋させた後、加熱乾燥処理を施
して絶縁被覆中に残留する有機過酸化物の分解残渣を除
去し、しかる後その外周にシースを設けるようにしたの
で、tanδが小さく耐水トリー性も良好な長期信頼性
に優れた絶縁特性を具備した架橋ポリオレフィン絶縁ケ
ーブルが得られる。
Claims (2)
- (1)導体上に、有機過酸化物を架橋剤として配合した
ポリオレフィン組成物を押出被覆し、架橋させて架橋ポ
リオレフィン絶縁被覆を形成した後、これを加熱乾燥さ
せて前記架橋ポリオレフィン絶縁被覆中に残留する有機
過酸化物の分解残渣を低減せしめ、しかる後その外周に
シースを設けることを特徴とする架橋ポリオレフィン絶
縁ケーブルの製造方法。 - (2)請求項1記載の架橋ポリオレフィン絶縁ケーブル
の製造方法において、架橋剤としてジクミルパーオキサ
イドを用い、このジクミルパーオキサイドの分解残渣の
うちクミルアルコールとアセトフェノンの総残留量が1
.2重量%以下となるまで加熱乾燥させることを特徴と
する架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2199946A JP3030063B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2199946A JP3030063B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0487222A true JPH0487222A (ja) | 1992-03-19 |
JP3030063B2 JP3030063B2 (ja) | 2000-04-10 |
Family
ID=16416229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2199946A Expired - Lifetime JP3030063B2 (ja) | 1990-07-27 | 1990-07-27 | 架橋ポリオレフィン絶縁ケーブルの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3030063B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8816209B2 (en) | 2008-05-16 | 2014-08-26 | Hitachi Metals, Ltd. | Submersible motor electric wire |
-
1990
- 1990-07-27 JP JP2199946A patent/JP3030063B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8816209B2 (en) | 2008-05-16 | 2014-08-26 | Hitachi Metals, Ltd. | Submersible motor electric wire |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3030063B2 (ja) | 2000-04-10 |
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