JPH0483749A - 練り込み用ジルコン顔料および顔料練り込み生地 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はタイル等の陶磁器類を着色するために生地用坏
土に練り込んで用いられる練り込み用ジルコン顔料およ
びこれを用いた顔料練り込み生地に関するものである。

（従来の技術） ジルコン顔料は、ＺｒＯ□と５ｉＯｚを混合し焼成する
際に生成されるジルコンの結晶格子中に着色金属イオン
を固溶したものであり、着色金属として■を固溶させれ
ば青色に発色してトルコ青と呼ばれる顔料となり、Ｐｒ
を固溶させれば黄色に発色してプラセオジウム黄と呼ば
れる顔料となり、Ｆｅを固溶させればピンク色に発色し
てコーラルピンクと呼ばれる顔料となる。このようなジ
ルコン顔料は釉薬中において極めて安定性があり、焼成
温度が５Ｋ１２〜５Ｋ１３まで使用できるので、スピネ
ル顔料よりも高温まで発色が安定な顔料として、従来か
らタイル等の陶磁器類の釉薬に混入して広く使用されて
いる。

ところがこのように従来のジルコン顔料による着色は釉
薬による陶磁器表面の着色に限られており、ジルコン顔
料によって陶磁器自体を着色したものは知られていない
。そこで本発明者はジルコン顔料を生地用坏土に練り込
むことにより内部まで均一に着色された陶磁器を製造し
ようとしたのであるが、従来のジルコン顔料は生地に練
り込む際の分散性がきわめて悪く、色むらが生して製造
歩留りが低いという問題が生し、実用化は困難であるこ
とを知った。

（発明が解決しようとする課題） 本発明はこのような従来の問題点を解決して、生地に練
り込む際の分散性を向上させることにより色むらの発生
のおそれをなくした練り込み用ジルコン顔料およびこれ
を用いた顔料練り込み生地を提供するためになされたも
のである。

（課題を解決するだめの手段） 上記の課題は、生地用坏土に練り込んで用いられるジル
コン顔料であって、その平均粒径を生地用坏土の平均粒
径の５０〜１５０％としたことを特徴とする練り込み用
ジルコン顔料によって達成することができる。

また上記の課題は、生地用坏土に、その平均粒径の５０
〜１５０％の平均粒径を持つジルコン顔料を練込んだこ
とを特徴とする顔料練り込み生地によって解決すること
ができる。

このように本発明はジルコン顔料の粒度を生地用坏土の
粒度に近づけた点に大きい特徴を有するものである。一
般に生地用坏土の粒度は目的とする陶磁器の種類によっ
て当然に異なるものの、例えばタイル等の場合には平均
粒径が１５μｍ以上である。これに対して従来のジルコ
ン顔料の粒度は平均粒径が５μｍ程度であり、生地用坏
土の粒度に比較して１７３以下である。この結果、ジル
コン顔料の分散性が低下して色むらを招いていたものと
考えられるが、本発明のようにジルコン顔料の平均粒径
を生地用坏土の平均粒径の５０〜１５０％、好ましくは
７０〜１３０％とすれば、分散性が著しく向上すること
が確認された。なお、ジルコン顔料の平均粒径が生地用
坏土の平均粒径の５０％未満であると従来と同様に分散
性が悪くなり、逆に１５０％を越えるとジルコン顔料が
陶磁器の表面に斑点状に現れるので、いずれも本発明の
目的達成のためには好ましくない。

以下に本発明の好ましい実施例を説明する。

（実施例） ■　タイル製造用の生地用坏土の調製 まず、木節粘土２０部、ロウ石７３部、石灰石１１部、
水１００部を混合し、ボールミルにより平均粒径が１５
μｍとなるまで粉砕した。これをフィルタープレスによ
り脱水し、次にデシンター解砕してタイル製造用の生地
用坏土とした。

■　トルコ青顔料の製造 酸化ジルコニウム７０部、珪砂３０部、酸化バナジウム
５部、フン化ソーダ２部を秤量し、■プレンデにより混
合したうえ８００’Ｃで１６時間焼成した。

これをボールミルにより平均粒径１５μｍとなるまで粉
砕し、水洗、乾燥、解砕の工程を経てトルコ青のジルコ
ン顔料を製造した。

■　プラセオジウム黄顔料の製造 酸化ジルコニウム７０部、珪砂３０部、ＰｒａＯ＋＋５
部を秤量し、■プレンデにより混合したうえ１０００°
Ｃで２０時間焼成した。これをボールミルにより平均粒
径２０μ顔となるまで粉砕してプラセオジウム黄顔料を
製造した。

■　コーラルピンク顔料の製造 酸化ジルコニウム７０部、珪砂３０部、Ｐｅ５Ｏａ　・
７８２０、フン化ソーダ３部を秤量し、■プレンデによ
り混合したうえ１０００°Ｃで１６時間焼成した。これ
をボールミルにより平均粒径１０μｍとなるまで粉砕し
水洗、乾燥、解砕の工程を経てトルコ青のジルコン顔料
を製造した。

■　顔料練り込み生地の製造（その１）■により得られ
た平均粒径が１５μｍの生地用坏土１００部に対して、
■の平均粒径が１５μｍのジルコン顔料３部を湿式混合
した。なお、顔料の添加量は素地や顔料の種類や色の濃
淡により変動するが１〜１０部程度がよい。ジルコン顔
料の平均粒径は生地用坏土の平均粒径の１００％であり
、分散性は良好であった。これをフィルタープレスによ
り脱水し、デシンター解砕して顔料練り込み生地とした
。

前記実施例は顔料粉砕工程中に所定の粒度になるよう調
整したものであるが、通常の粒径の細かい顔料を所定の
粒径に造粒してもよい。造粒したものは粒度分布が狭い
範囲に収まっており特にタイル生地の坏土が造粒したも
のであればより効果的である。

■　顔料練り込み生地の製造（その２）前記実施例の■
トルコ青顔料の製造と同様に焼成まで実施し、粉砕を平
均粒径５μｍとなるまで湿式でボールミル粉砕しく顔料
１００部、水１００部）その後スプレードライヤーで造
粒して１５μｍ前後の粒径にした。

以下前記実施例の■と同様に実施したものは同様にトル
コブル−に着色された美しい外観を有するものであった
。

このようにして得られた顔料練り込み生地をプレス成形
してタイルを成形し、１０００’Ｃで２４時間の素焼き
を行った。得られたタイルは全く色むらがなく、均一な
トルコブル−に着色された美しい外観を有するものであ
った。

■　顔料練り込み生地の製造（その３）上記と同様に、
■のプラセオジウム黄顔料および■のコーラルピンク顔
料を■の生地用坏±ｌＯＯ部に３部の割合でそれぞれ練
り込み、顔料練り込み生地とした。

これらの顔料練り込み生地により成形されたタイルは全
く色むらがなく、プラセオジウム黄およびコーラルピン
クに内部まで均一に着色された美しい外観を有するもの
であった。

（発明の効果） 以上に説明したように、本発明の練り込み用ジルコン顔
料は生地に練り込む際の分散性が良く、また本発明の顔
料練り込み生地を用いれば色むらの発生のおそれがなく
、均一に着色された陶磁器を製造することができる。

よって本発明は従来の問題点を解消した練り込み用ジル
コン顔料および顔料練り込み生地として、産業の発展に
寄与するところは極めて大きいものである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、生地用坏土に練り込んで用いられるジルコン顔料で
   あって、その平均粒径を生地用坏土の平均粒径の５０〜
   １５０％としたことを特徴とする練り込み用ジルコン顔
   料。 ２、生地用坏土に、その平均粒径の５０〜１５０％の平
   均粒径を持つジルコン顔料を練込んだことを特徴とする
   顔料練り込み生地。