JPH0483283A - 定着ロール用クリーニングウェブ及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、複写機なとの定着ロール表面に残留したトナ
ーを除去するための定着ロール用クリーニングウェブ及
びその製造方法に間する。更に詳細には、未延伸ポリフ
ェニレンサルファイド繊維（以下ＰＰＳ繊維という）を
接着成分として用いた定着ロール用クリーニングウェブ
及びその製造方法に関する。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）従来よ
り、複写機においては、定着装置によってトナーを複写
紙上に定着させる方式のものが多く使用されている。

このような複写機の定着装置（１）において、複写紙（
Ｐ）は、第１図に示すように、定着ロール（２）と加圧
ゴムロール（３）との間に通される際、前記定着ロール
（２）内部に設けたヒーター（４）からの熱と加圧ゴム
ロール（３）によって付与される圧力とによって、複写
紙（Ｐ）上に担持されたト・ナーが複写紙（Ｐ）上に定
着されるようになっている。

複写紙（Ｐ）上りこ担持されたトナーは、上記の如く、
複写紙（Ｐ）に定着されるのであるが、ごくわずかの未
定着トナーは定着ロール（２）表面に残留し、これが次
に送られてくる複写紙（Ｐ）の定着の際に定着してコピ
ー品質を低下させていた。

このため、定着ロール（２）表面に残留したトす−を除
去する必要があるが、この残留トナーの除去方法として
は、定着ロール（２）表面の残留トす−を不織布よりな
る定着ロール用クリーニングウェブ（５）で拭き取る、
所謂ウェブクリーニング法がある。

このウェブクリーニング法を使用した例としては、特開
昭５８−１９９３７１号公報に記載されたものがある。

この方法において、定着ロール用クリーニングウェブ（
５）は、第１図に示すように、巻出し軸（７）に巻かれ
ており、その先端は巻取軸（８）に取り付けられている
。そして、巻取軸（６）の回転によって巻き出された定
着ロール用クリーニングウェブ（５）は、巻押えロール
（８）によって定着ロール（２）に押し付けられ、定着
ロール（２）上の残留トナーは、この定着ロール用クリ
ーニングウェブ（５）によって拭き取られるようになっ
ている。

この特開昭５８−１９９３７１号公報に記載された定着
ロール用クリーニングウェブは、ポリエチレンテレフタ
レートｗｋ維（以下ＰＥＴｉ１！維という）を接着成分
として用いたものである。

つまり、この定着ロール用クリーニングウェブは、ＰＥ
Ｔ繊維と耐熱性繊維である芳香族ポリアミド繊維とが混
綿されていると共に、前記芳香族ポリアミド繊維相互が
ＰＥＴ繊維によって接着されているものである。

上記の如き特開昭５８−１９９３７１号公報に記載のウ
ェブクリーニング法を使用した複写機で高速複写を行な
う際には、定着ロールを高速で回転させる必要がある。

定着ロールを高速で回転させた場合、当然のことながら
、トナーを瞬時に定着させることができるよう定着ロー
ルの温度も上げる必要がある。具体的には、定着ロール
を５０枚／分の速度で回転させた場合、トナーを定着さ
せるためには定着ロールの温度を２００〜２４０℃の高
温状態とする必要がある。

ところが、前記特開昭５８−１９９３７１号公報に記載
の定着ロール用クリーニングウェブにあっては、高温状
態の定着ロールと接触させた場合、当該定着ロール用ク
リーニングウェブの芳香族ポリアミド繊維相互を接着し
ているＰＥＴ繊維が、軟化して定着ロールに融着してし
まい、当該定着ロール用クリーニングウェブの残留トナ
ーの除去性能、換言すればクリーニング性能が著しく損
なわれていた。この結果、前述したような残留トナーに
起因するコピー品質の低下といった不具合を招いていた
。

本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、
その解決しようとする課題は、高温状態の定着ロールと
の接触による当該定着ロール用クリーニングウェブの定
着ロール表面への融着に起因する残留トナーの除去性能
の低下である。

本発明は、高温状態の定着ロールとの接触によってもこ
れに融着することがなく、トナーの除去性能の低下を生
じない定着ロール用クリーニングウェブを提供すること
を目的とするものである。

（課題を解決するための手段及び作用）上記目的を達成
するため、請求項１記載の発明にあっては、　「芳香族
ポリアミ）’　＊　Ｉｌｉと未延伸ポリフェニレンサル
ファイド繊維とが混綿されていると共に、前記芳香族ポ
リアミド繊維相互が可塑化された未延伸ポリフェニレン
サルファイド繊維によって接着されていることを特徴と
する定着ロール用クリーニングウェブ」をその要旨とし
た。

本発明の定着ロール用クリーニングウェブにおいて、芳
香族ポリアミドｉ＆維は、１．４−ポリフェニレンテレ
フタルアミド（融点４３０℃）や１．３−ポリフェニレ
ンイソフタルアミド　（融点４００℃）なとの繊維形成
性と共に耐熱性を備えた合成繊維である。

市販の芳香族ポリアミド繊維としては、置換基が１．３
に置換されているものとしてコーネックス（余人社製）
や、ノーメックス（デュポン社製）があり、１，４に置
換されているものとして、ケブラー（デュポン社製）な
どがある。また、市販のＰＰ５ＩＩＩ維としては、ライ
ドンファイバー（フィリッブスベトロリアム社！りなど
がある。これら芳香族ポリアミドｍ維とＰＰＳ繊維とが
均一な状態で混綿されているのである。また、前記芳香
族ポリアミド繊維相互は可塑化されたＰＰＳ繊維によっ
て接着されている。

ＰＰＳ繊維のガラス転移温度は１２０−１４０℃、融点
は２７５〜２８５℃であり、１２０〜１４０℃以上の熱
が加わると塑性変形を生ずることは知られている。本発
明の定着ロール用クリーニングウェブにあっては、ＰＰ
５ｌｉｌｉ維が可塑化されて、芳香族ポリアミド繊維相
互間に入り込み、この状態で冷やされて硬化し、芳香族
ポリアミド繊維相互を接着している。また、ＰＰＳ繊維
が可塑化されるのに伴い、ＰＰＳ繊維を構成する分子は
再配列して結晶化するため、ＰＰＳ繊維の耐熱性の向上
も計られることになる。

尚、本発明の定着ロール用クリーニングウェブの厚みと
しては取り扱い性なとの点から４５〜７５μｍの範囲の
ものが好ましい。

尚、本発明の定着ロール用クリーニングウェブを使用す
る際には、定着ロールの侃護という点から、当該クリー
ニングウェブに離型剤としてポリオシロキサン系のオイ
ルを含浸させるのがよい。

特に、ポリシロキサン系のオイルとしては、ジメチルシ
ロキサンが高温で物性が変化しないことから好ましい。

離型剤の定着ロール用クリーニングウェブへの含浸量と
しては３〜５５ｇ／ｍ２が好ましい。

離型剤の含浸量が３３／ｍ２以下の場合、定着ロールの
摩耗損傷の防止効果が十分てなく、５５ｇ／ｍ２を上回
る場合、オイル染みをつくりコピー品質の低下を招く虞
がある。例えば、ウェブの厚みが５４μｍの時には離径
剤含浸量カ月８〜２１ｇ／ｍ”が好適であり、７５μ謝
の時には３０〜３５＋ｇ／ｍ２が好ましい。又、離径剤
の粘度として１０００〜１００ＯＯＯｃＰが好ましい。

このように構成された定着ロール用クリーニングウェブ
にあっては、芳香族ポリアミド繊維相互を接着している
ＰＰＳ繊維のガラス転移温度が１２０〜１４０℃である
ことから、また、ＰＰＳ繊維の結晶化によってＰＰＳ繊
維の耐熱性の向上が計られるでいることから、従来のＰ
ＥＴＩＩＩ維に比へ高い耐熱性を有している。このため
、例えば定着ロール用クリーニングウェブ（５）を第１
図に示す定着装置（１）に取り付け、定着ロール（２）
の温度を２００〜２４０℃の高温状態とした場合でも、
当該定着ロール用クリーニングウェブ（５）が定着ロー
ル（２）に融着することがなく、定着ロール（２）を５
０枚／分の速度で回転させて高速複写を行なった場合で
も、当該定着ロール用クリーニングウェブ（５）のクリ
ーニング性能は保持されるようになっている。

次に、上記定着ロール用クリーニングウェブの製造方法
について説明する。

請求項２記載の発明は、　［芳香族ポリアミＦ’１ｍ維
と未延伸ポリフェニレンサルファイド繊維とを重量比で
３０：７０：３０の割合て混綿して繊維ウェブを形成し
、次いで、この繊維ウェブを前記未延伸ポリフェニレン
サルファイド繊維が加圧下て可塑化し融着作用を生じる
温度条件て熱圧着することを特徴とする定着ロール用ク
リーニングウェブの製造方法」をその要旨としている。

芳香族ポリアミド繊維は、請求項１記載の定着ロール用
クリーニングウェブの説明で述べた如く、繊維形成性と
共に耐熱性を備えた合成繊維であり、その繊度としては
１〜２０ｄ、　ｗＡ維長は２５〜１０２ｍｍの範囲のも
のが、均一なｗＡ維ウェブを形成するため望ましい。ま
た、芳香族ポリアミド繊維は５〜４０山／２５ｍｍのク
リンプを有していることが望ましい。というのは、この
芳香族ポリアミド繊維と共に配合されるＰＰＳ繊維は剛
直で強度が低く、クリンプの形成性や保持性が低いとい
うことから、通常のカート機等への適用が困難であるが
、上記クリンプを有する芳香族ポリアミド繊維を全繊維
中２０％以上混綿した場合、通常のカート機への適用が
容易となるからである。

ＰＰＳ繊維にあっても芳香族ポリアミド繊維と同様に均
一な繊維ウェブを形成することができるという点から、
その繊度が１〜２０ｄ、繊維長が２５〜１０２ｍｍの範
囲のものが好ましい。

これら芳香族ポリアミド繊維とＰＰＳｍ維との混合の割
合（重量比）としては３０：７０：３０の範囲が好まし
い。というのは、芳香族ポリアミド繊維が重量比で３０
重量％よりも少ないときは、得られる定着ロール用クリ
ーニングウェブの耐熱性は低いものとなり、一方、７０
重量％よりも多い場合には、定着ロール表面に傷をつけ
てしまうことここなるからである。

尚、混綿に際しては、帯電の防止を兼ねて、適量の油剤
等を散布するのがよい。これは未延伸糸への延伸糸の絡
みを安定化させる効果があるからと考えられる。

上記比率で混綿された繊維をカード機によって一定方向
へ繊維の方向を揃えた状態に繊維ウェブを形成する。本
発明においては、一方向性の繊維ウェブ以外に、交差す
るように繊維を配向させて形成した繊維ウェブや、一方
向に配向させた２つのｍ維つェブを互いに交差するよう
に積層した繊維ウェブも用いることができる。また、形
成する繊維ウェブの目付としては、２０〜４０８／１Ｔ
１２の範囲のものが好ましい。というのは、２０ｇ／ｆ
ｆ１２以下のものでは十分な引張強度を得ることができ
ず、４０ｇ／ｍ２以上のものでは十分なりリーニング性
能を得ることができないからである。

次に、上記の如く形成された繊維ウェブを熱圧着する。

熱圧着は、ｐｐｓｍ維が加圧下て可塑化し・融着作用を
生しる温度条件で行なう。

前述した如く、ＰＰＳ繊維のガラス転移温度は１２０〜
１４０℃、融点は２７５〜２８５℃であり、ＰＰＳ繊維
が可塑化し融着作用を生しる温度はガラス転移点以上融
点以下の温度となるが、可塑化されたＰＰＳ繊維を芳香
族ポリアミド′ｆＩｋ維相互間に十分に入り込ませるに
は、３０〜２７０Ｊ／ｃ＋ｎの線圧力の下、１８３〜２
５７℃、更に好ましくは２１５〜２４０℃の温度がよい
。また、前記範囲の圧力条件とすることにより、当該ウ
ェブに残留トナーを取り込むための十分な間隙が確保さ
れることになる。

上記条件の下で熱圧着が行われたとき、前記繊維ウェブ
を構成するＰＰＳ繊維は可塑化して、これが芳香族ポリ
アミド繊維相互間に入り込み、冷却硬化して芳香族ポリ
アミド繊維相互を接着するようになる。同時にＰＰＳ繊
維は加熱によって結晶化し、ＰＰＳ繊維の耐熱性も向上
する。

上述した圧力及び温度条件は、特殊な高温、高圧型の機
器でなくとも、汎用されている加熱プレス機、ヒートロ
ールカレンダー等によっても実現可能な条件である。

（実施例） 以下、本発明の定着ロール用クリーニングウェブ及びそ
の製造方法を実施例により更に詳しく説明する。

実施例１ 芳香族ポリアミド繊維として、置換基が１．３に置換さ
れている、繊度１゜５デニール、繊維長３８ｍｍのノー
メックス（デュポン社製）６０％と、縁度７デニール、
繊維長５１ｍｍのｐｐｓａ維４０％とをガーネット機で
混綿し、繊維が一方向に配列するように、カート機で開
繊し、２７ｇ／ｍ２の繊維ウェブを形成し・た。次いで
、この繊維ウェブを表面温度が２１８〜２２０℃の加熱
ロールとシリコンゴムロールの対ロールで１００ｋｇ／
ｃｍＯ線圧力にて熱圧着し、厚み５４μｍの定着ロール
用りリーニンクウエブを得た。

比較例１ 上記ＰＰＳ繊維に代えて、繊度１．５デニール、繊維長
３８ｍｍの未延伸ＰＥＴを用いたこと以外、実施例１と
同じ方法で定着ロール用クリーニングウェブを得た。

前記実施例１及び比較例２の定着ロール用クリーニング
ウェブに粘度３００００ｃｐジメチルシロキサンを含浸
し、これら定着ロール用クリーニングウェブ（１３ａＸ
１３ｂ）を第２図に示すように、熱板（］４）とガラス
板（１５）との間に挟み込んだ状態で２．８ｇ／ｃｍ２
の圧力の下、２９０℃までの各温度で１５分間放置し、
当該クリーニングウェブ（１３ａ）（１３ｈ）の融着の
状態を観察した。

この結果を第１表に示す。

（以下余白） 第１表 尚、第１表中、○はウェブに融着かまったく生じていな
いことを示し、△は僅かに融着がみられたことを示し、
Ｘはウェブ全体に融着がみられたことをボしている。

第１表から明らかなように、実施例のものは、２６０℃
で融着は生じず、比較例のものよりも２０℃の耐熱性の
向上がみられた。このことは、通常の定着ロールの回転
を２倍程度に上げることができることを意味している。

（発明の効果） 上記構成を備えたことにより、請求項１記載の定着ロー
ル用クリーニングウェブにあっては、接着要素として用
いたＰＰＳ繊維のガラス転移温度が従来のＰＥＴ繊維よ
りも高く、例えば２００〜２４０℃の高温状態の定着ロ
ールとの接触によってもこれに融着することがない。こ
の結果、定着ロールを５０枚／分の速度で回転させる高
速複写を行なった場合でも、当該定着ロール用クリーニ
ングウェブのクリーニング性能は保持され、残留トナー
によってコピー品質が低下することがない。

又、請求項２記載の定着ロール用クリーニングウェブの
製造方法にあっては、芳香族ポリアミド繊維とＰＰＳ繊
維とからなる繊維ウェブをＰＰＳ繊維が加圧下て可塑化
し融着作用を生しる温度条件で熱圧着するといった簡単
な方法によフて、従来の定着ロール用クリーニングウェ
ブよりも逼かに高い耐熱性を有する定着ロール用クリー
ニングウェブを得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は複写機の定着器部分を模式的に示した正面図、
第２図は実験装置を模式的に示した正面図である。 （２）・・・定着ロール、 （５）・・・定着ロール用クリーニングウェブ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）芳香族ポリアミド繊維と未延伸ポリフェニレンサ
   ルファイド繊維とが混綿されていると共に、前記芳香族
   ポリアミド繊維相互が可塑化された未延伸ポリフェニレ
   ンサルファイド繊維によって接着されていることを特徴
   とする定着ロール用クリーニングウェブ。
2. （２）芳香族ポリアミド繊維と未延伸ポリフェニレンサ
   ルファイド繊維とを重量比で３０：７０〜７０：３０の
   割合で混綿して繊維ウェブを形成し、次いで、この繊維
   ウェブを前記未延伸ポリフェニレンサルファイド繊維が
   加圧下で可塑化し融着作用を生じる温度条件で熱圧着す
   ることを特徴とする定着ロール用クリーニングウェブの
   製造方法。