JPH0482883A - 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物 - Google Patents

酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物

Info

Publication number
JPH0482883A
JPH0482883A JP2193671A JP19367190A JPH0482883A JP H0482883 A JPH0482883 A JP H0482883A JP 2193671 A JP2193671 A JP 2193671A JP 19367190 A JP19367190 A JP 19367190A JP H0482883 A JPH0482883 A JP H0482883A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
complex
organic compound
acid anhydride
tetracarboxylic dianhydride
basic organic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2193671A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Miwa
崇夫 三輪
Takae Ikeda
池田 孝栄
Hisae Shimanoki
嶋之木 久恵
Yoshiaki Okabe
義昭 岡部
Koji Fujisaki
藤崎 康二
Shunichi Numata
俊一 沼田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP2193671A priority Critical patent/JPH0482883A/ja
Publication of JPH0482883A publication Critical patent/JPH0482883A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Furan Compounds (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は酸無水物錯体、その製造法および該錯体を含有
する組成物に係り、特に有機溶剤に対する溶解性が優れ
、ポリアミック酸合成の反応制御に有効な酸無水物錯体
および該組成物に関する。
[従来の技術] 酸無水物は、高分子合成における千ツマ−として優れた
特性を有している。
酸無水物を、ポリアミック酸等の縮重合反応のモノマー
として用いた場合は、アミン等の相手上ツマ−との当量
比によって大きく重合度が変化する。即ち、当量点では
分子量は原理的に無限大となり、少しでもずれると急激
に分子量は低下する。
従って、ポリマーの分子量は当量比を変えることによっ
て容易に調整できる。このようにして合成した低分子量
のオリゴマー溶液は、高濃度でも粘度が低く作業性に優
れているという利点がある一方で、フィルム等にした場
合に充分な機械特性が得られないという問題がある。
他方、高分子量体の溶液は、フィルム成型した場合には
一般に優れた特性を示すが、溶液濃度が高くなると急激
に粘度が」―昇し作業性が悪くなるという問題がある。
前記酸無水物の溶解性は極めて劣り、溶解特性に優れた
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)にさえもほとん
ど溶解せず、実用上火きな障害となっているがこの点に
ついての解決手段はなかった。
現在、高濃度で作業性に優れ、しかも硬化後は耐熱性1
機械特性、耐薬品性に優れるという両者の利点を備えた
高分子前駆体溶液が広く要求されている。この要求に対
してはポリアミック酸の分子量を低下させオリゴアミッ
ク酸とする方法、可溶性のイミドオリゴマー、インイミ
ドオリゴマーを利用する方法がとられてきた。これによ
り高濃度低粘度化が可能となった。これらはスピンコ−
1・等の作業時には低粘度のオリゴマーで、加熱等によ
り末端官能基を反応させ最終的には高分子量体とし、優
れた絶縁特性の膜を得ることを狙ったものである。
反応性の官能基としては、酸無水物のハーフエステル化
末端、エチニル末端、ビニル末端、ビフェニル末端等が
検討されてきており、例えば、特開閉60−12072
3号においては、ビニル基あるいはアセチレン基が末端
についた重合可能なオリゴマーを硬化重合させて成る電
子装置が提案されている。
ジャーナル オブ ポリマー ザイエンス[Journ
al of Polymer 5cience(Par
t II、vol、1゜pp、3]35−315’0)
 ]には、ピロメリット酸二無水物(PMDA)と、N
、N−ジメチルアセトアミド(DMAC)との結合比が
1:lの錯体結晶が得られるとの記載がある。但し、こ
の錯体がどのような性質のものか、また、ポリイミドに
変換できるものか等については記載がない。
[発明が解決しようとする課題] 酸無水物は前述のように、貯蔵安定性に欠けるとか、ア
ミン等の有機化合物との反応性が高く、ポリアミック酸
の分子量等の調節が容易でないとか、有機溶媒に対する
溶解性が良くないなどの問題がある。
本発明の目的は、新規なテトラカルボン酸二無水物錯体
およびその製造法を提供することである。
本発明の他の目的は、前記テトラカルボン酸二無水物錯
体を含む組成物、およびそれを用いたワニス、フィルム
等を提供することである。
本発明の他の目的は、前記テトラカルボン酸二無水物錯
体の一部がジアミンと反応したポリアミック酸錯体また
は該ポリアミック酸錯体を含む組成物、ワニス、フィル
ム等を提供することである。
本発明の更に他の目的は、電子装置の絶縁層として有用
なポリイミドを与える前記テトラカルボン酸二無水物錯
体またはそのポリアミック酸錯体を提供することである
[課題を解決するだめの手段] 前記目的は、カルボニル炭素の求電子反応を制御したテ
トラカルボン酸二無水物錯体によって達成される。本発
明の要旨は、 (1)有機化合物のテトラカルボン酸二無水物Rと、分
子内に活性水素原子を持たずドナー数が20以上の塩基
性有機化合物Bとの反応物であって、一般式(1)で表
わされることを特徴とする酸無水物錯体。
R1・ aB                ・・・
 (1)(但し、] > a > 0) (2)末端に少なくとも1つのテトラカルボン酸二無水
物結合を有する有機化合物とアミン化合物とのオリゴマ
ー R2と、活性水素原子を分子内に持たずドナー数が
20以上の塩基性有機化合物Bとの反応物であって、一
般式(2)で表わされることを特徴とする酸無水物錯体
R2・aB           ・・・(2)(但し
、]、 > a > 0) (3)下記一般式(3)で表わされることを特徴とする
酸無水物錯体。
(但し、Bは活性水素原子を分子内に持たずドナー数が
20以上の塩基性有機化合物、R3はテトラカルボン酸
二無水物の残基、n〉1)およびその製法並びに前記を
含む組成物にある。
ここでBは酸無水物のカルボニル結合を開環させないよ
うに、塩基性有機物質は分子内に活性水素原子を持たな
いものである。
本発明で用いられるテトラカルボン酸二無水物とは、ピ
ロメリット酸二無水物(PMDA)、ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物(BTDA) 、3.3’ 、
4.4’ −ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(s
−BPDA) 、3.3’4.4′ −ビフェニルスル
ホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)、2.2−
ビス(3,4ジカルボキシフエニル)へキサフルオロプ
ロパンテトラカルボン酸二無水物(6FDA)、メチル
ピロメリット酸二無水物、メチルビロメリツ)・酸二無
水物、ジメチルピロメリット酸二無水物、トリフルオロ
メチルピロメリット酸二無水物、ジ(1〜リフルオロメ
チル)ピロメリット酸二無水物、3.3’ 、4.4’
オキシジフェニレンテトラカルボン酸二無水物、ブタン
テトラカルボン酸二無水物、シクロブタンテトラカルボ
ン酸二無水物など多くのテトラカルボン酸二無水物が挙
げられる。
耐熱性や低熱膨張性等のためには芳香族系のものが望ま
しい。これらは1種以上用いられる。
前記ドナー数とは”Donor−Acceptor A
pproachto Mo1ecular Inter
action、 (V、Gutmann、 1978)
の翻訳である[溶液反応の分子間相互作用」(]986
年学会出版センター出版、大瀧仁志他による翻訳)の第
21〜29頁に記載の定義に基づく。
即ち、ドナー数は、基準のアクセプターとして、ジクロ
ロエタン中10−3モルSbCで5を選び、ドナー(D
)との反応のモルエンタルピー値として定義される。
前記において、特に塩基性有機物質のドナー数が20以
上であると錯体の形成が容易である。
ここで用いる塩基性有機物質、即ち、電子供与性物質と
しては、ドナー数20以上の、テトラヒドロフラン(T
HF)、リン酸トリメチル(TMP)、リン酸l・リブ
チル(TBP)などが挙げられる。特に有効なドナー数
25以」−のものとしては、ジメチルホルムアミド(D
MF) 、N−メチルピロリドン(NMP)、N−ジメ
チルアセトアミド(DMA) 、ジメチルスルホキシド
(DMS0)、N−ジエチルホルムアミド(DEF)、
Nジエチルアセトアミド(DEA) 、N−メチルアセ
1〜アミド、ピリジン(PY)、ヘキサメチルリン酸ト
リアミド(I−(Ml)A)、テ1〜ラメチル尿素、1
〜リエヂルアミン(TEA)などが挙げられる。
その他、γ−プロピオラクタム、ε−カプロラクタムな
どが用いられる。これらの電子供与性物質は1種以上相
いることができる。
テトラカルボン酸二無水物の反応性の制御法の一つとし
ては、加水分解によりカルボン酸に変化させる方法やア
ルコールと反応させてエステルにする方法が知られてい
る。しかし、これらの方法を用いた場合は、安定化の度
合いがあまりにも太きすぎ再活性化には多くの場合20
0℃程度の加熱を要し、使用できる範囲が極めて限られ
ていた。
本発明の酸無水物錯体は、加熱により速やかに酸無水物
としての活性を回復することができ、し】1 かも酸無水物と電子供与物質との反応度を高めたため常
温〜150℃、錯体の種類によっては80℃以下で極め
て安定である。
錯体は、電子供与製物質から電子を受は取ることによっ
て酸無水物のカルボニル炭素のδ→−性が小さくなる。
これによって加水分解やアシル化等の求電子反応の活性
が制御されるためと考える。
しかし、この錯体の場合は、加水分解やエステル化によ
って反応性を低下させた場合とは異なり、酸無水物構造
自体はそのままの形で残るため、温度を上げ分子運転を
活発にすることにより速やかに目的とする反応を生じる
。従って、本発明の錯体形成法は酸無水物の安定化法と
して極めて優れたものである。特に、N−メチルピロリ
ドン、ジメチルスルホキシド、トリエチルアミン、ピリ
ジンなどドナー数25以上の塩基性物質が安定な錯体を
与える。
テトラカルボン酸二無水物(s−BPDA)は、錯体を
形成しない状態では有機溶媒に対して極めて溶解性が低
く、僅かにN−メチル−2−ピロリドンなどの溶媒に溶
けるに過ぎず、120℃、5時間加熱後の上澄液中の5
−BPDA濃度は4%と非常に溶解性が悪い。このため
反応溶媒は極めて限られている。
本発明の酸無水物錯体の溶解性は大幅に改善され、従来
の酸無水物では実用上はとんど用いることができなかっ
た、テトラヒドロフランに対しても容易に溶解すること
ができる。このように本発明による酸錯体は溶解性の向
上に極めて有効である。
本発明の酸無水物錯体は、錯化剤として電子供与性物質
との電子移動錯体であり、酸無水物のカルボニル基の一
つの炭素原子に電子供与性物質が配位結合したものであ
る。
本発明の錯体とジアミンを反応させてオリゴマーの錯体
を作ることができる。この酸無水物錯体】4 の末端は従来の酸無水物末端に比べて安定化され耐加水
分解性にも優れている。
(20> n > 1 、特に10 > n > 1が
よい。)本発明による酸二無水物錯体は、R1・BとR
1との混合物も対象とする。反応条件を選択することに
より両者の混合比が変わり、R1とBとが適度に反応で
きる条件とすることによりR1・Bが増える。
この錯体の優れた特性を生かして、様々な応用が考えら
れる。工業上重要なポリイミドは、ポリアミック酸とし
て塗布されその後加熱硬化により得るのが一般的である
。このポリイミドの前駆体であるポリアミック酸の合成
に本発明の酸無水物錯体を用いることにより、高濃度で
も作業性を失わず、しかも、硬化後は高分子量体のポリ
アミック酸を硬化した場合と同様に優れた機械特性、耐
熱性、耐薬品性のポリイミドを与えるワニスを得ること
ができる。即ち、分子中にモノマーあるいはオリゴマー
構造をとる酸無水物錯体を有する化合物とこれに当量の
アミンを含むワニスは、加熱することにより前記の原理
に従い酸無水物錯体とアミンが反応し高分子量化する。
この場合のワニスの粘度は、従来のポリアミック酸ワニ
スと比較して同一濃度でもはるかに低くなる。これは、
高分子溶液の粘度が分子量の3乗に比例するためである
。従って前記錯体を含むワニスを用いることによって高
濃度化が達成できる。
更に、硬化した場合には、既述の様に高分子量化するた
めに、従来のポリアミック酸ワニスを用いた場合と同様
な優れた機械特性、耐熱性、耐薬品性を得ることができ
る。また、使用する全酸無水物に対する錯体の量を変え
ることによって容易にワニスの粘度調整ができることは
云うまでもない。例えば、10μm以上のポリイミド膜
を形成する場合には、濃度20〜30重量%で粘度10
0〜数100ポイズのものが要求されるが、本発明の前
記酸無水物錯体はこうした用とに最適である。
ロッドライク構造を有するポリイミドは、低熱膨張性を
示すことが知られている。そのような構造のポリイミド
を与えるモノマーを用いることによって、平坦化特性に
優れ、さらに熱応力の小さな絶縁膜を与えるポリアミッ
ク酸を得ることができる。
低熱膨張性は主鎖の骨格の構造に由来するため、モノマ
ー中の芳香環にアルキル基、フッ素素化アルキル基 ア
ルコキシ基、フッ素素化アルコキシ基、アシル基、ハロ
ゲン等を導入することによって改質ができることは明ら
かである。
また、低熱膨張性を失なわない範囲で3,3′4.4′
−ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の柔軟な構造を有
するポリマーを共重合することにより、さらに柔軟性に
富むポリイミドを得ることや、1,3−ビス〔3,4−
ジカルボキシ−〔1゜2.2〕−ビシクロ〕テトラメチ
ルジシロキサンジアンハイドライド等のシロキサン系の
接着改質材の共重合による接着性向」−1その他のジア
ミン、酸二無水物との共重合による改質も可能である。
また、前記のピロメリット酸二無水物と3,3′4.4
′−ビフェニルテI・ラカルボン酸二無水物を共重合す
ることにより、LSIプロセス」二重塵なウエツ1へエ
ッチ性をコントロールすることも可能である。
また、本発明のカルボン酸錯体は加熱時に活性を示すの
で、エポキシ樹脂等の硬化剤として用いることができる
本発明による錯体の熱分解温度をDTAで測定したとこ
ろ、熱分解に次いで起こる錯化剤の蒸発による吸熱ピー
クが観測された。結果を第1表に示す。
第  1 表 一方、5 BPDAのカルボニル基を開いた5 BPAの熱分解温度は173℃で、吸熱ピークは257
℃である。このことから、電子供与性物質をうまく選択
することにより、所望の温度で活性を示すカルボン酸錯
体を得ることができる。
なお、酸無水物の融点は次のとおりである。5BPDA
:294℃ BTl)A+230℃PMDA・228℃
、6FDA:241’C,DSDA280℃、0PDA
:218℃。
また、電子供与性物質の沸点は、N’MP:203℃、
DMSO:185℃、PY:115℃。
TEA + 89℃。
[作用] 本発明の酸無水物錯体は、電子供与性物質で、分子内に
活性水素原子を持たずドナー数が20以上の塩基性有機
化合物と端か水素化合物のテトラカルボン酸二無水物と
の錯体形成により、酸無水物の求電子反応性を制御し、
加熱時には速やかに反応性を回復する特性を有する。
これによって、ワニス状態では高濃度、かつ、低粘度の
低分子量体であり、加熱することによす高分子量化し、
優れた特性を示すイミド系樹脂を得ることができるワニ
スを与える。
[実施例] 次に本発明を実施例により詳細に説明する。
〔実施例1〕 5−BPDAとpy飽和蒸気を80℃において3時間反
応させ淡黄色の粉末を得た。該粉末を100gのNMP
に30g溶解したところ容易に溶解し、その溶解性は極
めて優れていた。
第1図に前記淡黄色粉末(s−B P D A / P
 Y錯体)の赤外線吸収スペクトルを、第2図にピリジ
ン、第3図に5−BPDAの赤外線吸収スペクトルを示
す。
第1〜3図から分かるように、淡黄色粉末においては1
280cm’と1120cm’の吸収が消え錯体の生成
を確認した。
該錯体の250℃までの加熱による重量減少率は約lO
%であった。5−BPDAに代えDSDAを用いた場合
も同様に錯体を得た。
〔実施例2〕 5−BPDAとNMP飽和蒸気を200℃において4時
間反応させたところ5−BPDAとNMPの錯体が得ら
れた。第4図に該錯体の赤外線吸収スペクトルを示した
該錯体の250℃までの加熱による重量減少率は約15
%であった。
〔実施例3〕 5−BPDAとTEA飽和蒸気を、80℃において4時
間反応させたところ5−BPDAとTEAの錯体が得ら
れた。
〔実施例4〕 PMDAとPY飽和蒸気を100℃において、4時間反
応させたところPMDAとPYの錯体が得られた。
〔実施例5〕 PMDAとTEA飽和蒸気を80℃において、4時間反
応させたところPMDAとTEAの錯体が得られた。該
錯体の錯体の赤外線吸収スペクトルを第5図に示した。
〔実施例6〕 PMDAとNMP飽和蒸気を200℃において、4時間
反応させたところPMDAとNMPの錯体が得られた。
〔実施例7〕 BTDAとPY飽和蒸気を100℃において、4時間反
応させたところBTDAとPYの錯体が得られた。
〔実施例8〕 6FDAとPY飽和蒸気を100℃において、4時間反
応させたところ6FDAとPYの錯体が得られた。
〔実施例9〕 6 FDAとTEA飽和蒸気を80℃において、4時間
反応させたところ6 FDAとTEAの錯体が得られた
〔実施例101 240gのTHFに6gの5−BPDAを加え不活性ガ
ス雰囲気下PYとともに3時間加熱し、黄色透明の溶液
を得る。これを約20倍量のnヘキサンに投入し淡黄色
の沈殿物を得た。該沈殿物をろ過し、得られた固形部公
約60℃、12時間減圧乾燥して 7.2gの粉末を得
た。赤外線吸収スペクトルから錯体であることを確認し
た。
[実施例1.1 ] 前記実施例10の5−BPDAに代えてPMDAを用い
同様に反応させ粉末を得た。赤外線吸収スペクトルによ
って錯体であることを確認した。
〔実施例12〕 実施例1で得た5−BPDΔ錯体溶液に、当量のp−P
DAを水冷下で徐々に撹拌しながら加えて反応させた。
3時間反応後得られたワニスの粘度は固形分30重量%
において80ボイズであった。
〔実施例13] 実施例12のp−PDAに代えて当量のDDEを用いで
同様に反応しワニスを得た。該ワニスの粘度は固形分3
0重量%において100ボイズであった。
〔実施例14] 実施例4で得た錯体をNMPに溶解させ、次いで当量の
DDEを徐々に撹拌しながら加え反応させた。更に、3
時間撹拌反応させてワニスを得た。
該ワニスの粘度は固形分30重量%において250ボイ
ズであった。
〔比較例1〕 NMPにp−PDAを加え攪拌溶解させた。これに当量
の5−BPDAを不活性ガ囲気下水冷し、モータに接続
した攪拌羽根で攪拌しながら徐々に加えて反応させ濃度
30重量%のワニスを得た。
酸無水物の添加と共に粘度を増し、完全に加えた時点で
粘度が上昇したきめ攪拌ができなくなった。
〔比較例2〕 比較例1のp−PDAに替え当量のDDEを用いて同様
の反応を行った。反応途中でやはり粘度が」二がり攪拌
できなくなった。
〔実施例15〕 実施例12で得たワニスをガラス基板」二にアプリケー
タを用いて塗布したものを、100℃で1時間乾燥した
後、200℃/時間の昇温速度で400℃まで温度を上
げ、400℃で10分間硬化した。こうして得られたフ
ィルムを5mmX50mmに切り出し機械強度の測定を
行った結果、破断強度36kg/mm2、破断伸び25
%を得た。
また100分で3重量%の減量が生じる温度として定義
した耐熱温度は520℃であった。
〔実施例16〕 実施例13で得たワニスに対して最終硬化温度を350
℃として作成したフィルムの機械強度を測定した。その
結果、破断強度 28kg/mm’、破断伸び52%で
あった。また、耐熱温度491℃であった。
〔実施例17〕 実施例14で得たワニスに対して最終硬化温度を350
℃として作成したフィルムの機械強度を測定した。その
結果、破断強度41kg/mm2、破断伸び22%であ
った。また、耐熱温度517℃であった。
〔比較例3〕 NMP中にp−PDAを溶解し、この2/3当量の5−
BPDAを徐々に加え反応させる。全量を加え終わった
後火に5時間反応させ濃緑色の溶液を得る。この溶液に
、アミンと酸無水物が当量となるように無水フタル酸を
加え、更に、5時間反応させ濃度30重量%、粘度25
ポイズの黄色透明のオリゴマーワニスを得た。
このワニスを用い実施例15にならい硬化した。
硬化過程で硬化物の全面に無数のひび割れが発生しフィ
ルムは得られず、機械強度の測定はできなかった。また
、低分子量のままでは極めて脆いフィルムしか得られな
かった。
〔比較例4〕 NMP中にDDEを溶解し、この273当量のPMDA
を徐々に加え反応させる。全量を加え終わった後、更に
5時間反応さぜ濃緑色の溶液を得る。この溶液に、アミ
ンと酸無水物が当量となるように無水フタル酸を加え、
更に、5時間反応させて濃度30重量%、粘度19ポイ
ズの黄色透明のオリゴマーワニスを得た。
このワニスを用い実施例15にならい硬化した。
比較例3と同様、硬化過程で硬化物の全面に無数のひび
割れが発生しフィルムは得られず機械強度の測定はでき
なかった。
〔比較例5〕 NMP中で5−BPDAとその2倍量のエチルアルコー
ルを100℃で2時間反応させて得られたハーフエステ
ル溶液を室温まで冷却した後、SBP D Aと当量の
p−P DΔを加え攪拌し溶解させ、ハーフエステルを
硬化時鳥分子量化するための官能基として有する粘度は
 1.8ポイズのワニスを得た。
このワニスをガラス基盤」−に展開し実施例15と同様
に硬化したところ、比較例3と同様、硬化過程で硬化物
の全面に無数のひび割れが発生し、フィルムは得られず
機械強度の測定はできなかった。
〔比較例6〕 N M I)に末端にエチニル基を有する樹脂を溶解し
濃度40重量%、粘度42ボイズのワニスを得た。この
ワニスを実施例16と同様に硬化した。
得られた膜は、極めて脆く機械強度の測定はできなかっ
た。
[実施例18] 実施例12で得たワニスを第6図のアルミニウムパター
ン上に塗布し、硬化後、平坦化度の測定を行った。その
結果、平坦化度は 0.75であった。
平坦化度Pは次式(5)によって定義され、1に近いほ
ど好ましい。
Δ H P =  1 −−              (5
)(5)式中のそれぞれの記号は第7図中で定義されて
いる。第6図はポリイミド膜の平坦性を評価するための
評価パターンである。この評価パターンを用い、その表
面に形成されるポリイミド膜の平坦度を第7図の定義に
従って測定した。
〔実施例19〕 実施例】3で合成したワニスを第6図に示すアルミニウ
ムパターン上に塗布し硬化した後、平坦化度を測定した
結果 0.78であった。
〔比較例7〕 常法に従い、p−PDAと5−BPDAとから合成した
15重量%のポリアミック酸ワニスを実施例19と同様
に塗布硬化した後、平坦化度を測定した結果0.44で
あった。
〔実施例20) T HFにBTDAを加え、不活性雰囲気下DMSOを
加え3時間加熱する。この結果褐色透明の錯体溶液を得
る。実施例10と同様の処理を行なった後の赤外線吸収
スペクトルにより錯体の形成が確かめられた。
〔実施例21〕 5−BPDAと1/2当量のNMPを加え不活性雰囲気
下PYとともに3時間加熱し、褐色透明の固形物を得た
。該固形物の第8図に示す赤外線吸収スペクトルから錯
体の形成が確認された。
〔実施例22〕 T HFにDSDAを加え不活性雰囲気下NPMととも
に3時間加熱し、褐色透明の溶液を得た。
実施例10と同様の処理を行った後の赤外線吸収スペク
トルによれば錯体の形成が確かめられた。
第9図i: D S I) A 、第10図1=DsD
A/NMP錯体の赤外線吸収スペクトルを示ず。
〔実施例23〕 I″HFにD S I) Aを加え不活性雰囲気下I)
も4SOとともに3時間加熱した。この結果褐色透明の
錯体溶液を得た。実施例10と同様の処理を行なった後
の赤外線吸収スペクトルにより錯体の形成が確かめられ
た。
〔実施例24〕 T HFにDSDAとγ−プロピオラクタムを加え不活
性雰囲気下で3時間加熱した。この結果黄色透明の錯体
溶液を得る。実施例10と同じ処理を行なった後の赤外
線吸収スペクトルにより錯体の形成が確かめられた。
〔実施例25〕 T HFにI) S D Aを加え不活性雰囲気下PY
とともに3時間加熱し、黄色透明の溶液を得た。該溶液
を約20倍量のn−ヘキサンに投入し淡黄色の沈殿を得
た。実施例10と同様の処理を行なった後の赤外線吸収
スペクトルにより錯体の形成が確かめられた。
〔実施例26〕 I゛■■Fに6 FD Aを加え不活性雰囲気下DMS
Oとともに3時間加熱した。実施例13と同様の処理を
行なつl;後の赤外吸収スペクトルにJ:り錯体の形成
が確かめられた。
[実施例27〕 T HFに6FDAと1・−プロピオラクタムを加え不
活性雰囲気下で3時間加熱し褐色透明の溶液を得た。実
施例4と同様の処理を行なった後、赤外線吸収スペクト
ルで錯体の形成が確かめられた。
またラクタムの環の大きさを5〜10に変化させ同様の
反応を行った場合にも赤外吸収スベク1〜ルから錯体の
形成が確かめられた。
また、ラクタムと同じく2級アミドであるNメヂルアセ
トアミドを用いた場合もやはり錯体形成が認められた。
〔実施例28〕 カプロラクトンに6FDAとγ−プロピオラクタムを加
え不活性雰囲気下PYで3時間加熱し、黄色透明の溶液
を得た。実施例10と同様の処理を行なった後の赤外線
吸収スペクトルにより錯体の形成が確かめられた。
[発明の効果] 本発明によれば、耐加水分解性の安定、かつ、有機溶媒
に対する溶解性の優れた酸無水物錯体が得られる。この
錯体はポリイミドの原料としてワニス状で用いたり、エ
ポキシ樹脂などの硬化剤として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はs−B P D A / P Y錯体の赤外線
吸収スペクトル図、第2図はピリジンの赤外線吸収スベ
ク1〜ル図、第3図は5−BPDAの赤外線吸収スペク
トル図、第4図はNMPの赤外線吸収スペクトル図、第
5図はPMDA/TEA錯体の赤外線吸収スペク1〜ル
図、第6図はポリイミド膜の平坦性の評価パターンの構
造の模式斜視図、第7図はポリイミド膜の平坦度の定義
を示す模式断面図、第8図はs −B P D A /
 N M P錯体の赤外線吸収スペク1〜ル図、第9図
はDSDAの赤外線吸収スペクトル図、第10図はDS
DA/NMP錯体の赤外線吸収スペクトル図である。 1・・・アルミニウム配線、2・5iOz、3・・・S
i基板、4・・・塗膜。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、有機化合物のテトラカルボン酸二無水物R^1と、
    分子内に活性水素原子を持たずドナー数が20以上の塩
    基性有機化合物Bとの反応物であつて、一般式(1)で
    表わされることを特徴とする酸無水物錯体。 R^1・aB・・・(1) (但し、1>a>0) 2、末端に少なくとも1つのテトラカルボン酸二無水物
    結合を有する有機化合物とアミン化合物とのオリゴマー
    R^2と、活性水素原子を分子内に持たずドナー数が2
    0以上の塩基性有機化合物Bとの反応物であつて、一般
    式(2)で表わされることを特徴とする酸無水物錯体。 R2・aB・・・(2) (但し、1>a>0) 3、下記一般式(3)で表わされることを特徴とする酸
    無水物錯体。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(3) (但し、Bは活性水素原子を分子内に持たずドナー数が
    20以上の塩基性有機化合物、R^3はテトラカルボン
    酸二無水物の残基、n>1)4、下記一般式(4)で表
    わされることを特徴とする酸無水物錯体。 ▲数式、化学式、表等があります▼・・・(4) (R^3はテトラカルボン酸二無水物の残基、Rはジア
    ミンの有機残基、n≧20、1>a>0)5、テトラカ
    ルボン酸二無水物R^1と、分子内に活性水素原子を持
    たずドナー数が20以上の塩基性有機化合物Bとを接触
    させて、前記テトラカルボン酸二無水物のカルボニル基
    の一つの炭素原子に前記塩基性有機化合物Bを配位結合
    させ、前記一般式(1)で表わされる錯体を形成するこ
    とを特徴とする酸無水物錯体の製造法。 6、テトラカルボン酸二無水物R^1と、分子内に活性
    水素原子を持たずドナー数が20以上の塩基性有機化合
    物Bとを分子状で接触させて、前記テトラカルボン酸二
    無水物のカルボニル基の一つの炭素原子に前記塩基性有
    機化合物Bを配位結合させ、前記一般式(1)で表わさ
    れる錯体を形成することを特徴とする酸無水物錯体の製
    造法。 7、前記塩基性有機化合物Bを蒸気の状態で接触させて
    、前記錯体を形成することを特徴とする請求項第5項ま
    たは第6項記載の酸無水物錯体の製造法。 8、テトラカルボン酸二無水物R^1と、分子内に活性
    水素原子を持たずドナー数が20以上の塩基性有機化合
    物Bとの反応物であつて前記一般式(1)で表わされる
    錯体と、該錯体の溶媒を含むことを特徴とする液状組成
    物。 9、テトラカルボン酸二無水物R^1と、分子内に活性
    水素原子を持たずドナー数が20以上の塩基性有機化合
    物Bとの反応物であつて前記一般式(1)で表わされる
    錯体と、ジアミノ化合物を含むことを特徴とする樹脂組
    成物。 10、テトラカルボン酸二無水物を少なくとも1組有す
    る化合物R^1と、分子内に活性水素原子を持たずドナ
    ー数が20以上の塩基性有機化合物Bとの反応物であつ
    て前記一般式(1)で表わされる錯体と、他の合成樹脂
    を含むことを特徴とする樹脂組成物。 11、末端に少なくとも1つのカルボン酸二無水物結合
    を有する有機化合物とアミン化合物とのオリゴマーR^
    2と、活性水素原子を分子内に持たずドナー数が20以
    上の塩基性有機化合物Bととの反応物で前記一般式(2
    )で表わされる錯体と、有機溶媒を含むことを特徴とす
    る液状組成物。
JP2193671A 1990-07-21 1990-07-21 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物 Pending JPH0482883A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2193671A JPH0482883A (ja) 1990-07-21 1990-07-21 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2193671A JPH0482883A (ja) 1990-07-21 1990-07-21 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0482883A true JPH0482883A (ja) 1992-03-16

Family

ID=16311848

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2193671A Pending JPH0482883A (ja) 1990-07-21 1990-07-21 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0482883A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7112476B2 (ja) ポリイミド形成用組成物を用いた透明ポリイミド樹脂フィルム
JPH01217037A (ja) 低吸湿性かつ高接着性のシリコン含有ポリイミド及びその前駆体の製造方法
KR0159287B1 (ko) 실록산 변성 폴리이미드 수지의 제조방법
JPH0291125A (ja) シリコーンポリイミド及びその製造方法
JPH02245029A (ja) 新規なポリイミドシロキサン及びその製造法
JPH0284434A (ja) 3,5‐ジアミノベンゾトリフルオライドを用いたポリイミドポリマーおよびコポリマー
US6040418A (en) Fluorinated polyimides, laminated substrates and polyamic acid solutions
JPH0377228B2 (ja)
TW555787B (en) Synthesis of poly(imide-benzoxazole) copolymer
EP3412732A1 (en) Polyimide-based block copolymer film
JPH07500625A (ja) 改善された伸び率を有する低い熱膨張率のポリイミド
JPS61195130A (ja) 芳香族ポリイミドフイルムの製造方法
JPH0315931B2 (ja)
JP2937487B2 (ja) ポリイミドシロキサンのブチロラクトン溶液
JPH036225A (ja) 12―fフッ素含有連結基を有するポリイミドポリマー
JPH0482883A (ja) 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物
JP5941429B2 (ja) ポリアミド酸およびポリイミド
JPH0482882A (ja) 錯体とその製造法、該錯体を含む組成物
JP3820767B2 (ja) 新規なポリイミド、その製造方法および積層基板
Bruma et al. Fluorinated poly (benzoxazole–imide) s
JPS6222830A (ja) 珪素含有ポリイミド樹脂の製造法
JPH0390076A (ja) 酸無水物錯体とその製造法、該錯体を含む組成物等
KR100700749B1 (ko) 이미드 올리고머, 그 제조방법 및 상기 이미드 올리고머의 가교반응을 통해서 제조된 폴리이미드 박막
JP2740075B2 (ja) 可溶性ポリイミド樹脂
JPH0292930A (ja) ポリイミド前駆体の製造方法