JPH047Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は袋編地を用いたシヨーツに関するもの
である。

（従来の技術） 従来の一般的なシヨーツは、両端部が広幅、中
間部が細幅の織物地を用い、広幅の両端部を接合
して腰回り部となし、細幅部を股下部としている
が、織物地を裁断して形成するため、生地の両側
縁をほつれ止めのために縁縫いする必要があつ
た。従つて余分な手間がかかると共に、穿き心地
も悪く、また織物は伸縮性に乏しいため、股口周
縁には伸縮紐を取付ける必要があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は、前記従来のシヨーツにおける両端縁
を縁縫いする必要があるなどの問題点を解決する
ために提案されたものである。

（問題点を解決するための手段） このため本考案は、両端部を広幅とし、中間部
が細幅となるようになだらかな湾曲線をもつて編
成された縦長の袋編地を用い、該袋編地を２つ折
りして広幅の両端部で円形状の腰回り部を形成す
ると共に、細幅部を股下部としてなるもので、こ
れを問題点解決のための手段とするものである。

（作用） 丸編機又は横編機を用い、一端の広幅の袋編み
から順次目減らしして中央部に至るに従つてなだ
らかとなる細幅に編成し、次いで目増しして終端
の広幅部を編成するか、編目を大きくした広幅の
袋編みから、順次編目を小さくして細幅に編成
し、中央部で最も小さな編目としたのち、順次編
目を大きくして終端部を広幅に編成するか、同一
幅の筒編地を編成し、これを型を用いて両端部が
広幅で、中央部が細幅となるようななだらかな湾
曲線をもつた袋編地にするために、熱セツトして
縦長の袋編地を形成し、これらを２つ折りし両端
の広幅部で円形状の腰回り部を形成し、中央部を
細幅の股下部とするシヨーツを得る。

（実施例） 以下本考案を図面の実施例について説明する
と、第１図〜第５図は本考案の実施例を示す。第
１図及び第２図はシヨーツの素材である袋編地を
示し、両端部１，２が広幅、中央部３が細幅とな
つているが、第１図は両端部１，２が共に同一幅
の広幅、第２図は端部１は広幅、端部２はこれよ
り狭い広幅に形成された場合である。なお、第１
図及び第２図における両端部及び中央部の編地幅
並に長さは、作られるシヨーツのデザインにより
適宜変更でき、図面の形状に限定されるものでは
ない。

この第１図及び第２図の袋編地は、丸編機又は
横編機を用い、広幅の端部１から袋編みを始め、
順次中央部３までなだらかな湾曲線をもつて目減
らし、中央部３を過ぎると目増しして広幅の端部
２に至るように袋編みする。また他の方法は広幅
の端部１は大きな編目で編始め、中央部３に至る
に従つて編目を順次小さくして編成し、中央部３
が最も小さな編目となるように袋編し、中央部３
を過ぎると順次編目を大きくし端部２で最大の編
目にすると、編成された袋編地は、両端部１，２
が広幅で、中央部３が細幅の、なだらかな湾曲線
を両側に有する第１図又は第２図のような袋編地
となる。更にこの袋編地の製法としては、同一幅
の筒編地を編成し、両端部１，２を広幅、中央部
３が細幅となるように型を用いて熱セツトするこ
とにより形成することも可能であるが、この場合
の編糸は合成繊維糸でないと余り効果が無いの
で、これにより得られるシヨーツは海水着用等に
用途が限定される。

次に以上のようにして得られた袋編地を用いて
第３図〜第５図のようなシヨーツを製作するに
は、この袋編地を２つ折りにし、第３図の場合に
は広幅の端部１及び２の筒口縁４及び５の縁部か
ら適宜長さｌの側部１ａと２ａ，１ｂと２ｂを逢
着６して、第３図の形状のシヨーツとする。また
この場合は筒口縁４，５は適宜伸縮紐等７を用い
て伸縮させると共に、口を塞ぐ。なお、側部１
ａ，１ｂ，２ａ，２ｂをそのままの状態では逢着
せず、三角部を切断８した後同様に逢着してもよ
い。また逢着６部の長さを短くし、第４図のよう
なシヨーツとしてもよい。更に股下となる中央部
３の両側縁にはゴム紐を取付けなくてもたるむよ
うなことはないが、ゴム紐を取付けても何ら差支
えない。

次に第５図のシヨーツにするには、第２図の袋
編地を用い、腰回り用の伸縮テープ９を円形状に
形成し、これに筒口縁４，５を逢着することによ
り、ふんどしスタイルのシヨーツが得られる。第
６図は第５図のシヨーツを着用した場合の後側よ
り見た斜視図である。

（考案の効果） 以上詳細に説明した如く本考案は構成されてお
り、シヨーツの素材は袋編地であり、両側縁は縁
縫いの必要がないので、柔らかく、かつ縁縫いの
ための余分な作業は必要でなく、かつ適度の伸縮
性を有するので、よく身体に密着して穿心地もよ
く、構造も簡単なため安価に製造できる。更に股
下部の両側縁に特に伸縮紐を取付けなくてもたる
むようなことはなく、伸縮紐を取付けるための手
間も省略できるが、伸縮紐を取付けても差支えな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示すシヨ
ーツに用いる夫々異なる形状の袋編地の斜視図、
第３図、第４図及び第５図は夫々本考案の実施例
を示すシヨーツの斜視図、第６図は第５図のシヨ
ーツの着用状態の背面斜視図である。 図の主要部分の説明、１，２……端部、３……
中央部、４，５……筒口縁、６……逢着、７……
伸縮紐、９……伸縮テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 両端部を広幅とし、中間部が細幅となるように
   なだらかな湾曲線をもつて編成された縦長の袋編
   地を用い、該袋編地を２つ折りして広幅の両端部
   で円形状の腰回り部を形成すると共に、細幅部を
   股下部としてなることを特徴とするシヨーツ。