JP3087334U - ハイレグショーツ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脚口が食い込み難くて、アウターにひびかな
いハイレグショーツを提供すること。 【解決手段】 端部にほつれ止めのヘム１０を編立てに
より形成した弾性経編地から、ヘム１０が脚口になるよ
う裁断した身頃３，４，５，６を縫製して成り、脚口が
その全長に亘ってヘム１０で形成される。ウェスト口１
３を、その前後部における左右身頃の縫着部１５，１６
が脇部より低くなるよう傾斜させることもある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、腰脇部が大きく露出する脚口を有する、所謂、ハイレグショーツに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

ハイレグショーツは、脚を動かし易く、着用したときに脚が長く見えるので根 強い人気がある。 ところが、ハイレグショーツの脚口は、臀部の盛り上がった部分を横切るため 、端部を折り返して伸縮紐を装着するなどの通常の端処理を施すと、厚みが増し て着用感が悪くなったり、皮膚に食い込んで不快感を与え、しかも、食い込んだ 部分に凹凸ができてアウターにひびきやすい。ハイレグショーツの脚口の周長は 、他のタイプのショーツに比べて長いだけに、このような欠点が非常に問題とな る。 また、ハイレグショーツでは、ウェスト口の高さをビキニショーツのように低 くすることができないため、近年流行しているローウェストのジーンズ等を着用 したときに、背中やおなかの部分からショーツが見えてしまうという欠点があっ た。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、脚口が薄く平滑に仕上げられて食い込みにくく、アウターに ひびかないハイレグショーツを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のハイレグショーツは、端部にほつれ止めのヘムを編立てにより形成し た弾性経編地から、前記ヘムが脚口になるよう裁断した身頃を縫製して成り、脚 口がその全長に亘って前記ヘムで形成される。 脚口を弾性経編地のヘムで形成したことにより、縫製時にほつれ止めのための 端処理を施す必要が無く、この結果、脚口が薄く平滑に仕上げられて、臀部に食 い込むのを防止できる。

【０００５】 身頃を左右に分割し、ウェスト口を、その前後部における左右身頃の縫着部が 脇部より低くなるよう傾斜させても良い。 ウェスト口が前後中央部に向かって低くなるよう傾斜するので、ローウェスト のアウターボトムを着用しても、そのウェストラインからハイレグショーツがは み出さない。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、ハイレグ ショーツ１の背面図、図２は、ハイレグショーツ１の正面図であり、図３は、ハ イレグショーツ１の素材となる弾性経編地２を示す。 本考案のハイレグショーツ１は、弾性経編地２から裁断した前左身頃３、前右 身頃４、後左身頃５及び後右身頃６を縫製して成る。

【０００７】 弾性経編地２は、ポリウレタン系弾性糸等を編んだものであって、図３に示す ように、細幅の弾性経編地２を複数枚のコース取りとする。各弾性経編地２の両 端部にはほつれ止めのヘム１０が編立てにより経方向に沿って形成され、このヘ ム１０，１０同士を、耳編糸８を鎖編みにして連結した状態で編成される。 従って、耳編糸８を引き抜くと、ヘム１０，１０間が分離して、それぞれ独立 した細幅の弾性経編地２が得られる。 なお、弾性経編地２は、ヘム１０を除く全面を均一に編成しても良いが、ヘム １０から２〜３ｃｍの幅に亘って、やや緊迫力を高めた強パワー部７を形成する こともできる。

【０００８】 前左身頃３、前右身頃４、後左身頃５及び後右身頃６は、一枚の弾性経編地２ のヘム１０が脚口に相当し、ヘム１０と交差する両側縁がそれぞれ脇縫い部１１ 及び股縫い部１２となり、脇縫い部１１の端部から斜めに延びるウェスト口１３ と股縫い部１２の端部から斜めに延びる中央縫い部１４とが交差するように、左 右２列に裁断される。 即ち、弾性経編地２の幅は、ウェスト口１３と中央縫い部１４との交点から脚 口（ヘム１０）までの距離の２倍程度とされる。

【０００９】 なお、図に示す実施形態では、前左身頃３と前右身頃４、後左身頃５と後右身 頃６がそれぞれ対称形であり、前左身頃３及び前右身頃４が後左身頃５及び後右 身頃６よりやや幅広いため、弾性経編地２の幅は、前左身頃３及び前右身頃４の 幅（ウェスト口１３と中央縫い部１４との交点から脚口までの距離）の２倍程度 とするが、デザインによっては適宜変更できる。

【００１０】 そして、前左身頃３と前右身頃４をその中央縫い部１４で接ぎ合わせ、後左身 頃５と後右身頃６をその中央縫い部１４で接ぎ合わせた後、前左身頃３及び前右 身頃４と後左身頃５及び後右身頃６とを股縫い部１２で縫着し、前左身頃３と後 左身頃５を脇縫い部１１で縫着すると共に、前右身頃４と後右身頃６とを脇縫い 部１１で縫着して、ハイレグショーツ１とする。 また、ハイレグショーツ１のウェスト口１３は、裏側に折り返すと共に、その 裏面に伸縮テープを装着して縫いつける。

【００１１】 このように形成されたハイレグショーツ１の脚口は、その全長に亘って弾性経 編地２のヘム１０で形成されるので、ほつれ止めのために折り返し縫いや縁かが り等の端処理を行う必要はない。なお、弾性経編地２の端部寄りに強パワー部７ を形成すると、脚口が身体から浮き上がらない。 また、ハイレグショーツ１のウェスト口１３は、前左身頃３と前右身頃４との 縫着部１５及び後左身頃５と後右身頃６との縫着部１６が脇部よりも低くなるよ う、前後面において傾斜している。 従って、このハイレグショーツ１を着用すると、ウェスト口１３は、着用時に 横へ引き延ばされるとはいえ、正面及び背面においてＶ字状に傾斜し、このため 、アウターボトムのウェストラインからはみ出しにくい。

【００１２】

【考案の効果】

請求項１に係る考案によれば、周長が長く、臀部を横切る脚口に特別な端処理 を施す必要が無くて、薄く平滑に仕上げることができるので、着用感が良好で、 脚口が臀部や下腹部に食い込みにくく、食い込みにより脚口に沿って生じた凹凸 がアウターにひびく心配もない。 請求項２に係る考案によれば、ウェスト口の高さをあまり低くできないハイレ グショーツであっても、アウターボトムのウェストラインからはみ出し難いので 、安心してローウェストのアウターボトムを着用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施形態を示すハイレグショーツの背
面図

【図２】同上の正面図

【図３】弾性経編地の平面図

【符号の説明】 １ ハイレグショーツ ２ 弾性経編地 ３ 前左身頃 ４ 前右身頃 ５ 後左身頃 ６ 後右身頃 ７ 強パワー部 ８ 耳編糸 １０ ヘム １１ 脇縫い部 １２ 股縫い部 １３ ウェスト口 １４ 中央縫い部 １５ 前左身頃と前右身頃の縫着部 １６ 後左身頃と後右身頃の縫着部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 端部にほつれ止めのヘムを編立てにより
   形成した弾性経編地から、前記ヘムが脚口になるよう裁
   断した身頃を縫製して成り、脚口がその全長に亘って前
   記ヘムで形成されたことを特徴とするハイレグショー
   ツ。
2. 【請求項２】 前記身頃が左右に分割され、ウェスト口
   を、その前後部における左右身頃の縫着部が脇部より低
   くなるよう傾斜させた請求項１に記載のハイレグショー
   ツ。