JPH0479936A - 傾斜磁場発生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ、産業上の利用分野 この発明は、核磁気共鳴断層撮影装置（以下、ＭＲＩ＠
置と略称する）に使用される傾斜磁場発生装置に関する
。

Ｂ、従来技術 ＭＲＩ装置は、装置内に挿入された被検体の体軸方向（
Ｚ方向）に均一な静磁場を発生させ、これに、高周波の
電磁波をパルス状に加えて被検体内のスピンを励起させ
、励起されたスピンが元の状態に戻るときに放出する電
磁波を検出して画像化するものとして知られているが、
画像形成には、励起された各スピンの３次元位置情報を
得るための傾斜磁場を静磁場に重畳させる必要がある。

この傾斜磁場を発生するのが傾斜磁場発生装置である。

この装置は、静磁場の方向（Ｚ方向）およびこれと直交
する２軸（Ｘ、　Ｙ方向）方向にそれぞれ静磁場強度を
直線的に変化させる磁場を発生するためのＧ、、ＧＶ、
Ｇ２コイルで構成される傾斜磁場発生用コイルと、各コ
イルに電流を供給する電源部とで構成されている。

ところで、上記の傾斜磁場発生用コイルは、−般に円筒
状の巻枠（これを傾斜コイルボビンと称する）の外周面
に巻回されて支持されており、傾斜コイルボビンの空洞
部分が被検体の装置への挿入孔となっている。

Ｃ１発明が解決しようとする課題 傾斜磁場発生用コイルには、通常、パルス状の電流が供
給されるが、静磁場中に置かれているコイＪＬ、にパル
ス電流を通電すると、このパルスＮ’ｌＡと静磁場との
相互作用により、コイルの半径方向にコイルを移動させ
るようなローレンツ力が発生する。この力は、パルス電
流に同期して断続的に発生するため、コイルは傾斜コイ
ルボビンを繰り返して叩くように作用し、傾斜コイルボ
ビンから相当大きな打音が発生するという問題点がある
。

静磁場および傾斜磁場が強力であればあるほどこの騒音
は大きくなり、被検体は、撮影時間中（平均約５分間か
ら１０分間ぐらい）、ボビンの空洞部分に挿入されるた
め、この大きな騒音に耐えなければならず、大きな精神
的苦痛と不安を与えることになる。

このような騒音を解消するのに、ボビンの振動を抑えよ
うと、ボビンの内周面に制振部材を貼付したものなどが
種々提案実施されているが、わずかな振動音でも、円筒
状のボビン内では反響して大きな音となるため、あまり
効果がなく、十分な遮音対策とは言えなかった。

この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、傾斜磁場発生用コイルからの騒音を極めて少なく
することができる傾斜磁場発生装置を提供することを目
的としている。

Ｄ　課題を解決するための手段 この発明は、上記目的を達成するために次のような構成
を備えている。

すなわち、この発明は、核磁気共鳴断層撮影空間内に均
一に形成された静磁場の強度を、静磁場の方向およびこ
れと直交する２軸方向に直線的に変化させる傾斜磁場を
発生する傾斜磁場発生用コイルと、この傾斜磁場発生用
コイルに電流を通電するための電源部とで構成される傾
斜磁場発生装置において、前記傾斜磁場発生用コイルが
巻回された巻枠を、電気絶縁性を有する液体が封入され
た容器内に浸漬・配置したことを特徴としている。

Ｅ０作用 この発明によれば、電源部により通電された傾斜磁場発
生用コイルが、その通電電流と静磁場との相互作用によ
り、応力を受けて巻枠を叩くように振動しても、その振
動波は液体封入容器中の液体と、その容器外の気体との
境界面（容器の壁面）において、はとんど反射するので
、液体封入容器外に伝播する振動波は大きく減衰する。

また、液体中における振動の減衰速度は、気体中におけ
るそれと比べ、粘性が高い分速くなるので、上記の反射
作用と合わせ、打音は極端に減少する。

Ｆ、実施例 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

まず、第２図の断面図を参照して、ＭＲＴ装置の全体構
成を説明する。

図中、符号１は被検体Ｍの体軸方向に均一な静磁場を発
生する超電導マグネットである。この例の超電導マグネ
ット１は、ソレノイド形のコイルを支持板２０の外周面
に複数個並列配置して構成されている。２は超電導マグ
ネット１を液体ヘリウムなどの極低温寒剤中に浸漬して
収納する内容器、３は内容器２の外周を覆うように配さ
れている熱シールド板、４は内容器２と熱シールド板３
とを真空下に内包する真空容器である。

真空容器４の空洞部、すなわち、静磁場空間内に円筒状
の容器５が備えられているが、この容器５が傾斜磁場発
生用コイルを収納している液体封入容器であり、この容
器５の空洞部分が被検体Ｍの挿入孔となっている。

なお、内容器２から、熱シールド板３と真空容器４とを
貫通して外部に延出しているのは、萎発ヘリウムガスを
外部に排気するための配管６、配管６の途中に設けられ
ているのは安全弁７である。

液体封入容器５の縦断面図を第１図に示しているで、こ
の図を参照しながら液体封入容器５およびその内部構造
について説明する。

液体封入容器５は、両端が開口された中空の胴体部５ａ
と、その両端を閉塞するリング板５ｂとで形成されてい
る。胴体部５ａとリング板５ｂとの接合面には液体封止
用のパンキン５Ｃが配され、液体封入容器５内には、絶
縁油やフロンなどの電気絶縁性を有する液体が封入され
ている。

胴体部５ａの両端部付近の内周壁面には、その周方向に
沿って複数個の支持部材１１が立設されている。この支
持部材１１に防振用のゴムパンキン１２を介して７ジ止
めされ、前記液体中に浸漬されているのが傾斜コイルボ
ビン６である。傾斜コイルボビン６は、例えばガラス繊
維入り強化プラスチックなどの絶縁材料で円筒状に形成
されている。

傾斜コイルボビン６の外周面には、第３図の斜視図に示
すように、Ｇｘコイル７、Ｇｙコイル８、Ｇｚコイル９
からなる傾斜磁場発生用コイル１０が巻回されている。

Ｇｘコイル７は傾斜コイルボビン６の両端付近にて環状
に巻回され、ｃｙコイル８とＧｚコイル９は、−組みの
Ｇｘコイル７の間に鞍形状に、互いに９０°ずれて重な
るように巻回されている。

第１図中、符号１４は傾斜磁場発生用コイル１０にパル
ス電流を通電する電源２１と、各コイルとを接続する電
流リードであり、その電ｔＡ２１と、上記構成による液
体封入容器５でもって傾斜磁場発生装置が構成されてい
る。

このように、傾斜磁場発生用コイル１０を巻回する傾斜
コイルボビン６を液体封入容器５中に収納しているので
、傾斜磁場発生用コイル１０にパルス電流が流れたとき
にローレンツ力が発生し、傾斜コイルボビン６を断続的
に叩いたとしても、傾斜コイルボビン６の振動波は液体
と液体封入容器５外の気体との境界面、すなわち、容器
５の壁面においてほとんど反射し、容器５外へと透過・
伝播していく振動波は大きく減衰したものとなる。

また、液体中における振動の減衰速度は、気体中におけ
るそれと比べ、粘性が高い分速くなるので、上記の反射
作用と合わせ、被検体Ｍに伝わる振動音（打音）は極端
に減少したものになる。

さらに、打音をより一層減少させるために、液体封入容
器５内に吸音材を介在させるようにしてもよい。吸音材
としては、例えば、石綿やスポンジなどの多孔質材料を
用い、これで傾斜磁場発生用コイルＩＯの周囲を包み込
んでもよいし、単に液体封入容器５の胴体部５ａの内周
壁と、傾斜コイルボビン６との間↓こ介在させてもよい
。いずれにせよ、吸音材を配することで、遮音効果はよ
り一層向上する。

Ｇ３発明の効果 以上の説明から明らかなように、この発明に係る傾斜磁
場発生装置は、傾斜磁場発生用コイルが巻回される巻枠
を、電気絶縁性を有する液体中に浸漬したので、傾斜磁
場発生用コイルにローレンツ力が作用して、巻枠を叩く
ように振動しても、その振動波が液体封入容器外へ伝播
するのを極力抑えることができる。したがって、巻枠内
に挿入される被検体の精神的苦痛や不安感を大幅に緩和
することができる。

また、傾斜磁場発生用コイルを電気絶縁性を有する液体
中に浸漬していることから、傾斜磁場発生用コイルの冷
却作用および絶縁性をも高めることができ、傾斜磁場発
生用コイルへの大電流の通電が可能になる。つまり、通
ｉ電流によるコイルの温度上昇を抑えることによって、
コイルの特性変化を抑えることができ、大電流の通電時
にも、傾斜磁場の安定化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１回ないし第３図は、この発明の一実施例に係り、第
１図は液体封入容器の縦断面図、第２図はＭＲＩ装置の
概略構成を示した縦断面図、第３回は傾斜コイルボビン
の斜視図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）核磁気共鳴断層撮影空間内に均一に形成された静
   磁場の強度を、静磁場の方向およびこれと直交する２軸
   方向に直線的に変化させる傾斜磁場を発生する傾斜磁場
   発生用コイルと、この傾斜磁場発生用コイルに電流を通
   電するための電源部とで構成される傾斜磁場発生装置に
   おいて、前記傾斜磁場発生用コイルが巻回された巻枠を
   、電気絶縁性を有する液体が封入された容器内に浸漬・
   配置したことを特徴とする傾斜磁場発生装置。