JPH0478517A - スチレン系重合体の押出成形方法 - Google Patents

スチレン系重合体の押出成形方法

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JPH0478517A
JPH0478517A JP2190638A JP19063890A JPH0478517A JP H0478517 A JPH0478517 A JP H0478517A JP 2190638 A JP2190638 A JP 2190638A JP 19063890 A JP19063890 A JP 19063890A JP H0478517 A JPH0478517 A JP H0478517A
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pellet
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深田 和義
Takashi Saeki
孝 佐伯
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスチレン系重合体の押出成形方法に関し、詳し
くは高度なシンジオタクチック構造を有するスチレン系
重合体を溶融押出成形するにあたり、用いるペレットの
形状と押出機の構造との関係を一定範囲に選定すること
によって、押出成形を連続的に安定して行うことのでき
る方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来か
ら、一般に用いられているスチレン系重合体は、ラジカ
ル重合によって得られ、その立体規則性はアタクチック
構造であり、しかも非品性のものである。このアタクチ
ック構造のスチレン系重合体は、種々の用途に実用化さ
れているが、耐熱性が低く、また耐溶剤性が悪いため、
これらの物性の改善が望まれていた。
先般、本発明者らのグループが提案した高度のシンジオ
タクチック構造を有するスチレン系重合体は、融点が高
く、結晶化速度の大きい樹脂であり、耐熱性及び耐薬品
性に優れているため、種々の用途が期待されている。そ
こで、本発明者らは、更にその延伸フィルム、シート、
ヤーン、糸、不織布に成形することを提案した(特開平
1316246号公報、同1−182346号公報。
同2−14055号公報)。
これらの成形品は、溶融押出による連続成形によって得
られることが期待でき、それらの成形工程には、シンジ
オタクチック構造のスチレン系重合体及びその組成物が
ペレットとして供給される。
従来、このペレットについての擢案はなされていない。
しかし、従来法でペレット化したペレットを用いると、
下記のような問題点を生ずる場合がある。
即ち、これらのペレットがガラス転移温度以上に加熱さ
れると、ペレットが粘着性を有するようになり、押出成
形機のフィードゾーンにおいて相互に凝集し、あるいは
押出機のスクリューやバレルの内側に粘着する。その結
果、ペレットの送りが円滑に行われなくなったり、ペレ
ットをホッパー中で加熱して押出成形機に供給する場合
においても、粘着したペレットがホッパー出口に凝集し
たりして連続成形に支障をきたす。またペレットの移送
が円滑に行われなくなった場合には、溶融時の滞留時間
が長くなり、ポリマーの分解による異臭を伴う上、成形
品が発泡し、外観的にも物性的にも実用に通さなくなる
。また、このような問題を伴わずに成形された場合にお
いても、メルトフラクチャーによる外観不良の成形品が
できる場合があった。
そこで、本発明者らは、上記の問題点を解消し、連続的
に安定して、外観、物性のいずれにおいても良好な押出
成形品を得ることができる材料を開発すべく、さらに鋭
意研究を重ねた。その過程において、連続押出成形にあ
たって、素材のペレットの結晶化度を調節することに着
眼して、新たな押出成形用材料を提案した(特願平1−
T13238号明細書)。
ところが、結晶化ペレットを用いても押出機のスクリュ
ーサイズ等の変更により、押出が不安定になったり、場
合によってはスクリューが停止し、成形出来ない場合が
あった。このような事情から押出安定性の向上を口約と
して、引続き、より一層の研究を重ねた。
〔課題を解決するための手段〕
その結果、上記押出不良現象が、押出過程のフィードゾ
ーンにおけるペレットの輸送性に関連して起こり、輸送
性が悪くなると、ガラス転移温度以上に加熱されたペレ
ットが、スクリューとバレルの間で融点以下の温度で圧
密されることに起因することが判明した。そこで、この
ペレットの輸送性に着目して、さらに検討を重ねた。そ
の結果、単位容積当たりのペレットの個数とスクリュー
径が、一定の関係にあるときに、良好な押出安定性を示
すことがわかった0本発明はかかる知見に基いて完成し
たものである。 すなわち本発明は、高度なシンジオタ
クチック構造を有するスチレン系重合体又はそれを含有
する組成物のペレットを溶融押出成形するにあたり、用
いるペレットの形状と押出機の構造との関係が、式 %式%(1) (式中、Nは容積ld中に充填できるペレット数を示し
、Dは押出機のスクリュー径(mm)を示す。) を満足することを特徴とするスチレン系重合体の押出成
形方法を提供するものである。
本発明において、成形用材料あるいはその主成分として
用いるスチレン系重合体は、高度なシンジオタクチック
構造を有するものであるが、ここで高度なシンジオタク
チック構造とは、立体化学構造が主としてシンジオタク
チック構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に
対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に
反対方向に位置する立体構造を有するものであり、その
タフティシティ−は、同位体炭素による核磁気共鳴法(
”C−NMR法)により定置される。+30−NMR法
により測定されるタフティシティ−は、連続する複数個
の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアツド
、3個の場合はトリアンド。
5個の場合はペンタッドによって示すことができるが、
本発明に言う高度なシンジオタクチック構造を有するス
チレン系重合体とは、通常はラセミダイアツドで75%
以上、好ましくは85%以上。
若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは5
0%以上のシンジオタクテイシテイ−を有するポリスチ
レン、ポリ(アルキルスチレン)。
ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(アルコキシスチレ
ン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)およびこれらの
混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体を指称
する。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては
、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、
ポリ(イソプロピルスチレン)、ポリ(ターシャリ−ブ
チルスチレン)などがあり、ポリ(ハロゲン化スチレン
)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモス
チレン)、ポリ(フルオロスチレン)などがある。また
、ポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ (メト
キシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)などがある
。これらのうち特に好ましいスチレン系重合体としては
、ポリスチレン、ポリ(pメチルスチレン)、ポリ(m
−メチルスチレン)。
ポリ(P−ターシャリ−ブチルスチレン)、ポリ(p−
クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ
 (p−フルオロスチレン)、更にはスチレンとp−メ
チルスチレンとの共重合体をあげることができる(特開
昭62−187708号公報)。
本発明では、これらの重合体であれば、各種のものが用
いられるが、特にこれらのうち、300℃、剪断速度1
0/秒の条件で測定した溶融粘度が、103ポアズ以上
106ボアズ未満のものが好適に用いられる。ここで1
03ポアズ未満では、本発明に適するペレット形状が得
られにくく、−方10”ポアズ以上では溶融押出が困難
となる場合がある。
また、本発明に用いるスチレン系重合体は、分子量につ
いては制限はないが、重量平均分子量がio、ooo以
上のものが好ましく、特に、50.000以上のものが
より好ましい。
さらに、分子量分布についてもその広狭は制約がなく、
様々なものを充当することが可能である。
この、高度なシンジオタクチック構造を有するスチレン
系重合体は、融点が160〜310°Cであり、従来の
アタクチック構造のスチレン系重合体に比べて耐熱性が
格段に優れている。
このような高度なシンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体は、例えば不活性炭化水素溶媒中または溶
媒の不存在下に、チタン化合物及び水とトリアルキルア
ルミニウムの縮合生成物をM媒として、スチレン系単量
体(上記スチレン系重合体に対応する単量体)を重合す
ることにより製造することができる。
本発明の方法で用いる成形用材料は、上記スチレン系重
合体からなるが、このスチレン系重合体に、一般に使用
されている熱可塑性樹脂、ゴム。
無機充填材、酸化防止剤、核剤、可塑剤、相溶化剤5着
色剤、帯電防止剤などを添加した組成物からなるもので
もよい。
ここで酸化防止剤としては様々なものがあるが、特にト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト
、トリス(モノおよびジ−ノニルフェニル)ホスファイ
ト等のモノホスファイトやジホスファイト等のリン系酸
化防止剤、およびフェノール系酸化防止剤が好ましい。
ジホスファイトとしでは、 一般式 〔式中、Br、  Rtはそれぞれ炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数3〜20のシクロアルキル基あるいは
炭素数6〜20のアリール基を示す。〕で表わされるリ
ン系化合物を用いることが好ましい。
上記一般式で表わされるリン系化合物の具体例としては
、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト;
ジオクチルペンタエリスリトールジホスファイト;ジフ
ェニルペンタエリスリトールジホスファイト;ビス(2
,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト;ビス(2,6−ジーL−ブチル−4−
メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト
:ジシクロへキシルペンタエリスリトールジホスファイ
トなどが挙げられる。
また、フェノール系酸化防止剤としては既知のものを使
用することができ、その具体例としては、2.6−ジー
も一ブチルー4−メチルフェノール;2.6−ジフェニ
ル−4−メトキシフェノール;22゛−メチレンビス(
6−t−ブチル−4−メチルフェノール)i2,2”−
メチレンビス=(6−t−ブチル−4−メチルフェノー
ル);2゜2゛−メチレンビス(4−メチル−6−(α
−メチルシクロヘキシル)フェノール)if、1−ビス
(5−L−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニ
ル)ブタン;2,2’−メチレンビス(4−メチル−6
−シクロヘキジルフエノール):2.2゛−メチレンビ
ス−(4−メチル−6−ツニルフエノール);1,1.
3−1−リス−(5−も−ブチル−4−ヒドロキシ−2
−メチルフェニル)ブタン;2,2−ビス=(5−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル) −4
−n−ドデシルメルカプトブタン;エチレングリコール
−ビス〔3,3−ビス(3−も−ブチル−4ヒドロキシ
フエニル)ブチレート);1−1−ビス(3,5−ジメ
チル−2−ヒドロキシフェニル)3−(n−ドデシルチ
オ)−ブタン;4,4’−チオビス(6−む−ブチル−
3−メチルフェノール)if、3.5−)リス(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4
,6−ドリメチルベンゼン:2.2−ビス(3,5−’
;−t−ブチルー4−ヒドロキシベンジル)マロン酸ジ
オクタデシルエステル;n−オクタデシル−3−(4−
ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピ
オネート;テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)〕メタン
などが挙げられる。
上記の酸化防止剤は、前記の高度なシンジオタクチック
構造を有するスチレン系重合体100重量部に対し、0
.0001〜2重量部、好ましくはo、ooi〜1重量
部の割合で配合される。
ここで酸化防止剤の配合割合が0.0001重量部未満
であると分子量低下が著しく、一方、2重量部を超える
と機械的強度に影響があるため、いずれも好ましくない
場合がある。
また、熱可塑性樹脂としては、例えばアククチツク構造
のポリスチレン、アイソタクチック構造のポリスチレン
、スチレン−無水マレイン酸共重合体、AS樹脂、AB
S樹脂などのスチレン系重合体をはじめ、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン ポリ
エーテルスルホンなどのポリエーテル、ポリアミド、ポ
リフェニレンスルフィド(PPS)、 ポリオキシメチ
レンなどの縮合系重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリ
ル酸エステル、ポリメチルメタクリレートなどのアクリ
ル系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリ4−メチルペンテン−1,エチレン−プロピレ
ン共重合体などのポリオレフィン、あるいはポリ塩化ビ
ニル7ボリ塩化ビニリデン、ポリ弗化ビニリデンなどの
含ハロゲンビニル化合物重合体などが挙げられる。
またゴムとしては、様々なものが使用可能であるが、最
も好適なものはスチレン系化合物をその一成分として含
むゴム状共重合体で、例えば、スチレン−ブタジェンブ
ロック共重合体のブタジェン部分を一部あるいは完全に
水素化したゴム(SEBS)、スチレン−ブタジェン共
重合体ゴム(SBR)、アクリル酸メチル−ブタジェン
−スチレン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジェ
ン−スチレン共重合体ゴム(ABSゴム)、アクリロニ
トリル−アルキルアクリレート−ブタジェン−スチレン
共重合体ゴム(AABS)、メタクリル酸メチル−アル
キルアクリレート−スチレン共重合体ゴム(MAS)、
メタクリル酸メチル−アルキルアクリレート−ブタジェ
ン−スチレン共重合体ゴム(MABS)などが挙げられ
る。これらのスチレン系化合物をその一成分として含む
ゴム状共重合体は、スチレン単位を存するため、高度な
シンジオタクチック構造を有するスチレン系重合体に対
する分散性が良好であり、その結果、物性の改善効果が
著しい。
さらに用いることのできるゴムの他の例としては、天然
ゴム、ポリブタジェン、ポリイソプレン。
ポリイソブチレン、ネオブレン、エチレン−プロピレン
共重合体ゴム、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、
アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピク
ロルヒドリンゴム、ポリエーテル・エステルゴム、ポリ
エステル・エステルゴムなどが挙げられる。
さらに無機充填材としては、繊維状のものであると、粒
状、粉状のものであるとを問わない。繊維状無機充填材
としてはガラス繊維、炭素繊維。
アルミナ繊維等が挙げられる。一方、粒状、粉状無機充
填材としてはタルク、カーボンブラックグラファイトニ
酸化チタン、シリカ、マイカ。
炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム。
炭酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、
オキシサルフェート、酸化スズ、アルミナ。
カオリン、炭化ケイ素、金属粉末等が挙げられる。
本発明の方法に用いる成形用材料は、上記のようなスチ
レン系重合体あるいはそれを含有する組成物からなり、
そのスチレン系重合体部の結晶化度が15%以上である
ことが好ましく、特に20%以上であることが最適であ
る。
なお、本発明においてスチレン系重合体を含有する組成
物の場合、スチレン系重合体の含存割合は、各種の状況
により異なり一義的に決定することはできないが、通常
は少なくとも10重量%以上、好ましくは30重量%以
上で、特に好ましくは50重量%以上である。より具体
的には、スチレン系重合体100重量部に対して、熱可
塑性樹脂200重量部以下、無機充填材150重量部以
下、ゴムまたは相溶化剤100重量部以下及びその他の
各種添加剤10重量部以下とすればよい。
このような成形用材料を製造するには、本発明において
は、まず、上記のスチレン系重合体あるいはその組成物
の粉末、ペレット小片等を熔融押出後にペレット化する
。このときの溶融温度はそれぞれのスチレン系重合体あ
るいはその組成物によるが、総じて融点以上、融点より
100°C高い温度以下とするのが好ましい。例えば、
スチレン系重合体がポリスチレンであって、酸化防止剤
を合計で0.8重量%乾式混合した粉末である場合には
、270〜330℃が好ましい。また、このときに用い
る押出機は、−軸、二軸、ベント付きあるいはベント無
しの各種押出機があげられる。
また、ペレタイザーとしては、種々のものを使用しうる
が、アンダーウォーターカット、コールドカット、ホッ
トカットのいずれの方式でも用いることができる。
ここで、押出後に空気中でカットする場合には、他の結
晶化速度を遅延させる樹脂、例えばアイソタクチックポ
リスチレン、アククチツクポリスチレン、ポリフェニレ
ンエーテル等との組成物を除けば、−20℃〜240℃
及び風速5C1+/秒以下の雰囲気下で溶融押出し、そ
の後に細断すればよい。
また、押出後に水冷する場合には、急冷されることとな
り、比較的結晶化度の低いペレットが得られる。このペ
レットを加熱することにより有効な結晶度を有するペレ
ットを得ることができる。
ここで加熱する温度は、ガラス転移温度以上で、融点よ
り10℃以上低い温度であるのが好ましく、例エバ、ス
チレン系重合体がポリスチレンで、酸化防止剤を0.8
重量%含むペレットでは、100〜260℃が好ましく
、120〜230″Cがさらに好ましい。結晶化の時間
は、用いるスチレン系重合体あるいはその組成物により
適宜選定すればよいが、スチレン系重合体は、それを分
解させる成分を含む組成物でなければ、1日以上でも分
解・変色することはない。また、結晶化の雰囲気として
は、空気中、窒素中、二酸化炭素中2その他不活性ガス
中等、様々なものを適宜選定することができる。また、
この結晶化の際に、攪拌等の方法を用い、温度の均一化
、凝集防止をすることにより、より効率的に結晶化させ
ることができる。
このようにして、ペレットを示差走査熱量計で測定した
結晶化度が15%以上となるように調節すれば効果的で
ある。このような結晶化度を有する材料が押出成形用と
して好適である。
押出成形用材料(ペレット)の形は、特に制限はなく円
柱状、球状、その他類似の形状であってよいが、そのペ
レットを用いて成形する押出機のスクリュー径(D:m
+)を考慮して、以下の関係となる様にする。
すなわち、前記(r)式より、 N≦100 X (50/D)””  であり、好まし
くは N≦70 X (50/D)””  であり、よ
り好ましくはN≦50 X (50/D)’/2  で
ある。
前述した如く、式中、Nは容積IC−中に充填できるペ
レット数を示し、Dは押出機のスクリュー径(+o)を
示す。
ここで、ペレットのサイズはペレット作成時の条件、例
えばキャピラリーダイの温度、キャピラリーの径、押出
後の冷却条件、押出量、材料の分子量、ストランドカッ
ター刃の間隔により調整すれば良い。
用いるペレットのサイズとスクリュー径との関係が、上
記式(1)を満足しないと、押出が不安定になり成形品
の寸法が一定しなかったり、場合によってはスクリュー
が停止して連続生産ができないという不都合が生ずる。
本発明の方法では、この様にして得られたペレットを用
いて熔融押出をする。ここで溶融押出の方法は、スクリ
ューを備えた押出機を用いて行うことが好ましく、その
押出機は、−軸、二軸のいずれの押出機でも良い。
スクリュー径(Doom)とスクリューピッチPの関係
は特に制限はないが、PとDが等しいものあるいは近接
したものが用いられる場合が多い。
また、このフィードゾーンの溝深さは、スクリュー径、
成形材料等により異なるが、例えばスクリュー径50I
I[lIlの単軸押出機の場合、2〜15InIHの範
囲が好ましい。
また、フィードゾーン、コンプレッサーゾーン及びメタ
−リングゾーンのスクリューの形状、長さは、目的とす
る押出量、混線状態等に応じて適宜選ぶことができる。
ここで押出時の温度は、用いるスチレン系重合体又はそ
の組成物の融点以上、融点より100“C高い温度以下
が好ましい。例えばシンジオタクチック構造のポリスチ
レンの場合は、270〜370°C1好ましくは280
〜350 ”Cである。
〔実施例〕
次に、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく
説明する。
参考例1 (高度なシンジオタクチック構造を存するス
チレン系重合体の製造) 反応容器に、溶媒としてトルエン27!と、触媒成分で
あるシクロペンタジェニルチタニウムトリクロリド1ミ
リモル、およびメチルアルミノキサンをアルミニウム原
子として0.6モル加え、20°Cにおいてスチレン3
.61を加えて1時間重合反応を行った。
反応終了後、生成物を塩酸−メタノール混合液で洗浄し
、触媒成分を分解除去した。次いで乾燥して重合体33
0gを得た。
次に、この重合体(ポリスチレン)をメチルエチルケト
ンを溶媒としてソックスレー抽出し、抽出残分95重量
%を得た。この重合体は重量平均分子量が290,00
0、数平均分子量が158.000であり、融点は27
0°Cであり、さらに同位体炭素の核磁気共鳴(”C−
NMR)による分析(溶媒:1.2−ジクロロベンゼン
)からシンジオタクチック構造に基因する1 45.3
5ppmに吸収が認められ、そのピーク面積から算出し
たラセミペンタッドでのシンジオタクテイシテイ−は9
6%のものであった。このパウダーを300°C5剪断
速度10/秒の条件で測定した溶融粘度は5X10”ポ
アズであった。
参考例2(高度なシンジオタクチック構造を有するスチ
レン系重合体の製造) 反応容器に、溶媒としてトルエン21と触媒成分として
テトラエトキシチタニウム5ミリモルおよびメチルアル
ミノキサンをアルミニウム原子として500ミリモル加
え、50°Cにおいてこれにスチレン152を加え、4
時間重合反応を行った。
反応終了後、生成物を塩酸−メタノール混合液で洗浄し
、触媒成分を分解除去した。ついで乾燥し、スチレン系
重合体(ポリスチレン)2.5kgを得た。つぎに、こ
の重合体をメチルエチルケトンを溶媒としてソックスレ
ー抽出し、抽出残分95重量%を得た。このものの重量
平均分子量は800.000であった。また、13C−
NMRによる分析(溶媒:1.2−ジクロロベンゼン)
から、シンジオタクチック構造に基因する1 45.3
5pp−に吸収が認められ、そのピーク面積から算出し
たラセミペンタッドでのシンジオタクテイシテイ−は9
6%であった。このパウダーを参考例1と同様に測定し
た溶融粘度は5xio’ポアズであった。
参考例3 ポリ(2,6−シメチルー1,4−フェニレン)エーテ
ル(PPO)(アルドリッチ社製、カタログNo、18
178−1)  100重量部に対し、無水マレイン酸
(和光純薬■製、Sグレード)5重量部をヘンシェルミ
キサーにて混合後、300〜320°Cの温度下で二軸
押出機により加熱溶解し、混練し、無水マレイン酸変性
PPOを得た。得られた変性PPOをトルエンに溶解後
、メタノール中へ滴下再沈することにより精製した。精
製変性PPOをプレス成形後、赤外線(IR)測定する
ことによりカルボニル基に基づくピークを観測し、無水
マレイン酸が変性されていることを確認した。
実施例1 上記参考例1で得られたポリスチレンに対し、酸化防止
剤として(2,6−ジーt−ブチルメチルフェニル)ペ
ンタエリストールジホスファイト(商品名: PEP−
36,アデカ・アーガス化学■製)及びテトラキス[メ
チレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)−プロピオネート]メタン(商品名: Irga
nox 1010 。
日本チバガイギー社製)をそれぞれ0.1重量%となる
様にトライブレンドした。
このパウダーをベント付−軸押出機で、300℃にて押
出し、空冷(室温30℃、風速0.01m/秒)したス
トランドを、ペンタイザーにてペレットとした。
この際、次工程の押出機のスクリュー径を50園と想定
し、ペレットのサイズを調整した。
このペレットを100dの容器に入れ、重量を測定し、
嵩密度(AD)を求めたところ0.523g/dであっ
た。またこれらのペレットを任意に30個選び、サイズ
を測定したところ、平均径は0.312C11、平均長
さは、0.25C1mであった。またこのペレットの密
度を密度勾配管法にて測定したところ1.04g/ci
iであった。また、このペレットは26個/C−(即ち
、容積Id中に充填できるペレット数は26個)であっ
た。
また、このペレットを用い、田辺プラスチック機械製の
単軸押出機(口径50m+)、フィードゾーンのスクリ
ューピッチ50m、溝深さ5+++mのフルフライトス
クリューを用いて、フィードゾーン320℃、コンプレ
ッサーゾーン315°C1メタ−リングゾーン310°
Cに設定し、400m幅のT−ダイを取り付け、二軸延
伸用低結晶化度(14%)の原反を作成した。
押出量10kg/hr、原反平均厚み150μmの場合
、押出量の変動が2%、原反の長さ方向の厚みむらが1
.5%であった。
実施例2 実施例1と同様にして、ペレットを作成した。
この際、次工程での押出機のスクリュー径を20mと想
定して、ペレットのサイズを調整した。
このペレットの性状を表に示す、なお、このペレットは
78個/dであった。
このペレットを用い、また東洋精機製の単軸押出機(口
径20+s)、フィードゾーンのスクリューピッチ20
閣、溝深さ3.7閣のフルフライトスクリューを用いて
フィードゾーン325°C,コンプレッサーゾーン32
0°C,メタ−リングゾーン310°Cに設定し、直径
0.4mのキャピラリー140本のダイを取りつけ、紡
糸した。
押出量2kg/hr、糸径30μmの場合、押出量の変
動が3%、糸径のむらが2.5%であった。
実施例3 実施例1と同様にして、参考例2のスチレン系重合体を
用いてペレットを作成した。
この際、次工程での押出機のスクリュー径を65閣と想
定して、ペレットのサイズを調整した。
このペレットの性状を表に示す。なお、このペレットは
20個/dであった。
次に、このペレットを用い、また単軸押出機(口径65
sm)、  フィードゾーンのスクリューピッチ65■
、溝深さ6■のフルフライトスクリューを用いて、フィ
ードゾーン325°C、コンプレッサーゾーン320°
C,メタ−リングゾーン310℃に設定し、400閣幅
のT−ダイを取り付け、二輪延伸用低結晶化度(12%
)の原反シートを作成した。
押出量30kg/hr、原反平均厚み600μmの場合
、押出量の変動が2.5%、シートの厚みむらは3%で
あった。
実施例4 参考例2で得られたスチレン系重合体100重量部、ガ
ラスファイバー(03T−488,日本電気硝子■製、
平均直径14am、平均長さ3IIIm)5重量部、参
考例3で得られた無水マレイン酸変性ポリ(2,6−シ
メチルー1.4−フェニレン)エーテル3重量部、カー
ボンブラック0,3重量II、  (2,6−ジーt−
ブチルメチルフェニル)ペンタエリストールジホスファ
イト(PEP−36、アデカアーガス化学■製)0.1
重量部及びテトラキス〔メチレン(3,5−ジーも一ブ
チルー4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネートコメ
タン(Irganox 1010.日本チバガイギー社
製)0.1重量部を、300°Cにて溶融混線後、押出
し、スクリュー径651II11を想定し、ペレットを
作成した。
このペレットを用いて、実施例3と同様にしてスタンパ
ブルシート川原反を作成した。結果を表に示す。
比較例1 ペレタイズ時にキャピラリーダイ温度を上げ、引き取り
速度を上げたことの他は、実施例1と同様の操作を行っ
た。成形に用いたペレットの性状を表に示す。なお、こ
のペレットは184個/ cdであった。
実施例1と同じ条件にて押出しようとしたところフィー
ドゾーンに圧密され、3分後にスクリューが停止した。
その結果、この押出機の復旧に1日かかった。
比較例2 実施例1と比較例1の中間の大きさのペレットを、実施
例1と同様にして作成し、以下、実施例1と同様の操作
を行った。成形に用いたペレットの性状及び押出安定性
の結果を表に示す。この表より、押出量の変動の度合い
が大きいことがわかる。
比較例3 比較例1で作成したペレットを用いて、実施例2と同様
の操作を行った。結果を表に示す。この表より、押出量
の変動の度合いが大きいことがわかる。
(以下余白) 〔発明の効果〕 上述の如く、本発明の押出成形方法によれば、溶融押出
成形時のスクリュー停止が無く、また押出量の変動を1
0%以内に抑えることができ、押出成形を連続的に安定
して行うことができる。
また、本発明の方法は、押出機の先端のグイとしてキャ
ピラリーダイ、T−ダイ、円環グイ等を付けることで、
シート成形、フィルム成形、二軸延伸用原反成形(フィ
ルム、シートパリソン)紡糸、不織布製造、射出成形、
プロー成形において有用に活用でき、押出安定性に優れ
ているため製品の精度が向上し、連続運転が安定に行え
る等、品質の向上を計ることができるとともに経済性に
優れたものである。
したがって、本発明の方法は、各種成形品の工業的に有
利な製造方法として、その利用価値は高い。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)高度なシンジオタクチック構造を有するスチレン
    系重合体又はそれを含有する組成物のペレットを溶融押
    出成形するにあたり、用いるペレットの形状と押出機の
    構造との関係が、 式 N≦100×(50/D)^1^/^2 (式中、Nは容積1cm^2中に充填できるペレット数
    を示し、Dは押出機のスクリュー径(mm)を示す。) を満足することを特徴とするスチレン系重合体の押出成
    形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996037352A1 (fr) * 1995-05-26 1996-11-28 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd Procede de production de resine styrenique
WO1996037353A1 (fr) * 1995-05-26 1996-11-28 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Procede de production d'une resine styrenique

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WO1996037352A1 (fr) * 1995-05-26 1996-11-28 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd Procede de production de resine styrenique
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EP0778113A1 (en) * 1995-05-26 1997-06-11 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Process for producing styrenic resin
EP0778113A4 (en) * 1995-05-26 1997-11-26 Idemitsu Petrochemical Co METHOD FOR PRODUCING STYRENE RESIN

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