JPH047797B2 - - Google Patents

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JPH047797B2
JPH047797B2 JP5927286A JP5927286A JPH047797B2 JP H047797 B2 JPH047797 B2 JP H047797B2 JP 5927286 A JP5927286 A JP 5927286A JP 5927286 A JP5927286 A JP 5927286A JP H047797 B2 JPH047797 B2 JP H047797B2
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panel
concrete
panels
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shear wall
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JP5927286A
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JPS62220669A (ja
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Shachio Masuzawa
Chokazu Yamada
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Kumagai Gumi Co Ltd
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Kumagai Gumi Co Ltd
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Application filed by Kumagai Gumi Co Ltd filed Critical Kumagai Gumi Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、建築物の柱と梁とにより規定される
空間に配置される耐震壁とその製造方法に関す
る。
(従来技術) 建築物の柱と梁とにより規定される空間に配置
されるコンクリート製の耐震壁の一つとして、壁
全体を一体の構造とした剛構造のものがある。し
かし、剛構造の耐震壁は、初期剛性が高く、変形
性能に乏しいため、小地震、強風等による小さい
変形時には耐震性能はよいが、耐震壁の最大耐力
を越える大きな変形時には脆性破壊を起し、耐力
が急激に低下する。この欠点を解決すべく、耐震
壁の最大耐力を高めると、耐震壁自体のみならず
該耐震壁を支承する柱および梁の強度を高めなけ
ればならず、耐震壁、柱および梁が大きくなり、
高価になる。
他のコンクリート製耐震壁の一つとして、壁面
に上下方向へ伸びる複数のパネル部分から成る柔
構造のものがある。しかし、柔構造の耐震壁は、
耐力がほぼ一定になる反面、初期剛性が低いた
め、強風、土木作業等による比較的小さな振動に
対する揺れが大きく、居住性が悪い。
さらに他のコンクリート製耐震壁の一つとし
て、特公昭48−11135号公報に記載されているよ
うに、壁面に上下方向へ伸びる複数のスリツトを
設けて連続する複数のパネル部分から成る構造と
し、小さい変化のときには剛構造の耐震壁として
作用し、所定の値を越える変化が生じたときに前
記スリツト部分の壁部材が破壊して各パネル部分
が独立することにより柔構造の耐震壁に移行する
構造のものがある。しかし、この耐震壁は、スリ
ツト部分の壁部材が亀裂によつて破壊することに
より柔構造から剛構造に移行するため、前記壁部
分の破壊にともなつて、パネル部分に亀裂が生
じ、その結果柔構造の耐震壁に移行した後の耐震
強度が初期の計画(設計)強度より大きく低下
し、またその後の振動により前記亀裂が拡大し、
耐震高度がより大きく低下する。
(発明の目的) 本発明は、初期剛性が高く、小さな変形時には
剛構造の耐震壁として作用し、所定の値を越える
力を受けたときに柔構造の耐震壁に確実に移行
し、移行後の耐震強度が計画強度より低下しない
とともにその後の振動によつても低下しない、建
築物の耐震壁およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
(発明の構成) 本発明の耐震壁は、側面を向き合わせて横方向
に順次配置されたコンクリート製の複数のパネル
であつて隣接するパネルの前記側面間に上下方向
へ連続する少なくとも一つの空隙を規定する面部
分を有するパネルと、前記空隙に配置されて前記
空隙を規定する面部分に接合されたコンクリート
またはモルタルの固化物を含む接合手段とを備
え、前記空隙を規定する前記面部分の少なくとも
一方は、該面部分相互間の間隔が前記パネルの厚
さ方向の少なくとも一方の側に向けて漸次増大し
かつ前記空隙が少なくとも前記一方の側に開口す
る形状を有する。
また、本発明の耐震壁は、側面を向き合わせて
横方向に順次配置されたコンクリート製の複数の
パネルであつて隣接するパネルの前記側面間に上
下方向へ連続する少なくとも一つの空隙を規定す
る面部分を有するパネルと、隣接する各パネルの
上部および下部を相互に連結する連結手段と、前
記空隙に配置されて前記空隙を規定する面部分に
接合されたコンクリートまたはモルタルの固化物
を含む接合手段とを備え、前記空隙を規定する前
記面部分の少なくとも一方は、該面部分相互間の
間隔が前記パネルの厚さ方向の少なくとも一方の
側に向けて漸次増大しかつ前記空隙が少なくとも
前記一方の側に開口する形状を有する。
本発明の耐震壁の製造方法は、側面を向き合わ
せて横方向に順次配置されるコンクリート製の複
数のパネルであつて隣接するパネルの前記側面間
に上下方向へ連続する少なくとも一つの空隙を規
定する面部分を有し、前記空隙を規定する前記面
部分の少なくとも一方は、該面部分相互間の間隔
が前記パネルの厚さ方向の少なくとも一方の側に
向けて漸次増大しかつ前記空隙が少なくとも前記
一方の側に開口する形状を有する複数のパネルを
製作し、次いで各パネルをその表面または裏面が
型枠に接触しかつ側面が向き合うように該型枠上
に横方向に順次配置し、その後隣接する前記パネ
ル間に形成された空隙にモルタルまたはコンクリ
ートを打設し、これを凝結させて接合手段を形成
する。
また、本発明の耐震壁の製造方法は、側面を向
き合わせて横方向に順次配置されるコンクリート
製の複数のパネルであつて隣接するパネルの前記
側面間に上下方向へ連続する少なくとも一つの空
隙を規定する面部分を有し、前記空隙を規定する
前記面部分の少なくとも一方は、該面部分相互間
の間隔が前記パネルの厚さ方向の少なくとも一方
の側に向けて漸次増大しかつ前記空隙が少なくと
も前記一方の側に開口する形状を有するパネルを
用いる耐震壁の製造方法であつて、前記パネルの
各側面にそれぞれ対応する面部を有するモルタル
またはコンクリート製の細長い複数の接合手段を
製作し、各接合手段を前記面部を向き合わせて該
面部相互間の間隔が前記パネルの厚さ方向の少な
くとも一方の側に向けて漸次増大するように型枠
上に横方向に間隔をおいて配置し、少なくとも前
記接合手段間の空間にコンクリートを打設し、こ
れを凝結させて前記パネルを形成する。
(発明の作用効果) 本発明の耐震壁は、柱と梁とにより規定される
空間に配置され、各パネルを直接または連結手段
を介して梁に固定される。
上記のように配置された状態において小さい振
動を受けると、本発明の耐震壁は、隣接するパネ
ルがモルタルまたはコンクリートを含む接合手段
により相互に接合されているため、各パネルおよ
び接合手段が一体に作用する。このため本発明の
耐震壁は、初期剛性が高く、小さい変化に対し剛
構造の耐震壁として作用する。
これに対し、パネルと接合手段との接合強度よ
り大きな力を受けると、本発明の耐震壁は、パネ
ルと接合手段とが離れ、各パネルが独立する。こ
のため、本発明の耐震壁は、所定の値を越える力
すなわち振動を受けると、その後は柔構造の耐震
壁に移行する。
また、本発明の耐震壁は、接合手段が配置され
た空隙を規定する面部分の少なくとも一方が、該
面部分相互間の間隔が前記パネルの厚さ方向の少
なくとも一方の側に向けて漸次増大しかつ前記空
隙が少なくとも前記一方の側に開口する形状を有
するため、接合手段がパネルから離れると、該接
合手段が前記空隙からその開口部の側へ移動し、
接合手段とパネルとの間に隙間が生じる、このた
め、本発明の耐震壁によれば、所定の値を越える
力を受けると、確実に柔構造の耐震壁に移行す
る。
さらに、柔構造への移行時、本発明の耐震壁
は、接合部材とパネルとの接合が解除され、接合
手段とパネルとの間に隙間が生じることにより各
パネルが独立するため、パネルに亀裂が生じず、
従つて柔構造へ移行後の耐震強度が計画強度より
大きく低下することがなく、またその後の振動に
より耐震強度が大きく低下することもない。
各パネルは、その上部および下部を連結手段に
より相互に連結することが好ましい。このような
構造の耐震壁によれば、該耐震壁が小さい振動を
受けたときに、連結手段が各パネルおよび接合手
段をより確実に一体壁として作用させ、小さい振
動により接合手段とパネルとが離れることを防止
する。
接合手段とパネルとを分離する力に対する応力
は、主として両者の接着力に依存する。この力が
不足するときは、たとえばパネルと接合手段とを
凹所とこれに係合する突出部とを有する係合手段
により係合させるか、パネルと接合手段とをシヤ
ーコネクタのような係合手段により係合させる
か、またはパネルをシヤーコネクタのような係合
手段により相互に係合させればよい。
パネルは無筋のコンクリートパネルであつても
よいが、少なくとも上下方向に伸びる鉄筋を有す
る鉄筋コンクリートパネル、好ましくは上下、横
および対角線の方向へ伸びる複数の鉄筋を有する
鉄筋コンクリートパネルであると、パネル自体の
強度が高いため好適である。
接合手段に針金のように変形可能の鋼材を接合
手段の長手方向に配置し、該鋼材の両端を連結手
段に固定すると好適である。このようにすれば、
耐震壁が柔構造に移行し、接合手段がパネルから
離れても、該接合手段が鋼材により支承されてい
るため、該接合手段の落下を前記鋼材により防止
することができる。
本発明の耐震壁はパネルと接合手段がセメント
の接着力により相互に接合されている点に特徴が
あり、このような耐震壁はパネルの面部分を特定
の形状にする部材を使用することにより容易に製
造することができる。このため、本発明による耐
震壁の製造方法は、パネルを製作する工程と、パ
ネルの側面の面部分に接合される接合手段を製作
する工程とを含む。しかし、パネルと接合手段と
は、いずれを先に製作してもよい。
(実施例) 本発明の他の目的および他の特徴は、図面に示
す実施例についての以下の説明から明らかとなろ
う。
第1図および第2図に示す建築物10は、柱1
2と、梁14とにより規定される空間に耐震壁1
6を配置している。柱12および梁14は、図示
の例ではH型鋼から成り、溶接、鋲、ボルト等の
任意な手段により相互に連結固定されている。
耐震壁16は、第3図〜第5図に示すように、
上下方向へ伸びる細長い板状の複数のコンクリー
トパネル18を備える。該パネル18は、側面を
向き合わせて横方向に順次配置されている。各パ
ネル18は、上下方向へ伸びる鉄筋20、横方向
へ伸びる鉄筋(図示せず)および対角線の方向に
伸びる鉄筋(図示せず)を配置した鉄筋コンクリ
ートパネルから成る。
各パネル18は、第5図に示すように、台形の
断面形状を有し、その頂面すなわち表面22同志
および底面すなわち裏面24同志を一致させて配
置されている。このため、隣接するパネル18間
には、隣接するパネルの側面26により、上下方
向へ連続するほぼV字状の空隙が形成されてい
る。
パネル18の側面26は、側面相互間の間隔が
パネル18の厚さ方向の一方の側すなわち表面2
2または裏面24となる側に向けて漸増し、向き
合う両側面により隣接するパネル間に形成された
前記空隙が前記一方に開口するような面部分を有
する形状であれば、他の形状であつてもよい。
このような面部分を有する側面26の他の形状
としては、第6図A,B,C,D,Eに示すよう
に、パネルの表面22に対し傾斜する面部分28
aおよび前記表面に対し直角の面部分28bから
なる形状A、表面22に対し傾斜する二つの面部
分30a,30bからなる形状B、表面22に対
し傾斜する面部分32a、表面22と平行の面部
分32bおよび表面22と直角の面部分32cか
らなる形状C、弧状の凸面の面部分34からなる
形状D、弧状の凹面の面部分36からなる形状E
等がある。
また、向き合う側面26は、両者がともに表面
22に対し傾斜する面部分または湾曲する面部分
を有する必要はなく、たとえば第6図Fに示すよ
うに、一方の側面26は表面22に対し傾斜し、
他方の側面26は表面22に対し直角であつても
よい。
隣接するパネル18の側面26により形成され
た前記空隙には、モルタルまたはコンクリートを
含む接合部材38が配置されている。該接合部材
38は、モルタルまたはコンクリート中のセメン
トによりパネル18の側面26に接合されてい
る。接合部材38には、該接合部材をその長手方
向へ貫通して伸びかつ針金のように変形可能の鋼
材40が配置されている。
各パネル18の上端部は上部連結部材42によ
り相互に連結され、各パネル18の下端部は下部
連結部材44により相互に連結されている。両連
結部材42,44は、第4図に示すように、鉄筋
46と、耐震壁16を梁14に固定的に取り付け
る取付金具48と、パネル18のコンクリートと
一体のコンクリート50とから成る。鉄筋46
は、パネル18の鉄筋20に係合されていてもよ
い。
なお、連結部材42,44は、かならずしも必
要でない。連結部材42,44を設けないとき
は、各パネル18に取付金具48を設ければよ
い。
接合部材38は、図示の例では上部および下部
連結部材42,44の間に前記空隙全体にわたつ
て配置されているが、前記空隙の長手方向に間隔
をおいて複数箇所に配置してもよい。また、接合
部材38は、上部および下部連結部材42,44
に接合されていてもよいし、接合されていなくて
もよい。
接合部材38に配置された鋼材40の両端は、
上部および下部連結部材42,44のコンクリー
ト中に達し、両連結部材に固定されている。
上記の耐震壁16は、第1図および第2図に示
すように、柱12と梁14とにより規定される空
間に配置され、その取付金具48を梁14にボル
ト、鋲、溶接等により連結することにより、梁1
4に固定される。
耐震壁16は、各パネル18が接合部材38に
より相互に接合されて、各パネル18、接合部材
38および連結部材42,44により一体壁の構
造をなす。このため、この耐震壁16は、小さい
振動が耐震壁16に加わると、剛構造の耐震壁と
して作用する。
これに対し、壁面に平行な水平方向の大きな振
動すなわち第7図Aに示す力52が加わると、こ
の耐震壁16は前記力により第7図A左右方向へ
振動し、それによつて隣接するパネル18の側面
に接合されていた接合部材38が前記側面からは
がれるため、パネル18がそれぞれ独立し、柔構
造の耐震壁に移行する。このとき、耐震壁16
は、前記側面26により規定される空隙がパネル
の表面に開口し、かつV字状の形状を有するた
め、はがれた接合部材38は前記空隙から抜け出
る。この状態を第7図Bおよび第7図Cに示す。
このため、耐震壁16は、所定値を越える力が加
わると、パネル18に亀裂のような傷を形成する
ことなく、柔構造の耐震壁に確実に移行する。
耐震壁16が剛構造から柔構造へ移行すると
き、耐震壁に加わる力の大きさに依存するもの
の、耐震壁16が剛構造から柔構造へ移行する最
小の力が加えられたときに、各接合部材38は同
時にパネル18から離れるものではなく、徐々に
離れる。このため、耐震壁16は、柔構造の耐震
壁に徐々に移行することになる。
前記空隙から抜け出た接合部材38は、両端を
上下の連結部材42,44に固定された鋼材40
を有するため、落下することがなく、たとえ小片
に破壊されても安全である。
接合部材38がパネル18の側面からはがれ、
耐震壁16が剛構造から柔構造へ移行する最小の
力は、接合部材38と前記側面との結合力により
異なる。この最小の力が小さいときは、パネル1
8と接合部材38の結合力を高めるか、または隣
接するパネル18間の結合力を高めればよい。
前記最小力を大きくすべく、第8図Aの例では
パネル18の側面26に前記空隙に開口する凹所
54を設け、接合部材38に凹所54に嵌合する
突出部56を設けることにより、パネル18と接
合部材38の結合力を高めている。また、第8図
Bに示す例では、隣接するパネル18をシヤーコ
ネクタ58により連結し、該シヤーコネクタ58
を接合部材38内に配置することにより、隣接す
るパネル間の結合力を高めている。さらに、第8
図Cの例では、凹所54、突出部56およびシヤ
ーコネクタ58を用いることにより、パネル18
と接合部材38の結合力およびパネル間の結合力
を高めている。凹所54、突出部56およびシヤ
ーコネクタ58を複数用いるときは、これらを上
下方向に隔てられた複数箇所に配置すればよい。
実験により得た耐震壁の強度−変形曲線を第9
図に示す。第9図において、曲線60は、第1図
〜第5図に示す構造の耐震壁16の曲線、62は
シヤーコネクタ58を用いた第8図Bに示す構造
の耐震壁の曲線、曲線64は、従来の剛構造の耐
震壁の曲線、66は従来の柔構造の耐震壁の曲線
である。
実験に用いた耐震壁の寸法を第10図に示す。
各実験に用いた各耐震壁は。鉄筋コンクリート製
である。一つの耐震壁には5つのパネルを用い
た。シヤーコネクタ58は、隣接するパネル間に
3つづつ配置した。従来の剛構造の耐震壁は、複
数のパネルの代りにそれらの合計と同じ寸法の一
つのパネルを用いた。従来の柔構造の耐震壁は、
本発明の接合部材を除去した構造である。
本発明の耐震壁たとえば第1図〜第5図に示す
耐震壁16は、先ず第11図Aに示すように、台
形の断面形状を有する複数の鉄筋コンクリート製
のパネル18を製作し、次いで該パネル18を第
11図Bに示すように上面が平坦な型枠68上に
パネル18の裏面24が型枠68に接触しかつ側
面が向き合うように横方向に順次配置し、その後
型枠68上にさらに他の型枠を配置し、隣接する
パネル18間に形成された空隙に鋼材40を配置
するとともにモルタルを打設し、該モルタルを凝
結させて該モルタルを第11図Cに示すように接
合部材38とすることにより製造することができ
る。パネル18間へは、モルタルの代りにコンク
リートを打設してもよい。上部および下部連結部
材42,44のためのモルタルまたはコンクリー
トは、隣接するパネル間にモルタルを打設する前
または打設後のいずれに打設してもよいし、隣接
するパネル間への打設と同時に打設してもよい。
パネル18を型枠68上に配置するとき、隣接す
るパネルを相互に接触させてもよいし、接触させ
なくてもよい。
また、本発明の耐震壁たとえば第1図〜第5図
に示す耐震壁16は、先ず第12図Aに示すよう
に、三角形(または台形)の断面形状を有するモ
ルタルまたはコンクリート製の細長い複数の接合
部材38を製作し、次いで各接合部材38を型枠
68上に第12図Bに示すように接合部材の一つ
の面が型枠68に接触しかつ隣接する接合部材3
8の他に面が向き合うように横方向に間隔をおい
て順次配置し、その後型枠68上にさらに他の型
枠を配置し、隣接する接合部材38間に形成され
た空隙に鉄筋を配置するとともにコンクリートを
打設し、該コンクリートを凝結させて該コンクリ
ートを第12図Cに示すようにパネル18とする
ことにより製造することができができる。この場
合も、上部および下部連結部材42,44のため
のモルタルまたはコンクリートの打設は、接合部
材38間にコンクリートを打設する前または打設
後のいずれに行つてもよいし、接合部材38間へ
の打設と同時に行つてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐震壁を備えた建築物の一部
を示す正面図、第2図は第1図の2−2線に沿つ
て得た断面図、第3図は本発明の耐震壁の一実施
例を示す正面図、第4図は第3図の4−4線に沿
つて得た断面図、第5図は第3図の5−5線に沿
つて得た断面図、第6図はパネルの側面の他の実
施例を示す断面図、第7図は本発明の耐震壁が剛
構造から柔構造へ移行するときの説明図、第8図
はパネル相互間およびパネルと接合部材との間の
結合強度を高める手段を示す断面図、第9図は本
発明および従来の耐震壁の強度−変形曲線を示す
図、第10図は実験に用いた耐震壁の寸法を示す
図、第11図は本発明の耐震壁の製造方法の説明
図、第12図は本発明の耐震壁の他の製造方法の
説明図である。 16:耐震壁、18:パネル、20:鉄筋、2
6:側面、38:接合部材、40:鋼材、42:
上部結合部材、44:下部結合部材、48:取付
金具、54:凹所、56:突出部、58:シヤー
コネクタ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 側面を向き合わせて横方向に順次配置された
    コンクリート製の複数のパネルであつて隣接する
    パネルの前記側面間に上下方向へ連続する少なく
    とも一つの空〓を規定する面部分を有するパネル
    と、前記空〓に配置されて前記空〓を規定する面
    部分に接合されたコンクリートまたはモルタルの
    固化物を含む接合手段とを備え、前記空〓を規定
    する前記面部分の少なくとも一方は、該面部分相
    互間の間隔が前記パネルの厚さ方向の少なくとも
    一方の側に向けて漸次増大しかつ前記空〓が少な
    くとも前記一方の側に開口する形状を有する、建
    築物の耐震壁。 2 前記パネルは前記空〓に向けて開口する少な
    くとも一つの凹所を前記側面に有し、前記接合手
    段は前記凹所に嵌合する突出部を有する、特許請
    求の範囲第1項に記載の建築物の耐震壁。 3 前記接合手段は該接合手段内を上下方向へ貫
    通して伸びる変形可能の鋼材を含む、特許請求の
    範囲第1項に記載の建築物の耐震壁。 4 前記接合手段は、該接合手段が配置された前
    記空〓を規定する両パネルをその側部において相
    互に結合する側部結合部材を有する、特許請求の
    範囲第1項または第4項に記載の建築物の耐震
    壁。 5 側面を向き合わせて横方向に順次配置された
    コンクリート製の複数のパネルであつて隣接する
    パネルの前記側面間に上下方向へ連続する少なく
    とも一つの空〓を規定する面部分を有するパネル
    と、隣接する各パネルの上部および下部を相互に
    連結する連結手段と、前記空〓に配置されて前記
    空〓を規定する面部分に接合されたコンクリート
    またはモルタルの固化物を含む接合手段とを備
    え、前記空〓を規定する前記面部分の少なくとも
    一方は、該面部分相互間の間隔が前記パネルの厚
    さ方向の少なくとも一方の側に向けて漸次増大し
    かつ前記空〓が少なくとも前記一方の側に開口す
    る形状を有する、建築物の耐震壁。 6 前記上部連結部材および下部連結部材は、コ
    ンクリートと、該コンクリート内に配置された鉄
    筋とを含む、特許請求の範囲第5項に記載の建築
    物の耐震壁。 7 前記接合手段は該接合手段内を上下方向へ貫
    通して伸びる変形可能の鋼材を含み、該鋼材の両
    端は前記連結手段に固定されている、特許請求の
    範囲第5項に記載の建築物の耐震壁。 8 側面を向き合わせて横方向に順次配置される
    コンクリート製の複数のパネルであつて隣接する
    パネルの前記側面間に上下方向へ連続する少なく
    とも一つの空隙を規定する面部分を有し、前記空
    〓を規定する前記面部分の少なくとも一方は、該
    面部分相互間の間隔が前記パネルの厚さ方向の少
    なくとも一方の側に向けて漸次増大しかつ前記空
    〓が少なくとも前記一方の側に開口する形状を有
    する複数のパネルを製作し、次いで各パネルをそ
    の表面または裏面が型枠に接触しかつ側面が向き
    合うように該型枠上に横方向に順次配置し、その
    後隣接する前記パネル間に形成された空〓にモル
    タルまたはコンクリートを打設し、これを凝結さ
    せて接合手段を形成することを含む、建築物の耐
    震壁の製造方法。 9 前記パネルは、前記側面と平行の軸線と直交
    する面における断面形状が台形状であり、その底
    面が前記型枠に接触しかつ側面が向き合うように
    該型枠上に横方向に順次配置される、特許請求の
    範囲第8項に記載の建築物の耐震壁の製造方法。 10 さらに、前記空〓にモルタルまたはコンク
    リートを打設すると同時、その前、およびその後
    のいずれかの時期に、隣接するパネルをコンクリ
    ートにより相互に連結することを含む、特許請求
    の範囲第8項に記載の建築物の耐震壁の製造方
    法。 11 側面を向き合わせて横方向に順次配置され
    るコンクリート製の複数のパネルであつて隣接す
    るパネルの前記側面間に上下方向へ連続する少な
    くとも一つの空〓を規定する面部分を有し、前記
    空〓を規定する前記面部分の少なくとも一方は、
    該面部分相互間の間隔が前記パネルの厚さ方向の
    少なくとも一方の側に向けて漸次増大しかつ前記
    空〓が少なくとも前記一方の側に開口する形状を
    有するパネルを用いる耐震壁の製造方法であつ
    て、前記パネルの各側面にそれぞれ対応する面部
    を有するモルタルまたはコンクリート製の細長い
    複数の接合手段を製作し、各接合手段を前記面部
    を向き合わせて該面部相互間の間隔が前記パネル
    の厚さ方向の少なくとも一方の側に向けて漸次増
    大するように型枠上に横方向に間隔をおいて配置
    し、少なくとも前記接合手段間の空間にコンクリ
    ートを打設し、これを凝結させて前記パネルを形
    成することを含む、建築物の耐震壁の製造方法。 12 前記接合手段は、その長手方向へ伸びる軸
    線と直交する面における断面形状が三角形および
    半円形のいずれかであり、その平坦な面部分を前
    記型枠に接触させ、前記面部を向き合わせて該型
    枠上に横方向に間隔をおいて配置される、特許請
    求の範囲第11項に記載の建築物の耐震壁の製造
    方法。
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