JPH047791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、浴室、特に浴槽と洗場並びに四周
の壁面とを一体に構成したユニツトバスの浴室構
造に関する。

（従来の技術） 従来、浴槽を有し洗場とその四周の壁面とを共
に一体に構成したいわゆるユニツトバスは公知で
ある。

かかるユニツトバスは、プラスチツクの一体成
形品である為、石けんやかみそり等の浴用小物を
収納するための収納棚は、壁面の一部を凹設して
形成されているのが一般的である。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、壁面の一部を凹設して収納棚と
する構造にあつては、成形上の点からそれ程大き
なスペースとすることは出来ず、特に奥行きが小
さくなる為、充分な収納スペースを得ることが出
来なかつた。又、物品は、単に載置してあるだけ
の為、落下し易いという問題点があつた。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために、この考案が採つ
た手段は、浴室の壁面４に少なくとも浴室内に向
かつて開放された開口５を形成し、該開口５内に
上面を開放し他の面を密閉した収納ボツクス６，
６０を回転自在に軸支して、出し入れ自在とな
し、格納時に収納ボツクス６，６０の前面を壁面
４と略面一に形成して格納時に収納ボツクスの前
面で開口５を閉止すると共に、収納ボツクス６，
６０の底部に排水パイプ１１，６２の一端を接続
し、他端を浴室内に臨ませたことを特徴とする。

（作用） 収納ボツクスを回動して、浴室内へ突出させる
ことにより、該収納ボツクス内から物品の出し入
れが出来る。回動して収納ボツクスを格納すれ
ば、浴室壁面と略面一となる為、邪魔になつた
り、身体を衝突させるおそれがなくなる。収納ボ
ツクス内に貯つた水は、排水ホースにより浴室内
へ排水される。

（考案の効果） この考案によれば、収納ボツクスが壁面に回動
自在に取り付けられ、壁面内に格納されるように
してあるので、収納ボツクスの大きさに製造上の
制約がなく充分な収納スペースを確保することが
出来ると共に、格納時には該ボツクスの前面が壁
面と略面一状態となる為、身体が衝突したり邪魔
になるおそれがない。又、ボツクス内に入り込ん
だ水は浴室内へ排水される為、収納した石けんが
溶けたり、かみそり等を腐触させたりするおそれ
もなくなる。

（実施例） 以下に図面を参照しつつこの考案の好ましい実
施例を説明する。図において、１は浴槽２を有し
洗場３並び四周の壁面４を一体に構成したいわゆ
るユニツトバス本体であり、壁面４の適所にこの
考案の収納棚Ａが設けられる。

収納棚Ａは、壁面４の適所に形成された開口５
と、該開口５から回動して出し入れされる収納ボ
ツクス６とからなる。収納ボツクス６は浅い半円
筒形をなし、上面を開放すると共に、内部は仕切
板７で複数のスペースに分割される。収納ボツク
ス６は直線状に延びる垂直板８の中央部で軸９，
１０で壁面４に回動自在に軸支され、下部軸１０
は中空に形成され、収納ボツクス６の内底部に連
通する。中空軸１０の下端には排水パイプ１１が
回転自在に接続され、該排水パイプ１１は壁面４
を貫通して洗場３内に臨んでいる。かくして、収
納ボツクス６内に貯つた水は中空軸１０、排水パ
イプ１１を介して浴室内へ排水される。

図面に示すように、収納ボツクス６を回転させ
て、浴室内へ突出させることにより、収納ボツク
ス６に物品の出し入れが可能であり、又半回転さ
せて、直線状の垂直板８を浴室内へ向けるとき、
収納ボツクス６は壁面４内へ格納され、垂直板８
が壁面４と略面一の状態となる。格納時に、収納
ボツクス６が壁面４と面一の状態となり、浴室内
への突出がなくなる為、収納ボツクス６が邪魔と
なつたり、身体が衝突したりするおそれがなくな
る。

第５，６図はこの考案の一変形を示すものであ
つて、収納ボツクス６０は上方へ向かつて拡開す
る断面略三角形状をなし、両側面下部を軸６１で
壁面４に軸支して、前後に向かつて旋回自在に取
り付ける。排水パイプ６２はフレキシブルパイプ
からなり、収納ボツクス６０の底部に連通され、
下端は壁面４を貫通して洗場に臨んでいる。ツマ
ミ６３を持つて、前後に回転させることにより、
収納ボツクス６０を出し入れする。格納時には、
収納ボツクス６０の前面板が壁面４と略面一とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は取付状態を示す全体の斜視図、第２図
は要部の拡大斜視図、第３図は縦断面図、第４図
は横断面図、第５図は一変形例を示す要部の拡大
斜視図、第６図は同縦断面図である。 １……ユニツトバス本体、２……浴槽、３……
洗場、４……壁面、５……開口、６，６０……収
納ボツクス、７……仕切板、８……垂直板、９，
６１……軸、１０……中空軸、１１，６２……排
水パイプ、６３……ツマミ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 浴室の壁面４に少なくとも浴室内に向かつて
   開放された開口５を形成し、該開口５内に上面
   を開放し他の面を密閉した収納ボツクス６，６
   ０を回転自在に軸支して、出し入れ自在とな
   し、格納時に収納ボツクス６，６０の前面を壁
   面４と略面一に形成して格納時に収納ボツクス
   の前面で開口５を閉止すると共に、収納ボツク
   ス６，６０の底部に排水パイプ１１，６２の一
   端を接続し、他端を浴室内に臨ませたことを特
   徴とする浴室構造。 (2) 収納ボツクス６が浅い半円筒形をなし、直線
   状の垂直板８の中央部を上下の軸９，１０によ
   り回転自在に軸支したことを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の浴室構造。 (3) 下部軸が中空軸に形成され、収納ボツクス６
   内に連通されると共に、下部に排水パイプが回
   転自在に連結されていることを特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第２項記載の浴室構造。 (4) 収納ボツクス６０が上方へ向かつて拡開する
   断面略三角形状をなし、両側面を軸６１を前後
   に旋回自在に軸支されていることを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載の浴室構
   造。