JPH0475256B2 - - Google Patents

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JPH0475256B2
JPH0475256B2 JP1305049A JP30504989A JPH0475256B2 JP H0475256 B2 JPH0475256 B2 JP H0475256B2 JP 1305049 A JP1305049 A JP 1305049A JP 30504989 A JP30504989 A JP 30504989A JP H0475256 B2 JPH0475256 B2 JP H0475256B2
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methylstyrene
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acrylonitrile
copolymer
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JP1305049A
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、α−メチルスチレン高含量共重合体
を含む耐熱性と耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組
成物の製造方法に関するものである。 今日、数多くの熱可塑性樹脂が広く利用されて
いる。その代表的なものとしてゴム変性熱可塑性
樹脂であるABS樹脂がある。しかしながら、高
い耐熱変形性を必要とする分野ではABS樹脂は
この点で不足であつた。ABS樹脂の耐熱性を高
める方法は種々提案されてきた。たとえば、特公
昭35−18194ではα−メチルスチレンとアクリロ
ニトリルとからなる共重合体とABS樹脂とを混
合することにより高い耐熱性と耐衝撃性を有する
組成物が得られる旨が記載されている。しかしな
がら、この組成物の加熱歪温度は100℃をわずか
に越える程度であるため更に高い耐熱性を必要と
する用途では制限を余儀なくされてきた。これは
α−メチルスチレンとアクリロニトリルを乳化状
態でラジカル重合させると両者の仕込比率を変化
させても生成する共重合体は大部分α−メチルス
チレンとアクリロニトリルの交互共重合体である
ためである。すなわち、単量体中のα−メチルス
チレンの量が70重量%以上になると重合率が急激
に低下し、α−メチルスチレン単量体が残留す
る。この傾向はα−メチルスチレン、アクリロニ
トリルおよびスチレンを含む三元共重合体でも同
様にみられる。また、特公昭45−33661にはα−
メチルスチレンを重合体中に導入する方法が記載
されている。この方法によると第一段階で単量体
混合物中に75〜90重量%のα−メチルスチレンと
25〜10重量%のアクリロニトリルとを共重合さ
せ、しかるのち逐次残存してくるα−メチルスチ
レンを第二段階でスチレンとアクリロニトリルを
主成分とする単量体を追加することにより重合を
完結させる方法である。しかしながら、この方法
によつてはα−メチルスチレン最大量の90重量%
を使用しても重合率の低下を招くので、第一段階
で生成する重合体中のα−メチルスチレンの含有
量を82重量%以上にすることは困難である。しか
も第一段階で使用するα−メチルスチレン量を高
くすれば残存するα−メチルスチレン量が多くな
り、これを重合するために第二段階でのスチレン
とアクリロニトリルを多くする必要が生ずるの
で、実際には全重合体中のα−メチルスチレン含
有量は約75重量%程度に止まる。したがつて、上
記従来法では得られる組成物の耐熱性には限度が
あつた。また、α−メチルスチレン含有量が高い
ポリマーとして、ポリα−メチルスチレンが知ら
れているが熱分解温度が低く実用に供し得ない。
製造法としてもアニオン重合によつてのみ得られ
るもので、ラジカル重合では製造できないもので
ある。 本発明者らは種々研究の結果、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル共重合体の一定範囲のも
のが耐熱性に優れ、更にこの共重合体にグラフト
共重合物を混合することにより満足すべき耐衝撃
性を付与できることを見い出し、これに基づいて
本発明を完成するに至つた。 本発明において重要なのは、本発明によつて得
られる共重合体の組成である。すなわち、65〜90
重量部のα−メチルスチレンと35〜10重量部のア
クリロニトリル及び0〜5重量部の共重合可能な
ビニル単量体(以上合わせて、100重量部)を重
合してなる共重合体であつて、且つα−メチルス
チレン含有量が82重量%以上の成分を30重量部以
上、更に好ましくは86重量%以上の成分を10重量
部以上含む共重合体Aである。この共重合体は耐
熱性が従来の共重合体に比べて著しく高いもので
ある。従来技術ではα−メチルスチレン82重量%
を30重量部以上含ませることは難かしく、従つて
熱変形温度はせいぜい115〜117℃となつている。
本発明による共重合体は熱変形温度を容易に117
℃以上とすることができる。更に、この共重合体
Aにグラフト共重合体Bを混合することにより耐
熱性が高く、かつ耐衝撃性の優れた樹脂組成物が
得られる。このような樹脂組成物は下記のように
して得られる。 すなわち、共重合体Aと、ジエン系ゴム35〜85
重量%にモノビニル芳香族化合物とビニルシアン
化合物からなる単量体でモノビニル芳香族化合物
とビニルシアン化合物の割合が85〜60:15〜40の
単量体を反応させて得られるグラフト共重合体B
とをジエン系ゴムが5〜30重量%になるように混
合することにより耐熱性、耐衝撃性が共に優れた
熱可塑性樹脂組成物が得られる。 該共重合体の製造方法は次の通りである。即ち
α−メチルスチレンの全量または大部分を反応器
に仕込み、十分に乳化状態にした後、アクリロニ
トリル及び共重合可能なビニル単量体を少量づつ
長時間かけて滴下し、残部のα−メチルスチレン
あるときは残部のα−メチルスチレンを添加し、
重合系内でα−メチルスチレン/アクリロニトリ
ル及び共重合可能なビニル単量体の比率を、重合
体生成量が50重量部になる迄は常に90/10重量比
以上、好ましくは95/5重量比以上のα−メチル
スチレン大過剰量にしておくことにより目的とす
る共重合体を得ることができる。この場合、先に
仕込むα−メチルスチレンは65重量部以上、90重
量部以下である。65重量部未満では耐熱性が低下
し、90重量部をこえると機械的強度が低下する。
連続的に滴下するアクリロニトリル単量体は10重
量部以上、35重量部以下である。10重量部未満で
は重合率が低くなり、35重量部をこえると得られ
る共重合体は加熱により着色しやすくなり、物理
的性質の低下を起こしやすい。先に仕込むα−メ
チルスチレン単量体中にはα−メチルスチレン単
量体に対し10重量%以下のビニルシアン化合物、
メタクリル酸、アクリル酸の低級アルキルエステ
ル等を含んでいてもよい。連続的に滴下するアク
リロニトリル単量体中にはアクリロニトリル単量
体に対し15重量%以下のモノビニル芳香族化合
物、α−置換型のモノビニル芳香族化合物、メタ
クリル酸、アクリル酸の低級アルキルエステル等
を含んでいてもよい。α−メチルスチレンとアク
リロニトリル以外の第三成分としては上記ビニル
単量体を5重量部(以上、仕込み単量体合わせて
100重量部)まで使用しても実質的に耐熱性、耐
衝撃性を低下させるものではないが、この量を越
えると両物性が低下して好ましくない。 本発明の熱可塑性樹脂組成物の製造方法に使用
するグラフト共重合体Bは、ジエン系ゴムにアク
リロニトリルとスチレンで例示されるビニルシア
ン化合物とモノビニル芳香族化合物を反応させる
ことにより得られる。該グラフト共重合体の組成
は、ジエン系ゴムが35〜85重量%、ビニルシアン
化合物とモノビニル芳香族化合物が65〜15重量%
であり、モノビニル芳香族化合物とビニルシアン
化合物の割合が85〜60:15〜40重量%が望まし
い。上記グラフト共重合体Bにおいて使用される
ジエン系ゴムは、ポリブタジエン、ポリイソプレ
ン、ブタジエン−スチレン共重合物などがあるが
特にこれらのものに限定されない。また使用され
るモノビニル芳香族化合物としてはスチレンの外
にα−メチルスチレン、クロルスチレン、ターシ
ヤリブチルスチレンなどがある。上記ビニルシア
ン化合物としては、アクリロニトリルの外にメタ
クリロニトリルなどがある。さらに上記モノビニ
ル芳香族化合物とビニルシアン化合物の一部をメ
タクリル酸、アクリル酸の低級アルキルエステル
等に置き換えてもよい。 上記共重合体Aは乳化重合によつて得られる
が、上記グラフト共重合体Bは好ましくは乳化重
合によつて得られるが乳化重合に限定されない。
乳化重合は通常の方法によつて実施できる。たと
えば、前記単量体混合物を水性分散体中、ラジカ
ル開始剤の存在下に反応させればよい。ラジカル
開始剤としては過硫酸カリ、過硫酸アンモニウ
ム、キユメンハイドロパーオキサイドなどの過酸
化物を例示することができる。その他、重合促進
剤、重合度調節剤、乳化剤などもこれまで一般に
乳化重合に際し使用されているものを適宜選択し
て使用できる。 本発明の方法によつて得られる熱可塑性樹脂組
成物の耐熱性および耐衝撃性は、共重合体Aとグ
ラフト共重合体Bの各々の組成のみならず、それ
らの混合比率によつても左右される。従つて、所
望の耐熱性および耐衝撃性に応じて混合比率を選
択すればよいが、本発明を好適に達成するために
は混合後の組成中においてジエン系ゴムが5〜30
重量%になるように混合する。混合は、それ自体
公知の方法で行なえばよい。たとえば、共重合体
Aとフラフト共重合体Bの各々のラテツクスを混
合し塩析して凝固したものを乾燥させてから使用
してもよい。また共重合体Aとグラフト共重合体
Bの各々の粉末あるいはペレツトをロール、スク
リユー、パンバリーミキサー、ニーダーなどで混
練したのち用に供してもよい。なお必要ならば、
混合に際しの常用の安定剤、顔料、滑剤、充填剤
などを添加してもよい。 以下に実施例を挙げ本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中「部」とあるのはいずれも
「重量部」を表わす。 実施例および比較例 共重合体Aの製造 攪拌機つき反応器に次の物質を仕込んだ。 水 250部 ラウリル酸ナトリウム 3部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.4部 硫酸第一鉄 0.0025部 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム
0.01部 脱酸素後、窒素気流中で60℃に加熱攪拌したの
ち、表−1に示す単量体()を仕込んだ。十分
に乳化させたのちに、表−1に示す単量体()
を連続的に滴下した。滴下終了後、更に60℃で攪
拌を続けて重合を終了した。生成した共重合体ラ
テツクスを塩化カルシウムで凝固させた後、水
洗、過、乾燥、ペレツト化して耐熱性を測定し
た。また反応途中のラテツクスをサンプリング
し、組成分析と重合率を測定した。かくして得ら
れた共重合体の重合率と組成、耐熱性は表−1の
とおりであつた。 また、表−1のA−10と同じ単量体〔単量体
()および()〕を用いて、単量体()をキ
ユメンハイドロパーオキサイド0.5部と共に連続
的に滴下したのち、単量体()をキユメンハイ
ドロパーオキサイド0.1部と共に連続的に滴下し、
滴下終了後、更に60℃で攪拌を続け、得た共重合
体の熱変形温度は113℃であつた。
【表】 * 重合体の元素分析から算出した。
グラフト共重合体Bの製造 攪拌機つき反応器に次の物質を仕込んだ。 水 250部 ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート
0.2 硫酸第一鉄 0.0025部 エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム
0.01部 ポリブタジエン 60部 脱酸素後、窒素気流中で60℃で加熱攪拌したの
ち、アクリロニトリル12部、スチレン28部をキユ
メンハイドロパーオキサイド0.3部と共に連続的
に滴下した。滴下終了後、さらに60℃で攪拌を続
けたのち、重合を終了した。 熱可塑性樹脂組成物の製造 上記の如く製造した共重合体Aとグラフト共重
合体Bをラテツクス状態で75:25の割合で混合
し、この混合ラテツクスに酸化防止剤を加え塩化
カルシウムで凝固したのち水洗、過、乾燥、ペ
レツト化して物理的性質の測定に供した。その結
果を表−2に示した。 表−2の結果から明らかなように、本発明の方
法によつて得られる組成物C−1〜6は、従来の
組成物に比べて極めて優れた耐熱性を示してお
り、目的とする優れた耐熱性と耐衝撃性とを併有
する熱可塑性樹脂が得られる。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 65〜90重量部のα−メチルスチレン、35〜10
    重量部のアクリロニトリル及び0〜5重量部の共
    重合可能なビニル単量体(以上合わせて、100重
    量部)を重合するに際し、α−メチルスチレンの
    全量または大部分を反応器に仕込み、十分に乳化
    状態にした後、アクリロニトリル及び共重合可能
    なビニル単量体を少量づつ長時間かけて滴下し、
    残部のα−メチルスチレンあるときは残部のα−
    メチルスチレンを添加し、重合系内でα−メチル
    スチレン/アクリロニトリル及び共重合可能なビ
    ニル単量体の比率を、重合体生成量が50重量部に
    なる迄は、90/10重量比以上のα−メチルスチレ
    ン大過剰にして乳化重合して得られるα−メチル
    スチレン高含量共重合体Aと、ジエン系オレフイ
    ンゴムにモノビニル芳香族化合物とビニルシアン
    化物とからなる単量体混合物を反応させて得られ
    るグラフト共重合体Bとを、AおよびBからなる
    組成物100重量部中ジエン系ゴムを5〜30重量部
    になるよう配合することを特徴とする熱可塑性樹
    脂組成物の製造方法。 2 α−メチルスチレン/アクリロニトリル及び
    共重合可能なビニル単量体の重合系における比率
    を95/5重量比以上にする特許請求の範囲第1項
    記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
JP30504989A 1989-11-24 1989-11-24 熱可塑性樹脂組成物の製造方法 Granted JPH02180947A (ja)

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