JPS5986613A - α−メチルスチレン共重合体の製造方法 - Google Patents

α−メチルスチレン共重合体の製造方法

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JPS5986613A
JPS5986613A JP19596682A JP19596682A JPS5986613A JP S5986613 A JPS5986613 A JP S5986613A JP 19596682 A JP19596682 A JP 19596682A JP 19596682 A JP19596682 A JP 19596682A JP S5986613 A JPS5986613 A JP S5986613A
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JP
Japan
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methylstyrene
polymerization
stage
copolymer
ethylenically unsaturated
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Pending
Application number
JP19596682A
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English (en)
Inventor
Hideo Goto
後藤 日出夫
Masayuki Kido
城戸 正之
Masahide Motoyama
本山 雅英
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Ube Cycon Ltd
Original Assignee
Ube Cycon Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、α−メチルスチレン共重合体、特にα−メチ
ルスチレン−エチレン系不飽和ニトリル共重合体の製造
方法に関するもので、よシ詳細には、α−メチルスチレ
ンの含有率が高く、耐熱性が優れており、種々の合成樹
脂、特にABS (アクリロニトリル−ブタジェン−ス
チレン)樹脂にブレンドすることによってその耐熱性の
向上に優れた作用を有するα−メチルスチレン共重合体
を、生産性よく製造する方法に関するものである。
従来、ABS樹脂の耐熱性を改良するために、ABS樹
脂にα−メチルスチレンを導入することは古くからよく
行われており、その方法としては、大別して次の2つの
方法が知られている。
(イ)α−メチルスチレンとアクリロニトリルとの共重
合体(スチレン、メチルメタクリレート等の共重合可能
な単量体を含む場合がある)と、ブタジェン−スチレン
−アクリロニトリルのグラフト共重合体を、ラテックス
状態もしくは塊状で混合して耐熱性ABS樹脂を得る方
法0 (口〕ポリフリジエンやラテックス或いは5BR(スチ
レン・ブタジェン・ゴム)ラテックスにα−メチルスチ
レン及びアクリロニトリルを主成分とする単量体を直接
グラフト共重合して耐熱性ABS樹脂を得る方法。
これらのABS樹脂の耐熱温度は、α−メチルスチレン
単位の含有量と密接な関連があり、多くのα−メチルス
チレン単位を導入するととくより、優れた耐熱性が得ら
れるが、α−メチルスチレンは、ラジカル重合では反応
性が非常に低く、単独では殆んど重合Llい性質を有し
ているため、アクリロニトリル等の他の単量体と共重合
させる必要がある。
α−メチルスチレンとアクリロニトリルとを共重合させ
て、α−メチルスチレン含有量の可及的に大きい共重合
体を得るだめの提案も既に多数なされており、例えば、
特開昭55−78007号公報には、α−メチルスチレ
ンの全量と不飽和ニトリルの一部とを前段重合で乳化重
合させ、後段重合で残りの不飽和二) IJルを添加し
て乳化重合を行う方法、特開昭56−103211号公
報には、重合初期よりα−メチルスチレンの重合速度よ
りも遅い速度で重合系中に不飽和ニトリル単量体を添加
し、重合率0〜90%の間において重合系中の未反応単
量体の組成比が不飽和二) IJルのモル数当りα−メ
チルスチレンのモル数が1.3〜3倍となるように保持
する方法、特開昭57−5− 8208号公報には、65重量部以上のα−メチルスチ
レンとこのα−メチルスチレン当り10重量−以下のア
クリロニトリル及びビニル単量体を初期に全量仕込み、
十分乳化状態にしたのち、35重量部以下のアクリロニ
トリル及びビニル単量体を遂次添加し、重合体生成量が
50重量部以上になる迄は重合系内のα−メチルスチレ
ン単量体とそれ以外の単量体の比率を常に90710以
上に保つように乳化重合する方法が開示されている。
しかしながら、α−メチルスチレン共重合体の耐熱性と
該共重合体の生産性とは一般に相対立する関係にあり、
従来の方法ではこの両者を同時に満足させることが困難
である。即ち、高いα−メチルスチレン含有量の共重合
体を製造しようとすると、重合速度の低下により、重合
に著しく長時間を要するようになシ、また反応系中に多
量の未反応単量体が残存するようになって、生成ラテッ
クスから未反応単量体をストリッピングする時間が長く
なる。
従って、本発明の目的は、ABS樹脂の耐熱性6一 改善に有用なα−メチルスチレン含有量の高いα−メチ
ルスチレン〜ニトリル共重合体を、高生産性を以って製
造し得る方法を提供するにある。
本発明の他の目的は、上述した高α−メチルスチレン含
有量のα−メチルスチレン共重合体を、比較的短かい重
合時間でしかも少ない未反応単量体残存量で製造し得る
方法を提供するにある。
本発明によれば、全単量体当り70乃至85重f1%の
α−メチルスチレンを含むα−メチルスチレンとエチレ
ン系不飽和ニトリルとの混合物をラジカル開始剤の存在
下に乳化重合させることから成るα−メチルスチレン共
重合体の製造方法において、全単量体当り30乃至65
重量%のα−メチルスチレンとα−メチルスチレン当り
10乃至65モルチのエチレン系不飽和ニトリルとを乳
化重合系に仕込んで第一段の重合を行い、仕込み単量体
の重合速度が実質的に低下した段階で前記乳化重合系中
に残りのα−メチルスチレンと、との残りのα−メチル
スチレン当り0.5乃至10モル倍のエチレン系不飽和
ニトリルとを同時に且つ連続的または間欠的に添加して
第二段の重合を行わせることを特徴とするα−メチルス
チレン共重合体の製造方法が提供される。
本発明は、α−メチルスチレンの一部及びエチレン系不
飽和ニトリルの一部を乳化重合系に仕込んで第一段の重
合を行わせ、この仕込み単量体の重合速度が実質的に低
下した段階で、残りのα−メチルスチレンと残りのエチ
レン系不飽和ニトリルとを1:0.5乃至1:10のモ
ル比、特に1:1乃至1:4のモル比で同時に且つ連続
的乃至は間欠的に乳化重合系中に添加して重合を行わせ
ることに顕著な特徴を有するものであり、これによす高
α−メチルスチレン含有量のα−メチルスチレン共重合
体を、高重合速度でしかも高転化率で製造することが可
能となるものである。
いま、乳化重合系中におけるα−メチルスチレン〔以下
AMSと略記することがある〕とアクリロニトリル(以
下AMと略記することがある)との共重合を考察すると
、乳化重合系に仕込んだ単量体の転化(重合)率が成る
程度進んだ段階(例えば、仕込んだ単量体の転化率が5
0チ以上の段階)では、乳化重合系中のAMS油滴は殆
んど消失しており、残存AMS単量体は殆んど全て生成
共重合体粒子中に膨潤された状態で含有されていること
が確認される。乳化重合では、水性媒質中に分散粒子の
界面付近に重合場(ポリメリゼーション・サイト)が形
成されるので、前記重合体粒子中の未反応のAMS及び
AN単量体は前述した重合場に拡散してはじめて重合に
関与することになる。一方、上記共重合体粒子において
は、重合の進行と共に粒子内部の粘度が上昇していくた
め、粒子内部からの単量体の拡散速度は低下し、その傾
向は転化率が高くなればなる程著しくなる。このような
乳化重合系中に、外部から単量体を添加すると、粒子内
部からの拡散単量体及び水相から粒子表面へ移行する単
量体が重合場において共重合に関与することになる。
しかしながら、前述した先行技術に示されるように、共
重合体粒子を含む乳化重合系中にAN単量体を添加する
方式では、反応を短時間に行なお9− うとした場合、重合場におけるAN濃度が高くなり、重
合し易いAN単量体の消費が速くなるため、単量体全体
としての転化率はむしろ低くなシ、生成する共重合体中
のAMS成分の含有量も低いものとなり、転化率、耐熱
特性の面から好ましくなく、樹脂が着色するなどの問題
も生ずる。一方、極めて小さい速度(粒子内部のAMS
単量体の表面への拡散速度よりも小さい速度)でAMを
添加すると著しく長い反応時間を要し、生産上好ましく
ない。
さらに、乳化重合系中の共重合体粒子の表面に極性の強
いAN成分のみが添加されると、粒子界面のAN濃度が
高くなるとか、あるいは粒子界面に極性の強いAN成分
重合鎖が形成され、かつ粒子内部のAMS単量体の重合
場への拡散がよシ困難になるなどのため、ラテックスの
安定性は低下し、凝固物の発生等生産上好ましくない。
単量体の転化率が高くなるほど、この傾向は著しくなる
本発明においては、第一段で乳化重合系に仕込んだAM
S及びAM単量体の重合速度が実質上低10− 下した段階で、AMS及びAN両単量体を前述した量比
で添加することにより、共重合体粒子表面にAN成分に
富んだ重合体鎖が形成されるのを防止し、共重合体粒子
内部の単量体をも共重合に関与させ、AMS成分の含有
量の高い共重合体を、高収率でしかも高い重合速度で生
成させることが可能となるものと認められる。
本発明方法においては、先ず、全単量体当り70乃至8
5重量%、特に72乃至80重量%のα−メチルスチレ
ンと15乃至ろ0重量%、特に20乃至28重量%のエ
チレン系不飽和ニトリルとを共重合させる。エチレン系
不飽和ニトリルとしては、アクリロニトリルが好適であ
るが、メタクリロニトリル等の他の不飽和ニトリルも単
独で或いはアクリロニ) IJルとの組合せで使用され
る。
乳化剤としては、従来α−メチルスチレン共重合体の製
造に用いられている公知の乳化剤は全て使用でキ、特に
、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫
酸ナトリウム、オレイン酸カリウムまたはナトリウム、
ロジン酸のカリウムまたはす) IJウム塩等のアニオ
ン性乳化剤が有利に使用される。これらの乳化剤はそれ
自体公知の処方に従って使用され、例えば仕込み単量体
当り1.0乃至5.0重量%、特に2.0乃至4.0重
量%の量で使用される。乳化剤は、反応開始に先立って
一括添加しておくことが望ましいが、所望によっては系
中に分割添加することもできる。
必要によっては、ラテックス粘度調整剤として、硫酸カ
リウム、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の電解
質物質を添加することができる。また、β−ナフタレン
スルホン酸ホルマリン縮金物のナトリウム塩等の乳化助
剤を電解質物質とともに添加することができる。
ラジカル開始剤としては、従来乳化重合に使用されてい
るラジカル開始剤は全て使用できる。例えば、過硫酸カ
リウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等の水
溶性無機過硫酸塩等や、過硫酸塩およびクメンハイドロ
パーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイ
ド、第三ブチルハイドロパーオキサイド、パラメンタン
ハイドロパーオキサイド等で代表される有機過酸化物と
、含糖ピロリン酸処方(デキストローズ、ピロリン酸ナ
トリウムおよび硫酸第一鉄)、スルホキシレート処方(
ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、エチレ
ンジアミンテトラ酢酸二ナトリウムおよび硫酸第一鉄)
等で代表される還元剤との組合せによるレドックス触媒
が有利に使用できる。これらの開始剤は、一般的な意味
での触媒量、例えば仕込み単量体当り0.1乃至2.0
重量%、特に0.2乃至1.5重量%の量で使用される
。レドックス系の場合には、α−メチルスチレン及び不
飽和ニトリルの単量体中に有機過酸化物を予じめ一定量
配合し、この混合物を乳化系に仕込み且つ添加して重合
を行うか、或いは乳化系に連続的に添加して重合を行う
のがよく、一方還元剤は乳化重合系中に予じめ仕込むか
或いは連続的乃至は間欠的に添加して重合を行うのがよ
い。
乳化重合時の温度も、従来使用されている温度範囲でよ
く、一般に55乃至80C1特に60乃至75rの温度
が使用される。重合反応は、発熱13− 反応であるので、用いる重合容器を外部から冷却し、或
いは放熱が大きいときKは外部から加熱することもでき
る。
本発明においては、全単量当り30乃至65重量%、特
に45乃至60重量%のα−メチルスチレンとα−メチ
ルスチレン当り10乃至65モルチ、特に20乃至55
モルチの不飽和ニトリルとを乳化重合系に仕込んで第一
段の重合を行う。この際65重量%よりも多い量のα−
メチルスチレンを第一段の重合で仕込むときには、転化
率の比較的低い段階で第一段重合が停止し、また第二段
重合後の転化率も低く、最終生成共重合体のα−メチル
スチレン含有量が低いものとなり易い。まり、第一段の
重合で仕込むα−メチルスチレンの量が上記範囲よりも
少ないときには、全体の重合に長時間を要するようにな
り、また生成共重合体のAMS含有量が低いものとなり
易くなシ、本発明の目的には不都合となる。また、不飽
和ニトリルの量が上記範囲よりも多いと、高α−メチル
スチレン含有量の共重合体を製造する目的には不都14
− 合となり、一方不飽和二トリルの量が上記範囲よりも少
ないと、重合速度が低下し、反応に著しく長い時間が必
要となったり、未反応単量体の量が増大する傾向がある
本発明において、第一段の重合における単量体の仕込み
には種々の方式を採用し得る。
即ち、本発明の一つの態様においては、最も簡便に 第
1段の重合開始に先立って、全単量体当り30乃至65
重量%のα−メチルスチレンとα−メチルスチレン当り
10乃至65モルチのエチレン系不飽和ニトリルとを全
量乳化重合系に仕込み、第一段の重合を行わせる。この
全量仕込みバッチ反応においては、反応初期においては
α−メチルスチレン含有量の少々いポリマーが生成する
が、反応の進行に伴ない、生成共重合体中のα−メチル
スチレン含有量は次第に増加し、反応開始40乃至70
分後には、重合速度がかなり低下するようになる。
また、本発明の別の態様においては、第一段の重合開始
に先立って、全単量体当り3o乃至65重量%のα−メ
チルスチレンを全量乳化重合系に仕込み、このα−メチ
ルスチレン当り10乃至65モル係のエチレン系不飽和
ニトリルを連続的または間欠的に添加しながら、第一段
の重合を行わせる。この第二の方式は、重合開始初期に
おける不飽和二) IJルの急激な消費を可及的に抑制
しようとするものであり、エチレン系不飽和ニトリルを
120分間以内、特に20乃至80分間にわたって、乳
化重合系中に添加し、添加後、20乃至60分間重合を
続行するのがよい。この反応は、重合開始初期に10乃
至60分間程度の誘導期が認められることがある。
本発明の更に別の態様においては、全単量体当り30乃
至65重量%のα−メチルスチレンとこのα−メチルス
チレン当り10乃至65モルチのエチレン系不飽和ニト
リルとを同時に且つ連続的または間欠的に乳化重合系に
添加しながら、第一段の重合を行わせる。この態様に於
いては、単量体の添加は60分間以内にわたって行い、
且つ単量体の添加後20乃至60分間にわたって重合を
続行させることができる。
操作の簡便さの点では第一の態様が優れているが、生成
共重合体中のα−メチルスチレン含有量及び転化率のバ
ランスでは、第二の態様が優れている。
本発明方法においては、第一段の重合において、仕込み
単量体の転化率が実質的に低下した段階、特に第一段の
重合における仕込み単量体の重合速度が仕込み単量体基
準で5重量%/10分間以下好1しくけ6重量%/10
分間以下に低下した段階で、残りのα−メチルスチレン
、即ち5乃至55重量%、特に12乃至65重量%のα
−メチルスチレンと、該α−メチルスチレン当り05乃
至10モル倍、特に1乃至4モル倍の不飽和ニトリルと
を同時に且つ連続的或いは間欠的に、この乳化重合系に
添加して第二段の重合を行う。
勿論、第二段で添加する不飽和二) IJルの量は、第
一段で添加したものと合計して全単量体の15乃至60
重量%、特に20乃至28重量%となるように選ばれる
17一 本発明においては、この第二段の重合において添加する
AMS:ANのモル比を上述した範囲に選ぶこと及びこ
の組合せ単量体を連続的乃至は間欠的に添加することに
より、重合速度の著しい増大がもたらされる。しかもこ
の方式を採用することにより、転化率の向上及び耐熱性
の著しい向上がもたらされる。
第二段の重合において、供給単量体中のエヂレン系不飽
和二) IJルのモル比が上記範囲よりも多いときには
、重合速度、転化率、ラテックスの安定性及び耐熱性の
点で本願発明の範囲に比して満足すべき結果は得られな
いし、一方上記範囲よりも低いと、ラテックスの安定性
及び耐熱性の点では満足し得るとしても、重合速度や転
化率の点で不満足なものとなる。
この第二段の重合に際して、上記組合せ単量体は、40
分間以上、特に60分間以上にわたって添加するのが望
ましい。160分間以上の時間を要しても得られるAM
S−AM共重合体の物性に有意差は現われないので、重
合時間を節約するた18− め600分間程度以下にするのが望ましい。最も好適に
は、第二段の重合において、乳化重合系中におけるα−
メチルスチレン及びエチレン系不飽和ニトリルの合計の
重合速度よりも小さい速度で残りのα−メチルスチレン
及びエチレン系不飽和二) IJルの添加を行う。この
場合、注意すべきことは、本発明の系では、第二段にお
ける重合速度そのものが太きいため、この添加にあまり
長時間をとる恐れはないということである。
第二段の重合に際して、反応を促進するために、第一段
の重合時の温度よりも高い温度で重合を行わせることも
でき、例えば第一段の重合温度よりも20Cまでのより
高い温度を用いることができる0 全原料を添加し終った後、乳化重合系を、引続き30乃
至60分間、同じ温度に維持重合を完結させることがで
きる。
反応終了後書られるラテックスは、それ自体公知の精製
手段、例えば水蒸気吹込みによる未反応単量体のストリ
ッピングや塩類による凝固分離等に付して、共重合体を
精製回収する。
本発明によって製造されたα−メチルスチレン共重合体
は、他の種々の合成樹脂、例えば、ABS(アクリロニ
トリル−ブタジェン−スチレン)゛樹脂、ASA(アク
リロニトリル−スチレン−ブチルアクリレート)樹脂、
MBS(メチルメタクリレートーブタジエ/−スチレン
)樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネートなどとブレ
ンドすることができ、従来公知の方法で製造されたα−
メチルスチレン共重合体をブレンドした組成物にくらべ
て、より向上した耐熱性を有する樹脂組成物を製造する
ために使用される。
次に、実施例および比較例によって本発明を具体的に説
明する。なお、実施例および比較例中に示した部および
チは、すべて重量部および重量%を意味する。
実施例1゜ 窒素ガス置換した攪拌機付き反応器に、イオン交換水1
60部、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.5
部、硫酸カリウム0.2部、α−メチルスチレン55.
0部およびアクリロニトリル70部を仕込み乳化させ、
窒素気流下に攪拌しなから70tZ’の温度に上げた。
次いでこれに、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.15部、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナト
リウム0.015部および硫酸第一鉄0.0025部を
イオン交換水10部に溶解させた溶液を加え、さらにク
メンハイドロパーオキサイド0.25部を加えて、第一
段の重合を開始した。反応物の温度を約70t?に維持
しながら攪拌下に約60分間重合を続けて第一段重合を
終了した。第一段重合終了時の転化率は48チであり、
重合速度は3.0%/10分であった。ただし、第一段
重合転化率は、サンプリングした少量のラテックスから
水を蒸発除去して固形分を取得し、固形分重量から単量
体以外の添加物重量を差し引いた重量の、第一段仕込み
単量体重量に対する割合で示し、第一段重合終了時の重
合速度は、第一段重合終了前10分から終了までの間に
重合した単量体(Ats+AN)の、第一段仕込み単量
体に対する割合を10分間当りに対す21− る重合速度として求めた(以下の各側においても同様に
して求めた)。
引き続いて、反応温度を約70Cに維持しながら、α−
メチルスチレン25.0部とアクリロニトリル15.0
部との単量体混合物と、ナトリウムホルムアルデヒドス
ルホキシレートo、1sLエチレンジアミンテトラ酢酸
二ナトリウム0.015部および硫酸第一鉄0.002
5部をイオン交換水10部に溶解した溶液と、クメンノ
・イドロバ−オキサイド0.25部とを、それぞれ80
分間、90分間および100分間かけて連続的に添加す
ることによって、第二段の重合を行なった。クメンノ・
イドロバ−オキサイドの添加終了後さらに40分間重合
を続行した。第二段重合終了時の最終転化率は93tl
)であった。ただし、最終転化率は、サンプリングした
少量のラテックスから水を蒸発除去して固形分を取得し
、固形分重量から単量体以外の添加物重量を差し引いた
重量の、全単量体重量に対する割合で示した(以下の各
側においても同様にして求めた)。また、第二段重合に
おける重合22− 速度は、第二段重合で単量体添加時間の間に重合した単
量体重量の、全単量体重量に対する割合を第二段重合単
量体添加時間で除去した値で示しく以下の各側において
も同様)、7.3%/10分であった。さらに、第二段
重合の単量体添加速度は、全単量体基準(以下の各側に
おいても同様)で4.8%/10分であった。
このようにして得られた共重合体ラテックス中に凝集物
は肉眼で観察されず、ラテックスの安定性は良好であっ
た(以下の各側においても同様にして評価した)0 この共重合体ラテックスを、スチームストリッピングし
て単量体を除去した後、これに塩化カルシウムを加えて
共重合体を凝固させ、分離、水洗、乾燥して樹脂粉末を
得た。得られた共重合体樹脂粉末のガラス転移温度(D
SC法により測定。以下の各側で同じ)は、151Cで
あった。
また、上記共重合体樹脂粉末77部と、乳化重合によっ
て製造したポリブタジェン65部に対し、スチレンとア
クリロニトリルとの重量比が7:3である単量体混合物
65部を乳化グラフト重合させて製造したABS共重合
体粉末23部とを配合した。得られた樹脂組成物を、バ
ンバリーミキサ−によって混練し、次いでロールミルに
よってシート状にしだ後グイサーでベレットにした。こ
のペレットから圧縮成形により作成した4インチ×オイ
ンチ×5インチの大きさの試験片について、ASTMD
64B−56(18,6Kg/c4)に従って熱変形温
度を測定した(以下の各側においても同じ)ところ、1
24Dであった。
実施例2〜8゜ 第一段重合および第二段重合における単量体の使用量を
それぞれ第1表に示す通りに変えた他は、実施例1と同
様に実施して、共重合体樹脂粉末およびこれとABS共
重合体粉末との樹脂組成物を得た。結果を第1表に示す
比較例1.〜Z α−メチルスチレンおよびアクリロニトリルの、全単量
体量、第一段および第二段の重合で使用した単量体量の
値を、それぞれ第1表に示す通りに変えたほかは、実施
例1と同様に実施して、共重合体樹脂粉末およびこれと
ABS共重合体粉末との樹脂組成物を得た。結果を第1
表に示す。
比較例8゜ 窒素ガス置換した攪拌機付き反応器に、イオン交換水1
60部、アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ2゜5部、
硫酸カリウム0.2部、α−メチルスチレン80.0部
およびアクリロニトリル20.0部を仕込み乳化させ、
窒素気流下に攪拌しながら70tZ’の温度に上げた。
次いでこれに、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシ
レート0.6部、エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリ
ウム0.03部および硫酸第一鉄0.005部をイオン
交換水20部に溶解させた溶液を加え、さらにクメンハ
イドロパーオキサイド0.5部を加えて、反応物の温度
を約70tTに維持しながら攪拌下に約100分間重合
を続けた。ラテックスの安定性は良好であった。
以下、実施例1と同様に操作して、最終転化率69チで
ガラス転移温度148Cの共重合体樹脂粉末を得た。
この樹脂粉末を使用して、実施例1におけると同様にし
て得たABS共重合体粉末との樹脂組成物の熱変形温度
は120Cであった。
比較例9 比較例8において、全単量体および全重合開始剤を一括
仕込したのに代えて、全単量体および全重合開始剤を2
00分間にわたって均一仕込速度で連続的に反応器に仕
込んだ他は、比較例8におけると同様に実施して、共重
合体樹脂粉末およびこれとABS共重合体粉末との樹脂
組成物を得た。
ラテックスの安定性は良好であり、最終転化率80チで
得られた共重合体樹脂粉末のガラス転移温度は148C
であり、樹脂組成物の熱変形温度は1201:であった
比較例10゜ 比較例9において、α−メチルスチレンの全量を重合開
始前に一括して仕込んだ他は、比較例9と同様に実施し
て、共重合体樹脂粉末およびこれとABS共重合体粉末
との樹脂組成物を得た。ラテックスの安定性は良好であ
り、最終転化率82チで得られた共重合体樹脂粉末のガ
ラス転移温度は149Cであり、樹脂組成物の熱変形温
度は122Cであった。
実施例9 実施例2において、第一段重合で使用したα−メチルス
チレンおよびアクリロニトリルの単量体混合物を、40
分間にわたって均一仕込速度で連続的に反応器に仕込み
、単量体添加後さらに40分間重合を進めて第一段重合
を行なった他は、実施例2と同様に実施して、共重合体
樹脂粉末およびこれとABS共重合体粉末との樹脂組成
物を得た。結果を第2表に示す。
実施例10゜ 実施例2において、第一段重合で使用した単量体のうち
アクリロニトリルのみを40分間にわた28一 つで均一仕込速度で連続的に反応器に仕込み、アクリロ
ニトリル添加後さらに30分間重合を進めて第一段重合
を行なった他は、実施例2と同様に実施した。結果を第
2表に示す。
第2表 実施例11〜14゜ 実施例2において、第二段重合の単量体混合物の添加時
間を第6表に示す時間に変えた他は、実施例2と同様に
実施して、共重合体樹脂粉末およびこれとABS共重合
体粉末との樹脂組成物を得29− た。結果を第6表に示す。
比較例1土 実施例2において、第二段重合の単量体混合物を、第二
段重合開始時に一括添加した他は、実施例2と同様に実
施して、共重合体樹脂粉末およびこれとA 135共重
合体粉末との樹脂組成物を得た。
結果を第6表に示す。
第6表 実施例15〜16゜ 実施例2において、第一段重合および第二段重合で使用
したレドックス系重合開始剤の代わりに過硫酸カリウム
0.3部を使用し重合開始時に全量添加した(実施例1
5)か、または、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ムの代わりにロジン酸カリウム塩を2.5部を添加した
(実施例16)他は、実施例2と同様に実施して、共重
合体樹脂粉末およびこれとABS共重合体粉末との樹脂
組成物を得た。結果を第4表に示す。
第4表 特許出願人  宇部サイコン株式会社 代理人 弁理土鈴木郁男 113−

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)全単量体当り70乃至85重量%のα−メチルス
    チレンを含むα−メリルスチレンとエチレン系不飽和ニ
    トリルとの混合物をラジカル開始剤の存在下に乳化重合
    させることから成るα−メチルスチレン共重合体の製造
    方法において、 全単量体当り30乃至65重量%のα−メチルスチレン
    とα−メチルスチレン当り10乃至65モルチのエチレ
    ン系不飽ニトリルとを乳化重合系に仕込んで第一段の重
    合を行い、仕込み単量体の重合速度が実質的に低下した
    段階で前記乳化重合系中に残りのα−メチルスチレンと
    、この残りのα−メチルスチレン当り0.5乃至10モ
    ル倍のエチレン系不飽和ニトリルとを同時に且つ連続的
    または間欠的に添加して第二段の重合を行わせることを
    特徴とするα−メチルスチレン共重合体の製造方法。
  2. (2)第1段の重合開始に先立って、全単量体当シミ0
    乃至65重量%のα−メチルスチレンとα−メチルスチ
    レン当り10乃至65モルチのエチレン系不飽和ニトリ
    ルとを全量乳化重合系に仕込み、第一段の重合を行わせ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. (3)第一段の重合開始に先立って、全単量体当り30
    乃至65重量%のα−メチルスチレンを全量乳化重合系
    に仕込み、このα−メチルスチレン当り10乃至65モ
    ルチのエチレン系不飽和ニトリルを連続的または間欠的
    に添加しながら、第一段の重合を行わせる特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
  4. (4)全単量体当シミ0乃至65重量%のα−メチルス
    チレンとこのα−メチルスチレン当り10乃至65モル
    チのエチレン系不飽和ニトリルとを同時に且つ連続的ま
    たは間欠的に乳化重合系に添加しながら、第一段の重合
    を行わせる特許請求の範囲第1項記載の方法。
  5. (5)第一段の重合における仕込み単量体の重合速度が
    仕込み単量体基準で5重量%/10分間以下に低下した
    段階で、残りのα−メチルスチレンとエチレン系不飽和
    ニトリルとの添加を行う特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  6. (6)第二段の重合において、乳化重合系中におけるα
    −メチルスチレン及びエチレン系不飽和二) +1ルの
    合計の重合速度よりも大きくない速度で残りのα−メチ
    ルスチレン及びエチレン系不飽和二) +3ルの添加を
    行う特許請求の範囲第1項記載の方法。
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