JPH0473771A - 乾式二成分現像剤用キャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は乾式二成分現像剤用キャリアに関し、より詳し
くはトナーのスペント化が防止された樹脂被覆乾式二成
分現像剤用キャリアに関する。

〔従来の技術〕

従来、電子写真法としては、米国特許第２，２９７゜６
９１号明細書、特公昭４９−２３９１０号公報及び特公
昭４３−２４７４８号公報等に各種の方法が記載されて
いるが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段に
より感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をト
ナーを用いて現像し、必要に応じて紙等に粉像を転写し
た後、加熱あるいは溶剤蒸気等により定着し、コピーを
得るものである。

電気的潜像を現像する方式には、大別して絶縁性有機液
体中に各種の顔料や微細に分散させた現像剤を用いる液
体現像方式とカスケード法、磁気ブラシ法、パウダーク
ラウド法などの天然または合成の樹脂にカーボンブラッ
ク等の着色剤を分散せしめたトナーを用いる所謂乾式現
像方法とがある。後者の乾式現像方法に用いられる現像
剤にはトナーのみからなる二成分現像剤と、トナー及び
キャリアの混合物からなる二成分現像剤とが知られてお
り、現在のところ、−成分系現像剤は一定の電荷量の維
持が難しいことから、二成分系現像剤の方が多く利用さ
れている。

この二成分系乾式現像剤は、比較的大きなキャリア粒子
表面上に微小なトナー粒子が雨粒子の摩擦により発生し
た電気力により保持されており、静電潜像に近接される
と静電潜像が形成する電界によるトナー粒子に対する該
潜像方向への吸引力が、トナー粒子とキャリア粒子間の
結合力に打ち勝ってトナー粒子は静電潜像上に吸引付着
されて静電潜像が可視化されるものである。そして、現
像剤は現像によって消耗されたトナーを補充しながら反
復使用される。

従って、キャリアは長期間の使用中、常にトナー粒子を
所望とする極性で、かつ十分な帯電量に摩擦帯電しなけ
ればならない。しかしながら、従来の現像剤は、粒子間
の衝突または粒子と現像機械との衝突等の機械的衝突又
はこれらによる発熱でキャリア表面にトナー膜が形成さ
れ、所謂スペント化が生じ、キャリアの帯電特性が使用
時間と共に低下し、現像剤全体を取換える必要が生じる
。

この様なスペント化を防止するため、従来よりキャリア
表面に種々の樹脂を被覆する方法が提案されている。

しかしながら、これらの樹脂を被覆したキャリアは、樹
脂自体が高抵抗であるため、現像剤の抵抗が高くなり、
その結果、コピー画像の大面積の画像面では、中央部の
画像濃度が非常に薄く、端縁のみが濃く表現される所謂
エツジ効果の鋭く利いた表現となる。複写体が文字やａ
＋ｇのときはこのエツジ効果のため鮮明な画像となるが
、被写体が写真のように中間調の場合には非常に再現性
の悪い画像となる欠点がある。また、現像剤の帯電量に
ついても同様なことがいえ、抵抗の低いキャリアに比べ
抵抗の高いキャリアでは帯電量が高くなり、その結果得
られるコピーは鋭くエツジ効果の効いた表現となる。つ
まり、スペント化防止のため表面に樹脂を被覆したキャ
リアは、抵抗のアップ、帯電量のアップにより、非常に
エツジ効果の効いたものとなる。

この点を解決するために、被覆層中に導電性物質たとえ
ば多孔性カーボンブラックを含有するキャリアが提案さ
れている（特開昭５６−７５６５９号公報）。

ところが、このキャリアは、多孔性カーボンブラックを
含有する被覆層とキャリアとの密着性が不十分であり、
長期の使用によって、被覆層が剥がれ、剥がれた部分に
トナーあるいはトナーの構成成分の一部が付着又は吸着
し、劣化現象を起こす（スペント現象）という問題があ
った。

〔発明が解決しようとする課題〕

本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は
トナーのスペント化を防止するためにキャリアの表面に
樹脂を被覆しても現像剤の抵抗が高くならず、また長期
間の繰り返し使用によっても現像剤劣化がなく、原稿に
対して忠実な画像を与える乾式二成分現像剤用キャリア
を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結
果、特定な導電性物質を樹脂中に分散させてなる被覆層
をキャリア芯材に設けたキャリアが有効であることを見
い出した。本発明はこれらの知見に基づいてなされたも
のである。

すなわち、本発明によれば、芯材粒子表面に導電性物質
を樹脂中に分散した被覆層を設けた二成分乾式現像剤用
キャリアにおいて、前記導電性物質として、電荷移動錯
体を用いたことを特徴とする乾式二成分現像剤用キャリ
アが提供される。

以下、本発明を更に詳細に説明する。

本発明で用いられる被覆用樹脂としては、例えば、ポリ
スチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチ
レン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−
プロピレン共重合体、スチレン−ブタジェン共重合体、
スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル
共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−
アクリル幽エステル共重合体（スチレン−アクリル酸メ
チル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体０
、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−ア
クリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェ
ニル共重合体等）、スチレン−メタクリル酸エステル共
重合体（スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタク
リル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニ
ル共重合体等）、スチレン−α−クロルアクリル酸メチ
ル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸
エステル共重合体等のスチレン系樹脂（スチレン又はス
チレン置換体を含む単独重合体または共重合体）、塩化
ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニル共重合体、ロジン変
性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リエステル樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂
、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアク
リレート共重合、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、フッ素樹脂等があるが、これらの樹脂は単独であ
るいは２種以上混合して使用される。

キャリア芯材としては、平均粒径が２０〜１０００７ｍ
、好ましくは５０〜５００μｍのコバルト、鉄、銅、ニ
ッケル、亜鉛、アルミニウム、フェライト、マグネタイ
ト、黄銅、ガラス等の非金属や金属、金属合金等従来使
用されている材料が広く用いられる。

本発明においては、導電性物質として、前記したように
電荷移動錯体を用いる。

電荷移動錯体とは電子供与体（ドナー）及び電子受容体
（アクセプター）と呼ばれる分子との間で電子をやり取
りすることで生成され得る錯体をいう。

この場合、ドナーとしては、 等が、アクセプターとしては、 太きいもの程導電性が高くなる。

以下に、本発明で好ましく用いられる電荷移動錯体の具
体例を示す。

テトラチアフルバレニウムテトラシアノキノジメタンテ
トラチアフルバレン−よう素 テトラチアナフタセンーテトラシアノキノジメタンテト
ラセレナフルバレニウムテトラシアノキノジメタンテ１
−ラチアナフタセン・ヨウ素 テトラチアフルバレニウムチオシアナートテトラチアフ
ルバレン・Ｐ−クロラニルテトラシアノキノジメタンセ
シウム 電荷移動錯体の粒径は特に限定されるものではないが、
０．１〜１０μｍ好ましくは０．２〜５碑程度のものを
用いるのが良い。

電荷移動錯体の量は被覆樹脂１００重量部に対して１〜
８０重量部が好ましい。又、被覆層の厚みは０゜１μｍ
〜５μｍとするのが好ましい。

上記電荷移動錯体を前記樹脂に分散する方法としては、
たとえば溶剤に樹脂を溶解した後、ホモミキサー等で分
散する方法等が採られる。被覆層の形成方法としては、
流動床法、噴霧法等の従来公知の手段で前記電荷移動錯
体の分散液をキャリア芯材に塗布すればよい。

前記本発明のキャリアとともに用いられるトナーとして
は、従来より公知の方法で得られたものが用いられ、具
体的には樹脂成分、通常可視像の形成に必要なカーボン
ブラック等の着色剤をよく混合し、熱ロールミルで混練
した後、冷却、固化後粉砕、分級して得られる。

キャリア並びにトナーの使用量としてはトナー粒子がキ
ャリア粒子の樹脂表面に付着してその表面積の３０〜９
咋を占める程度に雨粒子を混合するのが好ましい。

〔発明の効果〕

本発明の乾式二成分現像剤用キャリアは電荷移動錯体を
樹脂中に分散させてなる被覆層を芯材表面に設けたこと
から、キャリア表面の電気抵抗を低く抑えることができ
る。また電荷移動錯体は被覆樹脂及び芯材との密着性に
優れるため、被覆層のキャリア芯材への接着強度が向上
し、現像部内の撹拌による機械的な圧力が加えられた場
合でも被覆層が剥がれ難く、繰り返し使用しても原稿に
対して忠実な画像を与えることができる。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。部は
いずれも重量基準である。

実施例１ キャリアの　′ 下記処方によりコーテイング液を調製した。

シリコーン樹脂 （トーレシリコーン５Ｒ２４０６）　　　　　　　５０
０部テトラチアフルバレニウムテトラシ アノキジメタン　　　　　　　　　　　　　１０部トル
エン　　　　　　　　　　　　　　　１５００部回転円
板型流動層粒子コーティング装置に平均粒径１００　ｐ
ｍの酸化処理鉄粉を５ｋｇ入れて流動させながら上記処
方のコーテイング液を８０’Ｃの加熱下に散布し、塗布
を行った塗布物をコーティング装置より取り出し恒温槽
に入れ、２００　’Ｃで２時間加熱し。

シリコーン膜の硬化を行なわせ、導電性高分子を樹脂中
に分散させてなる被覆層を設けたキャリアを得た。

五二二ＩＪ− １〜ナー処方として下記の処方の混合物を２本ロール上
で加熱混線し冷却後、粉砕分級し、５〜２０μｍのトナ
ーを作った。

ポリスチレン（エッソ社Ｄ−１２５）　　　　　　１０
０部含金属染料 （保土谷化学スピロンブラックＢＨ）　　　　５部カー
ボンブラック　　　　　　　　　　　１０部上記トナー
及びキャリアをトナー濃度が３ｗｔ％になるように混合
し、現像剤とした。ブローオフ法によりトナーの帯電量
を測定したところ、−２５μＣ／ｇとなり負極性に帯電
していることがわかった。

この現像剤を用いてリコー製複写機ＦＴ６４００で連続
コピーテストを行ったが、１０万枚のコピー後、帯電量
を測定したところ一２０μｃ／ｇで殆ど低下しておらず
、画像品質も初期のものと全く変わらなかった。

この時点の現像剤を３５０メツシユのフルイ上にのせて
、清掃機でトナーのみ抜き取り、残ったキャリアを電子
顕微ＩＩ！（以下５ＥＷ）で表面を観察すると被覆層は
初期と全く変わらずきれいにキャリア芯材表面を被覆し
ていることが確認された。なお、画像品質は電荷移動錯
体を加えたことでエツジ効果もなく原稿に対して忠実な
ものであった。

実施例２ 実施例１中のシリコーン樹脂をメチルメタクリレート重
合体（ＭＭＡ＞　ＣＭす＝約５０，０００）５０部にか
え、８０℃の加熱化でコーティングを行ってＨＭＡの被
覆膜を得た。このキャリアを用いて実施例１と同じよう
にテストしたところ同様な結果を得た。

実施例３ 実施例１中のトナー例をカーボンブラックからイエロー
トナー用としてジスアゾ系顔料（リオノール・イエロー
ＦＯＮＴ、東洋インキ社製）に代えてトナーを作成し、
実施例１と同じようにテストしたところ実施例１と同様
な結果を得た。

実施例４ キャリア被覆材として下記処方によりコーテイング液を
調製した。

からなるコーテイング液を調製し１回転円板型流動層粒
子コーティング装置に平均粒径１００μｓの酸化処理鉄
粉を５ｋｇ入れ流動させているものに上記コーテイング
液を８０℃の加熱下に散布し、塗布を行なった塗布物を
コーティング装置より取り出し恒温槽に入れ、３５０℃
で２時間加熱し弗素膜の硬化を行なわせることによりキ
ャリアを作成した。

また、下記処方の混合物を２本のロールミル上で加熱下
で塗布し冷却後、粉砕分級し、粒径５〜２０声の二成分
系現像剤用トナーをつくった。

ポリスチレン（エッソ社製叶１２５）　　　　　１００
部カーボンブラック（三菱化成社製＃４４）　　　１９
部これらキャリア１００部及びトナー３゜０部を混合し
て二成分系現像剤を調製した。なお、この現像剤におけ
るブローオフ法によるトナーの帯電量（０７Ｍ）は＋２
０μｃ／ｇであった。

実施例５ 実施例１中のキャリアコート処方中のテトラチアフルバ
レニウムテトラシアノキシジメタンをテトラチアフルバ
レン−よう素にかえてみたところ、実施例１と同様な結
果を得た。

実施例６ 実施例１中のキャリアコート処方中のテトラチアフルバ
レニウムテトラシアノキシジメタンをテトラチアナフタ
セン−テトラシアノキシジメタンにかえてみたところ、
実施例１と同様な結果を得た。

比較例１ 実施例１のキャリアコ−１・処方中のテトラチアフルバ
レニウムテトラシアノキシジメタンをケッチエンブラッ
クＥＣＤＪ５０（１（ライオンアクゾ社）カーボンにか
えてキャリア芯材に実施例１と同様にして被覆膜を作成
した。０７Ｍは−２４μｃ／ｇでＦＴ−６４００（リフ
−類）で１０Ｍ枚の連続コピーをしたところ、０７Ｍは
−１３，５μｃ／ｇであった。１０Ｍ枚の連続コピー後
のキャリアを実施例１と同じようにしてＳＥＮで観察し
たところキャリア表面は被覆層が、魚のウロコのように
なって一部分にキャリア芯材が露出し、この部分にトナ
ーがスペント化しているのが一部に確認できた。このた
め、該現像剤の場合にはＱ／Ｈが１０Ｍ枚後に低下する
ものと推定される。又、０７Ｍの低下に伴なって機内の
トナー飛散が顕著となり、また地肌部分の地汚れが著し
くなった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）芯材粒子表面に導電性物質を樹脂中に分散した被
   覆層を設けた二成分乾式現像剤用キャリアにおいて、前
   記導電性物質として、電荷移動錯体を用いたことを特徴
   とする乾式２成分現像剤用キャリア。