JPH047324B2 - - Google Patents

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JPH047324B2
JPH047324B2 JP58044525A JP4452583A JPH047324B2 JP H047324 B2 JPH047324 B2 JP H047324B2 JP 58044525 A JP58044525 A JP 58044525A JP 4452583 A JP4452583 A JP 4452583A JP H047324 B2 JPH047324 B2 JP H047324B2
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eye
formula
acid
compound
solution
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JP58044525A
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Roeru Uootaaberii Debitsudo
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Syntex USA LLC
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Publication of JPH047324B2 publication Critical patent/JPH047324B2/ja
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/33Heterocyclic compounds
    • A61K31/395Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
    • A61K31/40Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with one nitrogen as the only ring hetero atom, e.g. sulpiride, succinimide, tolmetin, buflomedil
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P27/00Drugs for disorders of the senses
    • A61P27/02Ophthalmic agents
    • A61P27/06Antiglaucoma agents or miotics

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は炎症に起因するまたは炎症を伴う眼病
の処置または予防のための局所用薬剤調製物に関
する。 多くの眼病は痛い炎症性の合併症に起因するか
またはこれを伴う眼の疾病である。かかる合併症
は極めて度々視力の悪化または失明をもたらす。
最も危険であると考えられるものの中には、緑内
障、胞状斑点浮腫、葡萄膜炎、糖尿病性網膜症、
結膜炎及び手術後または外傷性の眼炎に属するも
のがある。すでに発生している場合、全てこれら
の眼病は急性、悪急性または慢性型であることが
ある。眼の炎症性疾病の原因はバクテリア性、ウ
イルス性、カビ性、寄生性、毒性、化学的、機械
的、アレルギーに対する感応性によつて変わる。 緑内障は異状に高い眼内圧の普通の特徴をもつ
眼病の一群であり、この眼圧は徐々に進行的に周
囲の視界が失われる原因となり、そして未処置の
場合には、中心視力を失い、最終的に失明の原因
となる。緑内障の発生の原因は知られていない。
緑内障は通常、眼の瞳孔を収縮する薬剤、例えば
ピロカルピンまたはカルバコールによつて局所的
に、浸透剤または炭酸脱水酵素抑制剤によつて全
身的に、或いは外科学によつて根治的に処理され
る。The Merck Manual、第13版、1702頁
(1977)参照。 胞状斑点浮腫は白内障除去により生じ得る網膜
浮腫である。胞状斑点浮腫の最近提案された理論
は、崩壊した血液房水関門が房水への誘導による
プロスタグランジンまたは他の炎症性調停器の放
出である。この理論は、プロスタグランジンの上
昇量の抑制剤として知られた局所的インドメタシ
ンの手術適用前及び/または適用後によつて胞状
斑点浮腫を抑制し得ることが見出されたことによ
つて支持される。Albrecht v.Graefes Arch.
Klin.Exp.Ophthal.,209:83−88,(1978)参照。 葡萄膜炎は虹彩、毛様体及び脈絡膜の炎症を含
む葡萄膜の炎症である。また葡萄膜炎は毛様体が
傷つけられた場合に、外傷に続いて発生し得る。
葡萄膜炎の処置の主な目的は損傷を与える炎症活
性の抑制である。葡萄膜炎の処置に対してデキサ
メタゾン点滴剤、短期間の全身的コルチコステロ
イド処置または病変の光凝固が最も普通に用いら
れる。The Marck Manual,第13版、1697頁
(1977)参照。 糖尿病性網膜症は本態性糖尿病の進行性形態に
伴う極めて小さい循環系合併症である。これはガ
ラス体の出血、繊維生成、第二の網膜剥離及び毛
細血管基底膜の肥厚を伴つて度々ガラス体空洞に
広がる眼の後極において増殖する新しい血管新生
によつて特徴ずけられる。糖尿病性網膜症の相対
的に重い症状に対して用いられる処置には網膜浮
腫の程度並びに出血の回数及び激烈さを減じるた
めに、血圧の的確な調節または増殖する新血管小
房のレーザー光凝固が含まれる。The Merck
Manual,第13版、1700頁(1977)参照。米国特
許出願第162355号において、リンゴールド
(Ringold)及びウオーターベリー(Waterbury)
は毛細血管病を処置する際の鎮痛剤及び非ホルモ
ン系抗炎症剤の全身的使用を提案している。 結膜炎は細胞浸潤及び滲出によつて特徴ずけら
れる結膜及び粘膜の炎症である。結膜炎は急性ま
たは慢性のいずれかであり、急性の場合には、結
膜の炎症はウイルス、アレルギーまたはバクテリ
アに起因し;慢性の場合には、結膜の炎症は月ま
たは年の期間にわたつて起こる追発及び軽快によ
つて特徴ずけられる。慢性結膜炎の原因は急性結
膜炎の原因と同様である。急性及び慢性結膜炎の
双方の処置にはスルホンアミド点滴剤、抗生物質
の局所的投与または全身的抗生物質治療が含まれ
る。慢性結膜炎の最も重要な予防は全ての刺激因
子を除去することである。アレルギー性結膜炎の
場合には、また局所的コルチコステロイド治療が
指示されている。Merck Manual、第13版、
1687頁(1977)参照。 眼の他の炎症性合併症は眼に直接傷をつけた後
に発生するもの、または眼外科手術中の外傷に起
因するものである。眼に対する損傷は異物、裂
傷、挫傷、薬品による火傷、または他に起因する
ことがある。眼の損傷及び外傷後の炎症の処置は
麻酔法、損傷または外傷の正確な診断及び炎症の
発生の外傷後または手術前もしくは手術後の予防
からなる。The Merck Manual、第13版、1680
頁(1977)参照。 本発明の主題である化合物及び該化合物と同様
な構造式を有する化合物は公知であり、米国特許
第4089969号、同第4232038号、同第4087539号及
び同第4097579号に記載されている。これらの化
合物は一般に全身的抗炎症剤、全身的鎮痛剤及び
全身的解熱剤並びに平滑筋弛緩剤として有用であ
る。抗炎症剤、解熱剤、鎮痛剤または平滑筋弛緩
剤として提案された用途は全身的小児科学的使用
に対しては錠剤、カプセル剤、経口用懸濁液の形
態または獣医学的には粉末にした上層塗沫として
用いられる。これらの化合物は従来眼の病気を予
防または処置するために局所的に、即ち目に直接
投与されず、多分、その理由はその非刺激特性が
予想されず、意外であるためである。 本発明は式 式中、Arは
【式】 であり、 R1およびR2は共に水素を表す の化合物並びにその薬剤的に無毒性エステル及び
塩の薬剤的に有効量をこれを必要とする哺乳動物
の目に直接投与することからなる哺乳動物におけ
る眼病を予防または処置するための局所用薬剤調
製物に関する。これに関して殊に価値ある化合物
は次のものである: 5−ベンゾイル−1,2−ジヒドロ−3H−ピ
ロロ(1,2−α)ピロール−1−カルボン酸;
並びに個々の(l−)及び(d−)酸異性体並び
に製剤上許容し得る無毒性のアルキルエステル及
び塩。 本明細書に用いた如き、Arが(A)である式()
の化合物の「製剤上許容し得る無毒性塩」誘導体
とはCOOH部分のHが正イオン例えばナトリウ
ムで置換されているが、或いは適当なアミンと結
合したものである。これらの塩誘導体は後記の如
く、Arが(A)である式()の酸を適当な塩基と
反応させて製造される。 Arが(A)である式()の製剤上許容し得る無
毒性エステルはCOOH部分のOHが炭素原子1〜
12個のアルコキシまたはエステル化されたグリコ
ールで置換された化合物である。これらのものは
後記の如く、適当なアルコールをArが(A)である
式()の酸と反応させて製造される。 「アルキル」なる用語は指示された炭素数を含
む直鎖状及び分枝鎖状の炭化水素を包含する。代
表的なアルキル基にはメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、
tert−ブチル、ネオペンチル、イソペンチル、
tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプ
チル、イソヘプチル、オクチル、イソオクチル、
ノニル、イソデシル、6−メチルデシルが含まれ
る。 「低級アルキル」なる用語は炭素原子1〜4個
の分枝鎖状または直鎖状の飽和炭化水素例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n
−ブチル、イソブチル、sec−ブチル等を意味す
る。 「アルコキシ」なる用語は「アルキル」が上に
定義した通りである直鎖状または分枝鎖状のアル
キルエーテル基を示す。これらの基には例えばメ
トキシ、エトキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、
3−ペントキシ等の基が含まれる。 「低級アルコキシ」はRが上に定義した通りの
低級アルキルである基−ORを意味する。 本明細書に用いた如き「ハロ」なる用語はフル
オロ、ヨード、ブロモまたはクロロから選んだハ
ロゲンイオンを意味する。 本明細書に用いた如き「アロイル」なる用語は
Rが5または6個の炭素の芳香族基を示す。アロ
イルの例はベンゾイル、2−フロイル、2−チエ
ノイル、3−フロイルまたは3−チエノイル等で
ある。 本発明の化合物の名命においては、IUPAC命
名法を用いる。本発明の化合物は、下記のもので
ある: 5−ベンゾイル−1,2−ジヒドロ−3H−ピ
ロロ(1,2−α)ピロール−1−カルボン酸、
並びにその個々の(l−)及び(d−)酸異性体
並びに製剤上許容し得る無毒性のアルキルエステ
ル及び塩。 Arが(A)である式()の5−アロイル−1,
2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−α〕ピロ
ール−1−カルボン酸並びにその製剤上許容し得
る無毒性エステル及び塩の製造の詳細な記述は、
ムコースキー(Muchowski)等、1978年5月16
日発行の米国特許第4089969号を参照することに
よつて本明細書に加入される。 式(A)の5−アルキルスルフイニルベンゾイル−
及び5−アルキルスルホニルベンゾイル−2−ジ
ヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−α〕ピロール−
1−カルボン酸並びにその製剤上許容し得る無毒
性エステル及び塩の製造の詳細な記述は、クルー
ゲ(Kluge)等、1980年11月4日発行の米国特許
第4232038号に参照として加えられている。 式(A)の5−アルキルチオベンゾイル−1,2−
ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−α〕ピロール
−1−カルボン酸は次の反応式に示した方法で製
造される。 式中、R1は水素;炭素原子1〜4個を有する
低級アルキル基;クロロまたはブロモを表わし; R4はアルキルを表わし; R6はエステル化に対してメタノール、エタノ
ール、イソプロパノールまたはn−ブタノールの
いずれを用いるかによつて、メチル、エチル、イ
ソプロピルまたはn−ブチルを表わす。 出発化合物2−アミノエタノールアセテート
(示してない)は2−アミノエタノールを5℃乃
至50℃間の温度で氷酢酸と反応させて製造され
る。次にこの化合物を十分な時間還流温度でジメ
トキシテトラヒドロフランと反応させ、所望のピ
ロール及びアセテートを生成させる。この反応は
一般に約5時間以下で進行する。反応混合物から
生成物を抽出した後、この混合物を塩基性アルコ
ール混合物、例えば水酸化ナトリウム及びメタノ
ールを用いて室温で加水分解し、式()によつ
て表わされる所望の生成物が徐々に生じる。 またこのものをやや昇温下で、例えば20〜60℃
で水性ホルムアルデヒド中のジメチルアミン塩酸
塩溶液と反応させ、1−(2−ヒドロキシエチル)
−2−ジメチルアミノメチルピロール()を生
成させる。適当な有機溶媒、例えばジクロロメタ
ンで抽出し、次いで蒸発及び蒸留によつて精製し
た後、式()によつて表わされる化合物をアセ
トンに溶解し、窒素またはアルゴンを用いて不活
性雰囲気下に保持し、この冷却した反応混合物
に、温度が約5℃を超えないような速度で、やや
モル過剰量の硫酸ジメチルを加える。硫酸ジメチ
ルの添加終了後、この溶液を室温で撹拌し、水中
のシアン化ナトリウムの溶液を加える。生じた反
応混合物を還流温度、即ち一般に約90〜100℃に
加熱し、留出物を捕集する。この反応混合物を適
当な期間、一般に2時間以上、好ましくは約1/2
時間、温和な還流下で加熱し、この混合物に水を
加える。抽出し、乾燥し、そしてカラムクロマト
グラフイーで精製した後、式()によつて表わ
されるニトリル、即ち1−(2−ヒドロキシエチ
ル)ピロル−2−イル−アセトニトリルが得られ
る。 次に式()の化合物を、第三アミン、即ちト
リエチルアミン、ピリジン等の存在下においてメ
タンスルホニルクロライドでエステル化して対応
する1−(2−メタンスルホニルオキシ)エチル
ピロル−2−イル−アセトニトリルに転化する。
場合によつては、溶媒例えばジクロロメタンの存
在下においてて約−10℃乃至ほぼ室温の温度で約
10分〜約2時間のエステル化により、対応するメ
シルエステルを生じる。式()によつて表わさ
れるメシルエステルを式()の対応する1−シ
アノ−1,2−ジヒドロ−3H−−ピロロ〔1,
2−α〕ピロールに転化する。約1〜約10時間還
流温度で、アセトニトリル溶液中のヨウ化ナトリ
ウムとの反応による。式()の化合物の製造は
フアン・ホルン(Van Horn)等による米国特許
第4100698号に記載されており、この特許を本明
細書に参照として加える。 式()のニトリルは、120℃までの昇温下で
反応を起こすのに十分な時間、一般に約5時間以
下、エチレングリコール中の水性水酸化ナトリウ
ムまたは水酸化カリウムとの反応によつて、式
()で表わされる酸に転化することができる。
反応混合物を適当な有機溶媒で抽出し、水相を濃
塩酸を用いて酸性PH値にし、そして水から抽出す
ることにより、式()によつて表わされる酸を
生じる。またこの酸を塩化水素酸の如き酸の存在
下において低級脂肪族アルコールとの反応によ
り、式()のエステルに転化する。 化合物()におけるC−1位置のカルボン酸
基が塩化水素の存在下において低級脂肪族アルコ
ール例えばメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、n−ブタノール等で処理することによつ
て選択的にエステル化され、式()の対応する
アルキル1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,
2−α〕ピロール−1−カルボン酸が生じる。こ
の反応は約0℃〜約50℃の温度で約1〜約4時間
行われる。 次に式()の化合物を、化合物()を式 の酸塩化物または式 式中、R6は上記の意味を有する、 のオキシ塩化リンと縮合させることによつて式
()及び(A)のアルキルチオベンゾイル化合物
に転化し、対応するアルキル5−ベンゾイル−
1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ〔1,2−α〕
ピロール−1−カルボン酸()が得られる。こ
の反応は米国特許第4089969号に示された反応条
件に従つて行われる。 この方法の好ましい具体化例においては、この
縮合は適当な溶媒中の式()の化合物の溶液を
同一溶媒中の所望のアミン及びオキシ塩化リンの
双方の1.1〜5モル当量のあらかじめ還流させた
混合物に加え、かくして得られた反応混合物をア
ルゴン雰囲気下で約6〜約72時間還流させ、その
後これに酢酸ナトリウム約3〜約10モル当量を加
え、次いで更に約4〜約6時間還流させることに
よつて行われる。 また、式()の中間体ニトリルを反応式に従
い、式()の()への転化についてすでに述
べた反応条件を用いて、式()のニトリルに転
化することができる。また式()の化合物を、
ニトリル部分を前記の如くして酸に転化すること
によつて、Arが(A)である本発明の化合物に転化
する。 Arが(A)である式の化合物は当該分野におい
て公知の方法に従つて分割し、対応するその個々
の異性体を得ることができる。 Arが(A)である式の化合物の(l)−酸異性体
及び(d)−酸異性体は、Arが(A)である式の化合
物のα−フエネチルジアステレオ異性体エステル
に高速液体クロマトグラフイー(HPLC)の公知
の方法を適用し、次いで酸開裂によつて得ること
ができる。かくて例えば式の化合物、但しAr
は以下に(A−H)として定義し、R1及びR6
は双方共に水素である(以下に(A−H)とし
て定義する)、を次のフロー図に従つて更に処理
することができる:
【表】 ↓
【表】 性体 性体
Arが(A)である式の遊離酸は普通の方法によ
つて、例えば(a)強無機酸の存在下において所望の
エステルに対応するアルコール、(b)エーテル性ジ
アゾアルカンまたは(c)炭酸リチウムの存在下にお
いて所望のヨウ化アルキルで処理して炭素原子1
〜12個を有する他のアルキルエステルに転化する
ことができる。 Arが(A)、(B)、(C)または(D)である式の化合物
の塩誘導体はこれらの遊離酸を製剤上許容し得る
塩基の適当な量で処理して製造される。代表的な
製剤上許容し得る塩基は水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウ
ム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水
酸化第一鉄、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化第一
マンガン、水酸化アルミニウム、水酸化第二鉄、
水酸化第二マンガン、イソプロピルアミン、トリ
メチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリプロピルアミン、エタノールアミン、2
−ジメチルアミノエタノール、2−ジエチルアミ
ノエタノール、トロメタミン、リジン、アルギニ
ン、ヒスチジン、カフエイン、プロカイン、ヒド
ラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミ
ン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロ
ミン、プリン、ピペラジン、ピペリジン、N−エ
チル−ピペリジン、ポリアミン樹脂等である。こ
の反応は水のみの中で、或いは不活性の水和性有
機溶媒と組合せて約0℃〜約100℃の温度、好ま
しくは室温で行われる。典型的な不活性の水和性
有機溶媒にはメタノール、エタノール、イソプロ
パノール、ブタノール、アセトン、ジオキサンま
たはテトラヒドロフランが含まれる。Arが(A)で
ある式の化合物対使用する塩基のモル比は特定
の塩に対してて所望の比を与えるように選ばれ
る。例えばArが(A)である式の化合物のカルシ
ウム塩またはマグネシウム塩を製造するために
は、遊離酸出発物質を製剤上許容し得る塩基の少
なくとも1/2モル当量で処理して中性塩をさせる
ことができる。Arが(A)である式の化合物のア
ルミニウム塩を製造する際、中性塩生成物を所望
する場合には、製剤上許容し得る塩基の少なくと
も1/3モル当量を用いる。 好ましい方法においては、Arが(A)である式
の化合物のカルシウム塩及びマグネシウム塩は、
その対応するナトリウムまたはカリウム塩を単独
の水溶液中にて或いは不活性の水和性有機溶媒と
の配合物中にて約20℃〜約100℃の温度で、それ
ぞれ塩化カルシウムまたは塩化マグネシウムの少
なくとも1/2モル当量で処理して製造することが
できる。好ましくは、該化合物のアルミニウム塩
は対応する遊離酸を炭化水素溶媒、例えばベンゼ
ン、キシレン、シクロヘキサン等中にて約20℃〜
約115℃の温度で、アルミニウムアルコキシド、
例えばアルミニウムトリエトキシド、アルミニウ
ムトリプロポキシド等の少なくとも1/3モル当量
で処理して製造することができる。簡単な反応に
対して十分に可溶性でない無塩基塩の塩を製造す
るために同様の方法を用いることができる。 Arが(A)である式の化合物の塩誘導体は該酸
を約0℃〜約50℃、好ましくは室温で酸、好まし
くは無機酸、例えば塩化水素酸、硫酸等で酸性に
してそれぞれの遊離酸に再転化することができ
る。 Arが(A)である式の製剤上許容し得る無毒性
エステルは対応す遊離酸を所望のエステルに対応
するアルコール試薬、例えば炭素原子12個までを
有するアルカノール、または2個のヒドロキシル
に他の適当な酸ですでにエステル化されたグリセ
リンでエステル化することによつて製造される。
この反応は強酸、例えば三フツ化ホウ素、塩化水
素、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の存在下に
おいて行われる。エステル化に用いるアルコール
試薬が反応温度で液体である場合、このアルコー
ル試薬は反応溶媒であることができる。場合によ
つては、この反応は遊離酸及びアルコール試薬が
溶解する不活性有機溶媒、例えば炭化水素溶媒例
えばヘキサン、イソオクタン、デカン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ハロゲ
ン化された炭化水素溶媒、例えば塩化メチレン、
クロロホルム、ジクロロエタン;或いはエーテル
溶媒、例えばジエチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等中で行う
ことができる。アルコール試薬が固体である場
合、反応は好ましくは非水性液体の不活性有機溶
媒中で行われる。この反応は約0℃乃至反応混合
物の還流温度で、好ましくは塩化水素を用いて15
℃〜約35℃の温度で行われる。 生成物は普通の方法によつて、例えば反応混合
物を水で希釈し、生じた水性混合物を非水和性の
不活性有機溶媒、例えばジエチルエーテル、ベン
ゼン、塩化メチレン等によつて抽出し、抽出液を
合液し、抽出液を水で洗浄して中性にし、次に減
圧下で蒸発させることによつて単離される。 典型的なエステルはメチルアルコール、エチル
アルコール、プロピルアルコール、イソプロピル
アルコール、ブチルアルコール、2−ブチルアル
コール、2−ペンチルアルコール、イソペンチル
アルコール、2−ヘキシルアルコール等から製造
したエステル誘導体である。 また、アルキルエステルは当該分野において公
知の方法に従つて、エステル基転位によつて製造
することができる。低級エステルから高級エステ
ルへ、例えばメチルエステルからイソアミルエス
テルへのエステル基転位を介してエステルを製造
することが好ましい。しかしながら、低級アルコ
ールの実質的な過剰量を用いることにより、高級
エステルを低級エステルにエステル転位すること
ができる;かくて、例えばエタノールの実質的な
過剰量を用いて、ヘキシルエステルはエステル転
位によつてエチルエステルに変えられる。 本化合物の単離は必要に応じて適当な分離また
は精製法、例えば抽出、過、蒸発、結晶化、薄
層クロマトグラフイーもしくはカラムクロマトグ
ラフイー、高速液体クロマトグラフイーまたはこ
れらの方法の組合せによつて行い得ることを理解
すべきである。 Arが上記の(A)である式の新規化合物は光学
的異性体(または光学的対掌体)の対として、即
ち(dl)混合物として存在する。しかしながら、
各々光学的異性体並びにその(dl)混合物は本発
明の範囲内に含まれる。 (d)−酸異性体は本質的に薬剤として用いられな
いが、これらのものは必要に応じて、(l)−酸異
性体のその製剤上許容し得る無毒性エステル及び
その塩への転化に対して述べた方法に従い、その
製剤上許容し得る無毒性エステル及びその塩に転
化することができる。 効用及び投与 本発明は哺乳動物における眼病を軽減、抑制ま
たは予防する際に有用な局所用薬剤調製物に関す
る。これらの病気はなかでも緑内障、胞状斑点浮
腫、葡萄膜炎、糖尿病性網膜症、結膜炎または目
の外科手術もしくは目の外傷に起因する外傷であ
り、これらは炎症過程に起因するか、関連する
か、或いは伴うものである。 本発明の薬剤調製物は治療及び予防の双方に用
いられる。例えば外科手術前または外傷後直ち
に、即ち炎症が発生する前に適用した場合、炎症
の発生が予防される。上記の眼病のいずれかにか
かつた目に直接使用した場合、すでに発生した炎
症作用を抑制する。かくて例えば、緑内障にかか
つた目に活性成分の適当な眼用の溶液の局所的使
用により、更に眼内圧の増加を止めるのみなら
ず、またこの圧力をその正常値に減じるであろ
う。 人間の目は薬剤の局所投与に対するすぐれた被
検体である。この根拠は表面組織の解剖学的配列
及び角膜の透過度に見出すことができる。眼瞼及
び涙液系の保護操作は、目に入つた物質が表面組
織と化学的及び生理学的に適合する場合を除い
て、この物質の速かな除去である。 従つて光学的装置は、角膜、瞳孔及び固体構造
間に入れた透明な液体またはゲル様物質の層をも
つ水晶体からなつている。瞳孔、収縮性の膜性区
分内の丸い中心孔(虹彩と称する)は体系の可変
の孔として作用する。水晶体は毛様体に結合した
筋肉によつて調節且つ支持された可変力をもつ屈
折要素である。脈絡膜は網膜に対する代謝支持で
ある。 目の光学的機能は繊維性外被によつて部分に与
えられるその寸法の安定性を必要とする;圧定因
子として更に有効なものは眼内圧であり、この圧
力は周りの組織よりも高い圧である。この眼内圧
は特定の液体の一定の生産結果であり、毛様体に
源を発する水性体液は流出水路の複雑な系によつ
て目を処理し、そして離れる。この通過中に遭遇
する抵抗及び水性産物の割合は眼内圧のレベルを
決定する主な因子である。この流体力学的因子に
加えて、水性体液は目の駆血組織に対する栄養、
基質及び代謝産物の担体として作用する。 結膜の膜が目の白い部分の外表面及び眼瞼の内
部面をおおつている。ほとんどの場合で結膜はゆ
るく接触し、これによつて眼球の自由な運動が可
能である。このことが結膜下注射を可能にする。
角膜は除いて、結膜は眼の最も露出した部分であ
る;かくして、感染に対しても影響されやすい。 結膜及び角膜表面は結膜及び涙腺により分泌さ
れた液体フイルムによつておおわれ、且つなめら
かにされている。涙腺の分泌、涙は多くの細かい
管を通して結膜円蓋に出される。この分泌物は
0.7%タン白及び酵素リゾチ−ムを含む透明な水
様液体である。小さな副涙腺が結膜円蓋に位置す
る。その分泌物は通常の条件下でなめらかにし且
つ洗浄するため、そして角膜及び結膜をおおう薄
い液体フイルム(前角膜フイルム)を保持するた
めに十分である。 角膜は目の外被の透明な前の部分である。正常
な角膜は鞏角膜接面部を除いて血管をもつていな
い。従つて角膜は拡散によつてその栄養を得なけ
ればならず、そして或る透過特性をもたねばなら
ない;また角膜は眼房を通つて循環する液及びま
た空気から栄養物を摂取する。 角膜の濁りは眼球における過剰圧(緑内障にお
ける如く);瘢痕組織(損傷または感染のため);
或いは酸素不足または過剰水和(不適切に挿入し
たコンタクトレンズを入れている間に起こり得る
如き)を含めて数種の因子のいずれかのためであ
り得る。角膜の創傷は通常不透明な斑点として治
り、これは角膜の周囲に位置しない限り、永久的
な不具をもたらし得る。 角膜外皮はバクテリアの侵入に対して有用な障
壁を与える。その連続性が剥離によて破られない
限り(外傷性の孔または外皮欠陥)、一般に病原
バクテリアは足がかりを得ることができない。従
つて外因によつて起こる角膜の感染病のほとんど
の場合に、外傷は重要な役割を果す。角膜をこす
るか、または角膜に宿り、そして埋まるようにな
る異物は危険であり、その理由は化膿バクテリア
に足がかりを許す役割を果し得るためである。 多くの局所的に投与した(点滴した)薬剤の治
療効果は盲管から目への吸収に依存する。点滴に
よつて投与され且つ目に浸透しなければならぬ薬
剤は主に角膜を通して入る。これは結膜及び下層
の鞏膜を通してよりも、薬剤を目に投与するより
効果的な径路である。 結膜は多くの血管及びリンパ管を含んでいる。
血管は通常刺激が異物、微生物感染または化学薬
品によつて起こされた場合、膨張する。結膜中に
浸透する薬剤分子の中で、大部分は血流に入り、
ここで該薬剤は望ましくない全身的反応を起こし
得る。結膜の下に鞏膜があり、ここで水溶性薬剤
は容易に浸透し、脂溶性薬剤は浸透困難である。 炎症してない目においては、血管壁及び眼の組
織の種々な肥厚からなる血液房水関門は、全身的
に投与した場合、治療濃度において前の体節に達
してから或る薬剤を防止する。 炎症を起こしている目においては、血液水関門
の透過率が増加し、治療的量で全身的に投与した
わずかな薬剤を炎症した目の前の室に到達させる
が、しかし多くの薬剤は、体の他の部分に害を起
こさせる量で全身的に投与した場合にのみ、かか
る効果を有するであろう。一般に目の前の体節の
処置においては、かかる全身的投与は局所的投与
と同様な効果をなし遂げない。 Arが(A)である式の化合物並びにその製剤上
許容し得る無毒性のアルキルエステル及び塩(上
記)は動物実験において、生理学的に適るするた
めに非刺激性であること、そして目に直接適用し
た際に完全な抗炎症効果を有することがわかつ
た。かくて、これらの化合物は眼の組織に浸透す
る強い力があるが、しかし驚くべきことに、局所
的に施用した際、本化合物は眼の組織の刺激を示
さない。本発明の化合物は、特に硝酸銀によつて
実験的に誘発させた新血管化、内毒素によつて実
験的に誘発させた葡萄膜炎、或いはアラキドン酸
によつて誘発させた眼内圧の緑内障様増加に影響
を及ぼすかなりの生物学的活性を示す。従つてこ
れらの化合物は、全身的処置に必要とする多投薬
量に起因する二次症状の危険にさらされることな
く、局所的に適用した場合、哺乳動物の目の炎症
過程に起因する或いは伴う眼の障害を処置するた
めの方法を提供する。 実際に、本発明の化合物またはその製剤上許容
し得る無毒性のアルキルエステル及び塩は局所的
に、即ち目の炎症性合併症にかかつた患者の目に
直接投与される。投与は目に直接施用する眼用の
調製物の形態である。 眼用の調製物は眼瞼に局所的施用または眼球及
び眼瞼の空間(盲管)に点眼するための無菌の製
品である。現在入手し得る眼用の調製物には溶
液、懸濁液及び軟膏が含まれる。現在入手し得る
目の局所的処置用調製物には局所的に施用される
眼用の点滴剤、溶液、懸濁液もしくは軟膏または
その結膜下注射溶液が含まれる。 ほとんどの眼用の溶液は、容易に涙液と混合
し、角膜及び結膜の表面に広がるように組織物化
される。点滴の普通の方法によつて、薬剤の大部
分は低部円蓋に蓄積する。毛管現象、拡散力及び
まばたき反射は薬剤の角膜前フイルムに結合をも
たらし、これにより薬剤は角膜中に及び角膜を通
して浸透する力をもつている。 研究により、物質が2相溶解性を有する場合;
即ち物質が脂肪及び水の双方に可溶性である場
合、この物質は最も容易に角膜を通過するであろ
うことが指摘されている。 角膜はイオンを少量、但し測定可能な程度に透
過することができる。比較できる条件下では、透
過率は小分子量の全てのイオンに対しては同一で
あり、このことは通過が細胞外空間を通してであ
ることを示唆している。細胞層を通過し得る最も
大きい粒子の直径は10〜25Åと思われる。細胞層
の透過率増加は実験的方法によつてつくりだすこ
とができ、この方法にはわずかな操作、例えば角
膜にふれるか、緊張性において液体と異なる溶液
を点滴するか、または角膜表面と接触した溶液を
撹拌することが含まれる。 本発明の組成物は眼科学的に許容し得る賦形剤
との配合物において、活性成分として上記の如き
Arが(A)である式の化合物またはそのエステル
もしくは塩からなる。賦形剤が目に非刺激性であ
る場合及びその活性成分が血液房水関門を透過
し、そして/または薬理学的活性である部位で
種々な眼の下部構造に分散もしくは通過する場
合、この賦形剤は眼科学的に許容し得る。組成物
は溶液、懸濁液、ゲル、軟膏、徐放性重合体、ま
たはその他の形態で水性または非水性であること
ができる。活性成分の量は特定の組成物及び病気
の症状によつて変るが、しかし一般に個々の施用
投薬量当り活性成分0.001〜10%間であろう。 薬剤的眼用の組成物は適当な緩衝剤、安定剤及
び保存剤と共に活性成分0.001〜10%wt/vol、最
も好ましくは0.005〜1%を含有する局所用の無
菌の水溶液(即ち点眼液)である。溶質の総濃度
は、可能ならば生じる溶液が涙液と等張であり
(但しこれは絶対に必要ではない)、そしてPH値範
囲6〜8を有するようにすべきである。典型的な
保存剤/滅菌剤は酢酸フエニル第二水銀、チメロ
サル、クロロブタノール及びベンズスルコニウム
クロライドである。典型的な緩衝系及び塩は例え
ばクエン酸塩、ホウ酸塩またはリン酸塩に基づく
ものである;適当な安定剤にはグリセリン及びポ
リソリベート80である。水溶液は溶質を適当な量
の水に溶解し、PH値を約6.8〜8.0に調節し、更に
水によつて最終容量に調節し、この調製物を当該
分野において公知の方法を用いて滅菌することに
より簡単に組成物化される。 勿論、得られる組成物の投薬量は点滴剤の濃
度、患者の症状及び処置に対する個々の反応の大
小に依存する。しかしながら、典型的な投薬量範
囲は1日当り活性成分の0.1%溶液約2〜10滴で
ある。 ほとんどの眼用の溶液及び懸濁液は油状賦形剤
よりもむしろ水性賦形剤を含有する。眼用の軟膏
は通常、時には無水ラノリンを含めて、白色の石
油−鉱油ベースを含有するが、或るものはポリエ
チレン−ゲル化した鉱油ベースを含有する。 溶液は目の局所投薬に対する調製物の最も普通
に用いられるタイプである。溶液は容易に注入さ
れ、めつたに不利な反応を起こさない。賦形剤は
視覚による干渉を起こさず、角膜上皮の再生に干
渉しない。 水と不適合である薬剤に対するような油状溶液
はめつたに用いられない。 懸濁液はより広がる作用の利点を有し、そして
刺激の原因に十分になるほど大きいわずかな粒子
の存在を避けることが困難であると云う欠点を有
する。 眼用の軟膏は結膜嚢または蓋縁に施用するため
の無菌の調製物である。この軟膏はより長時間の
接触及び作用、最初の調製においてほとんど刺激
がなく、涙液孔に徐々に移動し、貯蔵安定性が大
きく、そして汚染問題の可能性が小さいと云う利
点をもつている。軟膏の欠点は、軟膏が目の上に
フイルムを生成し、これによつて視力がうすれ;
軟膏が新しい角膜上皮細胞のその正常な基部にし
つかり取付くことをさまたげることである。軟膏
は眼球の外側に浸透するその能力に応じて、眼瞼
の外側及び縁、結膜、角膜並びに虹彩に作用す
る。軟膏形態における典型的な薬剤は前室(角膜
及び虹彩間)、毛様体(レンズを支持し、そして
その形を調節する部分)及びレンズに影響を及ぼ
すことができる。 活性成分からなる眼用の軟膏は眼瞼の外側及び
縁、結膜、角膜並びに虹彩に種々な薬剤効果を及
ぼすために用いることができる。ほとんどの眼用
の軟膏は、度々無水ラノリンを添加して、白色ま
たは黄色石油及び鉱油をベースとして製造され
る。いずれのベースを選んでも、このベースは目
に対して非刺激性でなければならず、目をぬらす
分泌液によつて薬剤を拡散させねばならず、そし
て適当な貯蔵条件下で適当な期間薬剤の活性を保
持しなければならない。 眼用の軟膏に対する適当なベースは次に示した
ものである: 液体パラフイン 100g 羊 脂 100g 黄色軟パラフイン 800g 羊脂、黄色軟パラフイン及び液体パラフインを
共に加熱し、加熱したロート中のあらい紙を通
して熱時過し、ベースの全体が1時間150℃の
温度に保持されるようにして十分な時間加熱して
滅菌し、無菌の薬剤と配合する前に、微生物によ
る汚染を避けるように注意して放冷する。 眼用の軟膏は滅菌方法を用いて、次の方法のい
ずれかによつて製造される: 方法A 薬剤が水に容易に溶解して安定な溶液を生じる
場合、薬剤を最少量の水に溶解し、この溶液をオ
ートクレーブまたは過によつて滅菌し、溶融し
た無菌のベースと徐々に配合し、この混合物を冷
却するまで連続的に撹拌する。次に眼用の軟膏を
最終の無菌容器に移し、微生物を排除するように
して密封する。 方法B 薬剤が水に容易に溶解しない場合、または水溶
液が不安定である場合、薬剤を細かく粉砕し、少
量の溶融した無菌のベースと十分に混合し、次に
残りの菌のベースと配合する。次に眼用の軟膏を
最終的に無菌の容器に移し、微生物を排除するよ
うにして密封する。 薬剤が水及びベースの双方に不溶性である場
合、目に対する刺激を避けるために、ベースと配
合する前に、薬剤を極めて細かい粉末にすること
が重要である。 眼用の軟膏は目の組織に有害である個々の微粒
子からなる物質を含まぬことが必須である。従つ
て、かかる軟膏を製造する際に、異種微粒子物
質、例えば軟膏を製造する際に用いる装置から崩
壊した金属粒子による汚染を排除または最少にす
ること、そしてまた感知できないように活性成分
(複数)の粒径を感じることを注意する。薬局方
大要(official compendia)は、眼用の軟膏に起
こり得る個々の部分からなる粒子の数及び大きさ
にさしつかえないと考えられるレベルに限定する
ために企画された試験を提供する。この試験にお
いては、前もつて平丸底ペトリ皿中で溶融し、次
に固化させた軟膏チユーブの押し出された内容物
を、マイクロメータ接眼レンズを取り付けた低入
力顕微鏡下で(1)金属粒子50*または寸法において
より大きい、そして(2)他の粒子50*または寸法に
おいてより大きい、に対して詳しく調べる。粒子
の各種類に対する限定は10本の軟膏チユーブの合
計であり50であり、そして10本のチユーブの1以
下で8である。 眼用の軟膏の如き製品の無菌度に対する試験は
無菌のバクテリア−保持膜(0.45*の名目穴をも
つものが通常用いられる)の使用によつて極めて
容易になつた。イソプロピルミリステート(無菌
度に対して公的試験に用いられる溶媒)に可溶性
の軟膏に対しては、軟膏の試料を無菌の溶媒に溶
解し、無菌の膜を通して過し、このものを無菌
のすすぎ媒質で洗浄した後、無菌度試験に付す。
イソプロピルミリステートに不溶性の軟膏に対し
ては、試料を分散剤を含んでいてもよい適当な水
性賦形剤に懸濁させる。 長い間、眼用の軟膏を製造する際に有効な方法
は無菌の製品を製造するために不適当である;実
際には、無菌室においても無菌を保持してチユー
ブ充填機を操作することが不可能であると信じら
れていた。近年、技術的な進歩により、無菌の眼
用の軟膏単位を製造することができるようになつ
た。大きな改善が過技術の分野で達成された。
膜フイルターが滅菌過法及び滅菌度試験法の双
方の信頼性を改善した。適当に設計された室及び
フード内でHEPA−過された空気層流の使用
は、ロールミル及び軟膏を充填するチユーブに対
する装置の成功した滅菌操作における大きな因子
である。 薬局方大要(Official compendia)は、きび
しい無菌条件下で、前もつて滅菌した成分から眼
用の軟膏を製造することを命じている。ワセリン
及び多くの薬剤は熱風炉中にて150℃に2時間加
熱して滅菌することができる;混合に必要な器具
はオートクレーブによつて滅菌することができ
る;空のチユーブは70%イソプロピルアルコール
中のベンズアルコニウムクロライドの1:1000溶
液中に24時間貯蔵し、次いでアルコールを蒸発に
よつて除去して滅菌することができる。針をもた
ぬ無菌の処理可能な注射器を、軟膏が半液体であ
る場合、仕上げた軟膏を軟膏チユーブに移すため
に用いることができ、或いは無菌のアルミニウム
箔または化粧紙を同一の目的に用いることができ
る。微生物汚染の可能性は、層流フード中で選ん
だ工程を行うことによつて、極めて減少する。 本発明の化合物はまた他の非全身的方法によつ
て投与することができる。目と溶液との長時間の
接触を与えるために眼罨法を用いることができ
る。木綿製外科用綿撒糸を眼科学的に適当な溶液
で飽和させ、この綿撒糸を上方または下方円蓋に
挿入する。最大散瞳を生じさせるために通常罨法
が用いられる。この場合、例えば木綿製外科用綿
撒糸を本発明の化合物の溶液で飽和させることが
できる。薬剤を混入した眼用のデイスク(disk)
は溶液よりも強い且つ長時間の有糸分裂を生じ
る。従つてデイスクの使用は溶液を使用するため
に好ましい。 また本化合物はイオン電気導入法によつて投与
することもできる。この方法は電極をもつ眼杯内
の角膜との接触によつて溶液を保持する。薬剤の
拡散は電位差によつてもたらされる。 本発明の化合物の結膜下注入は、注入した場合
に前体節中に浸透しないか、または所望の作用に
対して浸透が遅すぎる薬剤を導入するために用い
ることができる。薬剤を結膜下に注射し、立証で
きるような鞏膜を通過し、簡単な拡散によつて目
に入る。結膜下注射の最も普通の使用は目の前体
節の感染における抗生物質の投与に対してであ
る。また散瞳剤及び毛様筋麻痺剤の結膜下注射は
最大瞳孔拡散及び毛様体筋の弛緩を達成するため
に用いられる。薬剤を結膜下及び目のより後部に
おいて下にあるテノン嚢(Tenon′s capsule)に
注射する場合、毛様体、脈絡膜及び網膜における
効果を得ることができる。 また薬剤を眼球後部注射によつて投与すること
もでき、これによつて薬剤は結膜下に与える投薬
法と同様に、本質的に球体に入る。眼窩は十分に
血管化されておらず、眼球後部注射の顕著な経−
血流効果の可能性は極めてかけ離れている。一般
に眼球後部注射は球体の前体節中に投薬する目的
で、そして神経及び眼球後部空間における他の構
造体に作用させるために行う。Remington′s
Pharmaceutical Sciences,第15版、1489〜1504
(1975)参照。 以下の実施例は本発明の範囲を説明するもので
あるが、しかしこれを限定するものではない。 実施例 1 目に局所的に投与するための点眼液の組成物
【表】 本実施例における活性成分は5−ベンゾイル−
1,2−ジヒドロ−3H−ピロロ(1,2−α)
ピロール−1−カルボン酸であるが、しかし本発
明の他の化合物に換えることができた。 トリスヒドロキシメチルアミノメタン塩におけ
る本実施例の化合物を、保存剤としてベンズアル
コニウムクロライドを含む緩衝された等張溶液に
溶解した。容量を100mlにし、PH値を7.4に調節し
た。生じた溶液を0.45μミリポア・フイルターを
通して過し、使用するために点滴びんに入れ
た。 実施例 2 目の刺激試験 本実施例は、実験動物の目に直接投与する局所
的抗炎症剤として用いた場合、本発明の化合物の
非刺激特性を説明するものである。 有効な局所的抗炎症剤であるために、まず本化
合物が非刺激性であることを立証しなければなら
ない。目の刺激に対する種々な化合物の作用を決
定するために、公知の抗炎症剤に対して比較刺激
試験を行い、その際に、試験化合物の局所施用に
続いて目の刺激を測定し、他の抗炎症化合物の施
用に続いての目の刺激を比較した。試験した抗炎
症化合物を個々に1匹の動物について、活性成分
として試験化合物による眼用液を動物の一方の目
にそして賦形剤用液のみを他方の目に投与するこ
とによつて試験した。もしあるならば、試験化合
物に起因する刺激を他方の目に施用した賦形剤眼
用液の非刺激効果と比較した。正確な期間中、各
目のまばたき数によつて刺激を測定した。試験は
うさぎについて行つた。 工程成積 活性成分として5−ベンゾイル−1,2−ジヒ
ドロ−3H−ピロロ(1,2−α)ピロール−1
−カルボン酸(以下に化合物Aとして示す)の
0.5%眼用液を実施例1の方法に従つて製造した。
またこの方法をトルチメン〔1−メチル−5−
(4−メチルベンゾイル)−1H−ピロール−2−
酢酸〕(以下にトルメチンとして示す)の0.5%及
び1%溶液を製造するために用いた。 3匹の雄NZWうさぎを用いた。各うさぎに一
方の目に試験溶液(リン酸塩緩衝剤、PH値7.4に
溶解した薬剤)、そして他方の目に偽薬溶液(緩
衝剤)を与えた。液媒を与えた目によるまばたき
数を点眼後30秒間数えた。薬剤溶液を試験する前
及び再びその後に偽薬を試験した。各試験を3匹
の異なるうさぎについて試験した。偽薬試験にお
ける平均まばたき数を対応する薬剤試験の平均ま
ばたき数と比較した。その結果を1分間当りの平
均まばたき数として次に示した。(1分間当りの
まばたき数が少なければ、化合物の刺激は少な
い)。
【表】 上記の結果は化合物A〔5−ベンゾイル−1,
2−ジヒドロ−3H−ピロロ(1,2−α)ピロ
ール−1−カルボン酸〕が1分間当り少ないまば
たきを起こし、かくしてトルメチン〔1−メチル
−5−(4−メチルベンゾイル)−1H−ピロール
−2−酢酸〕のモル当量よりも刺激が少ないこと
を示している。 実施例 3 硝酸銀−誘発した新血管化 本実施例は、硝酸銀焼灼によつて誘発される新
血管増殖を抑制する効力を試験することによつ
て、本発明の化合物の局所的抗炎症作用を説明す
るものである。 角膜の新血管化は角膜炎、角膜の炎症、に対す
る普通の炎症反応の一部である。角膜の新血管化
は多核白血球による角膜侵入を伴う。新血管化の
最も危険な結果は角膜組織の生化学的変性に伴う
角膜の透明性の損失であり、抗原−抗体反応にあ
づかる直接血液供給に必要な組織に対して、体組
織免疫性に関与せずに駆血組織から角膜組織が変
化する。実験的に角膜の新血管化は硝酸銀による
ラツトまたはうさぎの角膜の焼灼によつて誘発さ
せることができる。Amer.J.Pathol.79:537、
1975。 工程成績 ラツトはうさぎよりも硝酸銀に対してより均一
な反応を誘発することが予備実験によつてわかつ
た。この試験に対してラツトの4群(12匹/群)
を用いた。各ラツトの角膜の中心をSan Jose
Surgical Supplyから得られた硝酸銀塗布棒で焼
灼した。処置を焼灼直後に開始し、この処置は試
験化合物の種々な濃度または賦形剤をラツトの目
に直接局所投与することからなる。 実施例1の方法に従い、賦形剤眼用液及び活性
成分として5−ベンゾイル−1,2−ジヒドロ−
3H−ピロロ(1,2−α)ピロール−1−カル
ボン酸の0.1%、0.25%または0.8%眼用液を調製
した。焼灼直後に、試験眼用液の1滴を右目に、
賦形剤の1滴を左目に1日当り4回点眼し、試験
化合物または賦形剤を含む溶液を常に同一の目に
投与した。処置を5日間続けた。 焼灼は広い反応を起こすことがわかり、従つて
各群に対する平均反応が同一になるようにするた
めに、火傷に対する反応に等級をつけた。火傷に
対する反応に等級をつけるために次の尺度を用い
た。 0 目に見える火傷なし 1+ 疱疹を伴わぬ焼灼面 2+ 小さな疱疹 3+ 中位の疱疹 4+ 大きな疱疹 疱疹を起こさぬ火傷は新血管化を誘発せぬため
に、処置開始前に、疱疹の有無に対してラツトを
調べ、疱疹を発生してないラツトを試験から除外
した。かくして、2+〜4+程度の火傷をもつラ
ツトのみを用いた。 最終処置後の日に、角膜の周りに発生した新血
管化の程度を、新血管が火傷部位に対て前進した
距離を測定して量化した。新血管化の程度を決定
するために次の尺度を用いた: 0 角膜中の血管 1.5+ 火傷に対し1/4距離の血管 2+ 火傷に対し1/3距離の血管 3+ 火傷に対し1/2距離の血管 4+ 火傷に対し2/3距離の血管 4.5+ 火傷に対し3/4距離の血管 6+ 血管が火傷に到達 全ての評価は無差別に行い、研究者は目が試験
化合物を受けた、賦形剤を受けたかを知らない。
試験終了時に、分析用顕微鏡に接続したOM−2
カメラを用いて目を撮影した。 これらの実験によるデータは、群から群による
火傷刺激はかなり均一であることを示した。試験
化合物の最低濃度(0.1%)は平均新血管化にお
いて統計的に顕著な減少を起こさなかつたが;試
験化合物の0.25%及び0.5%濃度の溶液は硝酸銀
塗布に起因する新血管化を明らかに抑制した。 実施例 4 内毒素誘発された葡萄膜炎 葡萄膜、目の中間層は脈絡膜、毛様体及び虹彩
からなる。葡萄膜炎、葡萄膜の炎症は葡萄膜脈管
の透過率変化及び炎症滲出液の房水への漏れに特
徴がある。葡萄膜炎は内毒素の静脈内投与によつ
て実験的に誘発させることができる(Naturs、
286:611、1980)。モデルをうさぎに発生させ、
内毒素によつて実験的に誘発させた葡萄膜炎をケ
イ光分光器によつて監視した。この実験は葡萄膜
炎中に発生する血管透過率の程度を減少させる際
に本発明の化合物の利用を説明するものである。 工程成績 ニユージランド(New Zealand)白うさぎを
ケタミン(35mg/Kg、i.m.)及びキシラジン(5
mg/Kg、i.m.)で麻酔した。デキストラン−イソ
チオシアネート−フルオレツセン(FITC)(分
子量=64200、10%溶液として100mg/Kg)を同一
辺縁耳の静脈に注射した。15分後、ネズミチフス
菌(Salmonella typhimurium)から単離した内
毒素(リポポリサツカライド)2.5μg/Kgの投薬
量を同一辺縁静脈に注射した。うさぎをケイ光分
光器の前に置き、青色光を目に集中させた。デキ
ストラン−FITCによつて発するケイ光を電子増
倍管によつて検出した。デキストラン−FITC投
与後、及び内毒素投与90分後に、各うさぎの右及
び左目を走査した。 房水中のデキストラン−FITC濃度を、
Coherent Medical Division,Palo Alto,
California、によつて製作されたケイ光分光器を
用いて測定した。この装置はCommodore Pet
Computerによつて制御される走査視覚ヘツドか
らなり、走査、蓄積及び得られたデータ処理を行
う。 最初に、デキストラン−FITCの大部分は網膜
血管に存在するが、しかし60分、かなりの量のデ
キストラン−FITCが房水中に現われ、これは内
毒素に起因する虹彩及び毛様体における血管の血
管透過率の変化を示している。 化合物を試験するために、活性成分として試験
化合物による0.5%眼用液の1滴を、内毒素注射
2時間前、内毒素注射1時間前、内毒素注射時、
内毒素注射30分及び60分後にうさぎの右目に点眼
した。同時に、うさぎの左目に賦形剤溶液のみを
与えた。本化合物の効力を双方の目の房水へデキ
ストラン−FITC漏れにおける前進する増加に従
つて測定した。 この試験の結果は、本発明の化合物による目の
前処置及び後処置が内毒素誘発されたデキストラ
ン−FITCの房水への漏れに対して効果的に保護
することを示している。処置した目における血管
透過率はほぼ10倍低くく、未処置の目と比較した
場合、0.01よりも小さい程度であつた。 実施例 5 増加した眼内圧における影響 本実施例は眼内圧における本化合物の作用を説
明するものである。アラキドン酸、プロスタグラ
ンジン基質を目に局所的に点眼した際、緑内障に
おける場合と同様に眼内圧が増加する。 工程成績 体重1.5〜2.0Kgの雌のオランダのベルト付うさ
ぎ(Nitabell Rabbitry、Hayward、
California)をスキツプ(Squibb)から得られた
局所麻酔薬(0.5%プロパラカインHCl)で麻酔
した。実験開始剤、うさぎの両目の正常眼内圧を
マツケイーマーグ電子眼圧計(McKay−Marg
Electronic Tonometer)を用いて確認した。得
られた結果は水銀柱のmmで表わした。この予備実
験により、正常なうさぎの右目及び左目間の眼内
圧の読みに顕著な差のないことが測定された。 実際の調査試験は、第一に試験化合物の局所施
用が眼内圧を高めるかを測定する目的、及び第二
にすでに高い眼内圧の目に施用した場合、該圧を
顕著に降下させ得るかを測定する目的で、2つの
亜実験に分けた。 第一実験 各動物の約期眼内圧を測定した後、試験化合物
の0.5%による眼用液をうさぎの左目に点眼し、
賦形剤眼用液をうさぎの右目に点眼した。2時間
後、両目の圧を記録し、データを対にした「t」
試験を用いて分析した。 賦形剤眼用液または活性成分の0.5%眼用液の
いずれも投与後2時間で眼内圧を高めなかつた。
双方の測定圧は予備実験によつて測定した圧と正
確に同一であつた。かくて、試験化合物は正常な
眼内圧に直接作用を示さなかつた。 第二実験 第二実験において、眼内圧の初期ベースライン
を各動物について再び確認した。これに次いで、
活性成分として試験化合物を含む0.5%眼用液1
滴をうさぎの左目に点眼し、賦形剤眼用液を0時
及び15分後にうさぎの右目に点眼した。試験溶液
の最初の点眼から30分後、落花生油に溶解したア
ラキドン酸の2%溶液1滴を両目に点眼した。時
間0から45分後、両目の眼内圧を測定し、このデ
ータを対にした「t」試験を用いて分析した。 予想した通り、アラキドン酸は動物の右目にお
ける眼内圧を高めたが、しかし試験薬剤で予備処
置した左目の眼内圧は高めなかつた。アラキドン
酸の前に試験化合物の0.5%眼用液の2回点眼に
より、眼内圧増加を防止することができた。同一
溶液の1回のみの点眼では、眼内圧に顕著に作用
しなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 眼科学的に許容し得る賦形剤と、式 式中、R1およびR2は共に水素を表わす、 によつて表わされる化合物、それら個々の(l
    −)及び(d−)酸異性体並びにそれらの製剤上
    許容し得る無毒性エステル及び塩より選ばれる化
    合物の治療的に有効量とを一緒に含有することを
    特徴とする眼病の処置または予防のための局所用
    薬剤調製物。
JP58044525A 1982-03-22 1983-03-18 ピロロピロール類を含む眼病用薬剤調製物 Granted JPS58172314A (ja)

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